ドラフト通信No.54 11/22

１１月２２日　ドラフト模様（ISD×３）
ピック順　【Thraxi】→【Alessi】→【Mei】→【Serra】→【Metallica】
 
　今日は火曜日、普通の日。あれ？　なんでだろう、見慣れた面子がずらりと並んでいたぞ。あぁ、そうか、明日は祝日なんだ。へー、休日とか関係無い生活してるから全然気づかなかったわー。
　そして我々、出会った時点で即手合わせが常道。前回のドラフトから４日しか経ってない気もしますが、とりあえずパックを剥こうか、ということになってしまう。怖いものですね、習性ってのは。突発イベントだったおかげで呼び出されなかった約１名には申し訳なかった。確認しておくけど、今週正規回のドラフトは無いからね。


　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＭＥ　ＭＴ
ＡＬ　　ー　　×　　×　　×　　×　　０ー４　５
ＳＥ　　◎　　ー　　×　　◎　　○　　３ー１　２
ＴＨ　　○　　○　　ー　　◎　　◎　　４ー０　１
ＭＥ　　◎　　×　　×　　ー　　◎　　２ー２　３
ＭＴ　　○　　×　　×　　×　　ー　　１ー３　４
 
 
１位　【Thraxi】　白黒　＜血の贈与の悪魔　叱責　銀の象眼の短剣＞
 
　やっと取れたこの栄冠。イニストラード開始からすでに８ドラフト。これまでの環境に比べて成績もふるわず、あんまり俺向きじゃねぇ世界なのかと気持ちも沈んでいたので、突発イベントで転がってきた突然の優勝は嬉しい限りですよ。……でも、相変わらずこの世界は分からぬ。今回だってとても優勝できるとは思えないデッキだったんだ。１引きは以前カットになってしまった「乾杯デーモン」こと「血の贈与の悪魔」。当然ここから黒に寄せることになり、サブカラーは普段なら青なんだけど、「デーモンのドローが活かせる構成にするなら、展開力の高い色がいいよな」ということで白をチョイス。その結果白の戦力が膨れあがってメインになり、思いの外スピードの出る人間デッキになった。「宿命の旅人」×２がかなりいい仕事をしてくれて、１ターン目に出て次ターンに「物騒な群衆」で追走するだけでかなりの試合は制圧出来る。「群衆」はあんまり強いと思ってなかったカードなんだけど、２回死ねる「旅人」２体と組み合わせるだけでかなり印象が変わってくる。あと適当なとこに「銀の象眼の短剣」だけで勝ち、っていう試合も何回かあった。ある意味ものすげぇ単純な世界だな。
 
 
２位　【Serra】　赤緑　＜災火のドラゴン　轟く激震　灰毛ののけ者＞
 
　本日の人狼デッキ。といっても今回はパック数も少なくて人狼の数も質も大したことはないのだが、他の色のクリーチャーも予想外にショボく、多少準備に手間取っても、大ざっぱなパワーゲームで軽々とひっくり返す展開は少なくなかった。私は「災火のドラゴン」にワンパン決められて１セット取られた記憶が強いのだが、他のプレイヤーの話によると、「あのデッキの月霧マジつえぇ」とのこと。やっぱりアレが使いこなせるデッキは気持ちいいよね。「ガツタフの羊飼い」と「ケッシグの狼の地」とか、本当に自然に人狼関係だけでデッキを完結させられるまとまりは綺麗だった気がするけど、実際「狼の地」を使われて一番うざいのは「果樹園の霊魂」だったりする。
 
