「目」な第8話。「進路!」とかいう未来志向のサブタイのくせに、内容はほとんど過去話ばっかでしたね。まぁ、2クールあるらしいのに卒業まで1年無いわけだからねぇ。なかなか話は進まないわなぁ。
今回はサブタイトルのテーマで一貫した内容となっており、唯が自分の進路についてひたすら頭を悩ませるだけの内容。高校3年生の初夏に一切進路が決まってないって、大丈夫なのかね……まぁ、私は個人的に今までの人生で進路に悩むという経験が一度もなかった妙な人間なので、この苦悩はちょっとよく分かりません。いや、まだ人生には迷ってるんですけどね。ニートも案外いいもんだぜ! 憂がいるから何とかなるよ! (まぁ、唯がニートになると憂もその後を追いかけてニートになる可能性があるけど)
唯ファンにとっては、ロリ唯や様々なコスプレを披露する唯を見られるだけでも眼福の回で、和との腐れ縁についても、本来なら殴ってもいいくらいのエピソードがてんこ盛りのはずが、何となく許してしまう(というか諦めてしまう)流れになるのは唯の天性のスキル。そして、特に唯派ではない人間でも、豊崎愛生の真骨頂が味わえるという意味では充分な内容。ほんと、アホの子を産み出す時の豊崎パワーはビッグバンな破壊力がありますよ。先例でいったら野中藍あたりが近いのかなぁ。和の言うような「何となく許せてしまうアホの子」って、かなりハードルが高いキャラクター性なんじゃなかろうか。もちろん、中には到底許せないって人もいるとは思うけど。唯の場合はアホの要素の中によく分からない才能の片鱗も眠っているので、和はそのあたりのポテンシャルを見込んで付き合ってあげているのかもしれない。
そして、今回本当のメインといえるのは、唯の過去話に便乗して律が持ち出した律澪の出会い物語。一歩間違うと枝先絆理ちゃんと見まがうロリ律ちゃんと、人見知りが相変わらずな文学妄想少女澪のデコボココンビ結成秘話。話してる当人がポロッと「好きな子にはちょっかい出したくなるじゃん」って、完全にプロポーズとも取れるラブラブ宣言をしてしまってるんですが、そこはスルーなんですね。いや、既に大前提になっているということか……個人的に一番訳が分からなくてツボだったのは、「律が賞を取れば良かったのに!」と怒鳴ってしまった澪を見て、何故か「おもしろッ」とデスノートのリュークばりの反応を見せる律ちゃん。明らかにおかしい。空気読めないにも程がある。
でもまぁ、そんなズレた反応が出来たからこそ、必要以上に壁を作りがちな澪とコミュニケーションが取れたのかもしれませんな。ツーカーの仲になった今でも、デコにペンを立てられても全く抵抗する気配もなく堂々と刻印を受け入れる律ちゃんが男らしすぎて惚れます。あのデコのまま職員室に進路調査票提出しにいってるんだよなぁ……強いなぁ。鏡も見ずに自分のデコに書かれた文字が「目」であることを理解するのも凄いよなぁ……
結局、今回は1話では進路が決まりません。アバンを含めた作中のモチーフとして「カメ」が多用されていることからも分かる通りに、唯の将来設計も亀の歩みで決めていくことになるんでしょうね。まぁ、少し真面目に考えるのも大事ですよね。
余談1・「レトルトカレーもってこい」っていうキャンプイベントって一般的なの? 流石にそこは、作れよ。
余談2・うちの高校では「アルプス一万尺」の節で古文の助動詞を覚えるのがはやりました。同じ節で中国の王朝名も覚えました。ただ、作中でも言ってたけど、覚えりゃおしまいの王朝名と違って、助動詞一覧って覚えただけじゃ何の役にも立たないんだよね。しかも何故か受験で一切使わない上代文法の助動詞まで入っていたので、覚えてかえって混乱する奴もいたり。ま、そんなもんですよね。
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