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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 やっぱり分からない、第3話。何となく浮いたキャラクターデザインにも慣れてきて、画面に不自由は感じなくなったのだが、なんと言っていいのか分からないもやもや感が残り続けているこの作品。どうしたものやら。

 天使の素性を探るべく行われた今回のミッション。その鍵を握るのは、人気バンドGirls Dead Monster。今回スポットが当たったのは、そのリーダー格でボーカルの、岩沢。前回のゆりの過去話に続いて、彼女の陰惨な死の物語が語られる。そして、そんな「死の苦痛」を解消したことにより、岩沢はこの世界から突如「消えて」しまう。この展開は、流石に予想外だ。

 ゆりは天使のパソコンの内容から、様々なことを推察している。この作品は色々と話題性が高く、様々なサイトで「ネタ」の推察を行っている場所もあるようで、実に色々な伏線とギミック(であろうと思われるもの)が組み込まれているらしい。現時点ではそれらは全て推測でしかないが、まぁ、流石に何かサプライズが用意されているのだろう。というか、用意されていないと洒落にならないのである。この荒唐無稽なシナリオラインでそのまま終わられたら、それこそたまったものではないだろう。

 この作品の最大の違和感は、脚本の中のギャグとシリアスのバランスにあるような気がする。前回はゆり、そして今回は岩沢と、実にダークで、どんな視聴者が見ても気分が落ち込むこと請け合いの「死の理由」が間に挟まれている。更にそんな「死の理由」と少女の戦いを描いているわけで、嫌でもストーリーは重くなる。それを適度なギャグで緩和しようというのは間違った方向性では無いと思うのだが、残念ながらこれがことごとく浮いているのだ。今回ならば例えば謎のハッカー「クライスト」のネタがそうだろうし、天使の部屋に侵入したことに突っ込みを入れる音無のリアクションがそうだ(2話はあまりにギャグが不謹慎で空振りしていたので感想を書く気も起こらなかった)。これら1つ1つはありがちだし、見せ方次第では微笑ましいくらいのものなのだが、そんな不出来なコントをやっている時に岩沢が命がけのライブをやっていることを考えると、ちょっとギャップについていけない。話の本質は「死の理由」に食い込んでくることが確定しているわけだし、その上でギャグをやり、伏線を張ってストーリーを締める余裕というのは、流石に無いと思うのだが。

 また、シリアスに徹したとしても、脚本が独りよがりなのがいただけない。岩沢の抵抗する「何か」を1話で描かなければいけなかったのは課題として既にハードなのだが、今回のライブシーンからの流れでそれを伝えられたかといえば、おそらくノーである。ついさっき初めて教えられた岩沢の「執念」は、あの一瞬の出来事で解消されるようなものであったのか。その程度のものであるなら、何故ああも思わせぶりな態度でこの世界に「生きて」いたのか。明らかに「悲劇」と「救済」のバランスが取れていない。

 そして、そもそもシチュエーションがおかしい。「ライブ活動で天使や一般生徒の気を引こうぜ!」という作戦を何とか了解したとしても、「大事な作戦だから予告して大々的にやる」→「今回に限って先生が止めに来ちゃう」→「楽器没収とか言われる」→「嫌がって抵抗、何故かソロライブでバラードを歌う」→「満足」って、誰が何をしたいのかが全く分からない。肝心のシーンでは思わせぶりにスローになってみたりするわけだが、やってることは単に壇上で不良生徒が駄々をこねているだけであり、先生もさっさと止めりゃいいのだ。勝手にお涙頂戴のラストライブをやらせる理由が分からない。シチュエーションに理解が及ばなければ、どれだけ岩沢に感情移入したとしても、その最期に感じ入ることは出来ないのである。ひょっとしたら「岩沢が消える」というのが天使の目的であるから、それに適合するように教師達NPCが動いたとも考えられるが……でも、それならそもそも一般生徒がライブに来ないようにセットするよなぁ。

 一応フォローしておくと、普通のシーンでの画面は悪くないのである。P.A.WORKSらしい細やかな表現は要所要所で確認出来るし、今回は何故か「体育館の時計に映り込む照明」のディティールに感心してしまった。岩沢消失シーンなんかもそこだけを見たらよくできており、コンテの名前をみたらあおきえいだった。あぁ、なるほど。

 ただ、やっぱりライブシーンだけ妙なぬるぬるアクションになるのは何とかならないものか。滑らかに動けばいいってもんではなくて、やっぱり普通のシーンとのバランスだと思うんだけど。楽器を持つと何故かあの妙な動きになってしまうんだよなぁ。おかげで異質さばかりが目立ってライブにのめり込むことが出来ない。そもそも「何故ライブをやるのか」が分からないのにのめり込むのは無理なんだけどさ。岩沢の「音への思い」が本物だったとしたら、それをオペレーションのためだけに使っていたゆりは極悪人に見えてきてしまうしなぁ。

 来週以降もこの微妙なノリになるんだろうか。どう観ていいのか、よく分からない作品である。

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