最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
なんだか分からないけど大戦争、第9話。盛り上がることには盛り上がっているみたいです。
なんだかんだ言いながら毎週それなりに入れ込んで見ているこの作品なんですが、それでも今ひとつ入ってきてない中身がある。それが単なるこちらの見逃しなのか、それとも描かれていないだけなのか、判然としないのだわな。一番気になるのは、「結局フリュネの目的って一体何だったんだろう」という部分。最初に僧院を抜け出した意味は分かる。あれだけ過酷な人生を与えられたら、誰だって逃げ出したくなるだろうし、そうして逃げ出してしまったら、右も左も分からない状態になってしまって知らない男の子の家に転がり込むのも仕方ないだろう。そこでネッサを手渡したのも、とりあえず現段階においてフラクタルシステムの「鍵」たる自分に対する嫌悪感を示したとすれば分からないではない。 が、結局彼女は僧院に戻ってしまった。彼女の中で大切なのは、「生みの親」であるバローたちの思い通りにならないことであるということなのか。ただ、普通に考えたらやっぱり自由の身になったのだから逃げ切りたいと思うのが普通な気がするんだけど。そして今回、彼女は自らの意志で再び僧院に帰ることを決意して旅立ってしまった。ま、今回はグラニッツとの触れ合いなどから志が変わったのだと理解出来るわけだが、どうにも行き当たりばったりな行動で、クレインでなくとも怒りたくなるのは仕方ないように思う。どうにもキャラクターに感情移入しづらい作品だ。 それでもまぁ、クライマックスに向かっての決戦の雰囲気なんかは理屈抜きで盛り上がっている気もするので、何とか最後にきれいな着陸を見たいものです。 でもさ、今回ものすごく気になったんだけど、Aパートのキャラクター作画がやたらおかしくなかったか? いや、崩れているってわけではないのだが……作監の個性が出すぎじゃなかろうか。クレインが女の子みたいになっとったがな。逆に面白かったわ。 うん、それが言いたかっただけ。あとはどっちかっていうと裏番組だった「GOSICK」の特番の記事が書きたいです。あおちゃんが! あおちゃんがヤバイくらい可愛いよ! 江口君のものまねで必死に振りだけ付いていこうとするあおちゃんがヤバイよ! 身長半分くらいしかないがな! 以上、作品すら飛び越えた感想でした。 PR きましたよーーーーーーーーーーー。 知ってたわー、4ヶ月前くらいから知ってたわー。そうなるしかないわー。ちなみに公式ページで流れる動画が基本的に1枚絵を繋げてるはずなのに何となく動いているという、なかなか格好良い出来なので、ファイレクシアファンの人は必見です。 さ、今から感染デッキの純度が高い奴を組む練習とかしておかないとな。 Elesh Norn, Grand Cenobite (大修道士、エリシュ・ノーン) (5)(W)(W) M 伝説のクリーチャー・法務官(Praetor) 4/7 警戒 あなたのコントロールする他のクリーチャーは+2/+2の修正を受ける。 あなたの対戦相手のコントロールするクリーチャーは、−2/−2の修正を受ける。 お前絶対白いクリーチャーじゃないだろ、という突っ込み待ちのカードだが、これがファイレクシアに染まった世界の白であるというなら致し方ない。一応過去の先輩にも「隆盛なる勇士クロウヴァクス(PLC)」っていう前例があるので、白がこういう仕事を絶対にしないってわけでもないからな。で、見ての通りの神話レアだが、そりゃぁ出たらエラいこと。現環境の「鍛えられた鋼」でもフィーバータイムが巻き起こるというのに、このカードは更に「虐殺のワーム」しつつ全軍補強。もう何がなにやら分かりませんわ。流石にファイレクシアのお偉いさんは格が違った。出して1ターンでも生き残って殴れればゲームは終わるでしょう。取らない理由は何一つ無い。あまりの統制力のおかげで構築まで見えそう、とか一瞬思ったけど、7マナのカードの時点で割と嘘っぽい。どうせ装備品を張ったクリーチャーを死に至らしめる決定力もないしな。 