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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「怪盗天使ツインエンジェル〜キュンキュン☆ときめきパラダイス!!〜」 3→3

 やった! なんだかんだ言ってちゃんと最終話まで見たぞ! ……いや、すまん、絶対途中でやる気なくして飛ばしてる。正直、間のとことか何やってか全然覚えてないし。大体ネットで麻雀うちながら横目で見てた気がする。すまん、無理だったんだもん。

 終わってみての感想は……多分、初回放送の時の印象から何一つ変わってないので、そっちの文章を確認してもらうと早いと思います。あとは……無いなぁ。ほんとどうでもいいなぁ……あ、一応最終回はちゃんと見ていたので、「我慢したんだ!」のとこだけはちょっと面白かったかな。

 あれ、でもこれってさ、怪盗とか、チームとか、変態仮面とかの要素だけ並べると、ひょっとしてうまくいってたら「ミルキィホームズ」みたいになってた可能性もあるってことかな? ……無いなぁ。岩崎さんにそこまで尖った仕事は求めてないしなぁ……とにかく予定通りに、期待された以上も以下もないような、針の穴を抜けるようなお仕事です。ま、ぶっちゃけ面白かったかつまらなかったかと聞かれたら、野茂英雄ばりのトルネード投法でもって全力で「つまらない」フォルダにぶん投げるのは間違い無いんだろうけど、だからって特に嫌悪感も抱かないという……これって堕落? 私は駄目になった? 「どうせ田村・能登・釘の3人がしゃべってるんだから、それだけで一定の健康促進効果はあるだろ」とか、思ったら負け? でも、これってそういう作品だよね。「岩崎良明作品だから堀江由衣が出てるはず! よし、出てる、終わり!」って、そういう作品だよね。それでいいじゃない。

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「神様のメモ帳」 5→3

 個人的には、今期最も「はずした」作品。「はずす」ってのは、単につまらないとか合わないっていうんじゃなくて、1話目で受けた印象からの逸脱があって、期待した方向に作品が進まなかった、という意味。結局いつもこの言葉を使ってしまうが、やっぱりラノベか。

 1話視聴時点では、様々な点で期待を込めることが出来た。動きの良い岸田メルのキャラクターデザインは分かりやすいセールスポイントだったろうし、1時間スペシャル枠を利用して放送した1エピソードは、目新しさこそ無かったものの、どこかで現実と非現実のバランスが考えられており、終わった後にちょっとした寂しさと考えさせるだけの余韻を残していた。この時点で既にどこぞの作家との炎上劇なんかもあったみたいだが、そんなピントのずれた議論は興味もなかったし、率直に受け入れられると思えたその第一印象は今でも変わらないと思う。そもそも、ラノベ原作の自称「探偵もの」なんて信じちゃ駄目だってことは、過去の作品から嫌というほど教え込まれているわけで、いわゆるミステリ的な要素なんて気にする方が間抜けであろう。

 だが、残念ながら、2話以降を視聴するにつけ、ミステリ的な要素以外でも、1話目がたまたまだったんだろうなぁ、と思えるような脚本しかお目にかかることが出来なかった。理屈が無いし、描写も無い。だからこそ道理も無いし共感もない。当初「自分で動いて考えられる主人公だ」と思った鳴海は、すぐに「訳の分からない思い込みで愚にもつかないことをやり始める埒外」に見えるようになり、「どこか余韻が残る」と思われた作中の事件については「余韻っていうか、結末が無いだけだね」ということが分かる。展開が安易なのは許せるが、展開が意味不明なのは流石にフォロー出来ない部分だ。ネタ部分での「え? 何でそうなるの?」が発生するのと同時に、作中キャラのやりとりでも「え? 何でそう思うの?」「何が君をそんな行動に走らせているの?」が乱舞し出すと、もう筋を追うのも困難になる。脚本をあげる時点で、誰かおかしいと思わなかったんだろうか。

 メインシナリオが追えない、もしくは追うに値しないと感じられると、残った要素も自然と辛くなってくる。「花咲くいろは」では可愛らしさとコミカルさのキーとなっているキャラクターデザインも、地に足がつかないキャラの空虚なイメージに繋がってしまうし、胡散臭いキャラ造形は、どんどんあさっての方向に行ってしまうように見える。実際には他のアニメだって大した差はないのかもしれないが、作られたキャラが、実シナリオと遊離してしまっているために、「現実感のなさ」がプラスに働くことが無いのである。ラノベ媒体なんだから開き直り方には様々な方向性があり、例えば西尾維新作品のように、絶対にあり得ないレベルにまで造形を突き抜けさせてしまえば、それはそれで文句のないものだ。もしくはそれこそ「花咲くいろは」のように、ベタでも阿漕でも古くさくてもいいから、とにかく分かりやすさに重点をおいて書くことも出来る。ニートを書くなら「あの花」みたいに多少心の傷を抉るくらいの無茶な生々しさを伴わせてもいいだろう。しかし、この作品はそういったどの方向にも尖ることはなく、ただ最初に設けたスタート地点にコマを置き、一切動かそうとはしなかった。「あとはシナリオがかってにキャラを動かして、運んでくれるから」とでもいうように、1話で生み出したそのままに、設定を放り投げた。そのまま、全員を乗せた状態で迷走を始めるというのに、である。

 どうにも、お話自体もアニメとしても、何をキーとして売り出していきたい作品なのか、ということが分からず、見ていても熱意が受け取れなかったのは残念なことである。どこかで、原作の脚本をアニメにする時点で大きくいじっており、アニメスタッフの罪が重い、という風な意見も目にしたのだが、何の理由もなしにこれだけ空虚な脚本には落ち着かないとは思う。原作は読んだことがないし、これからも読むことは無いと思うが、全部が全部アニメスタッフだけの責任、ってことはないだろう。ま、犯人探しをする意味も無いけどね……と、桜美かつし監督を応援したい身としては適当なフォローを入れておきます。

 最後に中の人の話。今作はなんといっても、小倉唯のヒロインデビュー作、というのが最大の注目ポイント。ただ、個人的にはアリスよりもひなたの方が好きだな……小倉唯はあの徹底的に甘ったるいアニメ声が武器になるのだから、まだ抑えめで声を作るよりは突き抜けさせた方が面白いものになる。もちろん若いうちにガンガン色んな方向にチャレンジするのは良いことだと思うけどね。あとは……鈴村が割と面白かったかな。あんな訳の分からないキャラでなければ、もう少し格好良い見せ場が作れたんじゃないかな、とは思うんだけど。

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9月23日 
ピック順 【Sangriter】→【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Thraxi】→【Metallica】
 
 私が次のセットの発売日を勘違いする、というとんでもない間違いのおかげでワタワタしてしまいました、ブロック閉幕を飾るラストイベント。過去にどっかで1回やったことがあったはずですが、改めて気合いを入れて準備しました、「ミラディンの傷跡」ブロック・オールカード・ロチェスターでございます。ルールは前回ものせたけど、一応確認。
 
 「ミラディンの傷跡」から「新たなるファイレクシア」までの全てのカード1枚ずつのプールからのロチェスター。席順は最初にじゃんけんで何手目を取るか決める。ピックする枚数は6人戦なので12の倍数。当初は普段通りのドラフトでピックする枚数(42枚)に近けりゃいいか、ってんで48枚を予定していたが、実際にピックを行っているうちに全員が疲労困憊したおかげで、「もう、1周少なくてもいいんじゃね?」ってな雰囲気になったため、36枚で終了した。ちなみに、36枚引いた時点で時間は既に3時間を経過しており、みんな意識の混濁と空腹でグロッキーだった。ただ、ピックを終了させた後にいざ40枚デッキを組もうとしたら、カードプールに遊びがほとんどなかったために、みんなしてヒーヒー言っていた。まぁ、12枚増えたらどうなっていたのかは分からんけど。
 
