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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「かくりよの宿飯」 4→5

 「男は黙って……」「東山奈央!」「男は黙って!」「東山奈央!」

 もう、そういうお話でした。放送開始時には「まーた食い物系で、しかも異世界ダロォ? もう飽き飽きですわぁ!」って身構えてたんだけど、今作は別に食い物系作品ではない。単なる奈央坊系作品である。若女将は東山奈央である。いや、まだ女将でもないけども。

 単に奈央坊みたいな気丈で聡明なお嬢さんを手篭めにして、婚約を取り付けた状態で溌剌とした姿を見続ければそれだけで幸せだよね? っていう気持ちを満たしてくれる作品。そりゃま、食べ物の存在も大事ではあるのだが、別に全ての物事を食べ物で解決しようとする身勝手な作品ではなく、どちらかというと食べ物を通じて葵しゃんという素敵な女性の人となりを相手に伝え、このコネクションをどんどん周りに広げていくときに「食い物屋」という人と人との触れ合いが大きく役立っているというだけ。人間だろうがあやかしだろうが、誰でもお腹がへれば不機嫌だし、美味しいものを食べれば幸せになる。そんな世界の真理を、この作品は教えてくれるのである。

 途中からは葵シンパがどんどん増えていくので都合のいい展開(コネでマウントを取りに行く状態)も増えるのだが、2クールという尺があったおかげで、視聴者側も葵がそんなポジションに落ち着くまでにそれ相応の苦労をしてきたことを知っている。コミュニケーションお化けの葵だからこそ、種族の垣根を飛び越えて無双できることを理解できる。そして、解決する問題も世界の危機とかじゃなくてわりと「ありそうな」身辺の問題だったり、単なる老舗お宿のゴタゴタだったりするので、決して分不相応なドラマにはならないのである。ちょっと奇天烈な細腕繁盛記だと思えば、こんなに素直でわかりやすいお話もなかなかあるまい。

 構造上、どうしたってびっくりするような展開も出てこないし、どっちかっていうと「思った以上に庶民派だったー!」っていう方が多いのだけど、多分今作で描きたかったのはそうした庶民派のお話なのだし、2クールで少しずつ好感度が上がり、「葵しゃん、素敵でしゅ」と素直に思えるようになればそれでOKなのだろう。やはり、そうなれば「男は黙って東山奈央」なのである。

 ちなみに、ここまでの文章でお分かりかと思いますが、僕がいちばん好きなのは当然チビです。途中で退屈するかと思ったけど、毎週「とりあえず次回予告を見よう」というモチベーションがあったのは本当に良かったと思います。

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