Suture Priest (縫い合わせの僧侶) (1)(W) C クリーチャー・クレリック 1/1 いずれかの他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出たとき、あなたは1点のライフを得ても良い。 クリーチャーがいずれかの対戦相手のコントロール下で戦場に出たとき、あなたはそのプレイヤーが1点のライフを失うことを選んでも良い。 一応白のクレリックということで、白っぽさを残しつつもファイレクシア風味を醸し出したナイスアレンジクリーチャー。「ノーンの僧侶」もそうだったけど、イラストは無機質な造形になっていてクリーチャータイプも単に「クレリック」なのでどんな存在かよく分からないのが怖い。よくよく顔を見れば、ファイレクシアのシンボルである仮面(アポカリプスのエキスパンションシンボルになった奴ね)にそっくりじゃないか。怖い怖い。で、能力だが、白ではお約束の「魂の管理人(M10)」能力に、その裏返しとなる「血の求道者」の能力をくっつけたもの。「魂の管理人」が1マナ、「血の求道者」が2マナで、それを合体させてお値段据え置き2マナぽっきりってんだから、コモンのくせに恐ろしくコストパフォーマンスが高いクリーチャーである。リミテッドならば2ターン目に出すだけでかなりのライフアドバンテージが得られるだろうし、この環境ならば「マイア鍛冶」や「マイアの種父」など、これを使ってライフを得やすい構造も多い。かなり期待して良いカードなのではなかろうか。まぁ、感染デッキになっちゃうと相手のライフとかどうでも良くなるけどね。
「ドラゴンクライシス!」 6→3
1話視聴時での配点は6。これはディーン独特の淡い目の色彩を上手く利用して丁寧に作られた動画面を評してのもので、そのままきちんと丁寧なコンテワークに繋がれば案外良い作品が期待出来るかも、と思ってのもの。ただ、その時点で「まぁ、ラノベ原作だし、動画面が売りの作品って1話が終わるとトーンダウンしやすいんだけど」と逃げも打っているのが私のこざかしさ。そして、悲しいかな大体その予想の通りになってしまったのである。 最後まで、画面の質は低くない。「キャラ萌え基本のハーレムラノベ」なので女の子の造形にはかなり気を遣っていたのが分かるし、特に英理子とルーの熟女(中の人がね)コンビは最後まで賑やかで楽しんで見ることが出来た。敵方でもオニキスのあまりに型どおりのスカした悪役っぷりは逆に笑えたし、サフィやアイなんかも、悪くないキャラクターだったとは思える。 ただ、やはりそれだけのものを用意しても、メインシナリオが決定的に味気ない。ドラゴンと人の交流というのがテーマとなっているわけだが、まずもってローズがドラゴンとして「異物」であるという描写が少なく、後半になって竜司が彼女との関係について思い悩む様子がぜんぜん肉薄してこないのである。ローズもローズで基本的に単なる幼女なので、どこまで考えて動いているのか定かでないし、釘キャラとしてはいまいちパンチの弱い出来。竜司がそこまで入れ込んでしまえるような魅力的な部分が積極的にアピールされるでもなし、「こういうキャラだからこういうエピソード」というテンプレートをただ単になぞっていたように見えてしまった。おかげで最終回の活劇にほとんど身が入らない始末である。まぁ、「ラノベだから」の一言で片が付く問題ではあるのだが…… 結局、竜司とローズという中心となるべき2人が引き立たず、そのせいで周りを固めていたサブキャラ達も「単なる添え物」として終わってしまったのが最大の敗因。マルガのエピソードとか、最初にローズが「ドラゴンとは何か」をちゃんと規定し、そこに決定的な「人類との差や闘争の歴史」が刻み込まれていれば、もう少し味のあるお話になったと思うのだが…… 一応最後まで観ることができたのは幸いであるが、そこまで頑張ってフォローも出来ない、というのが最終的な感想。結局一番印象に残っていたのは、毎週毎週楽しみに見ていた、どこか不安な気持ちにさせられるオープニングだったりします。堀江由衣主演のPV映像は、マジで傑作ですよ。これがシリアスな笑いかぁ。 「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」 6→6 だってそうだろう? 