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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ※本記事には明確なネタバレは含まれておりませんが、視聴してしまったが故の無意識のネタバレ的ニュアンスは含まれてしまうかもしれません。充分にご注意ください。

 

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。僕は弱い人間なんです。トレーラーが発表され、オープニング映像が公開されてしまってからというもの、毎日最低2回はオープニングを視聴し、「Oh, MUTSUMI Smile...」と天を仰ぎただひたすらに祈りを捧げる日々を送っていたのです。どんな世界が突きつけられるのか気が気じゃなく、1日でも早く楽になりたいと、そう思ってしまったのです。そんな人間の目の前に先行上映なんて蜘蛛の糸が垂れ下がったら、掴まずにいられるでしょうか。えぇ、私は愚かにもその糸に救いを求めたのです。哀れな犍陀多は救われず、再び地の獄へと落ちていきました。私はといえば……救いなどあるはずもなく。「1話も観てない状態で苦しむ」のと、「3話まで観て苦しむ」のと、何の違いがありましょうか。皆様、一緒に地の獄へと堕ちましょう。

 

 というわけで、何一つ救われなかった先行上映でございました。ネタバレは控えます。ぶっちゃけ、3話分一気に見せられてもその情報量を吸収できるはずもなく、まとめられませんからね。年明けに改めてなんにも観てないていで、いや、なんにも観なかったことにして、新番チェックから感想を書いていこうと思っています。なんと低価格で地球に優しい無間地獄でしょうか。

 まぁ、ネタバレ無しとなるとじゃぁ何を書けばいいんだって話なんですが……とりあえず「観てきました」っていう報告がしたかっただけなんですよね。そうそう、公開初日、会場は満席でした。普段、映画館は空いてから観にいく主義なので満員の劇場は久しぶりでしたね。みんな同じ地獄を味わいにきている同士なので面構えが違うわけですが、3話目終了時にマジで何かうねりのような情動が会場全体を包み込んでいたのが印象的でしたね。またご丁寧に3話のラストってぇのが……まぁ、マミさんの首が飛ぶんだと思って待ってればいいと思います。上映中おしゃべり禁止のはずの劇場だけど、とある映像を見てみんなして思わず声出してましたもん。そりゃないぜヲイ。

 ちなみに、そうして上映終了後に何か得体の知れない感情が渦巻いた劇場だったわけですが、そこかしこからほとばしる嘆息、怨嗟、嗚咽、そんな言葉の6割くらいが中国語だったのが印象的でしたね。本作はやたら中国で人気が出ているってのは以前どっかで見聞きしてたし、こないだのライブ配信が上映イベント前で切られてしまっていたので(国内外等しくね)、中国人のファンからは「日本人だけずるい、さっさと続きを見せろ」というニーズが強かったらしいんですが、もしかしたらわざわざこのイベントのために中国から駆けつけたファンもいたのかもしれません。まぁ、地獄の概念は万国共通なんでしょうね。

 いや、マジでしんどかった。私、内臓の中でも胃だけは丈夫なんで胃痛に悩まされることってほとんどないんですが、事前に晩飯食ってから視聴しに行ったら、途中から胃が消化活動を拒絶し始めまして、ずっと胃もたれ、胸焼け、呼吸困難に苦しんでましたもん。なんで俺、年の瀬にこんなもん見せられなきゃいけないの?(年明けにも見ることになるぞ)

 いやいやいや、大丈夫ですよ皆さん、きっと幸せな時間がやってくるはずですので、みんなで心穏やかに来年の本放送を待ちましょう。若葉睦ちゃんは心優しいだけの女の子です。このアニメは、優しい女の子がたくさんのぬいぐるみに囲まれた幸せな世界でハッピーでラッキーでスマイルでイェーイなお話です。

「人は壊れてゆく おかしいのね」 “KillKiSS”より

 

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「妻、小学生になる。」 5→6

 今期徒党を組んでいた「実写ドラマ化してからアニメにするよ」三銃士の最後の刺客。「合コン」「結婚」ときて最後に「妻」ですからね。やっぱ実写ドラマってラブロマンスがメインなのよな(合コンをロマンスと言っていいのか?)。

 ぶっちゃけ、本作はストーリー部分に特別な新奇性があるわけではない。それこそ実写ドラマという媒体を想像すれば、この手の「少し不思議」系のネタ回しはオーソドックスな部類なんじゃなかろうか。加えて、アニメとしても取り立てて大きな加点は無い。終始穏やかな画風で安定していたという意味で決して減点もされないが、アニメーションとしての特性はむしろ活かしづらく、そこまでアニメ化に意義があるタイプの作品でもないだろう。本当に、与えられた起承転結をそつなく、無難にまとめ上げた作品ということができる。

