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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 桃恵回! 第10話! ……なんだけども……相変わらずの情報量、そして画素数の多さ。

 情報量が多すぎるの分けて考える必要がある。まずはようやく訪れた「桃恵回」ってことで彼女個人の物語から。もともといわゆるズカ系キャラとして登場した桃恵だが、彼女自身が男っぽさを意識しているわけではなく、持って生まれたルックスと性格のせいで勝手に周りがそう思ってしまうというのが彼女の悩みの根幹だった。そのために女の子から告白され、勝手に裏切られたと思った相手は自殺してしまうという一方的な悲劇。そんな中で彼女は自身のあり方に悩み、アイたちとの交流に大きな救いを得ることができていた。

 この度彼女が出会ったのはこれまた悩ましい「男の子」であり、今回だけでLGBTのLとGとTが一気に登場するという、意識の高すぎるポリティカルにコレクトな作品である。いや、この扱いがコレクトなのかどうかは分からんが。とにかく、以前の「男の子っぽいから好き」という告白をさらに超える、「男だと思ったから好き、当方男」というなんとまぁ倒錯した告白。当然ノンケの桃恵はそんなことを想定するはずもなく、再び斜め上の次元で傷ついてしまっていた。そりゃま、いくら天下のリカさんでもフォローしづらいのは間違いないだろう。

 そんな桃恵の悩みがいくらかでも救われたのは、今回のエッグ世界で出会った薫のおかげ。彼女はLGBTのうちのTで、桃恵とは全く逆の方向性での悩みを持っていた。百恵は「女の子なのに女の子だと思われなくて辛い」で、薫は「自分は男だと思ってるのに女として扱われ(そして最低の扱いを受け)辛い」というもの。何のためらいもなくエロ漫画では定番の種付けおじさんが出てくるあたりがこの作品らしいところだが、ここまでダイレクトなメッセージを持った少女とおっさんが出てくれば、桃恵も事態を察するのは楽だし、そこから問題解決のカタルシスも見やすくなっている。種付けおじさんを倒し、薫からの熱烈なエールで立ち直ることが出来た桃恵。そして彼女はついにエッグ世界での目的を果たし……というところまでが「桃恵個人のお話」である。

 んで、これが7話のリカ回の時みたいに個人のお話で収束してくれれば楽なのだが、今回はもう10話目である。物語全体のクライマックスへと走り出す大きな流れの一歩目。いわば桃恵は「最後に参戦して最初にゴールする」という、まどマギでいえば杏子ポジションだったわけだ。エッグ世界での目的を果たして待ち望んだあの子の復活を成し遂げたはずなのに、その先に待っていたのは訳のわからん蝶々頭。友人の復活どころか愛着の湧いたワニの殺害という真逆の光景を見せつけられ、手塩にかけて育てた自分の半身の肉をねじ込まれる。全く予期していなかったあまりの仕打ちに、彼女はエッグに入れなくなる、つまり、怖くて眠ることすらできなくなる。分かりやすい「壊され」第1号となった。

 こうしてクリアした人間がバッドな展開を迎えることは何となく想像は出来ていたのでそこまで驚きでもないのだが、問題は、「何故こんなことになったのか」という理由がさっぱりわかっていないことだ。アカ・裏アカの2名がねいるの会社の創始者であり、すでに肉体から脱却したヘンテコ技術の粋であることが明かされたわけだが、そのことと「エッグが存在すること」「エッグの目標を達成したらひどい目にあうこと」の関連性に説明はまだなされていない。何か手がかりはないかと探してみると、今回登場した蝶々頭(CV大谷育江)の名前のクレジットが「ハイフン」となっている。ハイフンとは何らかの要素を「つなぐもの」であるので、彼女自体が最後の現象、ラスボスっていうわけでもなさそうだ。確実にその先に「つながっている」ゴールがあるはず。それが自殺者の復活なのかどうかはさっぱり分からないし、そのハイフンが一度は桃恵を殺すかのようなムーブを見せていたのも気になるところなのだが……。

 一応、アカ・裏アカが「脳のデータを木偶に移し替えている」というのが事実であるなら、エッグ世界に人格があった自殺少女たちの「脳」も、もしかしたらエッグに保存されている可能性はある。そうであるなら、今まで夢物語だと思われていた「復活」についても、いびつな形ではあるが実現可能かもしれないという希望はあるだろう。ただ、その間にハイフンが挟まったことは、やはり話がそう単純ではないことの表れだと思うのだ。まぁ、あんなもんを見せつけられちゃったら、流石に桃恵さんは戻ってこられない気はするのだが……同じ状況に陥ったら残りの3人はどんな判断を下すのだろう。

 そして、アイはアイで自分の物語を進めている。先生との関係性は着実に距離を縮め、母親も交えた3者の関係が今後の彼女の行動を決定する訳だが……。先生には裏があるのか、ないのか。

 ところで、そんなアイ・桃恵のドタバタのおかげで今回は傍観者だったねいる・リカのコンビが地味に良い味を出していたのは注目したい。もともと水と油だった2人が、いつの間にか二人っきりでラーメン食べに行くようになってるの、とても良い。

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