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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「魔法少女マジカルデストロイヤーズ」 4→2

 久しぶりに私の頭の中の滝昇が「なんですか、これ」と漏らし続けている作品。ここまでのぽかん具合は久しぶり。放送前のワクワク感とのギャップもあり、本当になんかもう、色々キツい。

 評価するならめちゃめちゃ上に行くかどん底に行くかのどちらかになるだろう。大半の人はどん底だと思うのだが、一応今作はどこぞのアーティストがコンセプトを構築しているとのことなので、もしかしたら私のような興も趣も理解せぬ木偶には理解の及ばぬような、崇高で斬新な何かが潜んでいたのかもしれない。そりゃ私は現代アートなんて齧ったこともないのだし、「そういうフィールドの見方が分かってれば面白いんだけどなー」とか言われたら「そうですか、で?」というしかない。ただ、少なくとも必死に見開いた我が眼からは、そうした深淵を覗き見るような作品だったとは思えない。

 シナリオがどうこういう部分は、もう1話目の時点で懸念を漏らしていたので「そのままでした」と言うだけの話。テーマが「オタク」という設定だったのに、そのオタクの描写に全く真に迫る部分がなく、本当に紋切り型というか、中身を伴ってない「何となくイメージされるオタク像」をさらっと撫でている状態。コンセプト担当者は自身もオタクだということだが、別にオタクはオタクを描写する専門家ではないので、自分がオタクだからとてそれが反映できるとは限らない。むしろ、古来より独善的に自分の視野の中のことだけに邁進するのがオタクなのであるから、そりゃ他者とのコミュニケーションは想定しないだろう。じゃぁ、オタクアニメを作ったとて面白くなるかどうかは博打ですわな。

 最終話を虚ろな目で見ながら1つ思いついたことがあるのだが、今作はもしかして、現代社会に蔓延る「独善的で他者を慮らず、自分の殻に閉じこもって都合のいい世界を空想するばかりのオタク」というネガティブな造形を、作品のクオリティでもって表現しようとしたのではないだろうか。「何だこのアニメ、何がやりたいかさっぱり分からん。何か格好いいことをしてみせてる風だけど、1ミリも伝わってこないしイタいだけじゃねぇか」というこの感想、なるほどオタクをみる時の目線に近いものではある。我々にそうした負の感情を抱かせたかったのだとしたら、こんなにも成功した作品もないだろう。唯一の問題は、それが成功したからといって誰1人得をしないということだ。いや、でも本当にこの「勝手な妄想を適当に垂れ流しただけ」の感覚はリアルではあるな……。

 個人的に一番受け付けなかったのは、奇しくも最終話でオタクヒーロー自身が語っていたが、今作におけるオタクには「好き」がない。皆「自分の好きは止められない」「好きなものを好きと言って何が悪い!」と声高に叫んではいるが、そこにいる「オタク」と称する連中がいったい何をどれくらい好きなのかが全然伝わってこない。オタクらしい行動とは、単に変な言葉を使って、他人とのコミュニケーションをぶった斬るだけではない。その奥に確固たる自己を持つのがオタクの矜持ではないのか。今作ではオタクは迫害される側として「俺たちはかわいそうなんだ! 体制側が悪で、その敵を叩くことが正義のヒーローの絶対条件だ!」と訴えるだけで、オタクヒーローのいう「『嫌い』しかない物語」なのだ。やはり、どうにも作中での自己言及が強いような気がしてきた。もしかして、本当に「ムカつくオタクを作品の枠そのもので表現したアート」だったのかな……。

 まぁいいや。とりあえず、愛美演じるブルーのキャラ造形だけはちょっと好きでした。というか、愛美はもっとこういうスレっからしたクソみたいな女(しかも関西弁)をやってほしい。別に悪い意味じゃなくて、本人の声質とかにもあってる気がするんだよね。そうそう、わざわざ黒沢ともよを呼んでおいてほとんどまともに喋らせなかったところもムカつく要素の1つだったなぁ……ほんと、なんですか、これ?

 

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