たほいや譜（21／04／16）

　２週間のご無沙汰でした。社畜の鬱憤晴らすがいい。

 

 

Round１・「あいのこぶね」

１、和洋折衷の船。

２、→カヌット。

３、船首と船尾の双方に水密機構を備えた漁船。やんのう船。

４、（女性が）男性の勃起を指摘する語。衣服の膨らみをこぶにたとえたものか。

５、ゆりかごの異称。転じて子宮。→赤ちゃん部屋

６、無理心中に便利なボート。一見安全に見えるが、漕ぎ出してからイイ感じに逃げられないくらいの距離で浸水してくれる穴が空いている。

７、（「青は藍より出でて藍より青し」に続き）愛はノコ（鋸）よりブネー（危ねぇ）ってアイツは言うし。出藍は誉れ、愛はノコブネ。

　①「合いの子船」。もう、現代の船は大体そうじゃないのか？　②カヌーとヨットを組み合わせたような我々の知らない船があると思うじゃない。ちなみに「カヌット」でググるとそういう地名の壁画しかヒットしない。　③何かが２つある船っぽかったので、過去に「水密室」という言葉が印象的だった「やんのう」をもってきました。ログを調べるまで、「やんのう」がその意味だということは全く記憶にありませんでした。　④こんな典雅な指摘をされたら、それはなんの合図だと思えばよいのでしょうか。　⑤特定ジャンルの書物の読みすぎ疑惑。　⑥誰目線での商品レビューなんだよ。使った人から「無事に無理心中できました！　本当に便利です！」みたいな星５評価をもらってるんだろうか。　⑦？？？？？？　ちなみに「出藍」のところを「これ、デアイって読んで二重にかかってるんですね」というやっちゃばだかなんだか分からない勝手な理解が得られていた。

 

 

Round２・「せめふさぎ」

１、十分ではないが、ただ責任だけをはたすこと。

２、責任から自らを守ること。「記憶にございません」「現場の勝手な判断です」

３、苛まれ、うちひしがれること。

４、セメントで補修すること。

５、「お堅く生きよ」の意。セメント・モリの訛りか。

６、伊曽保物語の一篇。「うさぎとかめ」の翻訳物。

７、正面から攻め立て、敵陣の進路を塞ぐこと。

　これはもう、語形成のいじりようがない……。　①②「せめ」要素を「責任」と解釈した２つ。だいぶ信頼性は違うけども。社畜はこんなんばっかりなのかなぁ……。最後に台詞がついているのは、出典でもなんでもない「用例」なんだよな。　④⑤こちらはセメント被りだが、信頼性とかいうレベルじゃない。ちなみに⑤は「攻めんと、守りぃ（攻めないで守りなさい）」という解釈がなされていたよ。　⑥「ウサギとカメ」→「フサギとセメ」。無理がある。

 

 

Round３・「ゆうふかん」

１、（螽斯）俯瞰流考に同じ。

２、(特に男性を指して)既婚者⇔チョンガー

３、（まやかしの）豊かであるという感覚。

４、閉じしろを多く残し、後から紙面を追加することを前提として製版された書物。隙き歯版。

５、幽体離脱時に見える景色。

６、被写体に対し右上から見下ろした角度。

７、夫のある女性の姦通。

　①これが出てくるあたりが……。日本国民の大半は分からないと思うので、分からない人はスルーしてください。　②独り者がチョンガーだというのはちょいちょい出てくる話。その対義語が……なんか、語感違いすぎない？　③多分「裕富感」か「幽富感」。これ、議論中ほとんど触れられなかったんだけど、括弧を読んだ場合と読まない場合でニュアンスが180度変わるとんでもない説明なんだよ。なんでそこ括弧なんだよ。　④「有付刊」。他の面子のテンションをみて、多少それっぽい答えも必要だと思って出した。　⑤「幽俯瞰」。ザ・たっち以外に誰が使うんだろうか。　⑥「右俯瞰」。シャフ度みたいな概念かしら？　⑦「有夫姦」。そのまんまといえばそのまんま。「これも性差別ですよね」と言われたので一応「有婦姦」も調べてみたけど当然そんな言葉はない。夫婦をお互いに「パートナー」と表現するなら「有パ姦」である。アルパカん。

 

 

Round４・「ほうがりん」

１、「法の鈴口」の約。法曹で、攻めどころとなる条文をいったもの。

２、樹木の幹を伐採利用した後の、切り口付近から出る萌芽を育てた森林。

３、樹木において、最初に地中から出る幹部。

４、植物を擬人化したエコ物語。また、その題名にもなっている主人公、萌芽リンのこと。

５、→ガリン砲。

６、包茎臥龍鱗の略語。巨大だが決して勃たず、鱗のような厚い皮に覆われた男性器を龍になぞらえて言った語。

７、トランス脂肪酸を豊富に含んだマーガリン。白痴ーズ・老婆ターと並び、三大痴呆食品として名高い。

　①「法ヶ鈴」。正直、どうしようもない答えばかりが並んでいたので、普段は回答を「らしさ順」で恣意的に並べているのだが、今回は開き直ってこれを①番にあげてみた。結構票が入った。「今日は法に詳しい人がいないので隙を狙って出しました」「あの人がいたら、すぐに法の鈴口についての良い参考文献とか出してきますからね」。　②「切り口から出る萌芽」も不思議だし「萌芽を育てた森林」もよく分からない。　③絶望的な答えばかりだったが、最後にこれが提出されてなんとなくごまかせた。冷静に見ると「地中から出る幹」はよく分からない概念ではあるが。　④その主人公はキー坊なのでは？　⑤ギャリック砲のこと「砲ギャリック」って言わんやろ。　⑥褒めては……いないんだろうな……。どういう気持ちで例えてるんだろう。「あいつのはでけェけど、使えないなら俺の方がマシ」みたいなこと？　⑦「呆ガリン」。痴呆食品、なんで大体同じジャンルで３つコンプしてんだ。

