最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
←前(2/4)へ <アニメソング部門> 意外と真剣、アニメソング部門。こちらは私がカラオケマシーンとなってからだいぶ重要性が変わってきた部門なのだが、今年度はそこにさらにちょっとした異変。というのは、私が健康面の問題を抱えたことにより、下半期はほぼカラオケに行けなかったのである。「どうでもいいわ!」と思わないでほしい。やっぱりカラオケで歌いたい、という欲求があるかどうかで楽曲の評価ってのも変わってくるし、普段からアニソンに触れる時間も去年よりかなり少なくなった。そういう意味ではちょい消化不良の1年だったのだ。 というわけで、例年よりやや少なめでお送りすることになる気がするが、それでももちろん、今年も良いアニソンはたくさん存在しているぞ。この部門では「純粋に楽曲が好き」と「アニメ映像も含めて評価が高い」という2つの評価基準が入り混じってるのでちょっと視点がゴチャつくのはご了承願いたい。あ、あともう某作品のレヴュー曲はここには入れません。きりが無いので。 まずは定番のアニソン歌手部門。私が一押しのJUNNAの楽曲から「海と真珠」(海賊王女 OP)。安定の歌唱力はもちろん、繊細で美麗な映像に嫌でも期待は高まった。高まったのに……。海つながりでやたら盛り上がったオープニングといえば「Viva! Spark! トロピカル〜ジュ!プリキュア」(トロピカル〜ジュ!プリキュア OP)。曲がご陽気なのも良いが何といっても映像である。冒頭、無表情ながら元気に踊るみのりん先輩が見たいためだけに日々を生きてたまである。同様にご陽気な盛り上げだったら「ロールプレイング」(ドラゴン、家を買う OP)は隠れた名曲。ほんとにオーイシマサヨシは気持ちいい音を作るのがうまい。age系オープニングでいえばやはり外せないのは「START!! True dreams」(ラブライブ!スーパースター!! OP)。映像も含めるとエンディングの方がいいぞ派もいるのだが、私としてはやっぱり看板はOPかなぁ。一回聞いてすぐに「これはラブライブだ!」と分かる伝統芸。サビで胸をドンドンやるところが千砂都のアップなのが嬉しい。 続いてちょっと変なくくりだが、「どうでもいいアニメ、なんかやたらアニソンが格好いい」部門。なろう系の粗製乱造アニメもアニソンに罪は無い。例えば「Dark Seeks light」(暗殺貴族 OP)とか実は作品内容と割と綺麗なリンクを見せているし、映像もシュートで良作になっている。直近で好きだった曲は「外道讃歌」(ありふれた職業で世界最強 2nd season ED)。この手の曲で寂しいのは、アニメ見てる人が周りにいないせいで、練習してカラオケで歌おうにも誰にもわかってもらえないところである。「ギャンブル」(月が導く異世界道中 OP)ですでにそういう目に遭った。世間の人間はもっと質を問わずにアニメを見ろ(暴論)。 続いてアニメの内容にダイレクトに食い込むキャラソン部門。インパクト抜群の古き良きアニソン(の枠からすら飛び出しそうなの)は「キスイダ!」(フルダイブRPG ED)。フルで聞くと完全にファイルーズ劇場。キャストの劇場対抗なら「見えないからね!?」(見える子ちゃん OP)。世界はもっと雨宮天をいじめたいと思ってるよ。別方向でキャラソンの秀作といえば「満月とシルエットの夜」(死神坊ちゃんと黒メイド OP)。歌詞に何一つひねりがないストレートなメッセージソングなのだが……かわいいよねぇ。そしてキャラソンの中でも何かを極めた感があるのが「星の旅人」(かげきしょうじょ!! ED)。さらさ&愛ちゃんバージョンも最高だが、是非他のユニットバージョンも味わってほしい。そしてキャラソンって意味ではちょっと異質だがインパクト抜群だったのが「咆哮」(錆喰いビスコ ED)。鈴木崚汰の声の合わせがうますぎるんよ。