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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「美少年探偵団」 4→4

 あいも変わらず。この芸風でこれだけの数の作品を打ち出し続けられるのはすごいとは思うけども。

 久しぶりの「西尾維新×シャフト」の黄金タッグ。ひたすらネームの多い西尾維新脚本をアニメにするというのはいってしまえば無茶振りで、常識的な画作りは成立しない。しかし、それを圧倒的文字情報のコラージュという形のウルトラCでクリアし、さらに独自に美術性からオリジナルの作品にまで昇華したのが「化物語」シリーズであった。クセがすごいものがもう1つのクセと出会い、奇跡的なマリアージュを見せたわけだ。しかし、如何せんこの奇跡的な噛み合わせはマニュアルにまとめられるようなものではない。「化物語」の時には尾石達也というこれまた際立った才能が強引に全てを丸め込み、新房演出という道具立てに異次元の活用法を見出した。そして、こればっかりは個人の裁量。なんらかの勝利の方程式は完成していない。

 今作は、そうしてシャフトが蓄積してきた西尾維新の御し方マニュアルをなんとかまとめあげてアウトプットしたもの。映像部分に関してはかなり頑張っているし、「美少年」がテーマとなったお耽美なデザイン性はなかなかの際立ち。そういう意味では、狙った通りの作劇には成功しているだろう。シャフト的な空気を味わいたい、という目的は達成されたと思う。そして、私はそれなりに「シャフト的な空気を味わいたい」という欲求もあったので、それはそれで満足している。ただ、残念ながらそうして彩られたお話が、あんまり面白くないのである。西尾維新のいつも通りの手管で、本当に意味のない文言を垂れ流してとにかく盤面を埋め尽くそうとする筆致。いわばこけおどしでしかないこの作風で「日常の謎」に属する諸々のミステリを解明していく筋立ては、やっぱり実入りが少ない。謎に魅力が乏しく、解決にも魅力が乏しい。全体的に「どうでもいいやん」という謎に対して、「どうでもよかったじゃん」という解法を見せる。その間、あーでもないこーでもないと謎を転がす手つきも、本当にいつも通りの西尾維新なのでとにかく無駄口の連続。歩いて3分で着く目的地にセグウェイで1時間かけて移動しているような、そんな作りである。

 まぁ、そうしてひたすら回り道をしている間を独特のビジュアルで彩る展示会みたいなものだと思えば、その無駄な長さにも意味はあるのだろうが……ちょっと惹かれないよなぁ。一番残念なのは、美少年探偵団の団員のキャラの魅力があまり感じられないところ。団長と眉美は良いのだが、残りの連中がおまけみたいにしてくっついてるだけで主張が足りないのが勿体無い。本当にクドいキャラ設定を盛るだけ盛っておいて別に使わない。この辺も西尾維新の悪癖だよなぁ。まぁ、そうしてクドくなった罵詈雑言幼女とかは割と好きなキャラだったけども。

 まー、観ていてしんどくなることは多いのだが、それでもどこかでこれを求めている部分もあるのは事実だったりする。続編作って、とは言わないが、また別な形でこの座組みを進めてもらうのは構わないのである。是非、シャフトはシャフトスピリットを忘れずに持ち続けて欲しい。

 

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