11月11日 ドラフト模様(XLN×3)
ピック順 【Chrolony】→【Thraxi】→【Serra】→【Sangriter】→【Alessi】→【Mei】
毎週頑張れ、この文面のコーナー。今週は書くことがあるので一安心。まず、今週のドラフトはかなりの荒れ模様だった。と言っても「試合が」ではなくて「ピック中のゴタゴタが」である。まず、1パック目10引き時点で私が「回ってくるカードが1枚少ない」ことに気づく。これまでもよく「どっかに落とした」とか「引き忘れて落ちてる」とかいうケースがあったのでしばらく探したのだが、なんと下家が5引きの時点で同じパックから2枚引いていたことが判明(まぁ、これも過去にあった事例なのだが)。完全に反則なので本来ならピックやり直しくらいの措置にしなければならないのだが、さすがに面倒臭いというのでダブルピックのカードを無視し、そのままピックを続けることが決定。こうして何かが狂った影響が各地で出ており、まず俺が「あれ?1枚多いぞ」と言い始める(実際はなぜかピック表の数字を1つ飛ばして書いていただけ)。今度は他所から「1枚足りない」という声が聞こえてくる(実際にはピック表を15番まで書こうとしていただけ)。加えて「カードをどんな順番でピックしたか分からない」というやつまでで始める始末で、もうピック表は資料としての信頼性が完全に失われてしまった。
なお、ピック表では2枚引いてしまった部分を次の順目で引いたものとみなして括弧書きで記載しています(もちろん試合での使用は禁止)。また、「何番目に引いたか忘れた」と言った方は記憶を掘り起こして適当に順番を調整して書いていたが、実際に全体のピック表を書き起こしたところ、どう考えても間違っていることが判明(アンコモンの数がずれている)。しょうがないので、多分こっちが正しいんじゃないか、と思われる別解を勝手に括弧書きで記載している。おかげでなんとも読みにくいピック表になってしまった。まぁ、中盤以降のカードが多いのでそこまで問題はないと思うが……みなさん、もう少し気を確かに持ってピックしてください。
なお、一応相談したところ、特に「アイコニックマスターズ」を希望した人間はいなかったので、結局スルーして来週も普通にイクサランドラフトが行われます。一回触ってみたい気持ちはあるので、発売日の値段次第では有志を募る可能性はあるけども。
AL SE TH SA ME CH
AL ー ○ ○ × × × 2ー3 4
SE × ー × × ○ × 1ー4 6
TH × ◎ ー ○ ○ × 3ー2 2
SA ◎ ◎ × ー × × 2ー3 5
ME ○ × × ○ ー ◎ 3ー2 3 ○○
CH ○ ◎ ○ ○ × ー 4ー1 1 ○
1位 【Chrolony】 黒白 <吸血鬼の印 鉤爪の切りつけ 駆り立てる僧侶>
まだまだ続く連勝街道。我々の長い歴史の中で環境特有の戦績の偏りってのは少なからずあったが、さすがにこの規模でのワンサイドゲームってのは無いレベルになってきた。でも、僕らもボチボチ対応してきてますのでね。いや、勝つ方法がわかったとかじゃなくて、もう、勝たなくてもいいって割り切るみたいな心の置きどころを。一番金突っ込んでる人間の練習台になるのならそれはそれで有意義な存在である。さておき、今回のデッキは環境最有力の呼び声も高い白黒系。別に吸血鬼シナジーはそこまで意識する必要はないらしいが、今回のデッキの肝は間違いなく吸血鬼だ。私の試合では2セットとも決め手になったのは「軍団の飛び刃」+「選定された助祭」のフィニッシュブローだったし、やはり「吸血鬼の士気」が1枚で安定感を演出できるのは吸血鬼独自の強みと言える。もちろん、そこにこだわるばかりでなく「縄張り持ちの槌頭」「不動のアルマサウルス」と言ったずるいカードもしっかり採用されて屋台骨を支えている。色特性としてデッキの方向性を見ると、普段勝てるデッキよりもクリーチャーが少なめになっている。対応力いくらでもあげられるのが白黒の強みらしいのでそれにのっとったデザインだが、冷静に考えると「崇高な阻止」が3枚も引けるような卓を作ってしまっている我々の側の責任が大きい気がする。3パック目の8引きってなんやねん。まだまだヌルゲー模様は続きそうやなぁ。
沼×9 平地×8
<クリーチャー> 14
這い回る心止虫×2 軍団の飛び刃×3
アダントの先兵 縄張り持ちの槌頭
駆り立てる僧侶 流血の空渡り
不動のアルマサウルス 血潮隊の聖騎士
選定された助祭×2 再誕の司教