 どうでもいい情報もいくつか。まず、座席決定のじゃんけんの結果は以下のようになった。勝った順に【Metallica】(6手目選択)、【Thraxi】(5手目選択)、【Serra】(3手目選択)、【Sangriter】(1手目選択)、【Alessi】(2手目選択)、【Mei】(4手目)。カードは全て私が用意したが、現時点でパックから出ていなかったものは全てシングルで買ってきた。殴打頭蓋さん高杉。そして、プロのイベントを意識して、一応フォイルがあるカードは全部フォイルにしてみたが、単にピックの時に見にくかったり、デッキに入れると妙に反り返ってて目立ったり、あんまりいいことはなかったかもしれない。次やるときは無駄なこだわりは捨てます。次て。






 今回はせっかくの記念イベントなので当然ピック表の記録は残したんですが、カードを全て広げるスペースがなく、そのための参照資料としてデッキ登録用紙を流用したため、チェックが面倒になって多少の不備が出ています。みんな、後半とかになるとへろへろになったからチェック忘れたりしてる。出来うる限りは修復して再現したつもりなんだけど、補えなかったところはごめんなさい。まぁそこまで競合ドラフトになってぶつかったわけでもないし、何となくどういう雰囲気で進んだかが分かれば良いんじゃないかってことで、御容赦。
 

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 終わるよ! もうこのコーナーが終わるだけじゃなくて「SAY YOU SAY ME!」自体が終わるからね! くそう、結局、47都道府県+エクストラ5回で最終回か……まだまだ見たいネタはあったのに……いっそのこと、終わった後の番組枠で30分の「47都道府犬」がはじまらんもんかな〜。個人的には宮城と埼玉と神奈川と徳島と兵庫の絡みとかがみたいなー、バンドとか組めそうだよなー。新曲、「練り物はおかず」。普通や。
 

 EX02「アフロディーテ山梨犬」
 
 エクストラ2話目の主人公は山梨犬。エクストラが5回でメインレギュラーが5人だから、つまりはそういうことだな。次回は愛媛が来て、ラストが愛知で〆かな。まぁ、ある意味綺麗な終わらせ方といえるかもしれません。ただ、その場合には最低限「都道府犬」だけをまとめたソフトは出して欲しいもんですけどね。全部入れても30分無いんだから余裕だよね!

 花を摘みにきたかしまし三人娘たち。実は比較的穏和な愛媛なのに、がっつり山梨と絡んだ経験ってほとんど無かったんだよね。数少ない、見ていてホッと出来る組み合わせ。「お前らも植物だけど花摘みとかするんだ……」とかいう、いい加減やり飽きた突っ込みはスルーの方向で行きましょう。綺麗なお花を2人で分け合う愛媛と山梨。愛知はそれを遠巻きに見ながら、何だか怪しげな花を持参……それ、食虫植物? どこに生えてんのよ。逆にすげぇよ。そしてなんで欲しいと思ったのよ。そして、自分だけしょーもない(?)草を掴まされた愛知は、静岡の摘んだ綺麗な花に目をつけ、「名古屋にもあげるずら」と好意を見せたのを良いことに、ほぼ全てをむしり取って「花満開だがねー!」と上機嫌。このまま行くと、また愛知が起点になって何かトラブルが……と思いきや、1輪だけ残された花に蝶がとまり、その1輪を蝶のためにその場に残して立ち去る山梨。なんと、この番組が始まって早半年、ようやく、本当にようやく、純正ハートフルストーリーになったのだ。良い子過ぎるだろブドウ……

 いやぁ、良かったです。もう、育った娘を嫁に出す父親の心境です。長らく苦労を続けていた山梨も、2度目のメイン回で文字通りに幸せが花開いた。彼女は、ひたすら善行を重ね続けてきたのだから、こんな小さな幸せだけでなく、もっとみんなを笑顔にする幸せを満喫して欲しいところです。まぁ、相変わらず愛知の名前を正しく言わないところだけはご愛敬ですがね……こういう回があるのもいいものです。
 
 
 EX03「フェニックス静岡犬」
 
 エクストラ3回目の主人公は静岡。こたびの彼の目的は、「とにかく割れないこと」である。過去には6話、32話と二度も彼岸へ渡った経験のある静岡。32話では山梨に「また割れたずら」と言われてしまうくらいに、彼が割れるのは日常茶飯事らしい。ま、これまで半年で2回だから、実は他のキャラと比べて目立って死亡回数が多いってわけでもないが……やはり「容器系」の化身のさだめとして、割れてしまうのは避けられない。そんな理不尽極まりない人生に待ったをかけるために、彼は私財をなげうって新たなパワードスーツを開発したのだ。

 スーツっていうか単なる「箱」であるが、前面をびっしりと覆う鋼鉄製の四面体は、たとえボールが飛んでこようともびくともしないのは間違いなさそう(ご丁寧にトレードマークである茶柱だけは外に出しておく穴がついてます)。「割れないら、今日こそは絶対に割れないら!」と心に誓う静岡を見た悪ガキコンビ(愛知・福岡)は、挑発に乗るかのように、まずは鉄パイプとハンマーで彼を滅多打ちにする。しかし、静岡の努力は確かに実を結んでいた。執拗な打撃攻撃にも、シャッターをおろした彼のシールドの前には無力であり、その後も30分かけて愛知たちが持ち寄った武器は、彼の脆いボディを打ち崩すには至らなかった。スパナ、小型ドリル、大槌、鋸、釘バット……(何故かろうそく、鞭、仮面の女王様3点セットや太鼓のバチまであるけど)。全ての打撃を耐えきり、満足げな静岡。しかし、得意げに帰ろうとしたその時に悲劇は起こった。足下のスパナに躓いたおかげで、内部で「ガチャン」。全壊とまではいかなかったみたいだが、鋼鉄製のシールドの足下から転がり出る陶器の破片、無惨に広がるお茶の染み……「割れて……ないら……割れてなど……」と、無念の詰まった静岡の涙声が、厚く閉ざされたシールドの奥から漏れ聞こえるのであった……

 ふーむ、そこまで「静岡=割れる」というイメージは無かったのだが、どうやら静岡本人はことのほか気にしていたようだ。おそらく相当時間をかけたのだろう、渾身の一作となった鋼鉄シールドを用いてまで、彼は割れることを拒絶する。まず恐ろしいのは、「もう割れたくない」と思っているということは、やはり今元気にしゃべっているあの静岡犬は、過去に2度割れた静岡と同一人物であるということだ。決してこの世界には同じ存在が複数いるわけではないのだ。ということは、6話で粉々になったあとも、彼は何らかの超常的なエネルギーで復活を果たしたということであり、この世界には死という概念がなかった可能性も。恐ろしい世界である。

 また、大丈夫だったから良かったが、「大丈夫だから」と言われたからって、突然親友を鈍器でタコ殴りにする2人もいつも通りにひどい。愛知なんて普段から鉄パイプ持ち歩いてるんですかね。あと、女王様セットも……いや、あれは福岡の趣味っていう可能性もあるけどな。ちなみに福岡がガンガンハンマーで殴りつける時のかけ声は、いつぞやのように「デュクシ!」である。この2人が絡むと、基本的に他人を傷つけることしかしないな。