 その上でトータルの評価を上げたのは、あまりにそのパッケージが綺麗にまとまっていたため。普段漫画原作のアニメは山ほど視聴しているが、通常の「連載漫画」というフォーマットは基本的に「スタート時点でゴールが見えない」ことが多い。もちろんおおまかなプロットは完成させた上で連載を始める作者もいるだろうが、連載中ってのは基本的に目の前の話の完成に腐心するばかりになりがちだし、連載を続けるにあたってどんどん最初の想定からズレるなんてことも日常茶飯事だ。アドリブ混じりで走りきり、なんとなく終わらせるからこそ「漫画の最終回は難しい」とよく言われるのだ。

 その点、今作はもう、最初から完全に最終回の絵を作り上げた上で話がスタートしている。いや、全部観た後の結果論でそう見えるだけなのかもしれないけど……少なくとも1話目で置かれた配置は全てがこの最終回に向けて必要な要素ばかりだったし、後から考えれば「この流れ、この終わり方しかないな」ととても納得できるものである。悪く言えばオーソドックス過ぎて意外性が薄いと言っているように見えるかもしれないが、決してマンネリズムのみの惰性で作られた筋立てだとも思わない。「妻が小学生になる」という(身も蓋も無い)思いつきからスタートし、そこから紡がれるヒューマンドラマとしては、教科書に載せてもいいような非常に理路整然としたストーリーテリング。ここまでパッケージとして1つにまとまったシナリオラインってのは、アニメ媒体でも久しぶりに観た気がする。オリジナルアニメだったら同じような作り方になるはずなのに、漫画原作の本作でそういう印象を強く受けたのは不思議なもんである。そりゃ実写ドラマにしたくなるのも頷ける。

 あとはまぁ、やっぱ男はどれだけ歳を重ねてもマザコンなので、「母親」をテーマにした作品に弱過ぎるってのはあると思いますがね。「母親が悠木碧」の時点で放送コードに引っかかる国もありますからね(認知のバグが起こっています)。

 
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 まれいたそ〜。最近は「たそ」と言っても姉のことを指すのか弟のことを指すのか分からないので個体識別子の役割を果たしていないですね(元からそんな機能はない)。

 


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「ケンガンアシュラ Season2 part.1」 ―→―

 これ、地上波放送は一旦終わりかな? 最終回マークなかったんだけど……。

 よく分からん。もしかしたらこのまま来年part.2も放送してくれるのかもしれないが、今んところ公式見ても情報なしなので1度終了扱いかもしれん。でもまぁ、この時点で何かしらの評価をつける意味もなさそうなので、単に本数管理のためのアンカーとして項目立てておく。

 なんかこぅ……「オメガ」を読んでる状態で改めて久しぶりに「アシュラ」の方のストーリーを追いかけると、「この時点でこんなこと言ってたんだー」って新しい発見があるわね。

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「最凶の支援職【話術士】である俺は最強クランを従える」 4→4

 これは切ってなかったなろう。切るか切らないかのライン、自分でもよく分からない。

 正直、筋立てだけを取ればそこまでの落ち度があるわけでもなく、もう1点上げてもいいんじゃないかという気もしたのだが、最終的には持ち前のなろうアレルギーが上回ってしまったので据え置き。まぁ、面白いかと言われたら別に面白くはないかな。

 個人的に一番足を引っ張った要素は、「盾の勇者」などにも共通する要素だった必要以上に露悪的な部分である。「ざまぁ」は立派ななろう文化で、そもそも古来より人に存在する抗いがたい感情の1つではある。ただ、これが復讐につながるとか、一応の大義名分を持った状態であれば「復讐劇」という1つのフォーマットに収まるのだが、何故かなろう主人公ってのは不必要に他人の足を引っ張ってざまぁしたがる傾向にある。かの重曹ちゃんも言っていたシャーデンフロイデというやつなのだろうか。ほっときゃいいのにうまいこといってる他人にちょっかいを出し、そいつらが不幸になる様を必要以上にあげつらって笑いものにする。そういう文化が、やはり受け入れがたい。「いやいや、今作でノエルがやってたのは全部必要なことだから。自分の不幸を跳ね返して成り上がるための必要悪だったから!」という主張ももしかしたらあるかもしれないが、それを受け入れられてしまうならだいぶなろうに脳をやられた状態なので気をつけた方がいい。少なくとも私なりの倫理観でいえば、こいつらは「必要以上の意地悪」である。

