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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 物語を成していく、第10話。「物語」が成る、つまりは結末がある。「末路」がある。

 Aパートは維盛の最期。平家が堕ちゆくのみというのは、今や誰にとっても共通認識となった。資盛だって分かっているし、おそらく意気を揚げようと奮戦する知盛だって、もはやその現状は理解している。唯一、「平家断絶」以外の道に望みを残しているのはそれこそ徳子くらいなのではなかろうか。そんな中、清経の最期も看取り、すでに限界を超えていた維盛。全てを投げ出しての入山・出家は、それだけで許しを乞う行為であるはずだが、残念ながら頭を丸めたからハイおしまいというわけにはいかない。それはもちろん、平家を根絶やしにせんとする源氏の存在もあるが、仮にそうして命を永らえたとしても、維盛自身に苦痛の生以外が残されていないためだ。あらゆる恐怖に苛まれ、まるで平家の業の全てに対して許しを乞い願うかのように、維盛は一足先に浄土を目指した。びわが最期を「看取る」のは目の力だけでも良かったのかもしれないが、そこはやはり「語りつぐ者」の特権、最後の最後で行者姿の維盛と出会って、彼の胸中を確認している。びわは別に知りたいわけではないだろう。目の力があれば、おそらく維盛の胸中もおよそ理解して、別れることもできたはずだ。それでも敢えて直接対面するシーンがあるというのが、対面して、「語る」ことの重要性を物語っていると言える。

 維盛を失い、残された平氏もいよいよ残りわずか。結局、親兄弟を含めて最も聡明だったのかもしれないのが資盛。ある程度リアリストでもある彼は、現状でも悲嘆するだけに終わらず何とか生き残りの道を模索しており、最も可能性が高い「徳子への嘆願」を試みたが、これは彼女の志の高さを前に空振りに終わる。かつての遊興の関係性を頼みに後白河法皇への直訴を試みるもこれも不発。改めて、現在の平家の状況が八方塞がりであることが確認できただけだ。そして、にっちもさっちもいかない状況に訪れたのは、やはりびわだった。思い人からの書面を届けてくれたびわをいつものように邪険に扱う資盛だったが、久しぶりの再会にも関わらず必死で関係を持たぬように振る舞う彼の優しさがひときわ寂しさを感じさせる。びわが資盛の周りをぐるりと回ってカメラ前面に歩いてくる構図の際の不思議な没入感は、2人の距離の近さ、そしてそこから離れていく「末路」の差にも繋がってくるだろうか。きっと彼の思う「家族」の中にびわも入っていたんだろうな、と思うと本当にやるせないものがある。

 平家に訪れるのは悲報と別離のみ。そして対極的に、源氏では義経と静御前の印象的な出会いが描かれるなど、未来を示すシーンばかり。中でも頼朝と政子の2人の会話は強烈で、重衡の処遇を巡っての相談の際に「頼朝は清盛公に命を救われた」という話になった時には「だからこそここで慈悲を返さん」という流れになるのかと思いきや、まさかの「その結果、自分は反旗を翻して平家を滅ぼしている」という論法。ビビりで優柔不断で、何事にも慎重な頼朝であるからこそ、この場を半端で終わらせるわけにはいかないのである、牡丹に例えられた重衡を斬り、庭に咲き乱れる牡丹は一花ずつ丁寧に削ぎ落としていく。その偏執的なまでの保身欲は、次の時代の礎となっていく。

 次週、ついに結末。

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