たほいや譜（20／10／17）

　今週は、残念なことに最大の重篤患者である社畜ダンサー氏が欠席。私としては「患者がいないのに医療行為をする意味は無いのでは？」くらいに思っていたが、開始時刻には一応４人が集まり、「４たほだったらガチ目になるだろうし、とにかく軽めのお題を速やかに消化していこう」と、解答作成もシンキングタイムもなるべく短くするよく分からない試みが始まった。我々、日頃１問に何十分とかけてるわけですが、４人戦じゃそんなことも出来ないので真剣勝負の激戦になるか、単なる消化試合になるかのどっちか。これまでのパターンだと割と全員当て連発みたいになることも多かったが……。

 

 

Round１・「ごーすとっぷ」

１、→行き止まり。 

２、交通信号。交通信号機。 

３、信号機の俗語。 

４、敵に取られながらも、その存在を示すかのように気迫だけを残し、駒を進めることを躊躇させる霊験あらたかな歩。

　１問目はなんと３人の票が割れるという意外な展開に（どの３つに割れたかは言う必要もないだろう）。ここからのスピーディーたほいや、およそ10分で１問のペースで進み、第８問（つまり出題２周分）で１時間半という濃密な時間となった。「我々は今まで、いったい何をしていたんだろう……」「まぁ、あれは違う競技だと割り切るしかないから」。　④そんな中で、「真面目にやれ」と言われても全部真面目だとアレじゃないですか。

 

 

Round２・「えごえご」

１、江戸江戸の訛。大江戸。

２、肥え太ったさま。でぶでぶ。

３、〔擬音語〕隣に居る人にしか聴こえない程度の声で泣くさま。

４、（エゴとは哲学用語で自身、自我を表し）我々。

　こちらはなんと、３択なのに全外しという屈辱の試合。当然、出題は結石ニキ。絶妙にどれも嘘くさいのがまた……。　①江戸を重ねて大江戸っていうキングスライムみたいな謎の理論。　②「肥え肥え」だろうと思ったら、これが綺麗なやっちゃばでね……。いや、でも「でぶでぶ」って何よ。　③これも変だよなぁ。声の大きさの尺度として意味わかんないもんなぁ。　④仮にエゴが我だったとして、そのまんま畳語にしちゃダメだろ。

 

 

Round３・「たにこう」

１、谷にある港。

２、乞食。物乞い。

３、タングステン鉱のこと。

４、山伏の掟として、峰入の際に病気となった同行者を谷に落とし捨てること。

　ここも正解は１人だけだったな。　①「谷に港ないやろ」。　②「他に乞う」。まぁ、「タニ」の部分はどのように解釈したとしても、「〜乞う」だとなんでもありそう。　③「ニの要素が出てこないんだよなぁ」「タングステン・ニッケル合金鉱ならいいんだろうけど」。　④山伏怖い。「これ、水虫とかでも捨てられるんかな」。

 

 

Round４・「そくづみ」

１、貨物の側面を底にして積み上げること。

２、〔将棋で〕王将が逃げる余地が無くなり、負けること。

３、（郵便）速達小包の略。速達封書を速達と略すのを区別したもの。

４、茶を若芽のうちに摘み取ること。ヴァージンフラッシュ。

　新明解の１つ目。知ってるし使ったこともある言葉。　①「なんの意味があるんや」「まぁ、天地無用の逆の意味ってことでしょ」。　②「そく」の部分が足りてない気がするが、割と当たり前の将棋用語ではあったらしい。こちらは２人正解まで回復してきた。　④「セカンドフラッシュ」は知ってるけど、じゃぁ１番目はなんやねん、ということでこの解答。あとで確認したら普通に「ファーストフラッシュ」だった。そりゃそうだ。

 

 

Round５・「かじゅあるうぉーたー」

１、軟水。

２、ゴルフコースで、雨などにより一時的にできた水溜り。 

３、船舶や航空機に積載する非飲用水。

４、入場に制限のない海水浴場。

　２周目に入り、この時点でまだ１時間経ってないんですよ。そしてどう見てもカジュアルウォーターでしかない出題。 ①「軟水って英語でなんて言うか確かに知らんわ……」。調べたら当然「soft water」って出てきて「そりゃそうだ」ってなった。　②ようやく、この日唯一の全員当てにたどり着いたが、まぁ、全員が疎いジャンルでわざわざ出題するってことはこの辺になるよね。英語の意味からも導き出すことはできるかな。　④「対義語は当然プライベートビーチなんですよね」。

 

 

Round６・「はらうい」

１、アイヌ語でミジンコのこと。

２、→パラグアイ。

３、色恋に無頓着な。おぼこじみている。

４、腹がいっぱいで苦しい。

　当然、「悪霊を退治する猪」は先に消しておきました（今回は１度も猪や狸が登場していませんが、担当者不在ですのでご容赦ください）。　①「なんとなく知らない方言っぽいのでアイヌ語にしたんだけど、絶対にゴールデンカムイで出てこない言葉にしなきゃいけないと思ってこうなりました」という、気配りが出来てるんだか出来てないんだかよく分からない答え。　②初見で「これは無いわｗｗｗ」って一蹴したはずだったのに、シンキングタイムに悩んでるうちにどんどん不安になっていった。「パラグアイに引っ張られすぎでしょｗｗｗｗ」「日本との繋がり、マジでワールドカップくらいしか思いつかない」。　③「腹初い」。これで２票入るんやな。　④「腹憂い」だろうと推測され、「腹痛で憂いって言うか？」と訝しがられたが、方言なのであまり明確な語源は無いようだ。

 