<その他> 9
卑怯な行為 吸血鬼の士気
女王の任命 弱者成敗
崇高な阻止×3 吸血鬼の印
繁雑な放火砲
2位 【Thraxi】 黒青赤 <人質取り 探求者の従者 巧射艦隊の略奪者>
そうは言っても、あと一息って気もするんだ。個人的には着実に勝率をあげて狙ったデッキに着地できるようにはなってきている。2回前から「白赤恐竜」→「白黒吸血鬼」と白が絡んで有力だと言われているデッキを押さえ、今回はついに前からやりたかった青黒系の宝物海賊が形になった。楽しさと強さが両立できれば、この環境のピックの幅も広がる気がする。今回このデッキが成立したのはキーとなる「凶兆艦隊の貯め込み屋」が多く発生したおかげ。3枚採用され、序盤の攻防で殴ってよし、死んでよしの素晴らしい活躍。相手もこちらが宝物に依存したデッキだと思えばなかなかブロックしにくいので、そこから「巧射艦隊の拷問者」に繋いでのハンデスプランがかなり固い。さらに「略奪者の痕跡」設置状態から「拷問者」→「セイレーンの計略」なんて展開で手札3枚と6ライフをもぎ取った時にはドーパミン出まくりでしたわ。宝物の用途は主に「巧射艦隊の略奪者」のビルドアップ、そしてタッチでとった「間に合わせの砲弾」での決め技。一応色マナとしての使い道も「ファートリ」をぶっ込んで意味があるし、中盤にさりげなく宝物を稼いでおくと「呪文詐欺」が自然に打てるので宝物連鎖が美しい。なお、本当に楽しいことをやりたいと思って引いているのは2引きの「船団呑み」な訳ですが、当然デッキには入っていません。このピックを改める気はカケラもないです。
3位 【Mei】 黒緑白 <帝国のエアロサウルス 凶暴な踏みつけ 探求者の従者>
どうしても「固い」ピックが多い中、一番の柔軟性というか、農耕民族的ピックを見せつけているのがこちら。1パック目を見ると「帝国のエアロサウルス」→「ティロナーリの騎士」→「マーフォークの枝渡り」→「板歩きの刑」という恐ろしいピックを見せてくれている。しかし、このピックを腰の座らない駄目ピックと見るのは早計だろう。なんとしても棲み分けねば、という信念がうかがえるというものだ。先に書いておくと、今回は「恐竜が中心になったデッキ」が1つも存在しない。全体的にプールが低調すぎたせいで誰も行けなかったのだが、そのおかげで6人で残り3つの部族を削り合う展開になった。こちらのデッキはおそらく1パック目8引き「葉を食む鞭尾」あたりで緑が空いていると判断して2パック目でそこを固める動きに出ているのだが(上家と被ってるのだが)、やはり恐竜は流れがなく、いくらかマーフォーク(上家と被り)に寄せていく。そして今回は黒が割とフィーバー気味であり、6手目という順目で「板歩きの刑」の2枚目が流れてきたことで黒も確定。最終的には「隠れ潜むチュパカブラ」が2枚集まりなんとなく探検がフィーチャーできればいいな、くらいのデッキ。なおカードは足りなかったので白からちょいちょい肉をつまんでごまかしており、こんな時に限って「軍団の征服者」が3枚集まってそれなりのアドバンテージを提供していたりするのである。マジでよくわからんデッキなのだが、さすがに各パックで1枚ずつ「板歩きの刑」とかいう展開だとそこそこいけるデッキになるようだ。……いけてんのかなぁ。
4位 【Alessi】 緑青赤 <秘滝の軍師 海賊のカットラス 海賊のカットラス>
こちらがその上家である。「秘滝の軍師」というキーカードになりうるレアからスタートし、なんと2パック目で同名カードをもう1枚回収。これで魅惑のカウンター軍団が集まればマーフォークとかなんとかいう部分は差し置いてそれらしいデッキに仕上がったかもしれないのだが……上述の通り、下家はじっくり流れを見た結果緑に流れ、さらに探検志向になったのでカウンターが乗るカードはガンガン消えていく。さらに都合の悪いことには、今回マーフォークに寄せようとした人間がもう1人おり、とてもじゃないが青も緑もパイが足りなすぎる。実際、私との試合中にも「秘滝の軍師」は出されたが、結局こいつの能力のおかげでブロックを回避したクリーチャーはほとんど存在せず、大体は「海賊のカットラス」を振り回して正面から突っ込んできていた。ただでさえハードルの高いマーフォーク系の緑が被ってしまうと、みんなしてカードが足りなくて四苦八苦なのである。なお、私はタッチで入れた「レギサウルスの頭目」が「嵐を変容する者」で戻ってもう一回恐竜とかいうわけのわからない展開で負けた模様。シナジーってそこ?