 「結局転んだあとはあの鉄の箱の中はどうなってたんだろう……」「そもそもお茶を注いだ状態で箱被ったら、中身がものすごい蒸れそう」とか、突っ込みどころはまだまだあるのだが、今回はそのへんは置いといて、最後のアイキャッチ画面に注目しよう。またしても駄目だった、ということで、新たなシールドの開発に勤しむ静岡。だが、その様子はもう、既にシールドというよりもデスマスクといった方が近いような……もしくは世紀末覇者に倒される某キャラだ。角をつけようが鼻をつけようが、今回のミス(転んだ時などの内部衝撃)は緩和されてないと思うんだけどね。まぁ、本人が楽しそうだからいいけどさ……日の当たる縁側での工作、テレビに映っているのはおそらく高校野球(デーゲームだし、球場が甲子園っぽい)なので、多分あの仮面は「夏休みの工作」の一環なんでしょうね。宿題ごときに溶接技術を駆使する恐ろしい奴である。

 そして、なんだか気になるのが、そんな静岡が傍らに置いている野球の道具。多分これも「夏休み」っぽさを出すために置かれたものなんだろうけど、ボール、バット、グラブは分かるけど、野球帽もあるんですよ。どう考えても静岡はかぶれないのに。しかも、中日ドラゴンズの。もちろん、この番組を作っているのがテレビ愛知なんだから当然だけど……野球好きキャラの愛知はほぼ間違い無く中日ファンだろうが、静岡も中日ファンなんでしょうかね。やっぱ東海民はドラゴンズに偏りがちになるのかしら。

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「ゆるゆり」 5→6

 アニメを見ていて「上手いな」って思う要素は色々とあると思うんですが、この作品についても、何かしら「上手いな」と思わせる部分が多かった。ネガティブな感想がほとんど出てこないという点で、まずこの作品は面白かった。

 始まった当初はさしたる期待もしてなかったんですよ。毎度お馴染みひらがな4文字で、内容は女子高生のだらだら日常。オフビートといえば聞こえはいいが、その実山もオチもないものを垂れ流されるだけの「萌えの産廃」みたいなものが出てくる危険性っていのは多分にありましたし。基本的にその手の作品についてはかなり肯定派の側だと思ってますが、それでも今ひとつミートポイントが分からずにぼんやりと終わってしまうことも少なくないですから(「Aちゃんねる」とかね)。

 しかし、この作品はその点「上手かった」。先に断っておくと、メイン4人のキャラクターと配置にはそこまでの新鮮味は無い。あかりのいじり方については目先が変わって面白い部分であったが、それだって前例の無い話ではないし、回を重ねれば慣れてくるのでそこまで持久力のあるネタでもない。スタッフが最後の最後まであかりをあかりのままで維持できたのは、たゆまぬ努力があってこそだろう。その他、京子については割と普通のボケ役だし、結衣は普通のクール系突っ込みだし、ちなつに至っては11話以外では大した個性も発揮出来ず、「実はあかりよりも影が薄い」という巷の評判通りのキャラだった。この4人だけで1クール回そうと思ったら、それは確実に無理だったと思われる。

 その上で、この作品はメイン4人に拘泥せずに、生徒会組という第2陣を送り込み、メイン4人との絡みで複層的な楽しみ方を提供してくれた。おかげでキャラの切り取り方に選択肢が増えたし、1年生と2年生を「ごらく部」「生徒会」という縦の関係で区切るパートと、学年ごとに区切るパートで視点を切り替えることが出来た。ランダムデートの回なんかはその効果が上手く出ていた部分で、あり得ない組み合わせ、奇妙なセッティングでも、「何となく知り合い」っていうレベルでうまいこと場が成立していたのは、物語の中心を定めずに、生徒会組を「第二の主人公」として設定していたおかげだろう。

 また、百合要素の配分の仕方が絶妙。ガチ百合要素というほどではないのでそこまで視聴者層を限定せずにすみ、その上でキャラクター間の関係性に常に刺激を維持し続ける恋模様の配分は、他の「ユルい4コマ」では得られないテイストになっていた。キャラクターが交錯する設定のおかげで、本気で見たい人には多数のパターンの絡みが妄想出来るようになったり、カップルごとの色合いを明確に示すことによって、同じ「百合ネタ」でも常に味が変わるようになっていたのが面白い。向日葵と櫻子の組み合わせなんて、完全に独立してたのに気づけばあの2人もちゃっかり輪の中に入ってましたしね。

 で、そんな諸々の中で個人的に一番ありがたかったのは、なんと言っても千歳の存在である。豊崎パワーフル充填の美味しすぎる役どころで、常にこの作品が「百合」を持ち続けることに貢献しながら、類をみない奇妙なテンションで「緩さ」を生み出すのにも一役買っている。この作品は千歳のおかげで成り立っていたといっても過言ではある。あるんだ。

 そして、そんなナイス百合空間を維持し続けたフレッシュなキャストの面々。生徒会組はある程度の実績があるメンバーで固められており、前述の通り豊崎エナジーに充ち満ちていたのが特筆すべき点だが、藤田咲・加藤英美里・三森すずこと並べば、どんな狭い部屋でも殺傷力に優れた兵器となるのである。そして、主人公組では絶妙な立ち位置にあるあかり役を最後まで健気に勤め上げた三上枝織が良い仕事をしてくれていたと思うし、残り3人も、予想外の反響となったこの出世作で、きちんと重責を果たしていた。実際にはまだまだ足りない部分も多かろうが、ほとんどが新人であることを考えれば、充分に期待が持てる人材だろう。こりゃ、その他アイドルたちもうかうかしてられません。

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結局芸術なんてこんなもの、第23話。フルオリさん、最近ずっとイカしてたのに……久し振りに大コケしましたなぁ……

 禁教令の発布により、日の本の美意識は大きく揺れ動いた。本来、美や芸術などというものはお偉いさんが何を叫ぼうと不変の物であるはずだが、現実にはそうもいかず。南蛮渡来の舶来趣味は控えざるを得ず、世に知らしめられたのは千利休率いる侘び茶軍団であった。関白殿の大号令により、日本の茶席は一気に侘びへの関心を高めることになった。

 その陰で密かにその意志を貫くのが高山右近。彼は生涯を賭した南蛮趣味を屈することを快しとせず、秀吉からの追放令を甘んじて受けることとした。一方、舶来ものの華美趣味を色濃くしていた長益は、留守居役であったのをいいことに、秀吉の帰還までの間に慌てて屋敷を改装することで何を逃れる。数寄者としてのこだわりもある男だが、織田が滅ぼされたこの世でのうのうと生きていられるのも、この周到さがあってこそだ。とにかく、聚楽第において、南蛮趣味は一時的にその姿を消すこととなる。

 しかし、それで世間が侘び寂びを理解したかといえば、残念ながらそう簡単に行かぬのがこの道の険しさ。膝を折って反省したと語る秀吉であったが、その振る舞いは未だ利休の狙い通りとはいかなかった。どれだけ目先の出来事で伴天連を嫌悪しようとも、生まれもっての趣味嗜好はなかなか変わらないもの。「侘び茶を全力で押し進める」と約束した秀吉だったが、その第一声で行われたのは、大茶会の開催号令であった。半分が狙い通り、半分が思惑と外れた形で素直に喜べない利休は、茶席で露骨に難しい顔だ。

