「第14回声優アワード」結果発表のこと

　毎年一応軽く眺めているので一応記事立てしておこう、声優アワードである。最近は内容云々を飛び越えて、「まぁ、なんだかんだで続けてるだけでも偉いのかもな……」とか思い始めてきた。私みたいな人間が特に盛り上がってない時点で、あんまり声優ファンにもこのアワードに存在意義を見出している人間はいないんじゃないかと勝手に思っているのだが……どうなんだろう。こうして続けていくうちに、少しずつそこに権威や意義が生まれていくっていう考え方もあるし、全部が全部間違いとも思わない。ただ、結局「どういう選出なのか」っていう部分にある程度の透明性がない限りは意味がないとは思うのだが……どうなんだろうね。他の分野の著名な賞、アカデミーとかってそういう部分に指針はあるんでしょうかね？

 

 

 

○主演男優・女優賞

花江夏樹　古賀葵

 

　今年は割と「声優オタク」向けに配慮された選出にはなっているんだろうか。花江くんについては「主演賞」という名に恥じぬだけの活躍をしているし、全くもってふさわしい人物だと考えるので問題なし。ちなみに過去には第９回で新人賞を受賞しているので、やっぱりアワード定番の「複数回受賞者」になってしまっているが、まぁ、ここでの被りは致し方ない部分だろうし、まっとうな受賞という評価が揺らぐものではない。

　どちらかというと疑問が出るのは古賀葵の受賞だろう。古賀ちゃんといえば当然パッと思い浮かぶのは「かぐや様」であろうが、あまり「今年度の活躍」っていうイメージではないし、並み居るライバルを押しのけて、それ１本で「主演賞」になるほどの目覚ましい活躍だったかと言われると首をかしげざるを得ない（藤原書記の中の人はどうなるんだっていう話である）。まぁ、これまでのアワードの遍歴を考えればこの程度のちっちゃな疑問はさほどの問題でもないのだろうが……。

 

 

○助演男優・女優賞

石川界人・古川慎　種﨑敦美

　「主演賞」よりもよほど自由度が高く、誰が選ばれても「ま、ええんちゃうか」くらいの感想しか出てこない助演賞。むしろこっちでたくさん名前出せばいいのに、と思うのに今年は女性枠が１人の選出。やっぱり細かい部分での選出サイドの意図がはかれない。でもまぁ、並んでいる名前に不満はないんじゃないでしょうか。石川プロも「主演でも構わない」レベルの活躍、古川くんも主演の権利を持ちつつも、渋く「助演」と言われると説得力がある。そして何と言っても種さんの名前がここに登場したという事実。いや、彼女こそ「主演」で輝かせたれよ、とも思うが、まぁ、あんまり大仰な舞台に引きずり出そうとすると本人も困りそうだし、渋い立ち位置がよく似合うではないか。「影の立役者」たる声優の本懐ともいえる、助演での褒賞こそが、種さんにはふさわしいと言えるのかもしれない。

 

 

○新人男優・女優賞

大塚剛央・梶原岳人・醍醐虎汰朗・福原かつみ・矢野奨吾

朝比奈丸佳・岡崎美保・島袋美由利・鈴代紗弓・ファイルーズあい・森七菜

　だから多い！　多いよ！！！！　去年の４人＋５人でも「多いわ！」ってなってたのに、今年はさらに一人ずつ増加させての総勢11名。諸々の事務所の「今後推していきたい新人」紹介枠みたいになってきた。幸い女性サイドはほとんどが認識できる名前だし、朝比奈丸佳がギリギリくらいだが、まぁ、「新人」枠で取り上げられるに不満はない。ファイルーズの扱いなんかはオタクへの配慮が見え隠れしてる感がある。

　そして、選出が云々よりも、個人的に「おっちゃんも年取ったなぁ」と思ったのが男性サイドの選出を見てもあんまりピンと来なかったという事実。梶原岳人、矢野奨吾くらいはなんとか認識していたが、他の３名についてはピンと来ず、確認したら「『風が強く吹いている』のカケル役」って出てきて「あっ、確かにカケル役って知らない人だったわ……」って思い出した。昔は初めて見た名前で主役をやってたら一応覚えてたもんだけど、最近はそうした蓄積が叶わなくなってきちゃってなぁ。福原かつみに関しても、「『W’z』で主人公役」っていう情報を確認して「あぁ、そういえばそんな名前……だったっけ？」ってなる。

　なお、残りの２人についてはいつも通りの「何かに忖度枠」なので特にコメントはない。もう慣れたし、気にしててもしょうがない。

 

 

○歌唱賞

Roselia

　わーい。ポピパより先にロゼってのがちょいと誇らしいところだけど、ブシロード的にはどうなんでしょうかね。

 

 

○パーソナリティ賞

森久保祥太郎

　しょうなのぉ？！　相変わらず男性声優は息が長いし芸風が揺らがないよなぁ。なお、祥ちゃんがどんなラジオやってるかはさっぱり知らない模様。

 

 

　以下はその他の賞。まぁ、この辺りは年功序列で毎年それっぽい名前を紹介しておけば問題ない枠も多いのでね。ひろＣでひと笑い稼ぐための枠という話もある。

 

 

○海外映画・ドラマ賞　・　山寺宏一・田中敦子

○ゲーム賞 ・　酒井広大

○シナジー賞　・　鬼滅の刃

○富山敬賞　・　水島裕

○高橋和枝賞　・　深見梨加

○キッズファミリー賞　・　ムーミン谷のなかまたち　キャスト一同

○インフルエンサー賞　・　宮野真守

○ＭＶＳ　・　神谷浩史

○功労賞　・　矢田稔・高坂真琴

特別賞　・　ぴえろ４０周年　鈴木拡樹