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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 楠芽吹もまた、勇者である、第10話。裏に表に、人間が生きるための戦い。

 神婚に至るまでの壮絶な死闘。勇者部の戦いはすでに描かれていたパートであるが、その陰で戦い続けていた防人たちの物語。神樹様の欺瞞に満ち溢れたこの世界、勇者の面々ですら何を頼りに生きていけばいいか分からず、あの友奈ちゃんですら迷い、行き詰まってしまった状況。そんな中、何も知らされずにただ世界の絶望だけを叩きつけられる防人たちはというと。

 何が目標かが分からない反面、何が終局なのかもわかっていないのがこの世界。神樹様に祈りは届かず、人としての営みが尽き、神の御許へと統合されることが幸せなのか、それとも不幸なのか。大赦の面々は、そこに妥協とも取れる感慨を持ちながら消えていく。そして、そんな大赦の意向に従う巫女たる亜耶も、そのままの流れに巻き込まれてしまう。しかし、何も分からないからこそ、ただ1人「生きること」に真摯に向き合っていたのが、我らが隊長たる楠芽吹であった。大赦の教えが欺瞞であると喝破し、亜耶に生きる意味を問う芽吹。これまで見てきた勇者たちの活動はどれもこれもが「次代につなぐため」のものであり、その過程では様々な命が散っている。古くは郡千景、そして最近になっては三ノ輪銀。乃木園子も、三好夏凛も、その身を犠牲に、次に希望をつなぐ使命を果たしている。しかし、その1つ1つの命があってこその人間であると芽吹は説く。今までの勇者のあり方では決して終わりは来ない。「つなぐ勇者」ではなく、「生きる勇者」が必要なのだと。そこには防人も、巫女も、勇者も関係ない。ただ生きるための人の意思がある。

 亜耶は知っている。目の前の芽吹がそのためにどれほどの努力を重ねてきたかを。だからこそ、最後の最後で親友の気持ちに寄り添うことができた。まだ人類は諦めていなかった。その思いは、仲間たちにも届いている。遠く戦う勇者たちにも伝わっている。三好夏凛。彼女ほど命を燃やして戦う姿が似合う勇者もおるまい。乃木園子。一度は全てを失った彼女は、もう何も失わせることはない。犬吠埼姉妹。影に日向に勇者部を支える二人は最後まで「繋ぎ、渡す」役割を果たす。そして東郷美森。彼女は一度は失い、一度は間違えた。だからこそ、最後の選択は彼女に委ねられる。「神か人間か」ではない。「神と人間と」の選択を。

 

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