 そして、そんな時代の動乱の中で、我らがフルオリさんはどうなったか。褒美に貰ったきんきらきんの茶碗は速やかに博多商人に売り払い、今後の金策と流通ルートの確保。そして、侘び茶が隆盛するなら今こそ己と利休の時代とばかりに、高々と鼻を伸ばした状態で聚楽第へと参る。初めて見る数寄者たちの家々を見て、やれ若気の至りだの、やれ悪趣味だのと散々ないいよう。何故ここで利休の茶室を訪れてみなかったのか、ということを考えると、彼が慢心して自分の数寄に酔いしれていることはよく分かるだろう。もしここで利休の狭い狭い茶室のメッセージを受け取っておけば、その後の振る舞いも変わったやもしれないのに。

 そして、いよいよ踏み込んだのは、練りに練ってあのノ貫が生み出したあばら屋を再現したという、何ともひょうげた自分の屋敷。数々の創意工夫を得意げに語ってみせるが、市井の人々とは違って、利休は眉根を寄せてそれを見つめる。得意満面の織部はそれを「妬いておる」と勘違いしたが、利休の脳内を渦巻くのは苦言ばかり。あまりに凝りすぎたその風情は、利休の目指した侘びとは、どこかズレたものに到達してしまったようだ。

 クライマックスとなるのは、全てを任せた長谷川等伯の手による襖絵。どんな侘び絵が飛び出すかとワクワクした織部であったが、目の前に飛び込んできたのは、極彩色の水玉が乱舞する「てんとう虫の部屋」。狙いとあまりにかけ離れたその風景に、織部は思わず膝から崩れてしまう。恥をかかされ、怒り心頭の織部が等伯を斬って捨てようとしたそのとき、利休は一言、「これは良いもの」。もう、何が良くて何が悪趣味かなんて、誰にもわかりゃしません。織部もここで自らの意志を貫いて等伯を切り捨てておけば主義は一貫したものの、利休が褒めてしまったために、怒りの矛先はどこへやら。結局等伯を攻めることもできず、おのが叱責が間違いだったと認める形に。久し振りの格好悪さは、顔から火が出る恥ずかしさでございました。

 フルオリさん……どうしてこうなった……まぁ、やっぱり滑稽なことをしている方が面白い人ですからね。利休は一体、どこまで突き詰めて「数寄」の限界を見るのか、もう本当に分かりません。既に半年観てきてる番組なのに、相変わらず「名品名席」を見ても、骨董品のどこかすげぇのかよく分からないしね。中島誠之助が楽しいから見てるけどさ。ま、織部さんもまだまだその道半ば、ということですわ。それにしても、織部って今いくつくらいなんだろう。まだご夫人と夜の生活が盛んなのが素晴らしいな……

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Adaptive Snapjaw 順応する跳ね顎 (4)(G) C

クリーチャー・トカゲ、ビースト

6/2 進化

 

 でけぇ進化。進化クリーチャーってのはでかいと進化しないのであんまり意味が無いわけだが、そこをフォローするためにこいつみたいに偏ったステータスが採用されているわけだ。コイツの後にタフネス3以上が出れば7/3。正直言うと6/2も7/3も大して変わらない気はするが……緑には珍しいアグレッシブさであるから、その独自の立ち位置はオリジナルのニーズを生み出せるかもしれない。シミックなら「天空試合」でこれ飛ばすだけで勝てる気もする。

 

 

 

Alpha Authority 最上位権限 (1)(G) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは呪禁を持つとともに、2体以上のクリーチャーによってはブロックされない。

 

 男らしい腹音鳴らしさんの哀愁を帯びた背中がチャーミングなオーラ。これを持つだけで腹音さんと同じ不可侵の存在になれるらしく、呪禁で守られた上にブロックまでしにくくなる。呪禁がつくのはもちろんありがたいのだが、オーラなのにステータスに変化を与えないのはどこか寂しい。もちろん土台次第ではあるのだが、「野面背のサイ」がそこまで圧倒的な強さでもなかったんだから、1枚で説得力のあるカードってわけではないか。もちろん、常にタイマン勝負なのだから、湧血で突き進むデッキが前提なら相手が困るのは間違いない。

 

 

 

Burst of Strength 力の噴出 (G) C

インスタント

対象のクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置き、それをアンタップする。

 

 ちょっと珍しい形で登場した、今回の最軽量増強呪文。「戦闘の成長(MRD)」の完全上位互換であり、アンタップ能力によって受動的なトリックとしても使いやすくなっている。単体での効果はそこまで大きなものではないが、シミックならばカウンターを再運用したり、他の場所に移したり、カウンターの乗った生き物だけを優遇するキャンペーンまである。そういうギミックが濃くなった時は、何枚か揃えておくと意外なシナジーが飛び出すかもしれない。

 

 

 

Crocanura 両生鰐 (2)(G) C

クリーチャー・クロコダイル、カエル

1/3 到達 進化

 

 コモン進化、蜘蛛職担当。しかし、単なる蜘蛛でも1/3なら、「梢の蜘蛛(10ED)」と同じでそこそこ使えるのに、1マナ追加だけでナチュラルに進化持ちっていうのは相当破格な気がする。次のターンに何か出せれば1マナ軽い「そびえ立つインドリク」になり、そこからパワー3以上が出れば3/5。3マナで3/5到達が出せるとするなら、フライヤー何それ? ってなレベルで蹴散らせてしまえるだろう。現環境のインドリクはコストもあってそこまで固め取りしたくはないカードだが、こちらはある程度まとめて集めてもデッキに迷惑がかからない。下手したらコモンのキーカードってこいつなんじゃなかろうか。タフネスがデフォルトで3あるから他の進化カードの成長もサポート出来るだろうし。あれぇ、やっぱりこの世界はタフネス4以上の壁が立ちふさがるのかぁ?

 

 

 

Crowned Ceratok 冠角獣 (3)(G) U

クリーチャー・サイ

4/3 トランプル

あなたのコントロールする、+1/+1カウンターの置かれた各クリーチャーはトランプルを持つ。

 

 アンコモンだが4マナ4/3トランプル。解鎖モードが無い状態の「血暴れの巨人」ってことになるが、巨人が我々に教えてくれたのは「別に4/3でも強いわ」という至極当たり前の真理であった。なおかつこいつにはシミック応援用のトランプル配布ギミックが内蔵されているが、まぁ、青の飛行と違って、トランプルは無計画に配られてそこまで嬉しいものでもないので、おまけ程度に。

 

 

 

Disciple of the Old Ways 古き道の信奉者 (1)(G) C

クリーチャー・人間、戦士

2/2

(R):〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。

 

 緑のギルドカラー起動サイクルは熊枠。グルールカラーで使えば先制熊である。「ムーアランドの審問官」が使えたのと同様に使えるわけだが、あちらよりも圧倒的に起動コストが軽く、流石にクリーチャーカラーである緑の面目躍如といったところ。荒ぶるグルールが鬨の声を上げる第一陣にはもってこいの1体である。何が良いって、もちろんおっぱいがいい。グルールにもこんなおねーちゃんはいるんですね。まぁ、バルメさんなみのムッキムキやから裸締めとかされたら秒であの世行きでしょうけど。

 

 

 

Experiment One 実験体 (G) U

クリーチャー、人間、ウーズ

1/1 進化

〜の上から+1/+1カウンターを2つ取り除く:〜を再生する。

 

