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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「時間の支配者」 5→4

 ジャンプ漫画といえばジャンプ漫画。とにかく勢いでバトルして進んでいく筋書きなので分かりやすいような気もするのだが、今ひとつストーリー進行を追うのに身が入らなかったのはどういう理由があるのだろうか。

 まず、全体を通じて大きな目標が見出しにくかった、というのがあるかもしれない。そもそも主人公のヴィクトの記憶が曖昧な状態から始まるので主目的が見えないのはしょうがないのだが、そこから「敵対組織」としてクロノスが出てきたり、計のでかいのが出てきたり。まぁ、1ステージクリアして次のステージ、という構造自体はジャンプ漫画の王道でしかないのだが、主人公パーティが「〇〇したくて旅をしている」というのが分かりにくかったのがハードルの1つ目だろう。

 2つ目のハードルは、全体的にバトルで使える能力が地味であるということ。途中からさっさと路線変更して炎だの氷だのとバリエーションは増やしていたが、基本的には「時間の支配者」なので「加速」「減速」が全員共通の武器。能力バトルものならどっかの能力者1人が持っているタイプのやつだ。それをいくらか工夫して使い分け、個人の戦略に組み込んでいくという設計はなかなか意欲的ではあるのだが、どうしてもアニメとして画面の中で説得力を持たせるのが難しい。能力使うと空間上に「加速」「減速」って表示されるのも分かりやすさ優先とはいえ苦肉の策という印象。全体的にもっさりした演出だ。シナリオ・映像双方にちょっとした難点があるため、どうしても印象は辛くなる。

 もちろん、独自の良い点もちゃんと存在はしている。「時間」をテーマにした作品なので過去やら現在やら、時間を超えたファクターが何度も絡みあってキャラクターを「掘り下げる」のではなく「掘り直す」という行程はなんとも不思議な感じはある。ヴィクトを中心として、彼の過去が明かされていくことですでに存在していたはずのミーナとの関係性などが再構成されていくと、見ている方も「ひょっとしたらこんなことがあったのかなぁ」と間を埋める想像ができるというわけだ。そうでなくても、ヴィクトたち家族3人の物語はビジュアルがなんとも珍妙なものになるので、それだけでなんとなくムズムズするような違和感があって面白い部分。釘宮ボイスのキャラのフォーマットからいっさいはずれていないのに、「旦那思いの一児の母」というキャラ属性を満たしているミーナが良い立ち位置である。

 全体を見ると、それなりにオリジナリティのある設定だし、最低限少年漫画としての要項は満たしているものの、原作がまだそこまで巻数を重ねていない状態からアニメシリーズを捻くり出した影響なのか、あまりアニメーションとしての練り上げが出来ずにもったいないことになった、ということかな。2期はあるのかなぁ、あの終わり方だとなんとでもなるなぁ。

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