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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」 6→7

 大好きな15ページだった。特別枠のシンフォギアを分けると、個人的に今期はこれがベスト(の中の1つ)です。本当はもう1点加点するつもりだったのだが、さすがにあの5話近辺の作画は褒められたものではないので減点している。これで制作状態が完璧だったら、もう、ピンズドで私の中へ。

 結局ね、好きなんですよ、岡田麿里の作風が。芸風が。彼女の脚本の妙味は「絶妙に使いこなしているおっさんが中にいる」感じなんです。男だから女だからとかいうとセンシティブな時代になってしまっているが、それでも「男にしかできないこと」「女にしか作れないもの」が世の中に存在しているのは間違いない事実。そして、彼女のセンスは、どうあがいても男には届き得ないものになっている。質感というか、肉感というか、やはり経験するというのは最大の武器になるもので、彼女が実際にどんな青春時代を送ったかは(再現ドラマでしか)知らないが、それでも我々男連中よりは、和紗たちに近い思考を辿ったこともあるだろう。そうした「女子高生の生の中」が見え隠れするような、どこか犯罪的な匂いがまずもって上手い。そして、それだけだと男というのはドン引きしてしまう可能性もあるのがわがままなところなのだが、彼女はそこでうまく手綱を握る。自分の中のおっさんを覗かせてくれる。そこで「男が見たい図」へとくるりと翻して、「生っぽさ」と「萌え」を接続させるのである。秘密を盗み見ているようであり、それでもどこか「オタクアニメ」の極致であり。そういうバランス感っていうのは、本当に岡田麿里オリジナルなんじゃなかろうか。

 そして今作の場合、そうしたテーマ設定が「This is Mary」だったことに加えて、おそらく原作漫画の時点で生み出されている絵の良さもあるんじゃなかろうか。どのキャラも余すことなく個性を出し尽くしているキワモノ揃いなのに、みんなしてちゃんと可愛いという。主人公の和紗がふと眉ぱっつんのくせにめちゃくちゃ可愛いのは反則クラスだが(残念ながら、よりもいのキマリに一足先にこの魅力はさらわれてしまったが)、初見では「どないやねんこいつ」と思っていたひと葉にしろ部長にしろ、これが最終話では見事に可愛い女子高生に成り上がっている。最初から輝いていた菅原氏に至っては、むしろ転げることで人の身に墜ちて可愛くなるという神業である。1人1人の心情を舐め回すように追いかけたからこそ得られる圧倒的な「萌え」の成分は、おそらくキャラデザや各シーンの構図の取り方など、視覚的な要素が大きく効果を発揮した部分である。いちいちスカートの翻し方とか、太ももの覗かせ方がズルいのよ。そりゃ「性」がテーマの作品なんだからそういうところで手を抜かないのは当然の心構えではあるのだが、言うは易く行うに難い。キャラの心情がしっかり見えて、あけすけな表情の全てが「可愛い」につながるというのは、並々ならぬ苦心の果てに得られる成果であろう。

 こうしたあけすけな可愛らしさが得られる理由は色々と挙げられるだろうが、今作で注目したいのはどこか妄想とも言い切れない近しさじゃなかろうか。結局、男女の悩み、性の悩みってのは誰しも一度は抱えたことがある人類普遍のテーマであって、それをどこまで自分の身に近づけて考えられるかってのも熱量の差が出てくる部分だと思う。今作は岡田麿里作品にしては珍しく、作中に一切ファンタジー要素がない。幽霊もいないし不老不死もない。あくまでも「普通の女子高生」を描いており、普段以上に「あぁ、そういう気持ちって……なぁ……」みたいな身をよじるようなもどかしさが肉薄してくる。その中で最終回の「色鬼」みたいに「なんじゃそら」っていう突飛なものも出てくるし、「ヤろうと思ったら三枝の鼻毛が気になってしょうがなかった」みたいなどうしようもなく身近な要素も出てくる。そうして右に左に揺さぶられることで、我々は「フィクショナル女子高生」に埋没していけるのである。

 そうして作り上げられた偏執的な岡田麿里の世界を、しっかりと構築してくれた安藤監督には改めて賛辞を送りたい。よかった、信じていて本当によかった。そして、当然のことながら大役を果たしたのは制作スタッフだけでなく、キャストの皆々様も。本当に無駄弾が1つも無い布陣なんだよなぁ。むしろ割とキャラが読みやすかった菅原氏あたりの方が演技プランとしては楽だったんじゃないかと思えるようなヘヴィな役どころばかりで、みんなしてどれだけ入り込んでいたかは想像するだけでも恐ろしい。とりえあず、MVPは素直に和紗役の河野ひよりで良いと思います。だって和紗可愛かったもの。こんなにキュンキュンさせられるラブコメもなかなか無いわよ(コメでいいのか?)。そして重篤なところを任される北宇治コンビとか、実は影の立役者だったかもしれない三枝役の咲野さんとか、本当に刺激が多い素敵ワールドでございました。

 結論:エロい女子高生を大切にしていこう。

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