 まぁ、その「意地悪」を肯定するために世界が構築されているので多少飲み込みたくなる気持ちも分かるが、そうして「主人公に都合のいい都合の悪さ」(なんじゃそりゃ)を配置してる構造自体がどうしてもなろう的。追い込み方に悪意しかないけど、それってひっくり返すと結局は「悪いことしていいんやで。しょうがないもんな」という免罪符でもあるので単なるざまぁの助走、ロイター板でしかないわけで。それをさも「ノエルたちは逆境の中でよく考えた! これだけの才覚とスキルがあるなら活躍できるのは当然だよな!」みたいな空気は、どんよりとした妙な自意識に裏打ちされているせいで気持ちよく見ることはできない。まぁ、これは純粋に好みの範疇なのだろうけども。

 また、やっぱり「話術士」という設定の使い方もいまいちではある。最後のボスキャラ討伐とか単に「獣相手に毒を使った」というだけのシーンで、殊更に「話術士だからだぜぇ」とドヤるようなもんでもないし、ご丁寧に相手モンスターが遺言として「なんて狡猾なんだ! 流石話術士!」と太鼓判押しながら死んでいくのとかいくらなんでもやりすぎである。この設定を最初に用意したなら、本当に「口八丁で勝ち抜いていく」っていうライアーゲームみたいな展開にしてもらわないと納得できなくない? 1つ前のサルとの対戦も「なんやかんやで自分のスキルがハマってチートできる相手だったんで」だから別に「話術」そのものを使ってるわけじゃないし。まぁ、「嘘喰い」と同じくらいのペテンと暴力のバランスってぇなら納得しなくもないが。その場合には「ペテン」の方のクオリティをもうちょい上げてほしい。

 まぁ、あれこれと文句はつけてみたが、注文を出すってことは「そこが改善されたら見るべき要素はあるかも」とちょっとでも思っているという気持ちの表れだと良い方にとっていただきたい。有象無象のなろうにそんなこといちいち考えないし。今作は2期の発表とかないですけどね。最強芹澤アサシンのアルマちゃんは可愛かったです(結論)。

 
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「ラブライブ!スーパースター!!(第3期)」 ―→7

 もっかい「終わりよければ」って書いときましょうか。結果的にはいいとこに落ち着けたシリーズだったと思いますよ。今年は似たような評価基準を設定した作品も多いが、「今期単体の評価ではなく、これまでのシリーズの総括としての評価」ということで。

 余計な火種になることを承知であえて個人的な好みのランク付けをするなら、上からμ’sLiella!Aqoursという並びになる(虹ヶ咲についてはまだ未完なので一旦置いときます)。これはアイドルユニットとしての好き嫌いではなく、アニメシリーズを通しての評価であることには注意。泣く子も黙るμ’sについては、なんといってもその道のパイオニア。これまでこの世界に存在しなかった「スクールアイドル」という存在を定義し、なんの前例もお手本もない中で描き切った新たなアイドル像の草分け。その完成形はまさに金字塔。続くAqoursについては、「同じような設定を踏襲して1期のいいところを模倣しながら、単なる焼き直しじゃない新たな世代を作らなければならない」というのが一番の枷となった。「スクールアイドルのいいところを踏襲する」という部分についてはそれなりに達成できていたと思うのだが、そこから新たな方向に切り出そうとした試みはあまり響かず、変化をつけようとしたところがシナリオラインに無理を生じさせてどこか歪な物語になってしまった。

 そしてLiellaである。正統作品としては3作目となる結ヶ丘の物語は、既存のスクールアイドル物語に大鉈を振い、まさかの「新設校1年生だけのグループ」からスタート。シーズンを経るごとに進級するスタイル、そして先輩になることによって追加されていく後輩メンバーという新機軸は新しい動きだけに賛否を呼んだが、個人的にはこのチャレンジは成功だったんじゃないかと思っている。根本的な構造部分に改革が起こったことによって過去2作品を重ねたマンネリをある程度回避できるようになり、奇を衒った構成を必要としなくなった。シンプルな「成長物語」の王道を歩むだけで先輩ユニットと差別化が図れることになり、まっすぐな筋立てで勝負する、いわば「第二のμ’s」としての原点回帰を果たしたわけだ。この構造自体が、挑戦とその結果を生み出したのである。

 もちろん、シリーズを通して全てが上手くハマったとも思わない。やはり11人という大所帯は管理が大変だったし、ラブライブという作品世界内のイベントの存在意義を揺るがせてしまうシナリオラインは、既存作品のファンであればあるほどに抵抗を覚える部分。その点についてはやはり「3作目」のくびきから完全に逃れたとは言い難い。しかし、それらの部分をある程度犠牲にしたとしても、やはり「成長するアイドルたちの3年間の物語」が与えてくれた視点は新鮮なものだったと思うのだ。そして、そんな物語を一身に背負って「成長」の体現者となった澁谷かのんは、紛れもなくラブライブの主人公であった。晴れやかな門出に、なんの文句をつけられようか。