 日本語名がそれでいいのか、というカード。しかもクリーチャータイプが史上初の「人間、ウーズ」。なにそれ、怖い。シミックの人体実験は倫理観が感じられないのが怖いなぁ。で、青の「雲ヒレの猛禽」に続く1マナ進化クリーチャーだが、こちらは飛行が無いから突破力もない、普通のカードである。一応再生能力をもっているが、そのためには身長が2段階くらい縮んでしまう。いくら補充が利くとはいえ、流石に軽いとは言い難いコスト。進化能力は無尽蔵に体力がみなぎるように錯覚しそうだが、ゆーてもクリーチャーの登場がトリガーなわけで、そう何回もでかくなれるわけではなかろう。このクリーチャーの場合、再生能力はおまけと割り切り、ちょっと変わった形の「教区の勇者」とみなしビートを仕掛ける際の先兵として突っ込ませるのが正しい使い方なんだろう。そういえばクリーチャータイプが人間だから「教区の勇者」との相性は微妙に良かったりする。まぁ、白かった人間デッキに突然こんなキモいのが混じってたらイニストラード次元の人間たちは確実に討伐しにくると思うけども。

 

 

 

Forced Adaptation 強制順応 (G) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

あなたのアップキープの開始時に、エンチャントされたクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つ置く。

 

 基本セットにある指輪サイクルの共通能力の方だけを取り出したようなオーラ。装備品と違って使い切りの品なのでコストも安く、コモンでの提供。確かに悠長であるし、何よりもクリーチャーごと失われるというオーラの欠点がフォロー出来ていないので手放しで褒められるカードでないのは間違いないが、これ1枚あるせいで「待って勝つ」デッキが非常に厳しい戦いを強いられることになる。今回のセットも相変わらずバウンスは貴重であるし、無条件で殺せる除去も貴重。おかげで、このカードで少しずつ大きくなるクリーチャーについて、序盤で仕留められないと、本当にどうしようもなくなるパターンが出てくる。普通はでかいクリーチャーを抑えるには2,3体の援軍を呼んでよってたかってブロックするという手段があるわけだが、このカードの場合、援軍を呼んでいる間にとんでもないサイズになっている可能性もあるのだ。「タフネス4の壁さえいれば大丈夫だろ」と悠長に構えていられないのは悩みどころ。まぁ、その場合はこちらも壁を延々育てるって方法があるけども。対処法は少なくないので使いどころは簡単ではないが、はまっちゃうとクソゲーを作りかねないので注意すべきカードだ。

 

 

 

Giant Adephage 巨大オサムシ (5)(G)(G) M

クリーチャー・昆虫

7/7 トランプル

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜のコピーであるトークンを1体戦場に出す。

 

 お、おう…………強いよな、まるで「ウトヴァラのヘルカイト」みたいだな! あれより1マナ軽いし! すげえぜ! …………神話かぁ……こうしてみると、構築レベルにのし上がった「孔蹄のビヒモス」さんは素晴らしい素材だったことがよく分かる。やっぱり速攻だなぁ。もしくは187だなぁ。どちらも持ってるのは強かったよね。ということは、どちらも持っていない虫は? ……リミテ(ry

 

 

 

Greenside Watcher 緑側の見張り (1)(G) C

クリーチャー・エルフ、ドルイド

2/1

(T):対象の門1つをアンタップする。

 

 緑の門支援カードは、まさかのマナエルフだった。土地をアンタップ出来るということは現在も構築で大活躍の「東屋のエルフ」と同じような構造ではあるのだが、当然、あのエルフが入っているデッキの森の数と、普通のデッキの門の数は比べるべくもないので、このカードは門が無くても仕事が出来るようにパワー2も持った「葉光らせ(LRW)」スタイルである。パワー2のおかげで気軽にデッキに投入できるし、うまく門が置ければマナ加速にも貢献できる。門をアンタップすることによって色マナの供給も一気に簡単になるので、3色以上のデッキを狙うならば門とセットで是非ともおさえておきたい。まぁ、往々にしてそういうときって門と同じパックにこいつがいるんだけどさ。一応赤の「はじける境界線」も入れておくとこいつが1点砲台になったりするけど、どうでもいいな。

 

 

 

Gyre Sage 円環の賢者 (1)(G) R

クリーチャー・エルフ、ドルイド

1/2 進化

(T):あなたのマナ・プールに、〜の上に置かれた+1/+1カウンターの数に等しい値の(G)を加える。

 

 シミックの申し子として進化能力を搭載し、それに応じてマナの出方が変わっていくという斬新なマナエルフ。おかげで出た直後は単なる1/2。その後(こいつの力を借りずに)クリーチャーを出して、ようやくマナが出せるようになる。普通に進化だけを使って成長させていくプランだと、大きなマナが出せる頃には展開しきっていて意味が無い、というお約束のジレンマが一切解決されず、「なんかちょっとおまけがついた地味な進化クリーチャー」程度の扱いになってしまうので、出来ることならば先んじてカウンターを乗せるギミックを搭載して爆発的なマナを楽しみたい。となるとお手軽なのは「自然の祝福」とか、あとは「高まる残虐性」とかだな。奇跡から「自然の祝福」だと、3ターン目に6マナ出せるぞ。悪さは色々と出来そうだ。手間が嫌な人はおとなしく「ソンバーワルドの賢者」に声をかけた方が無難。マナもパワーも欲しい人向け。リミテッドなら、放っておくだけで割とガンガンマナが出てくるので、意外とゲームが決められる能力になるのかも。

 

 

 

Hindervines 遮り蔦 (2)(G) U

インスタント

このターン、+1/+1カウンターが置かれていない全てのクリーチャーの与える戦闘ダメージを軽減する。

 

 毎度お馴染みフォグ枠の新作。毎回毎回よくもまぁこうしてバリエーションを考えるもんだとは思うが、今回はシミック仕様になって登場。他の部分については「クリーチャーの戦闘ダメージ軽減」なので完全に「濃霧」と一緒だが、シミックにだけは優しい蔦なので、カウンターが置かれたクリーチャーならば通常通りにダメージを解決する。これにより、カウンターでガッチガチに固められたシミックは、戦闘で一方的にタコ殴りに出来るようになるわけだ。うわー、強いー、流石アンコやー、とか思ったが、戦闘に限っていえば現在もコモンの「根生まれの防衛」がこれ以上の仕事をしていたりもする。まぁ、一応相手のアタックを無視出来るかもしれないのでね。ちなみに、今の環境なら構わないのだが、夏以降になって相手が純正ラクドスとかだと何の役にも立たなくなるので注意が必要。

 

 

 

Ivy Lane Denizen キヅタ小径の住人 (3)(G) C

クリーチャー・エルフ、戦士

2/3

あなたのコントロールする他の緑のクリーチャーが戦場に出るたび、対象のクリーチャー1体の上に+1/+1カウンターを1つ置く。

 

 緑の住人サイクルは、甘いマスクのイケメン商売人。4マナはサイクルの中でもっとも重く、やっぱり緑ってでかくて馬鹿なんだよな、と思ったら、書いてあることがとんでもない。なんとこいつがいるだけで後から出てくる緑クリーチャーが全員「森林地の先達」である。なんじゃそりゃ。進化やらなんやら、必死にカウンター乗せるのがアホらしくなるわ。こいつ自身にカウンターが乗るって言うなら「ティタニアの選ばれしもの(USG)」みたいなものなので納得出来るが、ばらまき放題っていうのはちょっと腕白すぎやしないか。まぁ、そのせいで登場が遅くなるように重たくチューニングされているんだろうけど。でも、こいつコモンなんだよな。これが2体も並んじゃったら、もうその後は地獄絵図しか想像出来ない。商売なんだからもう少しけちくさくてもいいと思うんだが……

 

 

 

Miming Slime 真似るスライム (2)(G) U

ソーサリー

X/Xで緑の、ウーズ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。Xは、あなたがコントロールするクリーチャーの中のパワーの最大値である。

 