5位 【Sangriter】 赤青 <オテペクの猟匠 大気の精霊 稲妻砲手>
今回の恐竜不作で一番のダメージを受けたのは間違いなくここだろう。何しろ1引きからして「オテペクの猟匠」。ここからどんな恐竜デッキになるかと色々夢を膨らませ、3引き「巣荒らし」などを引いてみるも……待てど暮らせど恐竜が流れてこない。「質が悪い」ではない「そもそもいない」である。こうなるとプランの立て直しは困難を極める。赤は今回多く発生した「深海艦隊の扇動者」のおかげでベースが確保できたが、そこに乗っけるもう1色のプランが見えにくい。最終的には「無法の物あさり」や「大気の精霊」と言った純粋なカードパワーが採用されて青がサブカラーとなり、2枚引いた「焦熱の連続砲撃」がどれくらいアドバンテージを稼げるか、という勝負になった。一応「扇動者」から「向こう見ず」や「風と共に」につなぐぶんまわりパターンはあるので「決別の砲撃」「稲妻の一撃」「反復連射」と各種出揃った本体火力が意味を持つ場面もあったかもしれないが、クリーチャーの不足は如何ともし難く、赤の割には攻めきれずに後手に回る展開が多かったようだ。それにしても今回の恐竜なぁ。大量の「ティロナーリの騎士」が廃棄物のようにゴロゴロと流れていく様はマジで哀れ。
6位 【Serra】 緑青黒 <嵐を変容する者 海賊のカットラス 秘宝探究者、ヴラスカ>
普段から人一倍遵法精神を大切にしながらピックをしているはずなのに、上述の通りに致命的なミスをしてしまい、その動揺からなんか色々大変そうだったのがこちらになります。ただ、残念ながらその事件の前からピックはすでに暗雲が立ち込めており、1引きの時点で「嵐を変容する者」とパッとしないところからよりによって茨の道であるマーフォークを選択。同じパックに「川潜み」がいたこと(そして帰ってこなかったこと)を考えると、どう見ても自ら好んで行き止まりへ突っ走っている(というか、流石にこの2択だったらせめて「川潜み」引いとけよ)。幸か不幸かその後2連続でキーカードの「川守りの恩恵」を押さえてマーフォーク方向を早々に固めてしまい、他の緑ユーザーとの喧嘩は避けられない状態になった。かてて加えて、一応その後の流れでシフトがありえると判断したのか4引きで「饗宴への召集」を引いているのだが、上述の通りに5引きで事件が起こってしまっている。果たして実際のピックとなった「深根の戦士」がよかったのか、幻となった「女王の任命」から吸血鬼方向に参入する方が良かったのか。どちらにしろ鉄火場ではあるが、チョンボが発生した時点で選択肢が完全に消えてしまったのは間違い無いだろう(流石にこの裁定のあとで吸血鬼をやろうという気は起こらなかっただろう)。最後の最後で「ヴラスカ」なんて爆弾カードがせめてもの慰めでやってきたが時すでに遅し。マーフォークとしての骨子も整わぬままにピックが終わってしまった。まぁ、ヴラスカさんが出た試合では勝ったらしいから……。
今回のピック表
【Chrolony】(黒白)→【Thraxi】(黒青赤)→【Serra】(緑青黒)
↑ ↓
【Mei】(黒緑白) ←【Alessi】(緑青赤)←【Sangriter】(赤青)
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