ビスコはオープニングの方も話題性に飛んでクオリティが高く、アニソンに恵まれた作品だったな。 個性の際立ちで忘れられないのが「負けイベ実況プレイ」(出会って5秒でバトル ED)。これ、別に本編ともあんま関係ないし、なんでこんなカッ飛んだ曲だったんだろう。独自の映像も相まってさらにドラッグ味が強いのは「聖者の行進」(平穏世代の韋駄天達 OP)。こういう映像ってどんな神経から出てくるんだろう。神経が分からんとかいいながらいつも通りなので大体わかるのは「生活こんきゅーダメディネロ」(ジャヒー様はくじけない! OP)。すみぺ、ええとこのお嬢のくせにこんな曲歌いやがって。 残りは最後まで選出を悩んだ最終候補群。まずは映像の格好良さもビビッとくる「境界線」(86 -エイティシックス- OP)。クドいメッセージ性もこのアニメなら適材適所だ。映像でタイトルを差し込むタイミングがほんと好き。アニメの雰囲気を見事に汲み取った楽曲といえば「ないない」(シャドーハウス ED)(リンクはMV)。思い切ってOPをインスト曲にしてエンディングでこれを使ってるあたりがとても良いセンス。好きなアーティストの好きなテイストがハマった楽曲でいえば「DiViNE」(BLUE REFLECTION/澪 OP)。西澤幸奏は「ENDiNG MiRAGE」(終末のハーレム ED)も好きなんだけど、なかなか売れるアニメと噛み合わないのが口惜しい……。売れるアニメといえばやっぱり……「残響散歌」(鬼滅の刃 遊郭編 OP)でしょうね。パワーあるなぁ。あ、あと最後に「ピコたるもの ふぃーばー!」(ガルパ☆ピコふぃーばー!)を……せっかくなのでリンクに18話置いときますね。 第3位 ‘10 「みつどもえ増量中!」OP 「我が名は小学生」 ‘11 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」ED 「secret base 〜君がくれたもの〜」 ’12 「這いよれ! ニャル子さん」 OP「太陽曰く燃えよカオス」 ’13 「有頂天家族」OP「有頂天人生」 ’14 「デス・パレード」OP「Flyers」 ’15 「戦姫絶唱シンフォギアGX」挿入歌「殲琴・ダウルダヴラ」 ’16 「SHOW BY ROCK #」OP「ハートをRock!!」 ‘17 「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」第6話ED「アクシアの風」 ’18 「ゴールデンカムイ(第2期)」OP「レイメイ」 ’19 「さらざんまい」挿入歌「カワウソイヤァ」 ‘20 「戦翼のシグルドリーヴァ」OP「Higher’s High」 ‘21 「ゾンビランドサガリベンジ」OP「大河よ共に泣いてくれ」 「徒花ネクロマンシー」をその年のベストに推してから3年。今年もゾンサガが見事に仕事をしてくれましたね。あのネクロマンシー以上を目指すのは難しく、1期目がウケた作品の2期目での楽曲ってのは常にとんでもなくハードルが上がるもんだが、今作の場合はそんなハードルを飛び越えるでもなく、下をくぐるでもなく、正面から激突してへし折った。曲のテイストはそこまで大きな変化を与えない正々堂々のヒーロー調を維持しつつ、よりカオスな歌詞を加速させ、さらに映像をサイケデリックに彩って新鮮さを盛り込んだ。フランシュシュの連携も1期より安定感を増し、ことにメインボーカル愛ちゃんの存在感に満ち満ちた楽曲になったことで1期とは別路線でのフランシュシュの魅力を押し出せたんじゃなかろうか。ちなみに、パート分けが複雑になったのでカラオケで歌うのは大変に。 第2位 ‘10 「けいおん!!」OP 「Utauyo!! MIRACLE」 ‘11 「神様ドォルズ」OP 「不完全燃焼」 ’12 「坂道のアポロン」 OP 「坂道のメロディ」 ’13 「戦姫絶唱シンフォギアG」第4話ED「教室モノクローム」 ’14 「ガンダム Gのレコンギスタ」ED「Gの閃光」 ’15 「干物妹!