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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」 5→5

 うーむ、何と表現したらいいのか悩ましいのだが……「何がやりたいのか」は分かる作品なんだよ。やりたいことがある程度出来ててってのも何となく分かる。でも、「何故それがやりたかったのか」がどうにも分からない作品。コアファンはこの作品をどう受け止めたんだろう。

 「やりたいことが出来ていた」ということを端的に示すのは何度か挟まれたライブシーンで、毎度のことながらサンライズが頑張った映像クオリティも魅力的だし、「普段とは異なるシチュエーションでAqoursの新曲を追加しときましょ」っていう発表の場を用意したかったんだろう。放っておいたらただ停滞して忘れ去られるだけの過去の作品なのだから、こうして何でもいいから新たな刺激を追加して推進力を与えていく。それは意義があることだと思うし、その目的はある程度達成できていたんじゃなかろうか。

 ただ、そうして目的を達した前提で考えても、「これ、スピンオフじゃない方がよくない?」という疑問が残る。何故沼津ではなくヌマヅを舞台にしてしまったのか、何故津島善子ではなくヨハネを主人公にしたのか。そこの積極的理由が分からない。確かにそのまま「ラブライブ!サンシャイン」の新作を作ろうと思ってもシナリオは組めないだろう。彼女たちはスクールアイドルとしての活動に一応のケリをつけているはずだし、学校も無くなっちゃったら沼津を中心とした新作が作りにくいのは間違いない。しかし、ファンが見たいのはやはりAqoursの姿そのものであり、微妙に転写された異世界Aqoursだとどうしたってノイズは混ざってしまう。それこそ「ホリミヤ」みたいに一度完結したはずの物語をリブートさせる手段はあるわけで、純然たる沼津作品を再び立ち上げた方が破壊力は大きかったと思うのだ。「善子じゃなくてヨハネ!」だからこそ津島善子という存在に意味があるわけで、それがそのままただのヨハネになってしまっては、わざわざAqoursが築き上げた世界の上澄みだけをすくうことになり、舞台設定としてもおいしくはない。

 加えて、そうして作った「表層の世界」ではキャラ同士の掘り下げを進めるのもフェアではないと考えたのだろうか。何故か今作のシナリオの中心はヨハネとライラプスである。まさかの沼津に存在しないキャラがメインであり、なんだかうだうだしてるうちに悲劇とも喜劇とも取れない展開でヨハネを振り回すことになった。まぁ、ライラプスの存在がそのままヨハネの成長譚に繋がっているので、彼女の青春を描く1つのツールとしてライラプスがいることは間違ってはいないのだろうが……せめて他の8人の存在感をもうちょい出して、ライラプスはあくまでおまけ程度にとどめてもらった方が、原作ファンには嬉しかったんじゃなかろうか。少なくとも、ライト層の私はそっちの方が良かったと思う。

 なんか、微妙に「みたいわけじゃないもの」になってしまった気がするのだが……もしかして、今後は「ラブライブ!サンシャイン」ではなく「幻日のヨハネ」シリーズとしてこの世界観が広がっていったりするんだろうか? まぁ、そのための土台作りと言われれば飲み込むしかないのだが……多分そういうことじゃねぇよなぁ。

 

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