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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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LOST SONG」 4→4

 変なアニメだった。いろんな要素がごちゃごちゃしてて一言で説明するのが難しいんだけど、総合して表現する言葉を探すと……変なアニメだった。

 当初考えていたようなグダグダアニメとは一線を画す存在だったのは間違いない。「もう、こんだけヘタレた展開だとどうあがいても自然消滅するような展開しか……」と思っていた中盤、まさかのどんでん返しから明後日の方向にフリーキックをぶちかまし、「ダメダコリャ」を「ナンジャコリャ」に書き換えたのはお見事である。ただ、そうしてぶち込んだカンフル剤も、「ナンジャコリャ」から「イイゾコリャ」にはならなかった。「アニメ見るような連中って、こういうトンデモ展開好きだろ?」みたいなざっくりしたSF展開は、話のスケールの大きさがそれまで描かれた物語の全体像とのギャップで一瞬は惹きつけられたが、すぐに「これ、処理できない風呂敷広げただけちゃうか?」という疑問に変わった。正直、今作の演出では「何度も繰り返す悲劇の世界」の壮大さは全く感じられず、単に「そう言ってるだけ」にしか見えないのである。フィーニスが歩んできた何万年、何周もの歴史の積み重ねが感じられず、そこから彼女の絶望を推し量ることができなかったのである。全てを作り上げるフィーニスの物語に説得力が足りないと、そこに付随するリンの物語も浮ついたものになり、結局最初に持っていた「ダメダコリャ」の次元に戻ってくるのである。

 シナリオがざっくりしすぎていたことが最大の難点で、肝心の世界観を「ありがちななんちゃって中世ファンタジー」からあまり膨らませなかったのは、ワンアイディアの展開だけで満足してしまってそこから先の掘り下げを怠った結果だろう。「ナイツ&マジック」では割と大々的に登場を盛り上げていた飛空兵器なんかも本当にさらっと出てきて当然のように扱われたし、悪役の持つ野望の大雑把さとか、それに対峙する正義の騎士のテンプレ感とか、「パーツを用意したことで満足して磨き忘れた」みたいな印象が強い。そして何より、それらを描く作画が本当にユルい。やっぱり中世ファンタジーの世界って、ちょっと油断するだけで一気にコスプレ感が出て安っぽくなるんだ。そして、本来なら一番推していかなきゃいけない歌唱シーン、歌唱エフェクトがどうにも盛り上がらない。マクロスなりアイドルアニメなり、いくらでも過去の良作を参考にできると思うんだけど、そうした作品の後追いになるのが嫌だったんだろうか、敢えて「歌うシーン」をベタッと平坦に描いている印象すらあった。ライデンフィルムの作画、毎度あと一歩のところで何かが足りないんだよなぁ……。

 やろうとしたアイディアは面白いものだったし、最後まで目的のものをやり切ったということは評価するのだが、もう1つ2つ、手間をかければもっと研ぎ澄まされたであろうことを思うと、残念無念である。歌はいい作品だよね、歌は。次の鈴木このみの出演作品に期待しましょう(あるか?)。

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