うまるちゃん」OP「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」 ’16 「学戦都市アスタリスク(第2期)」OP「The Asterisk War」 ‘17 「キラキラ☆プリキュアアラモード」後期ED「シュビドゥビ☆スイーツタイム」 ‘18 「ラストピリオド-終わりなき螺旋の物語-」ED「ワイズマンのテーマ」 ’19 「COP CRAFT」OP「楽園都市」 ‘20 「トニカクカワイイ」OP「恋のうた(feat.由崎司)」 ‘21 「ビルディバイド-#000000-」OP「BANG!!!」 ここで突然、一切タイトルが出てこなかったアニメのオープニングを切り出してみよう。担当アーティストはEGOIST。クセの強いアーティストだが、独特の世界観はハマっちゃうとなかなか抜け出せない沼。そして、そんなEGOISTの久しぶりのアニメタイアップは、そりゃもう全力で振り切った楽曲になっている。上下にガンガン揺さぶられるメロディラインはいかにもな展開だし、怪しげなビルディバイドのエセ京都の背景と絡むと、かつて「甲鉄城のカバネリ」の時にも持ち合わせていたようなどこか奇妙な「和」のテイストも匂わせてくれる。歌詞を聞くと別に和でもなんでもないはずなのだが……変幻自在なそのニュアンスをぜひご堪能いただきたい。 第1位 ‘10 「侵略! イカ娘」OP 「侵略ノススメ☆」 ‘11 「灼眼のシャナF」OP 「Light My Fire」 ’12 「中二病でも恋がしたい!Lite」 ED「漆黒に躍る孤濁覇王節」 ’13 「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」OP「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」 ’14 「ヤマノススメセカンドシーズン」OP「夏色プレゼント」 ’15 「てーきゅう(第5期)」OP「Qunka!」 ’16 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」OP「Great Days」 ‘17 「少女終末旅行」ED「More One Night」 ‘18 「ゾンビランドサガ」OP「徒花ネクロマンシー」 ’19 「ダンベル何キロ持てる?」OP「お願いマッスル」 ‘20 「蜘蛛ですが、なにか?」ED「がんばれ!蜘蛛子さんのテーマ」 ‘21 「小林さんちのメイドラゴンS」OP「愛のシュプリーム!」 というわけで、今年のアニソン部門はベスト3のうち2本が「続編のOP」ということになってしまうのだが……こればっかりは許しておくれよ。この曲を置かずして、今年のアニソンは語れまいて。本当に何回も観てしまうし何回も聞いてしまう。その度に涙ぐんじゃうのは作品を考えると邪道ではあるのだが、そこも許しておくれよ。 fhanaがこの曲を書いたのはあの一件よりも前だったらしいんだよね。だから聞き手側で勝手にいろんなことを考えてしまうだけ、というのが本当のところなのだが、なんだか色んなところが不思議とおさまっちゃったんだろうな。もちろん、単に突き抜けてご陽気なパーティソングとして受け取っても全く問題ない。そして、その場合でもきっと本当に素敵な曲だ。 1期の「青空のラプソディ」も傑作だったのでこれまた「1期を超えるのは……」というハードルだったはずなのだが、きちんと2期目でのアニメ自体の中身を踏まえた上で、それを盛り込んだ楽曲に仕上げてハードルを飛び越えた。そしてそこに京アニ謹製の文句なしの萌えアニメーションが一部のゆるぎもなく噛み合い、これぞアニソンという完成形となっている。願わくは、この楽曲を素直にみんなで歌い笑えるような時代になってくれることを。 <キャラクター部門・男性キャラ> さらっと巻き気味で進行しても問題ない、男性キャラ部門。文字数削減の影響を一番受けてるのはここなんじゃねぇか説もあるが、大丈夫、きっと素敵な男性キャラは今年もたくさんいたよ。 今期はリストアップしてたら気に入ったキャラの性質が随分偏っていたのでまとめて処理していきたいのだが、まずは真っ当に「格好いい主人公」部門。例えばここに小戸川(オッドタクシー)を入れてもいいものかどうかでいきなり悩んでしまうのだが、まー、やっぱり彼が主人公だったからこそ物語が成立したと考えれば格好いい主人公だったよ。さらに主人公とは違うやろ、とは思うがマツモト(Vivy)の活躍もここで挙げておく必要があるだろう。必死に戦いながらもどこか斜に構えたところがある、という意味では案外似た者同士? 真っ当から評価できそうな主人公を挙げていくと、心底ほっこりしたいい奴として志麿珠彦(大正オトメ御伽噺)がいる。ただ脇から恋愛模様を見て「頑張れ」って思える主人公は良い。そういう意味では五条新菜くん(その着せ替え人形は恋をする)は真っ当な主人公じゃない? ちょっと設定が固まりすぎてはいるが、割とまっすぐに青春してる姿は好感が持てる。もっとドラマティックな生き様でいうならフシ(不滅のあなたへ)も壮絶な主人公ではある。まぁ、彼の場合は周囲の環境に変化を起こす呼び水としての性格が強いので、なかなか主体的な活躍を見せるまでには時間がかかったが……。素直に格好いい主人公って……神宮寺(ファ美肉おじさん)とか? ……素直でも主人公でもないな……。なんでだろ。真っ向から主人公を褒めるのが嫌いなんかな。サブ主人公だったけどメインよりドラマティックなポジションで奮戦した碓氷アブト(シンカリオンZ)あたりが一番良さそうなラインだ。あ、ロナルド(吸血鬼すぐ死ぬ)は……うーん……。どうにもなろう系作品ばかり見ていると主人公というポジションに愛着が持てないことが多いのでキツいのだが……まぁ、レイジ(チート薬師)くらいなら特にイラつかないので丸い主人公像ではあるかも。 主人公枠はこの辺にしといて、一応もうちょいサブめのキャラでもまとめておくと、何故かパッと浮かんだ異物がラジダニ(Sonny Boy)っていう。いや、あの立ち位置であのキャラは強烈すぎたよ。サニボは全く方向性が違うけど朝風も割と好きなキャラだった。どうにもさっぱりしない青少年の方がみていて楽しいようだ。もっと青春させろよ、というなら王城正人部長(灼熱カバディ)あたりはどうだろう。カバディ部の面々の中だと他に目を引くのは畦道なんだけど、個人的には部長のぬらっとしたつかみどころのない存在感の方がキャラが強烈で印象に残っている。あと、直近でやたら印象深い「サブキャラ」にメギストス様(怪人開発部の黒井津さん)ってのがいる。作品世界を体現する「企業としての悪役」を背負った立派な方。上司にしたいキャラランキングではかなり上位。 で、今期やたら偏った部分ってのが、どうにも「ちょっと癖が強すぎる敵キャラ部門」っていうところに性癖が出まくってしまった気がするのよね。具体的にはキリヲ先輩(魔入りました!入間くん)路線。ちょっと頭がおかしいくらいの敵キャラってやっぱり輝いて見えてしまうものでなぁ……。例えば佐久間(メガロボクス2)なんてキャラは敵としては小物臭いのだけどやたら印象に残っている。まぁ、個人的に「小林親弘がやる怪しげなキャラ」が好きすぎるってのはあるかもしれないけども。細谷VS小林の構図、もっと見たい。似たような搦め手路線で壊れ演出がよかったのは月雲了(アイドリッシュセブン)。芸能界にいればこんな頭のおかしい社長さんともちょいちょい出会うことができるんでしょうかね。 立場が上になるとおかしな奴ってのは多いもんで、中の人補正も込みかっとんでたのは黒革(錆喰いビスコ)。流石にここまで限界ギリギリに下げてドスを効かせたツダケンボイスはなかなか聞けるもんじゃない。