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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ズッコケ株式会社やんけ! 第9話。チビ森氏によって明かされた過去の物悲しい現実。彼女の今が出来上がったのは、世知辛い世の中の風が冷たかったからなのだ……いや、その前から随分カナモリ流が出来上がっていたような気もするけど。

 無事に芝浜祭が終了し、一応は成功に終わった映像研の活動。知名度も上がったし作品の品質はそれなり。水崎氏は御両親の許可ももらったし、順風満帆で言うことなし。しかし、営業成績という側面から見ればどうしたって学生の部活動では限界があるもの。金森氏がもともとどの程度の収益を目論んでいたのかは定かでないが、確かに労働の対価としては甚だ物足りない結果だったのは間違いない。「学生の活動としてやっているうちは限界がある」。その判断から、金森が打った次の一手は、いよいよ「制作集団」としての映像研の名を世に知らしめる方策だ。

 彼女のシビアかつ的確な経営のセンスは、生まれ持った部分もあるが、幼い頃に散々見せつけられた「商売の苦しさ」によるものであった。別にそれが理由で辛い幼少期を送ってきたとかいうこともなかろうが、きっと金森氏は、あの親戚のお店が好きだったのだ。わざわざ浅草・水崎の両名に包み隠さずその過去の情景を見せつけ(実際にどうやったかはわかんないけどさ)、引けぬ一線がどこにあるのかをこれ以上ない形で示してみせる。商売とは、ありとあらゆる経験や試行錯誤の結果生み出される産物なのだ。必死に身体を動かし、頭を働かせてこそ、労働の対価は得られる。働かざる者は食うべきではないが、逆に言えば働いた者は食えなければおかしいのである。

 そうした金森氏の寂寥の過去が情緒溢れる作劇で描かれ、彼女のこれまでの散々な振る舞いも全てが許されるような展開であった。当然、浅草・水崎の両名もこれに大いに刺激され、新たなアニメは商店街促進のためのご当地宇宙戦争に決まった。ものの見事に金森の企み通りにことが進んでいるわけだが、まぁ、それで誰が困るということも無さそうなので大丈夫だろう。水崎氏は相変わらず好き放題に動画のこだわりをほとばしらせており、新型アダムスキーの珍妙な動きは、なるほど確かに初体験だし、奇妙なおかしさが印象に残る。

 そして、水崎氏の物語は前回で一通り決着をつけていたので、いよいよクリエイターとしての素質を問われるのは浅草ということになるだろう。これまで「なんとなく」で描き続けていた彼女の脳内世界が、金森の一言で「演出されたもの」としての力を持つようになる。今までずっと思い描いてきた世界を、何百、何千という他人にも伝わるように表出させるその行為のことを、業界的には「演出をつける」というのである。「何を描くか」、そして「何を描かないか」。アニメーションだからこそ広がり続ける無限の真っ白なキャンバス。また一からの制作になればこそ、浅草氏の真の「演出力」が問われることになるのかもしれない。

 ……それにしても、中盤以降のまるっこい浅草氏がやたらコミカルで可愛かったな……。

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