 
３位　【Mei】　赤黒　＜流城の貴族　悪魔の長帷子　村の鉄鍛冶＞
 
　１引き「流城の貴族」で、このカードを最大限にフォローするデッキ、というコンセプトでのデッキ構築とのことだったが、「いや、別にそこまでするカードとちゃうやろ」という突っ込みを一斉に受けていた。ただ、起点はどうあれ、誰しも一度は考えてみる「吸血鬼濃いめ」のデッキに自爆覚悟で挑んでそれなりの成果が出せたのは見るべき点かもしれない。内容としては単に「赤黒ウィニー」なのだが、「血に狂った新生子」が３体という構成からその覚悟は見て取れるだろう。他にも「戦墓のグール」「灰口の猟犬」「村の鉄鍛冶」「吸血鬼の侵入者」「貫かれた心臓の呪い」などが並び、とにかく序盤からの休み無い攻勢にのみ勝負を賭けている。はまった時には「あの新生子がこんなに強いなんて！」と唸らされるデッキではあるのだが、そのはじめの一歩でコケてしまうと、手札には出してもすぐ死ぬひ弱な２／１が大挙する結果になってしまう。まぁ、「これだけ頑張ってもやっぱり吸血鬼デッキってしんどいよね」ということがちゃんと証明されたので、端から見ていた我々はチャレンジせずとも結果だけを知ることが出来て万事解決。
 
 
４位　【Metallica】　青白　＜荘園のガーゴイル　ランタンの霊魂　ルーデヴィックの実験材料＞
 
　「病的なまでの心配性プレイヤー」＋「受けがメインの青デッキ」＝「頭痛を引き起こすほどの長い試合」。対戦したプレイヤーが口を揃えて「鬱陶しい！」と叫ぶのは、この手のデッキには褒め言葉だろう。今回は除去らしいカードが少なかったので直接的に相手の盤面に触ることはしないのだが、地上を進む相手には「要塞ガニ」が待ち受け、空を乗り越えようとしても２体の「ランタンの霊魂」と「片目のカカシ」が圧倒的なダルさで行く手を阻む。相手が疲れ果てたタイミングで「スカーブの大巨人」「ルーデヴィックの実験材料」が舞い降りるか、鷹揚に空に飛び上がった「荘園のガーゴイル」が勝ちを拾いに来るという寸法だ。今回は青が本当に攻め気に欠けるカードプールだったので、本当に頑張ってこのデッキなら、狙いは正しかったとは思う。まぁ、飼いトカゲに手を噛まれて１６点パンチされたりするとどうしようもないけどね。
 
 
５位　【Alessi】　青緑白　＜ウルヴェンワルドの神秘家　悪魔の長帷子　忌まわしきものの処刑者＞
 
　勝率トップ２をひた走る男が２環境ぶり（本人申告による）に味わった全敗終了。ちなみに、せっかくなので手元のデータを調べてみたら、確かに全敗してる日というのは相当遡らないと巡り会えず、俺の記録が正しいなら、全敗を喫した直近のドラフトは何と３年前の５月１日。環境はアラーラ再誕の開幕試合である。この日も面子が集まらずに４人でドラフトして３敗しただけのぐだぐだな日なので、本当に全敗だけはしない男だった、というわけだ。良かったね、連続記録がここで途絶えて。今後は気楽に全敗できますよ！
　で、そんな全敗したデッキはどんなものかというと、別に何が弱いってわけでもなさそう。例によって「決めカード」の不在はちょっと悩みどころで、３引き出来ちゃった「嵐霊」もインパクトは今ひとつ。除去に乏しいカラーリングだったために相手の脅威への対処が遅れたことも問題だし、速いデッキが２つあったので手も足も出なかったのも悔やまれる。経験値がどんだけ高かろうと、８人ドラフトの慣れが５人ドラフトに活かせるかっていうと、それはまた別の話。他のMagicコミュニティと一切交流のないガラパゴス環境なので、ピックの癖とかもかなり強いんじゃないかねぇ。どうなんだろう。
 
 

今回のピック表

 
　【Thraxi】（白黒）→【Alessi】（緑青白）→【Mei】（赤黒）
　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓
　【Metallica】（青白）　　　　　　←　　　【Serra】（赤緑）