同時期に米田博士(プラチナエンド)も揃ってたもんだからスーパーツダケンタイムが長すぎる。似てるようで違う方向性にぶっ壊れだったのが先生(さんかく窓の外側は夜)。まぁ、この作品の野郎キャラはだいたい壊れてた気もするが……ヤベェと思った冷川の上を行く変態だったのが最高。そして自由度でいえば自分からもっとも自由と言い切っちゃったビスケット・オリバさん(範馬刃牙)も楽しかったのよ。このキャラで芳忠ボイスをつけることを決断したスタッフを褒めてあげたいね。 最後に、アンチェイン以上に自由で最高にイカした主人公を紹介するぜ。ぐんまちゃん(ぐんまちゃん)だ。以上だ! 第3位 ‘10 「会長はメイド様!」より「碓氷拓海」 ‘11 「Steins;Gate」より「岡部倫太郎」 ’12 「キューティクル探偵因幡」より「首領・ヴァレンティーノ」 ’13 「サムライフラメンコ」より「羽佐間正義」 ’14 「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」より「エンブリヲ」 ’15 「おそ松さん」より「十四松」 ’16 「この素晴らしい世界に祝福を!2」より「佐藤カズマ」 ‘17 「3月のライオン」シリーズより「二階堂晴信」 ‘18 「BANANA FISH」より「アッシュ・リンクス」 ’19 「ハイスコアガールⅡ」より「矢口春雄」 ‘20 「かくしごと」より「後藤可久士」 ‘21 「吸血鬼すぐ死ぬ」より「ジョン(ジョーカーボールたまおマルススケオリハルコンZガーディアン)」 ヌーヌヌヌ、ヌヌヌーヌヌヌ……。ヌー、ヌーヌヌーヌ「ヌー」ヌヌヌヌーヌヌヌヌーヌヌヌヌーヌーヌヌ……。 ヌーヌヌヌヌヌヌーヌヌーヌヌーヌーヌヌヌヌヌヌヌーヌヌ。ヌーヌヌーヌーヌ、ヌヌヌヌヌーヌーヌーヌーヌヌヌヌーヌーヌヌー。ヌーヌヌヌヌヌーヌー。ヌヌヌヌヌーヌヌーヌヌヌヌヌ、ヌヌヌヌヌヌヌヌーヌヌヌヌヌヌヌーヌヌヌーヌヌヌ。(翻訳する) 第2位 ‘10 「四畳半神話大系」より「私」 ‘11 「逆境無頼カイジ破戒録篇」より「班長大槻」 ’12 「絶園のテンペスト」より「鎖部左門」 ’13 「恋物語」より「貝木泥舟」 ’14 「少年ハリウッド」シリーズより「勅使河原恭一」 ’15 「GO! プリンセスプリキュア」より「シャット」 ’16 「Planetarian」シリーズより「屑屋(星の人)」 ‘17 「魔法使いの嫁」より「エリアス・エインズワース」 ‘18 「ゾンビランドサガ」より「巽幸太郎」 ’19 「ID:INVADED」より「富久田保津」 ‘20 「SK∞-エスケーエイト-」より「愛抱夢(神道愛之介)」 ‘21 「平家物語」より「平清盛」 この部門では千利休に続いて2人目の偉人選出ですね。上で「クセの強い悪役が好きすぎる件」という話をしているが、こちらのジジイは悪役というのも違う。確実にこの世界で「悪いこと」をしている。しまくっている。それでもどこか憎めない、全ての悲劇の元凶のくせして、こいつが悪いのかって言われたらそういうわけでもない。本当に芯に確固たるものがありつつ、それが飄々と漏れ出すかのような奇妙な感覚を与えてくれる稀代の傑物。平清盛公である。 「平家物語」の人物造形にいちいち念が入っているのは論をまたないが、作品世界に大きなインパクトを与える人物といえば、一応は主人公ポジションだった重盛か、その息子たちの誰かか。ただ、やはり結果を与えられた「末代」の面々を選ぶならば、その元凶となったこの爺さんに言及する方が正しいような気がした。こいつがいなければ何も起こらなかったかもしれない。しかしこいつがいなければ間違いなく現代日本はこんな形になっていなかった。歴史を作った大人物としての桁違いの「デカさ」を感じさせてはいるのに、ふとした瞬間にその背中を見ると、哀愁を帯びた父の背中であり、余生に不安を残した1人の老人の小さな背中にも見える。