「ダンジョンに出会いを求めてるのは間違っているだろうかⅢ」 5→4
紐は、もとい、ヘスティア様は相変わらず可愛かったね……本当に思ってた以上のものは出てこなかったなぁ、という印象。
今回は1クール使ってまるまる1本のストーリーが展開された。「モンスターは心があるのか?」という古今東西いろんなところで展開されているファンタジー理論を改めてこの世界で語るお話で(個人的にはこのテーマでの私のバイブルは「モンスターたちの交響曲」)、そのストーリーの捻り方も、落とし方も、「まぁ、そうなれば、そうなるやろ」という程度のもの。別にやってもいいかもしれんけど、わざわざこの世界で1クール割いてまでやることかね、という印象はぬぐいきれない。もちろんその中にベルの成長とか、この世界で暗躍する「神」の諸々をばらまいて今後に広げていく狙いなんかもあるのだろうが、少なくとも今回の1クールを見る限りではそうした広がりは結実していないわけで、単に「モンスター殺すっていうけど悪いやつじゃないよ! 根拠はないけど俺が見てたから間違いないよ!」という話を堂々巡りさせるだけである。この状態でしれっと「はい、おしまい」と言われてしまうと、「ヲイ、納得いかねぇゾ。温泉回をOVAじゃなくて地上波でちゃんと寄越せ!」と文句も言いたくなるだろう。2期は温泉回あったじゃん!!!!
まぁ、こうして文句たらたらではあるのだが、やっぱり「これで終わり」ではないっていうのが本当のところだろうから、あんまり文句を言ってもしょうがないんだよな。ここで「心を持つモンスター」と出会い、彼らを一時ダンジョンへと逃して妥協案とした今回のシナリオは、どう考えても今後ダンジョンに挑む際にモンスターたちの力を借りることの準備段階である。長く続いていくであろうヘスティア・サーガ(ベルクラネル・サーガとは言いたくないな)の1つの伏線みたいなもんである。一応そこを取り出したらそれっぽい物語が形成されているというだけで、このくだりだけを切り取って1本の作品として満足しなさいというのはそもそも無茶なんだと思う。1クールで落とし前つけて「それっぽく」見せたというだけでも、スタッフは頑張ってまとめたんだよ、と認めるべきなのかもしれない。いや、原作読んでないから真相は知らんけども。
こうしてチームメンバーが増えていくワンピース形式のお話って、どうしても各人に活躍させたくて場面が散漫になっちゃうのが悩ましいよなぁ。何よりヘスティア様の出番が減るとなぁ……今回露骨にイチャイチャしてエンドじゃなかったのがなぁ……。結論・最終的に紐に落とせ。
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