 その他にも新規軸で打ち出した「リエラのうた」など、決して既存のコンテンツに寄りかからずに新しい見せ方を探し続ける姿勢も良かったし、何はともあれ11人全員の生き様に納得できたのである。唯一の気掛かりは「卒業を明言しちゃってるけど、この先リアル世界でのLiellaってどういう活動を続けていくんだろうな……」ってことくらいだが、まぁ、わたしゃリアルの方は追いかけてないので別に構わないか。多分中の人たちもまだまだ若手揃いだし、末長くラブライブの看板を背負って活動を続けてほしいものである。

 
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「夏目友人帳 漆」 ―→6

 エンドレスハイスクールライフ。友人帳、どんだけ分厚いんだよ。

 もはや「サザエさんに点数つけてください」みたいなもんなので今期だけで何かしらの評価するってのも野暮な話だ。毎回丁寧に、きちっと30分で終わる話をゆっくりと12話。なんの不満もありゃしません。ただ、そこに6期や5期との差をつけられるほどの記憶も残っていないので。まぁ、「永遠に続けばいいのにね」ということで置いときましょうよ。

 次がいつになるか分からないので一応「7期目」ということを考えてちょい書き連ねておくと、流石にこんだけ話数が重なると周りの環境も変わってくる。具体的には、最初は生まれ持っての体質のせいで周りとの差を感じることが多かった夏目も、今やたくさんの友達を得て、不自由ない人間関係を構築できている(まぁ、一部問題のある連中ともつるんではいるが)。おかげで初期の頃のように友人関係で悩むようなことも少なくなり、話としては割と「外へ」広がる展開が多くなった。それこそ今回は名取絡みの話が2本あったり、割とゲスト方向に注目が集まる展開が多かったんじゃなかろうか。多岐さん絡みの話がもう1本くらいあってもよかったのだが……まぁ、お兄ちゃんの存在がクローズアップされるだけでも充分な出番か。

 そうして夏目自身のライフスタイルに大きな影響を与える事件が少なくなってきたので、話が転がるのが意外な方向になる。今回一番驚いたのは「レイコが名を取った最初のやつ」が出てきたこと。それって結構大事な存在だよね。名を返すカットが、通常ならバンクなのにきちんと「最初のページ」って分かる描写になってたのが芸の細かいところで好きでしたね。こういう話が出てくるってことは、やっぱどこかで「終わり」はあるってことなんだろうけど……サザエさんが目指せるかなぁ。個人的には、もはや大森監督のライフワークになっているので大切に扱ってほしいところである。

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「合コンに行ったら女がいなかった話」 6→6

 今作を受けて「近所に男装カフェってあるんだろうか」って思って調べてみたんですが……大阪に2件あるだけでした。僕の出会いは男装カフェにはなさそうです。

 好きな作品でした。ぼくぁチョロいオタクなので、こういう男の欲望がゴリゴリに固まったような設定に素直にころり転げてしまいます。特にM気質な人間はこういう圧倒的に男が受け身な設定は幸せに見えてしまいますね。

 いや、でもこれって男装っていう薄皮をちょろっと被せただけで普通のラブコメなんだよな。ヒロイン勢がさ、「ちょっと素直じゃないけどいつでもついてくる犬系彼女」「凄く不器用でありえないくらい素直で親切な朴訥彼女」「ヒネてるけどオタク趣味全開で振り回してくれるマニアック彼女」と、ふつーにオタクが好きそうな女子に衣装着せてるだけですからね。それなのにちょっと趣向を変えるだけでこうして新しい扉が開そうなんだから、人の認知なんてチョロいもんである。そりゃコンカフェも流行るわけだ(その結論であってる?)。

 とはいえ、今作が一発ネタの出オチ作品だと謗るつもりはない。色々と上手い部分はあって、アニメとしてこっそり感心したのは、ヒロイン勢の「男装時」と「女性Ver」でほとんど見た目を変えていないという部分。古典アニメ的なお約束なら「男装を解いたらその下から見目麗しい美少女が!」ってんで明らかに「美少女」然としたキャラにごそっと変えてきそうなところだが、それだと(ただでさえ現実感は無いのに)さらに嘘くささも強くなっちゃうし、せっかく男装させて「男装モードでも素敵ですね」ってキャラ設定にしてる意味がない。アニメ的には「見た目そんなに変わんなくない?」くらいでちゃんと「男女のスイッチ」が観られる方が面白みにつながる。