 

 

Round５・「はらぼじ」

１、トルストイの絶筆、「ハラショー慕情」のこと。自著「戦争と平和」のラストシーンで平和が訪れた後の世を描いたもの。主人公アレクセイとボルシチ屋の若女将ソフィー、マトリョーシカ職人のプーチンの三角関係を描く。

２、水子の僧が自らを産み落とした胎盤の菩提を弔う寺。

３、ボテ腹オナニー。転じて、見覚えのない概念。

４、決まった檀家を持たず、無縁仏や流人などの法要を主に行う寺。寄り合い制で、近隣の者が持ち回りで住職を務めることが多い。

５、真言宗智山派の寺院。高知県土佐市の北東部にある。

６、中央アフリカの伝承に登場する英雄的人物。象に乗った姿が有名。

７、おじいさん。

　①こいつのロシア関係語彙、本当に選択肢が無い。でも、誰一人として「戦争と平和」のエンディングとか知らないから人のこと言えない。　②考えれば考えるほどにホラーなワード。「水子の僧」の時点で怖すぎる。　③これもすごい答えだと思うんですよ。この問題をみてパッと「腹ボテ自慰」にたどり着くのは普通の発想だと思うんですけど（？？）、そこで執筆者は気づいたんですね。「そういや、腹ボテセックスはよく見るけど（？？）、腹ボテオナニーってあんまりみたことないな、って」。そこで、その素直な気持ちを文字に認めたのである。まさにライブ、まさに生きたたほいやなのである。……うん、絞め殺した方がいいやつだな。　④「Labo寺（実験寺）」という印象から適当に膨らませて書いたもの。　⑤絶対消せないやつ。せっかくなので「土佐市」「真言宗智山派」でググったら「清光寺」というお寺がヒットしましたが、当たほいやは実在の人物・団体・組織・寺社仏閣とは関係ありません。　⑥「中央アフリカに人はいないので間違いですね」「でも、いなかったという記憶はないので消せないですよ」。　⑦たった５文字というシンプル極まりない説明。当初は「爺」からの発想かな、と思われたが、実際に発音してみたら「なんか韓国語っぽい。アボジの発展形かも」という話になり、実際そうだった。

　ちなみにこの問題、解答途中で出題者の回線が落ちてしまい、一時はデータが喪失したかと思われたが、「全員、自分のログからチャットに再投稿してください」という指示により無事に復元された。なお、その際に①の答えを書いた奴はしれっと「おじいさん」という答えを提出し、消去法で①が広辞苑の解答ということになった。勝つためには手段を選ばずラフプレーに走るその姿勢、完璧超人もびっくりである。

 

 

Round６・「べくない」

１、（書簡文で「可（べく）」の字は必ず上に置かれることから、「可ない」は下に置かれる意、つまり下に付く者の意）武家の下僕の通称。

２、べの字に曲がった苦無。

３、女性の僧侶。比丘尼。

４、皇宮の近隣。普段から帝の座すところ。

５、ジョン万次郎が漂流生活の中で開発したハワイアン忍具。万次郎をウミガメと間違えた米兵を彼が亀甲縛りとした逸話はあまりにも有名。

６、（幼児語）いないいない大便に同じ。肛門を掌で隠し、開くと共に赤子の顔に脱糞する。

７、通常の苦無と異なり、両端に刃のついた苦無。

８、投擲用の短剣。ベクトルナイフ。十六世紀頃日本に伝わり、クナイとなる。その便利さは牛（べこ）をいななかせるほどで、日本刀とは比べるべくもない。

９、夜這いの誘い言葉。「ベッド来ない？」の転か。

　①何回読んでもよくわかんないのだが、辞書としてこれでいいのだろうか。まぁ、「誰も書かなそうだな」ということさえわかればたほいや的には問題ないんですが（問題としては問題がある）。　②「『への字』ならわかるけど、点々は何なの？」「曲がった勢いじゃね？」「効果線！？」　④「辺宮内」。　⑤２文目が全く「忍具」の説明になっていないという。「なにしてたらウミガメと間違われるんだろうな」「やっぱ涙流して産卵じゃないかな」「ジョン万次郎の貴重な産卵シーン」。　⑥コアラとかうさぎの親子だったとしたらワンチャンないだろうか？（何の可能性を探ってるんだ）。　⑧広辞苑はあなたのライムを叩きつける場所ではありません。　⑨「これだけ答えが並んでて、明日から使えるとしたらこれだけですからね」「いうほど使えるか？」。

 

　この後、我々の議論は日本の子育て政策の不備と、セックスする人間への不満へとつながり、最終的に「日本は滅ぶ」という結論になった。「まぁ、ラストハラボジにならなければ別にいいです」。