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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ようやく観てきました……。「オゥ、遅いやないか、封切りされてからどんだけ経ったと思とんねん」とおっしゃる全国6億人のユーフォファンのみなさま。全くその通りでございます。本当に怠慢だったのは重々承知のことですが……でもさ、ユーフォについてはさ、心身ともに万全の状態じゃないと観に行けないじゃないですか。半端な気持ちで観に行くんじゃなくて、3日くらい前から「この日はユーフォの日」って指定して、水ごりなどを行って清めを終えてから行くべきじゃないですか(個人の感想です)。そんなわけで、ちょいと視聴までに時間がかかってしまったのですよ。この夏は色々と物入りで「余計な出費は控えなきゃ」って思ってるんですが、気がついたら劇場を出てすぐにパンフとソフトは買ってましたね……ダメだよ、止まらないよ。やっぱ私にとってこのユーフォって作品は特別なんですよ……。ねぇ。

 

 

 


 「誓いのフィナーレ」から4年。ずいぶんと間が空いてしまった新作。まぁ、事情が事情だったので仕方ないとはいえ、この4年ですっかり世界も様変わりし、アニメ制作に関わる情勢も変化したことでしょう。久しぶりのユーフォ、どうなるものかとちょっとドキドキしてた部分もあるのですが……何も変わりません。いや、待ちに待っただけに、私の中ではより重く、より深く根差した作品になっていました。ほんとにもう、別に共感なんかいらないので事実のみを書くんですが、60分の上演時間、半分くらい泣いてました。我ながらマジで意味が分からんと思うんですが、もう、映像が始まってオープニングが流れたところで号泣です。だって、そこに黄前久美子がいるんです。北宇治があるんです。変わらず熱心に部活を続けている吹奏楽部員の姿を4年ぶりに見て、もうそこから涙が止まりませんでした。オープニング演出が最高だったってのもあるけど……そこからの久美子の一挙手一投足に泣けます。そして泣いてないタイミングはずっとニヤニヤしてました。ほんと、今作に関しては情緒がバグるので一切のコントロールが効かないのです。おかげでいつも通りになんか偉そうなことを書き綴る気も失せました。北宇治は元気です。黄前相談所は活況です。もうそれだけでいいじゃないですか。

 ……ダメですか。そうですか。じゃぁ頑張って一応感想っぽいものも書いていくけど……まず、映像に関しては本当に最高の京アニがきちんと息づいています。復帰後の代表作となった「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とはまた毛色の違う映像スタイルなので比較は難しいけど、1期時点で病的ですらあった管楽器のあの質感、さらに重厚さを増した気もします。そして細かいカットまで一切気を抜くことのないキャラクター描写。60分の映像としては明らかにキャパオーバーの「かわいい」がみっちりぎっちり詰め込まれて最高の癒しです。今回のお話は過去作と比較しても一番ギスギス要素が少ないというか、ほんわかしたお話が多めなので(一部高坂麗奈を除く)、ずっと心穏やかに見られるというのも良かったかもしれませんね。そうしてキャラが全員美少女なのは当然なんですが、そこにちゃんとサボらず丁寧に掘り下げてくる心情描写が入るからこその一級品。今回は構成がシンプルなこともあり、過去作と比べても比喩という、含意を持った「見せ方」がわかりやすい部分が多かったですね。のぞ先輩と窓の開け方とか、一緒にマリンバを運ぼうのシーンとか。いいじゃないですか。全てを語らず、カメラワークとさりげないモーションで見せる女子高生のあれこれ。文化勲章ものです。

 アニメ放送後は基本的に原作も全部追いかけたのでこの「アンコン編」も原作は読んでいるのだが、ぶっちゃけそれも数年前のお話になっているので、あんまり細かいことを覚えてない、事実上の「初見」みたいな状態で気楽に見られたのも良かったです。来年に向けて改めて読み直さなきゃいけないとは思っているので、今回のお話も、買ってきたソフトと比較しながら改めて再読しようとは思っています。軽めのお話ということで「吹奏楽部を細かく分けて、どんな交流が描かれる?」という一種実験的なエピソード。そこに部長としての悩みを抱える黄前久美子の成長が描かれていくわけだが……まー、完璧な女よ。黄前久美子。視聴者目線からすれば1年生の時(さらには中学時代)の久美子から彼女が大きく成長したことは誰でも知っている。その上で、「部長としての久美子」はまだまだ未熟な部分もあり、偉大な先輩方の背中を追いかけたいというヤキモキした感情を抱えながらも、自分なりの「部長道」みたいなものを探っていく様子はまだまだ成長譚の続き。本人は重ね重ね反省し、謝罪を繰り返すが、緑輝の言う通り、そんな部長では格が落ちてしまう。もっと堂々としなさいという外部からの圧力にも悩まされる。結局、黄前流の部長術は、どこまで行っても相談所の延長線上。別にそれでいいのよ。先代部長だって、決してお仕着せでない自分なりの部長スタイルであれだけの信頼を勝ち取っていたのだから。

