ドラフト通信No.212 6/26

６月２６日　ドラフト模様（DTK×２　FRF）

ピック順　【Sangriter】→【Mei】→【Thraxi】→【Alessi】→【Serra】→【Sea-chicken】→

 

　ぼちぼち「マジック・オリジン」のスポイラも充実してきて、（非常に個人的に）盛り上がっております。まー、大体どうでもいいコモンとか再録カードは最後にまとめて出てくるので、新しいカードがバンバンお目見えしてるこの時期が一番盛り上がることになるんだけどさ。なお、個人的にちょこちょこ進めている「オレマスターズキューブ」の色アーキタイプが今回の「オリジン」と１つ若干被っていてショックを受けていたりするのは内緒。まぁ、そんなにたくさん新しいネタがあるわけじゃないからねぇ。

 

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＥ　ＳＥ

ＡＬ　　ー　　○　　◎　　×　　×　　◎　　３ー２　２

ＳＥ　　×　　ー　　◎　　×　　×　　×　　１ー４　６

ＴＨ　　×　　×　　ー　　×　　◎　　○　　２ー３　３　○○

ＳＡ　　○　　◎　　○　　ー　　○　　◎　　５ー０　１　○

ＭＥ　　◎　　◎　　×　　×　　ー　　×　　２ー３　５　○

ＳＥ　　×　　○　　×　　×　　○　　ー　　２ー３　４　○

 

 

１位　【Sangriter】　赤緑　＜狩りの先駆け　疾走する戦暴者　無情な本能＞

　「優勝久しぶり」と言っていたので「嘘つけ」と返したのだけど、確かにそうだった。龍紀伝環境では初優勝だったのね。なんか意外。で、そんな久しぶりの優勝デッキは「ティムールの激闘」がアツく火を噴くアタルカビート。カラーリングは上家とまるかぶりであり、レアの引きなどもそこまで目を引くような反則級の部分はないのだが、たとえば低マナ域の雄である「アタルカの獣壊し」が２体いたり「双雷弾」２枚に「発火」とアドを取れる除去が多かったり、細かい部分からビートの基盤が作られている。あとは今回４人いる赤ユーザーの中で唯一「疾走する戦暴者」がいるパックが開けられたのはでかいと言えばでかいのかもしれない。並んで座ったとはいえ今回緑を使っているのは純粋に２人だけであり、その割には低いマナ域の枚数が多くて安定しており、上家に引かれた後でも色々と融通が利いたのは大きいかもしれない。しかし、これで全勝かぁ……。

 

 

２位　【Alessi】　赤黒　＜激憤の巫師　無謀なインプ　嵐の憤怒、コラガン＞

　優勝決定戦を強引に押し切られてこの位置。しかし、デッキの内情がより尖っているという意味ではこちらの方が分かりやすく強いデッキかもしれない。１引きの赤レアから疾駆デッキ方向に狙いを絞るものの、１，２パック目の疾駆はやや辛め。「待ち伏せの巫師」が出なかったのは残念だし、２パック目終了時点では「戦いをもたらすもの」以外には「コラガンの散兵」「無謀なインプ」の２体のみ。この時点ではピックに失敗したと思っていただろう。しかし、まさかの３パック目が大きなまくり返しを見せる。「コラガン」→「マルドゥの急襲指揮官」→「ゴブリンの踵裂き」。もう、これだけでも何とかなりそうな決定的な３枚。あげく「戦いの喧嘩屋」が一周して帰ってくるなどのラッキーもあり、気付けば結構な速度の疾駆デッキっぽくなっていた。他にも「ドラゴンの餌」×２で横に広げてなんとなく体勢が整ってしまう部分とか、２枚引けた「尾の切りつけ」と「シルムガルの手の者」の必殺コンボとか、速いデッキを目指した割には案外受けの広いデッキプランになっているのである。とりあえず、グッバイ苦手意識。

 

 

３位　【Thraxi】　白青　＜コラガンの命令　アンデッドの大臣、シディシ　現実変容＞

　勝ちたいんやけど、ピック中は「勝ちたいんやの妖精」よりも「おもろそうやろの妖精」の方が声が大きいんですよね……。１引き欄からは全く想像できない白青デッキだが、これは「赤は無い」と１パック目で判断したのが１つと、前からの目標だった「空智の教え」デッキへの目処が立ったことが理由。特に３パック目で登場した「蓮眼の神秘家」×２の功績が大きく、こいつらのおかげで「空智の教え」を壊された時のフォローが可能になり、更に「オーラデッキ」という骨子も形成出来た。３パック目の引きは出来すぎだった感はあるが、こうして他人の興味が薄いカードを安く回収出来るのもローグデッキの強みってことでね。ようやく目標だった「空智の教え」＋「星霜のつづれ織り」が実現出来たので、戦績はともかく満足です。まー、「空智の教え」とか関係無しに４ターン目に「雅刃の職工」に「ジェスカイの呪印」と「まばゆい神盾」張って９／１２フライヤーが２回殴って終わった試合とかもあったんですけどね。せっかくなので浮かれてデッキレシピも記録しておく。もちろん、こんなデッキなので大体半分の試合で手札に大量のオーラ抱えて死んでいく模様。

