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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 爆殺幼女と大型犬、第8話。いよいよもって、メインヒロインはワンカットたりとも登場しなくなりましたが、こちらはこちらで充分可愛いので良しとしましょう。体拭いてもらってる時のリクの笑顔がとても素敵。大型犬って割とはっきりした笑顔を作るよね。

 「もうひと組の主人公」であるシズ御一行。以前の船の国騒動で仲間にした幼女・ティーとの三人組となり、キノたちの気楽な二人旅ともまた違った珍道中である。シズさんは刺された傷も大方治っており、刺した側と刺された側のパーティという変な構成ながら、その辺りにあんまりわだかまりはない様子。普通は刺した方に後ろめたさがあるはずなのだが、もともと善悪の判断基準に乏しいティーはあんまり気にしている様子がない。まぁ、気にされたらされたでシズの方も気まずかろうし、これはこれで良いパーティなのだろう。これからゆっくり情操教育を施していけばいい。相棒のリクも、そんな幼女の面倒を見る役割はぴったりの穏やかな性格である。率先して危険なことをやらないタイプのシズに刺激物のティーが加わるバランスは、案外ベストなのかもしれない。ただひたすら幼女がテクテク歩くだけのお話でも、色々と感情の漏れが見え隠れして面白い。

 そして今回本編となったのが、タイトルだけでもなかなか刺激的な「電波の国」。今回も実に道徳的な内容で、なんともアイロニカルな寓話となっている。「すでに失われた毒電波」という設定に、サブタイトルの「Not guilty」。今回のテーマは「犯罪の責任はどこに帰着するか」という問題。今回のお話を見て大概の人間なら「なんて愚かな国なのだろう」と笑って済まされるところではあるのだが、はてさて今の日本人がこの国を笑っていられるのかどうか。もちろん罪の責任がしっかりと個人に帰着する司法体系は形成されているはずなのだが、極端なところでは精神疾患の責任能力の話がわかりやすい。病気だからしょうがないという罪の軽減・放免は、なかなか簡単には成否を語ることができない問題であるが、そうした明確な「罪の軽重」以外にも、「何が原因で罪を犯すことになったのか」という話題は一筋縄ではいかない問題だ。

 我々アニメオタクがよく引き合いに出してくるのは、異常犯罪者が捕まった時のアニメ報道。「被害者はアニメを見ていた」「アニメに影響されてこんな犯罪に走った」などという報道に、「なんでそんなこと言われにゃならんのだ」とか、「関係ないやんけ」とかいう義憤を抱いたことがある人も多いだろう。もちろん、社会全体のことを考えれば、「犯罪が起こった原因」を突き止め、それを抑止して未然に犯罪を防止するという方向の運動は大事だろう。しかし、安全策を求めるばかりに、安易な方向に原因を求めてはいないだろうか。何かに「罪の責任」をなすりつけようとはしていないだろうか。今回の「電波の国」の場合、そうした「罪の責任」を一切合切「電波」に委ねることで、完全なる性善説を敷き、あらゆる罪の原因を丸投げすることで「楽」をすることを望んだのである。

 「自分は悪くない」は人の心に安寧を与え、「みんなが悪くない」は生活に平穏をもたらす。仮に不幸な出来事があっても人を裁かないということは、自分が悪いことをしても裁かれないということ。悪い人はいないのだからネガティブなことは考えず、起こってしまったら諦めればいい。なるほど確かに簡単にはなるだろうが、それはつまり「犯罪の発生を未然に防止する」という方向性の努力を放棄するという意味でもある。完全な思考の放棄と、「起こってしまった犯罪はしょうがない」という怠惰の思考。今の日本にも多かれ少なかれそうした安易さみたいなものは息づいており、今回のお話はそんな「原因至上主義」へのやんわりとした皮肉に見えるのである。もちろん、そうした怠慢への代価はしっかりと払わねばならないわけで、ラストでシズはなかなか刺激的な問題を提示してからかの国を立ち去った。あの警察のおっちゃんは、これから自国がどうなっていけば納得できるだろう。犯罪が起こらなければ電波の存在が否定される。自分に変化がなければ今後の「罪」は全て自身のもの。これまで放り投げていた「責任」を突きつけられて、果たして対抗できるものかどうか。まぁ、「シズが嘘ついてたんだな」って思えばそれで済むわけだが……。一度疑問が生じてしまった以上、あの国の安寧も長くはないのかもしれない。そもそもあんな猟奇事件が起こっている時点で割と末期だけどな。

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