 「菌類の芽吹き(M13)」の効果を、数から質に変換したカード。「芽吹き」の場合はパワーの最大値と同じ数の1/1がばらまかれたが、こちらは同じパワーのウーズがもう1体。どちらが強いかはケースバイケースだが、単純に最大戦力が2倍になるというのもなかなかのインパクトである。3マナとそれなりに軽いのだが、これよりも前に高いパワーのカードを出すと結局軽さを活かせないので、どのタイミングで使うのかを計るのがなかなか難しい。ベストとなるタイミングはギルドごと、デッキごとに違っている。グルールとのシナジー形成は当然湧血絡みである。たとえば3ターン目に出した「殺戮角」で殴り、更に2枚目の「殺戮角」で+3修正を与えてからこれを唱えれば、3マナで6/6クリーチャーが手に入る。湧血はそれなりにコストが軽い能力なので、リミテッドでも手軽に狙っていけるテクニックである。また、シミックの場合、これを使うことで複数回の進化を誘発出来るタイミングを狙いたい。パワーの最大値が進化生物である場合はなかなか進化しないので、他のクリーチャーでの誘発を倍加させるタイミングを狙いたいところだろう。こうしてみると、緑絡みのどちらのギルドについてもそれなりにシナジーがあるし、夏以降は当然セレズニアが涙を流して欲しがることになる。なかなか上手いデザインだ。


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Act of Treason 反逆の行動 (2)(R) (M12などから再録)

ソーサリー

ターン終了時まで、対象のクリーチャー1体のコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。

 

 お馴染み、赤の裏切り枠。前回はエルドラージ生まれの「裏切りの本能」が再録、そして今回はもっとも基本的な形である基本セット生まれの「反逆の行動」である。おかげで特に書くことが無い。ボロスでもグルールでもどっちでも強いよな。ボロスの場合はこれでパクったクリーチャーも合わせて「大隊ですので」とか言われる。かちんと来る。今回は黒にクリーチャーをサクるカードが何枚かあるので、手軽に踏み倒すことも。割と大事なカードだな。

 

 

 

Bomber Corps 爆弾部隊 (1)(R) C

クリーチャー・人間、兵士

1/2

大隊 - 〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に1点のダメージを与える。

 

 まず、不幸なお知らせである。かの「ファルケンラスの貴種」の悲劇が、1年と待たずに起こってしまった。「爆弾部隊/Bomb Squad(ODY)」はオデッセイで一度使われた日本語名。またしても翻訳チームがやらかしてしまったのである。そして、既にこの名前はぶりには異例の措置がとられており、「どうせ昔のカードなんてほとんど使わないから、こいつじゃなくて昔のカードの名前を変更しておくわー」というちゃぶ台返しがエラッタとして布告された。これにより、この新しいクリーチャーは「爆弾部隊」、過去のカードの方は「爆弾兵団」という新しい名前をもらったのである。どういうことやねん。なんでこういうミスって無くならないんだろうなぁ。ちょっと検索すれば済む話やないか。閑話休題。旧ボロスで言ったら「戦松明のゴブリン(RAV)」あたりに相当するクリーチャーだろうか。大隊で殴りに行けばタフネス1のブロッカーは排除出来るし、こいつが3体並んでまさに「部隊」が組めれば、それだけで毎ターン「炬火の炎」が撃ち放題、ちょっとしたヘヴン状態である。ただ、ボロスクリーチャーのくせにタフネスの方が多い及び腰デザインなのはちょっとちぐはぐ。1/4壁に殺されないのでどちらかというと長生き優先ってことかな。単体で使ってもあまり面白味の無いデザインなので、是非とも「爆弾部隊部隊」を狙ってみたい。「爆弾部隊爆弾兵団連合部隊」とかにして先輩を偲ぶのも良いかもしれない。

 

 

 

Cinder Elemental 燃えがらの精霊 (3)(R) U (マスクスより再録)

クリーチャー・エレメンタル

2/2

(X)(R)(T)、〜を生け贄に捧げる:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人にX点のダメージを与える。

 

 なんとこちらはマスクスからの復活。ちょうど私はマスクス環境(正確にはプロフェシー発売時)からMagicを始めた関係でこの世界のリミテッドはあんまりやってなかったのだが、一部ではトップアンコとすら言われていたカードである。そりゃそうだ、最近のWizardsはきちんとリミテッドの調整をしているので、本体に届くX火力をアンコモン以下に置くことはほとんど無い。最近は「溶岩噴火」とかもアンコモンだったりするが、やはりかき集めるのは大変だ。こいつは、一応クリーチャーの形を取ってこそいるが、置けるX火力には違いない。召喚酔いさえ解けてしまえばあとはインスタント「猛火」ってんだから、使いどころはいくらでも。しかしまぁ、設置に4マナってのは今の世界だとなんだか重たい気がしてしまうのは、十数年の年月のなせる技か。久しぶりの現世を謳歌する往年のトップアンコモン、新たな世界でも活躍出来るだろうか。

 

 

 

Cackling Perimeter はじける境界線 (1)(R) U

エンチャント

あなたのコントロールするアンタップ状態の門をタップする:〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。

 

 赤の門カードはアンコモンのエンチャント。そして実に赤らしいまっすぐなデザインで、「門が火を吹きはじめるよ」というものになっている。もう、これを引いちゃったらその後片っ端から門を集めまくる選択肢まであるかもしれん。他の門関係のカードはあくまでモードのオンオフが門で決まるだけだったが、白のエンチャントとこのカードは集めれば集めるほど強くなるのだ。なんだかすげぇ間違った使い方な気もするが、実質1マナ1点火力は速やかに相手を削れるようになる……かもしれない。ただ、このカード自体は複数枚引いても意味が無いというのが難点。白のオーラは累積するけど、このカードは何枚張ってもしょせん1つの門から1点に変わりはない。そう考えると、リミテッドでここからデッキを狙いに行くのは厳しいかな。「火炎収斂」とは訳が違うってことで。

 

 

 

Ember Beast くすぶり獣 (2)(R) C (オデッセイより再録)

クリーチャー・ビースト

3/4

〜は単体では攻撃もブロックも出来ない。

 

 こちらはオデッセイからの再録。マスクス環境はほとんどリミテッドをやっていないが、オデッセイは多分人生でも一番大量にドラフトをした環境である。おかげで既に12年経った今でも、なんだか随分愛着があるような気がしてしまう。まぁ、昔のトレードマークだったEngland氏のイラストじゃなくなったのは残念だけど。オデッセイは同じセットに「くすぶり獣(ODY)」「夢繰り(ODY)」「石舌のバジリスク(ODY)」と同じような顔をした同じ絵師のクリーチャーが3体いたのが印象的だったんだよな。で、そんな久しぶりのシャバでハッスルしているエンバー君であるが、当然このテキストなのだから「大隊のお供にどうぞ」ってことだろう。他の連中も「一人で殴りに行きたくない」って言ってるんだから、こいつだけが余る心配は無い。他の大隊クリーチャーのお供に使えば、コストあたりのステータスがでかくて死ににくいという安定体質が効いてくるはずである。当時も強かったんだから、今だって充分強い。当時の相棒だった「狂犬(ODY)」や「パーディック山の火猫(ODY)」、「蛮族の狂人(ODY)」なんかは元気にやってるのかなぁ。

 

 

 