 また、この手のラブコメ、しかも主人公が皆大学生ということでちょっと油断したらすぐにエロ方向に手を出してしまいそうだが、本作は作中でエロ絡みのネタがほとんどない。まぁ、藤という歩くBL同人誌がいるのでそこだけは若干漏れてはいるが、そこだって浅葱の性格のおかげでエロに話題がずれることはなく、あくまで藤のキャラ付けに留まっている。まぁ、そもそもあんまりエロが求められるような絵柄でも作風でもないし、そうして余計な邪念が入らずにピュアっピュアな純愛絵巻にしてしまった方が設定を美味しくいただけるというのは正しい。この設定で女子トリオの中で一番おっぱいがありそうなのが藤ってのも「分かるッ!」っていう設定なんだよなぁ。

 それにしても、「実在性」という意味では女子3人ともそれなりに嘘くさくはあるのだが、今作最大の焦点というか、最も「非実在」なキャラは実は浅葱である。こいつがダントツでフィクションすぎる存在で、「こんなイカれた大学生がおるか!」というツッコミ待ちだし、この歳で性欲が1ミリも存在していないという、現代版のフェアリーである。そんな浅葱が際立つおかげで、他のカップルはピュアピュアさがどこか紛れた感じが出るし、「浅葱に比べりゃ常盤の難聴っぷりなんてまだまだ……」と思えるので筋が飲み込みやすくなるという。一種のペテンなのかもしれん。そういう意味では、ネタとして楽しむなら藤・浅葱ペア、純愛要素を強めに楽しむなら琥珀・萩ペアという棲み分けができているのもニーズに合っててよかったかもしれない(メインの2人は好きにしてもろて)。

 キャラも全体的に(なんなら男も含めて)可愛らしかったし、アニメとしてのデザインも終始安定していたので今期の「声を大にしては言わないけど実は好きな枠」でしたね。実質なんも終わってないような最終回だったし、余裕があったら原作コミック覗いてみようかしら。

 
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「メカウデ」 5→4

 第一印象からあまり変わらず、そのままプラスに転じることがなかった感じ。頑張ってるというのは理解できるのだが……。

 「作ってみたいもの」は薄ぼんやり見える気はする。1話目時点で「キルラキルがやりたいのでは?」って何となく感じたわけだけど、最終的にそれも当たらずと言えども遠からずだったんじゃなかろうか。シナリオコンセプトはよく分からんが、とにかくTRIGGERのようなイカしたぶっ飛びアクションを、ある程度メカメカしい部分を主体に繰り広げたいってのが一番のモチベだったと思われる。そうなると、正直シナリオの巧拙は二の次三の次になるのも致し方ないのだが……最初から最後までおよそ引っ掛かりなくスルスルと終わってしまった。そりゃま、何をか成さんとして「マジカルデストロイヤー」みたいなのが出てきたらそれはそれで困るのだが……もひとつ弾ける要素が欲しかったよね。でないと目指してるアニメーションのデザインに合わない気がするんだ。1クールで収めてくださいっていう制約があったらどうしてもこれくらいのサイズになっちゃうのかなぁ。

 印象に残りにくいとは言え、シナリオだけだったら「可もなく不可もなく」というレベルだったので特にネガティブな評価になる必要もないのだが、加えて作画部分、映像制作についてはどうしても辛めに見ざるをえない。結局どういう制作体制だったのかは分からんのだが、なんかこぅ……「一流の真似をしたかったけど2.5流くらいまでしか再現できませんでした……」みたいなフィルムなのよ。やりたい完成図に実作業が追いついてない印象で、視聴中によく思い出したのは、「若手アニメーター見本市」みたいな企画で出てくる3分とか10分のショートフィルムのイメージ。暴れた動画を3分とかで見せてもらえるなら刺激的だし、多少のアラにも目をつぶれるかもしれないが、それが1クール延々続くとなると、やっぱり「もっと手慣れてる作劇で見たかったな……」となってしまう。単に「作画が悪い」じゃなくて「何かやりたいことは分かるんだけどコレじゃない」というのがどうにももどかしい。そんで俺も別に専門家でもなんでもないのでどこをどう直したら「らしく」なるかも分からんので具体的なコメントも出来ん。俺たちはずっと雰囲気でアニメを見ている……。

 というわけで「雰囲気がどうにも」というのが結論ということにしておきます。ちなみにどうっでもいいことだけど、フィストの存在を認識して初めて「あっ、アルマってarmだったのか」ということに気付かされるくらい適当に観てたのは秘密。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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