彼がもし生きながらえていたなら、さらなる平家の世は続いていたのか、それとも、首級を拝みたいと願った頼朝の前に老いさらばえた姿を晒したのか。歴史にifはなかろうが、そんな「未来」にも思いを馳せてしまうくらいには彼の存在は大きかった。 玄田哲章による好演も相まって、これ以上ないくらいに世界を支えてくれた屋台骨。こういうジジイが活躍できるアニメがあるだけでちょっと嬉しくなっちゃうのは、確実に私がジジイに向かっているからなのかもしれませんな。でも、面白かろう? 第1位 ‘10 「魔法少女まどか☆マギカ」より「キュゥべえ」 ‘11 「へうげもの」より「千利休」 ’12 「新世界より」より「スクィーラ(野狐丸)」 ’13 「翠星のガルガンティア」より「チェインバー」 ’14 「ログ・ホライズン2」より「てとら」 ’15 「昭和元禄落語心中」より「八代目遊楽亭八雲(菊比古)」 ’16 「ユーリ!!! on ICE」より「ヴィクトル・ニキフォロフ」 ‘17 「Fate/Apocrypha」より「アストルフォ(黒のライダー)」 ‘18 「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」より「キリン」 ’19 「ヴィンランド・サガ」より「アシェラッド」 ‘20 「ミュークルドリーミー」より「ゆに」 ‘21 「ブルーピリオド」より「鮎川龍二」 結果だけ見れば、男性キャラ部門言うてるのにうち2キャラのCVが女性キャストってのが歪みすぎているとは思うが……それこそまさにこの龍二が選出される背景と言えなくもない。迷える性の探求者、ユカちゃんの生き様に現世のありようを見る。 ものすごく乱暴にカテゴライズするなら「主人公の親友枠」ということになるだろうか、あまり心許せる親友と呼べる存在がいない「浮ついた」存在である主人公・八虎にとって、龍二は数少ない「着飾らずに済む」存在であったのは間違いない。ただ、だからとて彼が単に八虎の安息の場所であったわけではなく、ある時は突然の恋愛相談で揺さぶるトラブルメイカーみたいな存在だし、いきなりの逃避行を引き起こす壮大な因子にもなる。もともと日本画の技術も優れているので先生に近い「美術を伝える」役目もになっただろう。こうしてみれば、実際作中で接触した時間がそれほど長いわけでもないはずなのに、ピンポイントで八虎の一番大事な岐路に現れ、その方向を決定づけていたのは龍二だったように見える。 そうしてドラマの道標を1つ1つ立てながら、龍二自身も決してその行先が見えているわけではない。なんなら八虎なんかよりもよっぽど悩んでいたし、よっぽど苦しい人生の選択を迫られ続けている人物でもある。複雑な家庭環境から心理的にどのような経過があったのかは定かでないが、いつの間にか抱え込んだ性の悩みは通り一遍のジェンダー論を語るだけに終わらず、「性を生きること」「他人の性と向き合うこと」を考えさせ、最終的には八虎との関係性の中で「性などという枠にとらわれずに人を人として向き合うこと」を伝えてくれる。突如訪れることになった海沿いの旅館の一室、パーティションがあるので決して物理的に「向き合って」はいないのだが、彼らが2人で行ったヌードデッサンのひとときは、これ以上ないくらいに互いに向き合い、そして自分と向き合う時間になったのは間違いないはずだ。青春時代の「青さ」そのものを、互いの肉体と精神を通じて感応させる、濃密な関係性を体現していた。ここまで端的に「生」と「性」を伝えたキャラクターというのも、なかなかいないんじゃなかろうか。 彼のおかげで作品の深度が増した、そう思える不可欠な存在。ユカちゃんの今後の人生が、少しでも幸せなものであってほしい。 次(4/4)へ→ PR |
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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