Firefist Striker 火拳の打撃者 (1)(R) U

クリーチャー・人間、兵士

2/1

大隊 - 対象のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 

 赤の十八番であるブロック抑止能力を持つ小型クリーチャー。同じくラヴニカボロスで活躍したクリーチャーとしては1マナの「激情のゴブリン(RAV)」がおり、このクリーチャーは効果も任務も非常に似通っている。ゴブリンよりも良い点は2マナパワー2とサイズに優れている点と、発動にコストが必要無い点。逆に劣っているのは、当然大隊能力なので起動までの条件が厳しい点となる。ボロスの性格を考えると、より優れているのはゴブリンの方だと思う。いつでも安定してブロッカーを抑止出来るので単体でも攻撃出来るし、大勢で攻撃した時だってもちろん同じ仕事が果たせるのだから。ただ、やはりスピードが信条のボロスならば「せっかくのクリーチャーなんだからパワー2は欲しいよね」という気持ちも分かる。こいつが能力を起動出来た段階で、最低でも他に2体のアタッカーがおり、ひょっとしたら相手はもうこいつをブロックしている余裕が無くなっている可能性もある。タフネス1と死にやすいが、相打ちの可能性もそこそこあるし、この「2/1だから無視したくないけど、単体で見るとそこまで怖くなさそう」という絶妙なバランスが、案外生き残るのに一役買ってくれそうな気もする。壁頼みのデッキには割とどうしようもない刺さり方を見せるぞ。

 

 

 

Five-Alarm Fire 五連火災 (1)(R)(R) R

エンチャント

あなたのコントロールするクリーチャー1体が戦闘ダメージを与えるたび、〜の上に猛火(Blaze)カウンターを1つ置く。

〜の上から猛火カウンターを5つ取り除く:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に5点のダメージを与える。

 

 ひどいアタックをよりひどくしてくれるエンチャント。クリーチャーの攻防が必要なので無条件で使えるカードってわけではないが、一発5点のご褒美はかなり大きい。どんな小さくても戦闘ダメージであれば構わないので、たとえば「ゴブリンの群衆」が全員で攻撃しにいって適当にブロックされたとしても4つ乗る。この時点でほぼ条件クリアだ。劣勢の状態からでもブロックをきっかけに火力が飛ばせるようになるし、設置コストもそこまで重くはないので、普通のデッキだったら最低一発、上手くいけば2発以上発射することが出来る。3マナで5点、10点が期待出来るならばコストパフォーマンスは充分。リミテッドではかなり便利。構築の場合はクリーチャー戦闘の比率がやや下がってしまうのでそこまでではないが、デッキ次第では面白そうだなぁ。

 

 

 

Foundry Street Denizen 鋳造所通りの住人 (R) C

クリーチャー・ゴブリン、戦士

1/1

あなたがコントロールする他の赤のクリーチャーが戦場に出るたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 

 住人サイクルの赤は、黒と同じく1マナ1/1の最軽量。そして後続が出てきた時の能力がパワー増強である。まぁ、これはこれで好きなところに付けられるなら強い……って、お前が強くなるんかい! 黒の人は好きなところに付けられたのに、お前は自分本位か! いや、1ターン目に出して2ターン目に「クレンコの命令」なら3/1で殴れたりするので、意外に馬鹿にならないこともあるが……ちょっと寂しくないか。いや、やっぱりこれで好きなところの増強が出来たら強いのかな……中盤以降に出してもほとんど役に立たないことを考えると、サイクル中ではちょっと割を食った形。ま、適材適所ですけどね。

 

 

 

Furious Resistance 猛然たる抵抗 (R) C

インスタント

対象のブロッククリーチャー1体は、ターン終了時まで+3/+0の修正を受けるとともに先制攻撃を得る。

 

 赤には珍しい、ブロッカーの方をサポートするという限定的なトリック。対象が限定されているおかげでその効率は圧倒的で、なんと同じ効果の「殺戮の叫び(M12)」よりも2マナも軽い。これだけの増強幅ならば、戦闘の結果をひっくり返すのは容易だろう。この環境の赤は基本的に攻める以外に選択肢の無い色であるから、相手は攻勢を凌ぎきったところで安心する。「ヒャッハー! 殴られなけりゃ湧血も大隊も関係ねーぜェ!」ってな勢いで殴ってくる。そういう時に、渋くこれ。結構いいアクセントになりそうだ。湧血デッキどうしのミラーとか、なかなか凄惨である。夏以降の環境だとイゼットがこれを手にすることになり、「高射砲手」や「凍結燃焼の奇魔」にブロックされたと思ったらこいつが飛んでくる展開が待っています。

 

 

 

Hellkite Tyrant ヘルカイトの暴君 (4)(R)(R) M

クリーチャー・ドラゴン

6/5 飛行 トランプル

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーのコントロールする全てのアーティファクトのコントロールを得る。

あなたのアップキープの開始時に、あなたが20個以上のアーティファクトをコントロールしているなら、あなたはゲームに勝利する。

 

 お馬鹿神話。とにかくついている能力の方に目がいってしまい、「20個」というテキストに愕然とする。過去にも「パーマネント20個」に言及したカードは1枚だけ存在しており、それがサイクル中でも最大級の難度を誇った勝利条件カード「勇壮な戦闘(JDG)」である。つまり、「ぶっちゃけ無理」と書いてあるのだ。なんでミラディンも落ちたこのタイミングでいきなりアーティファクトラブなドラゴンなんかが出てきてしまったのだろうか。唯一可能性があるとすれば、下の環境で「マイコシンスの格子(DKS)」と合わせて使うという夢コンボだろうか。これでも下手したら20個は揃わないかもしれないが、相手のパーマネントが一気に全部パクれるから、まぁ勝てるコンボだろう。ただ、そんな夢能力は置いておくと、6マナ6/5のトランプラーなので、アタッカーとしては割と使える部類。リミテッドでも、能力を鼻で笑いながらも単なるパンチャーとして採用出来るだけの強さがある。まぁ、「混沌のインプ」くらいの立ち位置。上手くいけば相手の魔鍵とか装備品なんかをちょろまかすこともできるので、案外堅実に強いのであった。

 

 

 

Hellraiser Goblin はた迷惑なゴブリン (2)(R) U

クリーチャー・ゴブリン、狂戦士

2/2

あなたのコントロールするクリーチャーは速攻を持ち、可能ならば各戦闘フェイズで攻撃する。

 

 メリットだけを見れば「熱情」と同じコストで2/2クリーチャーがついてくるカードである。この手のカードは「どうせ赤はボロスかグルール、つまり守りなんて考えてちゃ駄目だからメリットしかない。やったぜ!」と書きたくなるのだが、冷静に考えるとちょっと待て。お前もマストアタックなのか。ということは、3ターン目にこいつを出すとそのまま殴りに行って帰ってこない危険性があり、その場合はメリットもクソもない単なる3マナ2/2速攻である。普通だ。まぁ、先攻なら相手にブロッカーがいない確率も高いし、速攻で殴れた上に次のターン出てくる4マナクリーチャーも速攻になるので割と強いが、そこまでお膳立てしても効果は1ターン限定と思うべきだろう。一応キャストするタイミングを戦闘後にすれば生き残って次のターンに確実に機能できるが、このクリーチャーを入れてるデッキでわざわざ速攻クリーチャーの持ち味を殺すのもどうかと思うし、「次のターンブロックしません」宣言もなんか怖い。なかなか難しい奴だ。とりあえず、速攻クリーチャー全般はボロスの大隊能力の大きなサポートとなるし、こいつみたいに無茶アタックを強制されているカードはグルールの湧血のフラグにも使えるので、リミテッドでは結構おっかないカードなのは間違いない。そのキレのある短命な人生を満喫出来るデッキを目指そう。

 

 

 

Homing Lightning 誘導稲妻 (2)(R)(R) U

インスタント

〜は対象のクリーチャー1体と、それと同じ名前を持つ他の全てのクリーチャーに4点のダメージを与える。

 