 そんな部長を支えるドラムメジャー・兼御意見番・兼嫁・兼滝センの前でだけ乙女の顔、高坂麗奈。……まぁ、彼女はいつも通りです。今作のクライマックスの1つである水道前での久美子とのじゃれあい、私が号泣したのは言うまでもありません(マジで情緒大丈夫か?)。麗奈のすごいところは、これだけの信頼感を勝ち取って久美子との関係を盤石にしたにも関わらず、未だ久美子に「もっと上手い後輩が入ってきたらどうなっちゃうんだろう……」なんて思わせるところ。その研ぎ澄ませた刃がなければ麗奈じゃないからね。

 3年生になればキーパーソンになれるぞ、加藤葉月。「誓フィ」の時もそうだったけど、彼女のまっすぐさと底抜けの明るさ、努力家なところに救われるシーンは多々ありますね。今回はゲストキャラ(?)の釜屋つばめちゃんを中心においた関係上、「下から上がってくる面々」の1人である葉月にも自然にスポットがあたり、今後の彼女のポジションを匂わせてくれる。どんだけ尋ねても「不安材料はチューバ」って言い続ける麗奈相手にも一切めげない、そんなタフな関係性が好き。

 緑輝先輩は……もう今回はただひたすらに男前に描かれてたな。まさかの求クンにセリフ無しという展開だったが、緑輝先輩の恐ろしいまでの包容力と指導力があれば致し方ない。来年入ってくる1年生に、「実はこう言う先輩が一番怖い」とか言われそうなタイプ。そういや今回「サファイア」って呼ばれるシーンあったっけ?

 2年生カルテットに負けず劣らずの存在感を発揮する影の主役、久石奏。今回も彼女の「イズム」が迸ってましたね。本当に「自分を可愛く見せる」ことに余念がない最強の女であり続けており、彼女が写っているシーン、どの瞬間を切り取ってもどっかでちょっと動いて可愛さ振りまいてるんですよ。あ、梨々花といちゃついてる時はちょっと止まってたかも。奏と梨々花のカップルは、あの性格とこの性格なのに奏の方が割とちっちゃいっていう身長差のギャップがたまらないですよね。アンコンオーディション終わりの「ありえないくらい悔しがる久石奏」はどこかでなんとか映像化していただきたいところ。

 みっちゃんさっちゃんコンビは今回影が薄かったけど、中心になるキャラじゃないから仕方なし。さつきのおかげで黄前部長がちょっと闇を掘り下げてスタンスに揺れてたシーンが印象的でした。黄前久美子、部長職を引き継ぐにあたって、背負い込んだ闇の数が多すぎる女。

 窓をあけるのが下手、鎧塚みぞれ。今回はもう事実上の妖精さんみたいな扱いだったけど、肝心なところで肝心なことをいう肝心なキャラなのは相変わらず。「黄前さんは窓を開けるのが上手ね」はもう比喩にもなってないダイレクト表現なんですけどね。あんたはまぁ、確かに下手だけど。今作中で鎧塚・傘木間の交流が一切描かれなかったという事実、あまりにも青い鳥。「希美にもちゃんと伝えるよ?」

 そして全ての人類の喜びも悲しみも、最後に一本の大河へと流れ着く。それをして中吉川なんいいける。今回の視聴中、自分でも一番やべぇな、と思ったのは中吉川の夫婦漫才のシーンで号泣してしまったことですね。あそこ絶対笑わなきゃいけないシーンだったのに。ダメだった。だって目の前で気だるそうな顔の中川夏紀がしゃべってるんだよ? それを吉川優子が茶化してるんだよ? そんなん泣くやろが。受験パスしてもリボンがでかい。末長くお幸せなことは原作読者だからちゃんと知ってる!

 そして一応新キャラ扱いしておこう、釜谷つばめ。今回のエピソードで嬉しかったのは吹奏楽の中でも特に打楽器、パーカッションにスポットが当たったことですね。過去作の演奏シーンでもパーカッションの子がかわいい、というのが気になっていたんですが(その子は今回久美子たちと絡まなかったメンバーだったんですが)、改めて、演奏シーンの中でも特にマリンバが丁寧に描かれていたのが嬉しかった。いい音だすんですよねこれが。打楽器はテンポ重視の楽器なので、これまでのオーボエとかトランペットとかに比べても素人の耳でなんとなく差がわかりやすい楽器でもあり、この度つばめちゃんが黄前相談所のアドバイス1つで劇的に技術を向上させる顛末もなんとなく聞いてて伝わってくるものがありました。3年生編ではまだまだいろんな絡みが増えるので楽しみですね。ちなみに余談ですが、釜屋つばめのCVはなんと大橋彩香。加部ちゃん先輩に引き続き、ここもこっそりバンドリチームからの参入だったりする。さらにさらに、調べてみたら過去にCVが付く前の釜屋つばめ役は遠藤ゆりかが担当していたのではないか、なんて話も出ており……何とも不思議なご縁であることよ。

 まだまだもっといろんな感情が去来したはずなんですが、とりあえずここまでにしときますね(秀一の立ち位置に一切触れてないのは仕様です)。来年の春まで、ただ伏して待つのみなのです。次の曲の、始まる日まで。

 

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