妹萌えなんて設定は12人の妹に囲まれたあの時代を紐解かずとも、既に人類のキャパを越えるくらいの量が放出されているわけだし、今更それをタイトルにまで持ってきて正面から戦いを挑むなんて馬鹿げている。前のシーズンまでに「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「ヨスガノソラ」とそれなりに手強いライバルもいたわけで、コミックスがたった3巻しか発売されていないような中身が足りない作品が見切り発車で1クールだけ製作されたとて、圧倒的なバックグラウンドを誇る他作品に太刀打ち出来るわけもない。そして、なんと言ってもあの絵柄。アニメにするにしたって奇形過ぎるだろうし、たとえ違和感を消せたとしても、どう頑張っても万人受けするようなものには見えない。いわゆる萌え作品として足りないものが多すぎて、数々の粗製濫造作品の一員として、シーズン半ばでフェードアウトしていくことは想像に難くなかったわけだ。 しかし、人生という名の冒険は続いた。奇形? 大丈夫、キャラが動くことがアニメの本懐ならば、どんなデザインだってそれを魅力に直結させることが出来るだろう。 マンネリ? 問題無い。今まで数多語られてきたテーマならば、それを逆手に取り、また新しい妹像を生み出すことが容易くなるだろう。ライバル作品? なんのなんの。他の作品と比べるのも馬鹿馬鹿しくなるような、ぶっ飛んだ何かをプラスアルファとして仕込んでやれば、そんな浅はかな比較など出来なくなるだけだ。原作にちゃんと信念が込められているならば、アニメを作る時にはそれを徹底的に前景化させてやればいいだけの話なのだ。 結局、このアニメは面白かった。あまりにぶっ飛んだ奈緒や修輔のキャラクターを中心としながらも、周りを取り囲む彩葉や繭佳、そして新キャラ谷田貝姉妹まで、マンネリズムで何となく登場するキャラクターがおらず、とにかくドタバタした高梨兄妹の生活に一石を投じてやろうと狙っている連中ばかりが集まった。メインとなる設定は「ラブコメ」であるが、奈緒の愛情と修輔の愛情が既にどこか歪んでおり、その歪みを是正するのではなく、さらにひしゃげさせて何がまともなのかが分からなくなるような、倒錯的な恋愛観を持つキャラクターばかりが大挙する。「自分が一番イカれているんだ」と激しく主張し、競り合うかのようなキャラクターたちの競演は、いつしかそれだけでお家芸と呼べるような唯一無二の持ち味にまで昇華されていった。このギャグは、新しい。 そして、そんなメインシナリオを徹底して突き詰めることに成功したのは、やはりストイックな姿勢でたった一本の芯を貫き通そうと尽力したアニメスタッフ陣の力量に依る。やはり元永監督はただ者ではなかったし、シリーズ構成をまかされた大場小ゆりという人物も、きっとすごい人に違いない。今wikiで確認したら、桜井弘明の奥さんなんだな! しかも脚本の仕事を始めたきっかけが「デジキャラット」の「ビームが出ないにゅ」だとか……真性じゃないですかー! やだー! そして、やはり最後に押さえなければいけないのは、中の人たちの全てをぶち上げるだけのパワー。中でも再三再四褒めちぎっている喜多村英梨による一人舞台は、それだけでもこの作品の存在価値を確立させるほどのものである。オープニング歌唱でもその有り余る才能を発揮してくれていたし、要所要所で求められた無茶以外のなにものでもないオーダーをこともなげにクリアする様子は、まさに現代声優界の怪物だ。花形、看板、様々な言い方があると思うが、この作品はどこまでいっても「座長」である喜多村英梨を中心にして、すべてが回っていたのである。もちろん、そんな圧倒的な存在感に負けじと張り合う井上麻里奈、豊永利行といった面々も、相互効果でさらなる盛り上がりを作ってくれた大切な共演者だ。嬉しかったのは、そんな切磋琢磨の渦中に、新人の荒浪和沙が飛び込み、負けないだけの存在感を発揮してくれていたこと。どうしても声優メインの見方だと「これまで活躍してきた有名どころ」ばかりを追いかけがちになるのだが、こういう堅実な仕事ぶりを見せてくれる新人が現れるてくれるのは嬉しい限りだ。今作は色々と(良くも悪くも)刺激の多い現場だったろうし、今後の糧になってくれればいいと思う。 いやぁ、馬鹿サイコー! 絶対無いだろうけど続編希望!
