最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「Angel Beats!」 6→3
ある意味、今季最大の話題作といえたのが、この作品だろう。1話視聴時点では、多少戸惑いながらもP.A.WORKSの技術力に期待票を投じたのだが、結局最後の最後まで、その期待感は膨らんだり、実ったりすることがなく、不安が失望に、懸念は現実になってしまった。作画スタッフが力を入れている部分があることは分かるのだが、「薄桜鬼」の点数に4を付けたことを考えると、流石にこれはあのレベルには達していない。がっかり感も込めてのこの点数である。 良かった部分を先に挙げておくなら、やはりそれは作画スタッフのがんばり。非常に独特な世界観だったので、現実と空想の境目の微妙なラインを取った「嘘くささ」みたいなものを表現するのは、実は案外難しいバランスだったはず。そこを「それ相応に」満たしてくれたことは、評価出来るポイントだったと思う。と言っても、どうにもキャラクターデザインがそれらの景色に馴染まなかったのも事実で、私が見たかったP.A.クオリティとは言い難い。「true tears」や「CANAAN」で描かれたあの圧倒的な描写力はどこへいってしまったのか。 そして、それ以外の面については、およそ評価に値する部分が見あたらない。総合して一番駄目な点を指摘するならば、それは「まとまりのなさ」とでも言うべき部分だろうか。この作品には様々な「見どころ」が用意されていたと思うのだが、それら全てが有機的に結びつくことなく、個々に散り散りに置かれているだけ。どれだけ親切な視聴者でも「こういう設定で1シリーズやりたいんですけど」という設定のラフを見せられただけでは、アニメを堪能した気分になることは出来ないだろう。確かに「説明」は呆れるくらいにされていたが、視聴者が求めているのは「説明」そのものではなく、それを通じて「伝えること」、「理解させること」である。この作品には、決定的にそれが欠けている。 様々な考察などはおそらく他所様でなされているだろうからあまり細かい部分には触れないが、3話の記事で納得いかなかった岩沢の消失などを皮切りに、ユイの願い、天使という存在、ゆりの目的意識、音無のモチベーションなど、ストーリーの根幹に関わっているキャラクターの心情を全く追うことが出来ない状態では、ディティールを追うことなど出来るはずもない。それぞれに付された「説明」は実に行き当たりばったりなもので、シナリオの全体像など有ってなきがごとしだ。細切れになったエピソードそれぞれでは完結しているのかもしれないが、残念ながらそんな小さなスコープでストーリーを追うことなどあり得ない。 結局、最大の問題点は脚本の甘さということに落ち着くのだろう。世界設定をきっちりと説明しきって厳格なルールに基づいた「ゲーム」としてこの世界を描くのか、それともある程度イレギュラーな感情というファクターを優先して物語を紡ぐのか。その大前提が決まらない状態では大筋も決まらない。「死の悲劇と心残り」という要素をメインツールとして使うはずなのに、序盤では徹底的に「死なないこと」をネタにしたギャグを突っ込むという食い合わせの悪さにも頓着しない。「心残り」と「達成感」という2つの極をキャラクター造形の核とするはずなのに、そうした起点を全く描かずに上っ面だけのキャラクターを重ねていく。ライブシーンを売りとして強調しているのに、作中で全く重要な役割を果たさず、添え物としても不要になる。なんだか、意図的に視聴者を振り回そうという意図があるとしか思えない、「不親切な」セッティングである。個人的には、こうした方向性はどう見てもデメリットしかなかったと思うのだが、ひょっとして私が気付かない部分でなにか決定的な効果をあげていたのだろうか。謎である。 繰り返すが、この作品は個人的には面白さを感じられない作品であった。敢えて楽しかった点といえば、ユイがギャーギャー言ってるあいだのテンションくらい。ユイはキタエリキャラとしても実に良い動きを見せてくれていていい清涼剤になっていたのだが、「あの別れ」のせいで全部台無しになっちゃいました。どこまで考えてキャラクターを描きたかったのか、分からないことこの上なし。 P.A.WORKS.の次作でのリベンジに期待したいです。 PR |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/21)
(11/20)
(11/19)
(11/19)
(11/18)
(11/17)
(11/17)
(11/16)
(11/15)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|