クリーチャー（８体）

龍の眼の歩哨・ジェスカイのバリケード・領空のロック・層雲の踊り手・雅刃の職工・蓮眼の神秘家×２・狡猾な微風舞い

エンチャント（８枚）

まばゆい神盾×２・権威の微光・体躯の縮小×２・ジェスカイの呪印・空智の教え・賢人の夢想

その他（７枚）

現実変容・予期・勇敢な姿勢・実在への書き込み・オジュタイの碑・星霜のつづれ織り・不朽の勝利

 

４位　【Sea-chicken】　緑赤　＜火山の幻視　カル・シスマのビヒモス　カル・シスマの風＞

　先々週は「粛々と」、先週は「超強い」、そして今週は？「なんかだるい」だそうです。だるさを吹き飛ばしてくれる１引きのレアはなかなかナイスな「火山の幻視」。そこから赤のヘヴィーなカードをどう使ってみせるのかと注目があつまるが、残念ながら１パック目では多少の迷いはあり、たとえば３引き「魂の基点」や４引き「押し拉ぎ」を引いているおかげで下家に同じ色に行くきっかけを与えてしまってる。ここで下家から一色でも刈り取っておけば、逆回りでの収益がもう少し増えたので全体的な底上げが出来たかもしれないのだが……この辺りの棲み分け、コントロールが難しいところである。結果的に出来上がったデッキは、「火山の幻視」に加えて「砂草原のマストドン」や「ドロモカの贈り物」といった大振りのパワーカードを、「前哨地の包囲」のアドバンテージ構造で支えていく感じに。クリーチャーそこそこ、除去もそこそこなので決して不充分なデッキではないのだろうが、残念ながら相性の良いはずの相手に負け、相性が悪い相手にはとことんその苦手意識を見せつけられてしまう結果に。さぁ、明日はどっちだ。

 

 

５位　【Mei】　青黒赤　＜錯覚の利得　死致の執政　影の手の内＞

　時代を譲り渡した男。まー、今回は古巣の白青を離れて青黒に移動したからな。普段通りに上手くいかなくてもしゃーない。多分やりたいことは色々とやれてたんでないの。このデッキの特徴はといえば、何と言ってもそのウハウハドロー能力だろう。まったくもう、「宮殿の使い魔」は最高だぜ！　ってな信念の下で、「禿鷹エイヴン」でサクって３ドローするわけですよ。時には「若年の識者」サクって４ドローですよ（あげくディスカードですよ）。まぁ、カード引いてる時ってのもドーパミンが出まくる時間ですからね。それがたっぷり堪能出来たのは良かったのではないかと。その他にも「死致の執政」で大量アド、「シュー・ユン」と「コラガン」の氏族を超えた友情コンビネーションなど、色々と見どころの多いデッキである。なお、個人的に一番驚いたのは「先週までのこの通信で思いっきり煽ってみたのに、まだ１引きで青いカード引きやがるのか……」である。

 

 

６位　【Serra】　白黒　＜砂造形の魔道士　血顎の憤怒鬼　放浪する勇者＞

　見よ、この１引き欄の地味さを。……マジで地味過ぎるな。他の面々が全員レアを１引きしている中、決して強カードとはいえないコモンからスタートする哀愁（なお、パックに入っていたレアは「光輝の粛清」）。ただ、これって別に「運が悪かったね」って言うだけのはなしではなくてね。基本的に「カット」とか「渡り」っていう概念の無いピックなので、思い定めた色のカードがパックにないと必然的に地味なカードを引くしかなくて、全体的にデッキも地味になる傾向があるんだよ。棲み分けが完璧に達成されて、色の流れが良ければそういうピックでも良いのだろうが、実際に今回みたいな地味パック群（１パック目はね）だと、もう少し色々な色を模索するピックの方が後への伸びしろがでかくなるのは間違いない。まぁ、そんなんゆーても私負けてるんですけどね。強かったじゃないの。なんだあの変なレジェンドのおばちゃん。そしてがむしゃらに色を絞って集めているだけに頭数だけは揃うから、その分強くなる「過酷な運命の糧」。対抗色ピックって３パック目で盛り上がれるのが強みよね。

 

今回のピック表

 

　【Sangriter】（赤緑）→【Mei】（青黒赤）→【Thraxi】（白青）

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Sea-chicken】（緑赤）　←　【Serra】（白黒）←【Alessi】（赤黒）