「テガミバチ REVERSE」 5→4
気づけば終わってました。そして感想を書くのも忘れてました。それくらいの印象しかなかったのが寂しい作品。 どこが悪いということもなく淡々と原作を追ったのだろうと思われるのが、この作品の最大の売り(原作知らないから憶測だけど)。2クールの尺があったにも関わらず、描かれた問題の大半はノワールという登場人物を巡るあれこれに費やされており、非常に地味なシナリオ運びになっている。ラグとノワールの関係性という中心テーマが面白ければこうした堅実な仕事で何の問題もないわけだが、残念ながらそこまで魅力的な誘致要因となっていなかったのが悩みどころ。ラグが悩み続けていたのは2クール×2期分の苦悩っぷりのおかげで伝わってはくるのだが、それではノワール自身がどうか、と言われると今ひとつ。そして「記憶が残るかどうか」というメインの題材に、この作品の最大の眼目である「心」という要素が絡んでおり、どこかモヤモヤして歯切れが良くないのも残念で、最後のカベルネ戦は問答無用の気合い勝ちだし、締めくくりのノワールの決断についても、納得出来るような、そうでもないような。うーん、実はそこまで真剣に見ていなかったから伝わってこなかっただけという気もするのだが、ジリジリと進まない画面を見ていても、なかなか身を入れて視聴することが出来なかったというのが正直なところだ。まぁ、これって原作の味が合うか合わないかだとは思うのだが…… アニメとしての基本線は中の上くらい。やはりこの世界独特の青みをベースとした画面作りは、見ていて何となく落ち着くし、替えの効かないものなので1からの世界構築はなかなか労力がかかっていることは見て取れる。この色合いが綺麗に出れば画面映えするので、例えば後期のエンディングアニメみたいなパッと見で分かりやすい見せ方をしてくれると、なかなか面白い。ただ、やっぱり鎧虫をフルCGにしてしまったのは最後の最後までちょっと納得出来なかった部分で、せっかく規格外のでかさの化け物の恐ろしさを出そうとしても、どうしてもメカっぽくなってしまって生々しさに欠ける。最後に戦ったカベルネだけでもちゃんと原画から起こしてくれてればなぁ。 トータルすると、まぁ、このレベルなら最後まで観られるよね、というくらい。個々のエピソードでは楽しいものもあったし(ニッチの姉妹喧嘩エピソードなんかは色々と面白かったよ)、全体的な仕上がりは充分なものだったのが、最終的にプラスワンの魅力が欲しかった。原作ファンならこれで充分なんだろうけど、未読の読者も引きつけられるようなアニメならではがあれば良かったなぁ。あ、沢城&藤村コンビっていうのは、プラスワンとして充分機能してました。結局、視聴動機なんてそんなもんです。
過ぎゆく風のごとく、最終話。何もない。何も変わらない。そのことに不満のあるものか。
前回までの謎姉妹など全く無かったかのように、いつも通りの日常が訪れる高梨家。事ここに及んで両親が外出して2人きりのチャンス、とかゆーてるけど、もう、お前らそんなことはどうでもいいくらいのことを今まで散々やっているだろうに。結局奈緒がやってることはいつもと一緒だし、当然修輔の反応だって何一つ変わることはない。本当にアホな兄貴と、おかしな妹の二人きりの時間。 やはり、この作品は奈緒が全てだ。最後のエピソードでは、彩葉や繭佳もちゃんと登場しているが、それはあくまで奈緒のミッションを阻害する障害としてのエントリーであり、そこにこれまであった「三雄相まみえる」みたいな平等な並びは無い。どれだけ彩葉がはっちゃけようとも、奈緒がいる高梨家というテリトリーは絶対であり、修輔が最後に声をかけたのは奈緒だったのである。そして、最後の決め台詞だ。もう、何もなかったけど、これでいいんじゃなかろうか。こんなにすっきりと最終回を迎えるとは思わなかったわ。 それにしても……最後のエピソードで男主人公が病床に伏してそれを周りのおなごどもが奪い合うという構図は、なかなか潔い馬鹿っぷりである。プリンで「あーん」してみせた後の繭佳の「してやったり」みたいな表情が無闇に面白くて吹いてしまった。ほんと、三人とも活き活きと自分の役割を全うしてくれていたなぁ。 終わってみれば何も残らない、非常に刹那的な作品ではあったが、最終話の余韻は予想以上に大きなものだった。これはこれで、得るところの大きな結末である。直球のみで勝負を挑んできたこの作品に、最大限の敬意を表したいと思う。