 まだまだ続くトークン叩き。黒がトークンに修正を与え、白と青は「拘留の宝球」で押さえ込みにきた。それなら、赤はまとめて焼くのが当然の結論。4マナで4点のインスタントはリミテッド基準ならエース級の効果であり、それがついでにアドバンテージまで狙えちゃうありがたい火力である。まぁ、普段はそこまでトークン焼く機会も無いとは思うけど、可能性が広がるのは悪い話じゃないよね。ちなみに、イラストで遠近法を大胆に使って遊んでいるのは、イゼット所属のプレインズウォーカー、ラル・ザレック氏である。初出のイラストでどう見ても乳首をいじって遊んでいるようにしか見えなかったため、日本のファンからは「乳首さん」「TKBさん」の愛称で親しまれている模様。次のセットのプレインズウォーカーはこの人なんでしょうかね。

 

 

 

Legion Loyalist 軍勢の忠節者 (R) R

クリーチャー・ゴブリン、兵士

1/1 速攻

大隊 - あなたがコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで先制攻撃とトランプルを得る。このターン、それらはクリーチャー・トークンによってはブロックされない。

 

 相変わらず日本語訳チームの誤訳が止まらないカードだが、そんな話題をさておくと、1マナ1/1速攻の時点で「怒り狂うゴブリン(M10)」の上位互換クリーチャー。いや、「溶鉱炉の大長(NPH)」からついでに出てくるレベルのアイツと比べる意味はあんまないけども。1マナということで、その後さっさと大隊を揃えたり、こいつを途中のタイミングで挟み込んでいきなり大隊を達成させたりするギミックに使ったりしやすいマナカーブ補充用のクリーチャー。これに3つもの能力がつくのだから、安定して大隊維持出来るようにしたならば1マナとしては破格の能力を得ることが出来る。まぁ、サイズアップしないからこいつが殴った時点で割と死にやすく、そこまで期待するもんでもないとは思うけども。トークンにブロックされない能力は、セレズニアがいればそれだけで輝ける能力であったが、今回のリミテッドだとミラー相手になるんで、使えるかどうかは微妙なところ。構築だと仔スラーグ牙にブロックされない。まず親をどうするかが課題だけど。

 

 

 

Madcap Skills 向こう見ずな技術 (1)(R) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+3/+0の修正を受けるとともに、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。

 

 赤のカードでしかも「向こう見ず」とか書いてあるとどんなお馬鹿カードなんだろうと期待してしまうのだが、残念ながら弱いこともアホなことも特に書いていない、実にきな臭いオーラである。2マナで張ってパワーが3あがる。この時点で危険な可能性はアリアリで、しかもブロック制限まで付けてくれるので、タフネスの小さいクリーチャーに付けても、高確率で2体以上との相打ちブロックに持ち込んでアドバンテージロスを防いでくれるという。やっぱりオーラが危ない環境だなぁ。まぁ、+3に加えて先制攻撃までついた「稲妻の鉤爪(ALA)」がそこまで環境を動かしはしなかったので、結局タフネスが低けりゃなんとかなるってことなんだろうが……どうなるでしょうね。それにしても、ヒャッハーする人が肩パットするのって、世界共通なんだろうか。


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 カエル万能説、第11話。なんで苹果の持ってるおまじない情報はあんなにカエル依存度が高いんだよ。そして、なんで効くんだよ。すげぇぞ、16年に1度しか生まれないカエル。

 本日の第1試合、冠葉VS夏芽。夏芽の望む通りに敵の本拠地に乗り込む冠葉。過去の因縁を抜きにして日記を返せと迫る冠葉に対し、「愛の狩人」夏芽は自分も同じだと説き伏せにかかる。冠葉が今は何とか立ち回っているが、いつかは足下を掬われる「崖っぷちのペンギン」であると諭す。夏芽も冠葉も「ペンギン」であることは同じということ。陽鞠にしろ、マリオにしろ、生存戦略を必要とする、大群の中の1羽でしかない。はたして、それを後ろで押そうそしているのは何者だというのか。結局、夏芽の狙い、能力はよく分からないまま。

 本日の第2試合、晶馬VS苹果その1。あれだけのことがあったというのに、苹果の多蕗に対する思いはまだ終わっていなかった。日記もないし、桃果の意志を遵守する意味も無いと晶馬は諭すが、それで終わるくらいなら、こんな面倒にはなっていなかったのだ。引き留める晶馬を張り倒し、苹果は再び、あの誤った道を進み始める。

 本日の第3試合、苹果VSヒメホマレガエル。すげぇな苹果、ちゃんとレアなカエルでも捕まえてこられたんだ……晶馬には押しつけてたくせに、自分でやるのはやっぱり嫌。それでも貫き通した意志の力に、苹果の力強さを久し振りに感じました。

 本日の第4試合、苹果VS多蕗。カエルの魔力は圧倒的だ。一晩限定とはいえ、多蕗は完全にキャラを忘れて暴走モード突入。ほんと、ゆりと苹果がしゃべってた時に延々多蕗が扉越しになんて言ってたのかが全部聞きたい。しかし、この試合結果が今回最大のターニングポイント。いざ多蕗に迫られる段になって、なんと苹果は折れてしまったのだ。デスティニーとすら言い切っていた生涯目標が達成されそうなその時に、彼女の意志はイエスとは言えなかった。結局、彼女にとっては、デスティニーはまがい物だったということか。しかし、彼女自身にもその答えは出ていない。ゆりが乱入した修羅場展開の中でも、彼女は必死に「多蕗を渡せ」と虚勢を張っていた。直前に自分の意志で拒否していたにもかかわらず、である。これまで長年描き続けてきた夢の形と、自分の心に新たに芽生えてしまった認めがたい可能性、そのせめぎ合いの中で、彼女も混乱しているのだ。その本質を、ゆりは既に見破っているようだった。

 本日の第5試合、晶馬VS苹果その2。鍋一杯のロールキャベツをぶちまけるという、実に勿体無い裏切りを見せた苹果だったが、その本心は大きく揺れたまま。そして、そんな不安定な状態はプリンセスにも伝わった。「生存戦略」の号令とともに、始まったのはまさかの暴露大会。「95」の数字が乱舞する謎の電車の中、苹果は桃果の真実を語る。自分のデスティニーの重要性を訴えるために、姉との真実を語る。しかし、予想外にも、そのエピソードに対する晶馬の反応は、同情でも哀悼でもなく、まさかの告白であった。「冠葉と晶馬のせいで、桃果は死んだ」。16年前の真実とは一体何なのか。一向に収束する気配の謎の大混戦は、そのまま次回へ。

 今回も相変わらず、アイコン群のくせの強さが際立つ演出。無機質なピクトグラムが目立つ中で、久し振りに炸裂した苹果の妄想劇場の彩りが目立っていて良かったです。大気圏を越えて高速で飛来するキューピッドの矢が無駄に大迫力なのがやたら面白かった。あとは、ラストシーンになる暗色の電車内部かな。「95」ってのは、桃果が死んだ16年前が1995年であることを表すものなんでしょうかね。まぁ、このお話が現代劇なのは異論の余地はないけど。わざわざ「95」っていう数字をことさらに強調する意味がよく分からなかった。電車の速度ってそれくらい出るかも? 

 普段は原色多めで派手に彩られていた電車のシーンが、赤と黒を基調としたサイバーで沈んだ空気になったのもなんだか新鮮。それだけに、ここまでのストーリーでは語られなかったようなとんでもない過去の事実が掘り出されるんじゃないか、っていう緊張感があります。ま、何があってもこの作品は驚かずともいい気がするんだけどね。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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