 

Round７・「たまいりぎ」

１、将棋で、自らの王将を相手の囲いの中に進ませる戦術。

２、美しい入木。

３、猟師が撃った弾丸が、樹幹に留まっている木。船材に用いると大漁だといい、漁夫によろこばれる。

４、タマネギの古称。

　①将棋再び。「入玉、だよね……」「それをわざわざ戦術にしたもの、ってことじゃないの？」。　②「イリギ、が分からん」「入来なら知ってる」。ちなみに入木と言う言葉は広辞苑にも載っていません。　③「漁師じゃなくて漁夫っていう言葉が突然出てくるのはなんでなんだろう？」「漁夫の利のエピソードに実は続きがあったとか？」。　④「これも消しきれないんだよなぁ」「ネギを！　ネギの要素をなくさないで！」。

 

 

Round８・「ねばれ」

１、海草が海中や海面を漂うこと。

２、（子の刻から）深夜の晴れた空。

３、寝起きに顔が腫れて見えること。

４、大日本帝国海軍禁の一。将官の休眠交代は特に秘匿とされた。

５、樹木の病気の一種。根が浮き腐れてしまうものを総じていう。

　２周目ラストの新明解。ついこの間「ねと」が出題されて、なんか粘りっけの多い辞書みたいなイメージになっとる。　①「根離れ」というのがまず思い浮かぶわけだが（そしてそれであっていたが）、「まて、海藻が溢れて海面がネバネバすることかもしれんぞ」。　②これ、残りの12個の空も全部あるってことなんだよな。いばれ（ほぼ同時刻やん）。　④スピードたほいやを心がけているところに飛び入りで５人目が加わり、「早く出して！」とせっつかれた結果こうなったとか。ちなみに間違って最初に「狸寝入りがバレること」と書いて送信したらしいので、実はここに狸が隠れていたのである。「かくしだぬき」だ。　⑤「総じてるのに一種っておかしくね？」。

 

 

Round９・「さすりびと」

１、SARSリビドーの略。空気感染する性病の総称。

２、掏り人の長。ピックポケットキング。

３、さすらう人。

４、浮浪者。

５、算数を完全に理解した人。ガウスの異称。

６、火サスなどのサスペンスで、砂州にて刺股を刺すことを指す語。流石にサステイナブルではない。

７、官吏を管理する文官。奸吏を監視する。

８、ドイツの物理学者。電磁力の軍事利用を推進した。

　ここからは、諸々の企画の合間に挟む形で、後から来た人もたほいやがやりたいだろう、という出題。つまりいつものたほいや。「今日、初めてたほいやらしいたほいやをやった気がする」「もし本気でそう思うなら、たほいやの認識がおかしいです」。　①ね、安心するでしょ。「それ、性病じゃないじゃん」。　②やたら人気を集めたピックポケットキング。あ、もちろん人気ってのは「語感が好きだ」っていう人が多かっただけで票が入ったってわけじゃないですよ。　⑤「ガウスにするかピタゴラスにするか悩みました」「どっちにしろ算数止まりはあかんやろ」。　⑥絶対に「リビドー」はかぶるだろうという判断で「リピート」にしておきました。　⑦「急にラッパーがいっぱい出てきたな」「ラッパーに怒られんぞ」。

 

 

Round10・「くれーゔのおくがた」

１、ラ＝ファイエット夫人の小説。古典的文体とこまやかな心理分析に秀でた近代小説の先駆。

２、日本クレー射撃部会女性会員。「部」の発音にこだわりがみられる。

３、（Cleaveは日本語で「裂く」の意であることから）つま先。

４、戦艦大和直属の精鋭航空部隊クレーヴン（呉RAVEN）の未亡人部隊が耕した田。

５、政治家。ワイマール共和制下のケルン市長として灯火制限に公然と反対。処刑。

６、（オスマン朝）狂言。タロウ・パシャがゴーレムやオークのような醜女の妻を手に入れようとするが美女をあてがわれ、苦しみののちにレイヴに耽る。

７、シェークスピアの戯曲「じゃじゃ馬ならし」中の女主人。 

８、ドイツの陸軍大将クレーヴの妻の自伝。夫と家事に板挟みになる苦しみをユーモラスに表現した。 

　最終問題は「ボケしろが無いなぁ」とかみんなして散々悩んだが、こんな結果に。そもそもボケしろっていう概念がおかしいのだが。　②説明が親切。「強調のためのカギカッコなぁ」。　③「妻裂き」というダジャレなのだが、全然意図を理解しない奴から１票入った。「まぁ、claveはcleaveの過去形だから正確には裂いた妻なんですけどね」「そんなところでドヤられても……」。　④やはり安定したフォームだなぁ。「呉／Raven／未亡人」で一応全部の要素を押さえてるのに、全く必要ない「田」が入ってくるっていう。　⑥「タロウ・パシャ」は初出の概念でした。「なるほど、これが今まで出てこなかったのは怠慢だった。よく書いてくれた」「またそうやって甘やかすからつけあがる……」。　⑧そこはユーモラスなのかよ。

 

　この日行われたその他のイベントは、「普通の連想系クイズ」「いらすとや画像なぞなぞ」「いらすとや画像謎解き」「漢字の成り立ちクイズ」「キャラ当てクイズ」「いらすとやクイズ最終章」「クソ謎」「MTGカード画像謎」などの多岐に渡りました。いや、いらすとや活躍しすぎやけども。最近は製作側も増えてきて喜ばしい限りなんだけど、我々はどこへ向かっているのか本当に分からなくなってきた（好きなんだよ、こういうのを解くのが）。