最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
本当に、嘘がつけない第10話。表だって特に事件が起こらなかった話数っていうのは久し振りかしら。ただそれは、現在の時間軸でのかりそめの平和。これまで色々と臭わせながらも謎に包まれていた弥一の正体が、ここに来て一気に明らかにされそうです。 桂屋での用心棒生活にもいつしか馴染み始めている政之助。初期の頃の初々しさも残してはいるが、女郎たちに囲まれても何とか対処出来るようになるなど、五葉のメンバーとうまくいっている影響が、他とのコミュニケーションにも発揮されているようだ。 懸案の1つだった妹の幸も、宵闇に紛れた弥一とおたけを盗み見て、郷里へ帰る気になったらしい。おたけへの憧れは有りつつも、かんざしをくれた松吉に対しては妙な誤解を持ってしまったおかげで、「江戸に住まう自分」にも一応の満足感は得られたらしい。もしくは政之助と一緒に江戸見物出来たから少しは溜飲が下がったのかな。なんだかんだいいながらも長兄であるマサを慕ってくれている幸の様子は、短いながらもなかなか微笑ましく見ることが出来ました。すれっからした女性ばかりなので、こういう単純で分かりやすいキャラクターというのは貴重ですよ。 しかし、そんな晴れやかな江戸の空と対照的なのは、女郎屋の座敷で泥のように沈み、煙をふかす弥一である。政之助が引っ張り込んでしまった異分子、八木の存在によって、彼の奇妙な過去が蘇る。彼の本名は誠之進。八木の生家の近所にある、旗本の家の嫡男であり、現在名乗っている「弥一」は、小さい頃から親しくしてくれた家臣の名前。その「弥一」は既にこの世にはいない。いつぞやの回想では、そんな「弥一」に裏切られたような描写があり、今回の回想でも、自分の身分を隠して必死に「弥一」の行方を追っていることが分かった。彼の目的は、一体何だったのだろうか。自分を盗賊に渡してしまった「弥一」に対して、復讐を誓っていたのか? しかし、純粋にそうした負の感情しかないのなら、自ら「弥一」を名乗っているというのはいささか不自然である。やはり、幼い頃からの「唯一の友」であった「弥一」に対しては、一筋縄ではいかぬ感情を抱えているのだろう。柄にもなく悶々とする弥一に、過去はどんな姿で対面しようとするのだろうか。 そんな弥一の素性を探るのは、同じく「弥一」を友として慕っていた男、八木。彼の場合は「弥一」に対しては純粋に親愛の情があるだけだろうが、そんな「弥一」の名を名乗る怪しげな男が気になるのは至極当然のこと。今回は政之助を通して大胆な探りを入れてきたが、どうやら彼の読みは的中したらしい。今のところ具体的な動きは見せていないが、もしかどわかし集団の「五葉」の首領が過去に自分も可愛がっていた「誠之進」であるなら、彼は一体何をもって正義と成すのだろう。2人の間に入っているのが希代のややこしさを誇る政之助なだけに、このあたりの感情の機微というのも、まだまだすっきりとは終わりそうにない。 そして、事態を最も直接動かすのは、弥一(誠之進)に追っ手をかける盗賊一味。その包囲網が弥一を捉えるまでには時間がかかりそうであるが、もし接触を果たした場合、弥一は嫌でも「誠之進」としての自分と向き合わねばならず、遅かれ早かれ五葉の面々にもそれは伝わる。梅に松吉、そして今回はおたけの過去も浮き彫りになった状態であるが、弥一の過去だけは、弥一自身がしまい込んでいるために誰にも触れられない場所にある。そんなパンドラボックスに対して、野暮の固まり政之助は、どこまで肉薄できるだろうか。桂屋の女将は弥一の「おかしくなった時期」を政之助との出会いであると看過していたが、やはり裏稼業に手を染めた人間からすると、政之助はどこか調子を狂わせる、イレギュラーな人間である。弥一の底の底に沈んでいる過去を引き揚げられるのは、彼をおいて他にはいないだろう。 今回は、弥一という名の「謎」にスポットが当たったため、ちょっと変則的な画面構成なんかもあったのが印象的。冒頭では一人称視点で誠之進の過去が描かれており、薄暗い中を、誰の助けもなしに1人で生きてきた弥一の孤独さがにじみ出ている。一人称視点だとカメラワークのブレや視点の移動などの振れ幅が大きくなって画面に動きが出るものなのだが、この作品の場合、歩こうがうつむこうがダイナミックな動きを採用せずに、ひたすら淡々と「視線」を維持し続けているのが興味深い。 また、弥一を中心とした過去話や女郎屋とは対比的に、政之助や幸のシーンでは突き抜けるような江戸の青空が眩しい。さらに今回改めて五葉の名の由来である楓にもスポットが当たっており、現在の江戸(政之助の日常)、弥一のやけど、誠之進の家の庭など、様々なファクターを繋ぐために印象的に画面を彩っている。ほんと、画面が綺麗な作品なんですよ。 そうそう、今回1つだけ気になったのは、冒頭でも書いた「嘘がつけない」政之助の人柄。ことあるごとに八木には「嘘が下手だ」と看過されていたわけだが、1度だけ、八木が「嘘だろう」と言わなかったシーンがある。それは、八木と政之助が手合わせをして、政之助が負けた場面。どうやら弥一の指示で手加減をしていたらしいのだが、八木はそのことに気付いていたのだろうか。もしそこだけでも「だませて」いたのなら、後々に響いてきそうな気もする。剣でだけ嘘がつけるとしたら、マサは本当に大した奴だ。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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