意外にも、2回目があるわけですよ。継続は力なりとは申しますが、これは一切、力にならない気がしますね。1回目の記事はこちら参照のこと。
今回のお題はこちら。 問い2・以下の条件で、オリジナルの王国カードを1枚作りなさい。 条件1・コストは2コインである。 「コスト2のカード」は、現在「屋敷」を除くと11枚存在してる。その中には「手先」や「中庭」のように「コストの割にはようやりよる」と気に入られる穴埋めの名手から、「真珠採り」「停泊所」のような「そりゃ、2コストだからな……」と言われるカード、「礼拝堂」や「抑留」のように、場にあるだけで一波乱巻き起こすカードまで、小さな身体に無限の可能性を秘めているのである。どんな初手でも確実に手にすることが出来て、呪いが蔓延した停滞ゲームでも手が届きやすいコスト2という領域。ここにどんなカードをデザインするかで、ドミニオンというゲームも変容するはずだ。さぁ、どんなアイディアが飛び出すやら。
問答無用の盛り上がり、第24話。暑苦しい。正直意味も分からん。でも、盛り上がってる、アゲてってる。
サブタイトルが表す通り、今回もケイトさん無双。四方の巫女はどれもこれもいいキャラクターなのだが、ケイトさんが18話以降一気にその地位を上げ、今回でそれが頂点に達した。幼少のみぎりからの一途な思い、エロ可愛らしい抜群のスタイル、黒髪ロング、そして眼鏡委員長。完璧じゃないですか! どこぞの腹ぺこ巫女とは比べものにならないオーラですよ。「私はアンタとは違う」という言葉を今回だけで2回繰り返し、そのどちらもが様々な含意を持って吐き出されたものだったわけだが、視聴者側からしたら「ヒロイン争奪戦は私がもらう」という宣言にしか聞こえません。 ケイトの宿願は、結局最初から最後までスガタのために尽くすことだった。ワコも、そしてスガタ自身もしらなかったことだが、幼かったあの日にアプリボワゼしたケイトは、その身を賭してスガタを守った。そこからずっと鉄面皮を貫き通し、綺羅星に参画するなど、怪しげな挙動を見せていたわけだが、それは全てスガタを守る為にやってきたこと。そして、そのスガタがついに自らの意志でキングとして動き出し、その先には封印の解除という結末が待ち構えている。巫女としては封印を守らねばならないはずだが、王の命、スガタの命ならば巫女の定めなど些末なこと。自らの意志で正体を明かしたイブローニュは、そのままキングの意志に添い遂げ、壮絶な幕引きを選択したのである。彼女が手にした「永遠」は、他の誰が持つ野望よりも大きな意味を持つものだった。 そして、激変する島の情勢の中で、周りを取り囲む面々も最後の仕事へと奔走する。ついに目覚めたシンゴと久し振りの会話をしたヘッドは、目論見通りに最後のシルシを受け取ることに成功する。自らの望む結末へと突き進むことで満足げなヘッドであるが、夢を共有したはずのシンゴの目覚めは、どこか物憂げである。「おとなにならないことで幸せを掴む」はずだったシンゴだが、長い眠りの先には、より大きな苦しみがあったと語る。しかし、あの時代から、容姿も、何もかもが変わらないヘッドは、友人の言葉にも一切顔色を変えなかった。宿願であったザメクの復活を見た彼は、最後に何を手にするつもりなのだろうか。 そんなヘッドの思惑を理解してのことかどうか、スガタは自らの手でキングとしての立ち位置をタクトたちに表明し、ザメクに乗り込む決意をした。そこにあるのは、ケイトがいうように「永遠に残り続けるワコへの思い」があるのか、それとも、ただひたすら自分を想い続け、自らを犠牲にしたケイトへの感情があるのか。冒頭、学園長や友人との会話の中で、スガタは「タクトとワコのキスを見ても平気なのか」と問われ、「あれはお芝居だから」と応えた。物語序盤の彼ならば、「ワコとの関係は親が決めたものだから」と応えていたはずだが、現時点では、あくまで「あれは芝居の中で自らが選択し、タクトに選ばせたものである」ことを強調した。そして、彼が演じるもう1つの役割こそが、「自らが選択した」キングという大役。島の全てを犠牲にして、彼は最後に何を手にしたいのだろう。そして、その姿を見せ付けることで、タクトに何を望んでいるのだろう。 綺羅星の中で、唯一イブローニュの動向を察知して動き出したのが、カナコであった。巫女の封印が解かれることを(第1フェーズで?)察知した彼女は、島民を守る為の非難準備を始める。「何のためにこんな大きな船を用意したと思っているの?」って、いや、単なる自己満足だと……だって、ワニとかいるじゃん! どう考えても単なる成金趣味じゃん! すげぇ。このご時世だからこそ求められる、この完璧な防災意識。最後までよく分からないスタンスで綺羅星に関係し続けていた頭取だったが、まさか単なる避難誘導員だったなんて。あれ? でもベニオはもっとどうでもいい立ち位置だよな…… 全ての事象が一気に収束を始め、成立してるのかどうかよく分からんけどもとにかくクライマックスな怒濤の展開。ひが日死の神社を舞台にしたケイトとスガタのやりとりも情感たっぷりで引き込まれる画面になっていたし、ゼロ時間突入後のやりとりは息をするのも忘れるぐらいの大舞台だ。「やっぱりその仮面があると正体ばれてなかったんだ!」っていう驚きもかなりのものだが、一番胸が痛いのは、仮面をはずして正体を現したスガタを見た時のワコとタクトの心情であろう。二人の胸中を思うと、本当に辛い。だって、絶対に叫びたくなるだろ? 「スガタ! 何その服!!!」って。普段クール系で決めてる自分の許嫁に羽根飾りドレスで出てこられたらなぁ……辛いよなぁ…… 茶化してすまん。でも、笑えて熱くなれるのがこの作品の本懐。ケイトの叫ぶ「アプリボワゼ」も、タクトが絞り出した「アプリボワゼ」も、みんな格好いいわ。たった1つの単語でここまで盛り上がれるってのは、やっぱり長い長い蓄積があってこそですわ。次回予告はなんだかものすごい画がてんこ盛りだったが、とにかくみんな、幸せになってくれれば一番だ! 年度またいじゃったけど、一気に駆け抜けておくれよ。 綺羅星!
「PROJECT A」最後の作品となる4本目は、Production I.G による、何ともゆるゆるなこの作品。驚いたことに、監督は黄瀬和哉である。作監のイメージなんだけど、多分これが初監督作品ってことだよね。
内容としては、これまで放送されてきた4本の中でも最も平坦なものとなっており、「おぢいさんのランプ」のような不思議な力強さを感じるわけでもないし、「キズナ一撃」のように無茶な遊び心を感じるわけでもない。ただ、それ故に「アニメーター育成」という雰囲気は伝わってきて、線が少なくシンプルなキャラクターデザインを自然に動かすのは、案外難しそうに見える。いかにも黄瀬さんらしい独特なデザインコンセプトになっているのに、それがとても親しみやすいものになっており、起伏の少ない物語の中でも、ちゃんと息づいて動いているのは流石である。面白がって何度も見たいような作品ではないかもしれないが、30分のショートフィルムとしてセールスする分には悪くない出来だし、このまま「毎日かあさん」みたいな自然な日常アニメになっても何となく見続けられそうな、そんな暖かみがあった。個人的には、今回放送された4本のアニメに敢えて順列をつけるならば、「おぢいさんのランプ」→「たんすわらし。」→「キズナ一撃」→「万能野菜ニンニンマン」の順番で気に入ってます。もちろん、どの作品もちゃんとクリエイターの個性が出ているし、手間もかかっているので質が高いのは間違い無いのだが、やっぱり30分一本勝負だとそれなりに向き不向きは出てくるものだからね。 で、あとは完全な与太話になるのだが、今作の場合、もう「三十路を回っていい加減嫁がないと世間が不安になる時期になってきた独身声優能登麻美子の日常」という見え方ばかりが気になってしょうがない。アニメ自体がすごく身近に感じられる良い空気をもっていただけに、独身生活を続ける中の人のことが頭をよぎって仕方なかった。本当に悪い視聴姿勢である。麻美子のところにも、実家の石川県から不思議なタンスが届いて花嫁修業をしてくれないものだろうか。何故か分からないが「ファンなんだけどとにかくさっさと結婚して生活を安定させて欲しい声優」っていうカテゴリがあって、彼女はそっちに入ってるんですよ。ちなみに、この部門のトップはナバです。千葉紗子みたいな粋な結婚報告が見たい今日この頃。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(07/01)
(06/30)
(06/30)
(06/30)
(06/30)
(06/29)
(06/29)
(06/29)
(06/29)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |