最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「戦国BASARA弐」 5→4
んー、ま、終わったと言えば終わったわけですが……我々の求めていたバサラはコレじゃない気がします。 多分どこの感想でも似たようなことが書いてある気がするのだが、1期にあって2期に致命的に足りていないものは、馬鹿さ加減であろう。戦国時代だかなんだかしらないが、とにかく賑やかな「パーリー」が出来てりゃいいじゃん! という1期のセールスポイントは、とにかく人智を越えた、ギャグとしか思えないバトルの数々。元々格闘メインのゲームが原作なのだから当たり前だと思うのだが、装飾過多のバトル画面のアクション、エフェクト、そして掛け合いが、頭空っぽの状態で観ても愉快になれるというのが、バサラの最大の売りだったはずだ。だからこそ、あんないい加減で単純な筋立てでも楽しんで見ることが出来たのだ。 残念ながら、2期にはそれが無い。いや、無いとは言わない。1話の信玄ジャイアントスイングに始まり、最終話は小十郎対半兵衛、幸村対元就、そして正宗対秀吉。同時に行われるどのバトルも各々ユニークなぶつかり方をしていたし、1期の頃よりも大人しいかもしれないが、充分見るべきレベルだったと思う。ただ、残念ながらこれが最終話までお預けだったのだ。 ドラマを見せたい、という意識が製作陣にあったのは間違いないだろう。今回ほとんど戦闘に参加しなかった慶次がうろちょろしてたのも秀吉の悲しい背景を語ろうとしたためだし、半兵衛もそれを臭わせつつ、ついでに自分自身も病身の苦闘を演じてみせる。幸村は小山田の死や島津との交流で器が一回り大きくなり、正宗も一時的な小十郎との別れで自らの足りない部分を知る。色々とやるべきことはあったのだろうが、それらの要素は、どうしたって「馬鹿バトル」との相性がよろしくない。その証拠に、最終話で大爆発した幸村も正宗も、結局その時に考えていることは1期と全く同じ、いつも通りの2人でしかないのだ。そんな輩に、悲喜こもごもと日本の未来を背負った秀吉が訳もなくやられてしまうのでは、折角の馬鹿迫力バトルも魅力半減である。 さらに今回は、日本全土を幸村と正宗が別々に走り回ることになり、どうにも視座が落ち着かない。最終回の戦いが多局同時中継だったことからも分かる通り、あらゆる戦が、あらゆる戦場で巻き起こり、結局力点がどこにあるのかが見えなかった。実際の戦争なんてのはそんなものなんだろうが、アニメで理屈抜きのガチバトルを見せるのなら、もう少し「見どころ」を集中させてくれても良かったと思うのだが。今回サブで登場した長宗我部や毛利にしても、ゲームで知ってたからまだいいけど、そこまで出番が多くなかったので初見ならイデオロギーが見えにくくて大変だったろう。どうせだったらどこか一局くらい戦場を捨象してでも、他のシーンでのバトルをもっと派手にしたり、キャラの心情をシンプルにしたりした方がこの作品に向いていた気がするのだ。 結局、秀吉が瞬殺され、続きだかなんだか分からないものは劇場版へ持ち越し。それじゃ、このアニメシリーズは何だったのかと。繋ぎの役割としても不充分だった感は否めないし、たとえ盲目的なバサラファンでもすんなり満足できるようなものじゃなかったのではなかろうか。実際、知り合いに1人いる腐女子は終わって即「なんじゃこのラスト?」と不満げでした。そらそうだよなぁ。 こういう勢い任せの作品は、2期ともなるとなかなか作りづらい。今回は特に、1期から監督が替わっていまいちニーズに応え切れていなかったのでなおさらだ。ま、まだまだゲームは続いているようだし、この消化不良の気持ちを一掃してくれるような楽しい続報を待ちたいと思う。 PR
「みつどもえ」 6→6
良かったんじゃないでしょうか。正直、この作品がアニメ化すると聞いて、ここまで楽しいものになるとは想像していなかった。やはりアニメは偉大だ。 まず、先に気になった点から上げてしまう。この作品は原作がショートギャグということで、アニメの方もサブタイトルこそ1話につき1つだが、基本的には短いネタを重ねてアイキャッチで繋ぐという、ショートギャグをそのまま活かした構成になっている。短いネタを連打する分、1回1回に選ぶネタのチョイスや、重ねることの工夫が必要になってくるわけだが、折角変態しかいない作品世界の中で、どうもネタが被る。基本的に2人のキャラクターの台詞の勘違いを拾って、そこからどんどんおおごとになっていく、分かりにくくいうと(なんでだ)アンジャッシュのネタみたいなのがベースになっている。中にはそういうネタでうまいな、という回もあったのだが、流石にこれだけ重ねられると、オチも読めてしまうしマンネリ感は拭いきれなくなる。会話劇で進めるにしても、もう少し演出面で差異を強調してみるとか、オチにバリエーションを持たせるとか、一工夫欲しかったところ。ま、原作がそうなっているのだから致し方ない部分ではあるのだが……最後はキャラの属性に着地させればこの作品独自の色は出るんだし、何かアニメでいじれる部分はあったと思う。個人的には杉崎がみつばに「パンツみて下さい」ってお願いするオチなんかが、この作品らしくて好き。 また、パンツもそうだけど、この作品は小学生が主人公であるがエロがメイン、という、今のご時世ではちょっと危険な場合もある作品。もちろん小学生そのものがエロの対象にはなっていないわけだが、あまりにキツい下ネタをやられると少々浮いて見えるときがあった。まぁ、はっきりいえば2話の尿回とかなんだけど、あくまで「勘違いの上で生まれてしまったねじれた映像」が下ネタだからこそ矢部っち絡みのネタなんかは活きてくるわけで、ストレートに下品なものを使ってしまうと、その後のネタの繋ぎがやりにくくてしかたない。ま、この辺は個人個人での好みもあるのだろうが……最終的な落としどころに「3つ子の交流」というテーマがあり、時折「いい話」も見せてくれるのだから、そうした路線に繋ぎやすいくらいのレベルを維持するのがベターだったのではなかろうか。 とまぁ、不満は並べてみたが、これだけ小ネタを並べるスタイルなのだから、出来不出来に差があるのは仕方ないこと。全体的なレベルで見れば、原作よりよっぽど面白くて、飽きさせないものに仕上がっていたのではなかろうか。スポットの当たるキャラクターのどぎつい個性はストレートに伝わってきたし、動きのある画面作り、掛け合いのテンポもいい。正否はどうあれ、無声劇などの様々なスタイルを試していたのも好印象だ。個人的に、原作絵はごみごみしていてどうしても細かい情報を見落としてしまいがちなので、アニメになって時間の流れに沿った「ネタの披露」を作ってくれただけでもありがたいものだった。 個々のキャラクターについていちいち拾っていくと面倒なので流石にそれはしないが、メインとなる要素として、三姉妹と杉崎くらいは見ておきたい。あ、男子勢も良かったですが。 まず、ふたば。実は三姉妹ものとは言っても、この作品においてふたばだけは他の2人と全くスタンスが違う。ギャグはボケと突っ込みで成立するわけだが、ふたばは決して突っ込みには回らず、いわば「災禍」としての意味しか持たないからだ。そして、そんな振り回し役としての任務を、これ以上なくまっとうしてくれるキャラクターであった。なんと言っても8話のメイン回が印象的だが、その他にも周りにいる人間なら平等に被害を与える、ある意味「最もこの作品の中心にある人物」なのだ。そこに迷いがあっては作品が成立しない。また、見のがしがちであるが、三姉妹の間に「良好な関係」が仄めかされる場合、必ずそこにはふたばの存在がある。ひとはが、みつばが、「姉妹のために何かをしよう」と思う場合、必ずそれはふたばなのである。あれだけ迷惑をかけながらも他の姉妹からは可愛がられる存在、そのあたりの絶妙なさじ加減を維持していたことは、シリーズ構成の采配の賜物だろう。 ひとはについては、アニメを見てかなり好感度があがった。一番動きがないキャラクターだと思っていたのだが、作中で最も感情の揺れ動きが激しかったのは彼女だろう。動物に対する愛着が人一倍強かったり、ガチレン関係で憤ったり、傷ついてみたり。そのせいで普段の毒舌クールとのギャップが悩ましいのだが、ギャグの基本は「落差」であるから、いわば彼女は存在そのものがギャグみたいなものである。あれだけ人嫌いに見えて、何故か矢部っちの足下に常駐しているってのもギャップの一つですかね。保健室での松岡との激闘と、体育倉庫での「ぶあああか」は今期でもベストエピソードの1つに数えたい。 そしてみつばである。ふたばは「災禍」でしかないと書いたが、逆に、みつばは最終的に「被災者」でしかない。あれだけのキャラクターなのに(なので?)、最終的には必ず泣きを見るのがみつば。これもまたギャップの1つだろうか。ただ、みつばについて不満点、というか釈然としない点があるとすれば、それは普段のドS設定と、姉妹への愛情のアンビバレントである。「表面的にはドSだが、実は根はいい人」という設定では、ギャグが完全に活ききらない。何せ最後に泣きをみるのはみつばなわけで、「いい人がひどい目に遭いました」ではギャグとして笑えないのは当然だろう。もちろん製作陣もそのへんは分かっていて、あくまでみつばは真性のドSであると強調している。ただ、それでもやっぱり「ドSみつば」と「姉としてのみつば」の両面を描く必要があったために、なんだかちぐはぐな部分が出てしまっていた。体育倉庫エピソードみたいに他のキャラクターの「ギャップ」を活かすためのツールになってくれていればいいのだが、それだとなかなかメインを張ることが出来ないのだ。 そんなみつばが、しがらみを取り払って表情を表に出せる相手が、杉崎だ。やっぱりクラスメイトで一番印象に残ったのは彼女だったと思う。この2人の絡みについても、なんだか微妙な感情(恋愛感情?)があるので単純に割り切っては見られないのだが、余計なことを考えずに徹底的に悪役たろうとするみつばが見られるのは杉崎のおかげ。ありがとう杉崎。お母さんもいいキャラクターだったよ。 で、こうしたたくさんのキャラクターたちに命を与えるのが、中の人の仕事でして……、もう、今作は本当に中の人のおかげで幸せでした。三姉妹は本当に素敵。ふたば役の明坂聡美に関しては「まぁ、いつも通りに」としか言いようがないが、高垣みつばと戸松ひとはは、本当に聞いているだけで楽しかった。本当にいい空気を出すんですよね、この2人は。 そして回りを固める面々、豊崎、茅原、三瓶、山本和臣。宮なんとかさん役の大原桃子とか松岡役の葉山いくみあたりも、ちょいちょい名前は見たけどようやくそれなりの知名度の名前有りの役がゲット出来ました。 で、千和ですよ。歪みねぇなー。杉崎は「弟の面倒を見つつ、面倒な母親に振り回される長女」っていう立ち位置のキャラなんですが、ものすごく中の人とかぶるんですよ。杉崎も将来弟のために携帯電話の料金を支払ってやったり、母親がヒアルロン酸注射をするために毎年出資したりするようになるんだろうかね。頑張れ杉崎。いや、齋藤千和。 「会長はメイド様!」 5→7 最近はどんどん密度が濃くなり、注目アニメばかりがぎっしりと詰まっている奇跡の枠、アニメシャワー。だから深夜に2時間フルで拘束されるのはキツイって。特にここ2週は2時間半連続ってのが続いたから、もうへろへろでしたわ。で、そんな枠の中でも比較的地味だったのがこの作品。前半は「けいおん!!」と「聖痕のクェイサー」、後半は「けいおん!!」と「みつどもえ」というとんでもない作品に挟まれていたので、どう料理したところで多少「箸休め」みたいな扱いになったわけだが、それでも全く他の作品に負けていなかったと思う。堅実ながらも安定して毎週楽しめる、ある意味貴重な作品だったのではなかろうか。 今作を見て、改めて桜井弘明監督のうまさを確認出来た気がする。前作「GA」はどうしても尺が短くて駆け足になってしまったところばかりが目についたのだが、今回は2クールの時間が与えられ、なおかつ原作もそこまで密度が濃いというわけでもなく、ある意味非常にベタでありがちな内容となっているので、作品内で描写すべき要素は分かりやすい。それをいかにもJ.C.STAFFらしく「原作に忠実に」構築していく作業だったわけだが、これに桜井監督独特のアニメ演出の技法が加わることで、良い意味でオリジナルの部分が加えられ、それがアニメーションにすることで発生するプラス要素として働いていた。美咲と碓氷の2人の掛け合いがメインの作品なので、最も重要なのは会話のテンポ。こうした速い切り返しが求められるテンポ重視のギャグ作品は、桜井監督の真骨頂だ。 具体的には、様々な場面で現れるデフォルメの使い方、タイミングや、書き文字によるギャグの後押し、背景のカラーリングによる雰囲気の峻別に、ワイプで画面を変える時の演出の細かさなど、どこまでもあっさりやろうと思えば出来る部分でも、少しずつ「面白くなるように」要素を足していくことで、おもちゃ箱のような賑やかな雰囲気を出すことが出来る。キャラの台詞の読み方なんかもどこか「桜井風」にサジェスチョンされており、そこかしこで「デ・ジ・キャラット」が懐かしくなるような気がしてくる(2期エンディングの「フェロモン星」の絵とか、いかにもだったし)。桃太郎の回なんかは、完全に別世界の中身だったのだから「単なる悪ふざけ」になってしまう可能性もあったのに、全く同じ演出、同じ世界観を維持しつつネタとして不動のものだったのは、ひとえにそれ以前に配備されていた作品の雰囲気作りが1本の筋を通していたおかげだろう。美咲と碓氷は一応真剣にラブコメをやらなければいけないし、キャラの性質上、限界まで崩すことは許されないわけだが、その代わりを三馬鹿を代表とした回りの面々が受け持ってくれたおかげで、メイン2人がシリアスに回りつつも、常にどこかコミカルな雰囲気が漂っているのもいい塩梅だった。 そう、やっぱり最終回のラストに現れているように、この作品の象徴的な存在の1つは三馬鹿だった。原作でもかなり作者に愛されていることが分かるキャラクターだが、最終回では完全にスライムに成り下がるまでに徹底したネタ要員としての扱いが潔く、「元不良の野郎3人組なのに何故か番組のマスコット」という奇跡のスタンスを確立させていたのがすごい。少女漫画ならではの配役である。他にも学校内ではさくらとしず子のコンビが良い味を出していたし、メイドラテにいけばさつき店長や個性豊かな店員たちがいる。これだけ大量のキャラクターが入り乱れた作品だったのに、どのキャラも適切に個性を発揮し、作品全体の雰囲気を盛り上げてくれていた。 そして、なんと言ってもこの作品、メインの2人であろう。少女漫画におけるメインの男役(メインヒーローっていう言葉があるんだろうか?)の扱いについては、少女漫画原作のアニメがあるたびにいちいち触れていたのだが、基本的に「生まれ育ちのいい完璧超人」であることが多い。「ホスト部」の殿、「S・A」の滝島、「スキップ・ビート」の敦賀蓮など、とにかく才色兼備、文武両道の化け物が登場するのが基本で、男性視聴者からするとそこに感情移入したり、逆にメインヒロイン側に感情移入して惚れてみたりということは不可能な状態になる。しかし、この作品の碓氷拓海という男は、もうそうしたくくりすら取っ払ってしまった存在。リアリティがないならいっそ突き抜けてしまえばいい、というのがその突破口で、完璧超人の度合いが常軌を逸しており、さらに性格も「ありがちなイケメン」像を踏襲しつつも、どこか限界を超えている。「ただしイケメンに限る」は妬み嫉みの言葉だが、もう、碓氷だったら何でもいいや、という気にさせてくれる。ここまで飛び抜けていれば、男が惚れても致し方ないし、実際、作中で幸村は惚れている(?)。この碓氷を2クール見守る、というだけでも、この作品は成立していると言っていい。 そんな碓氷が最後まで執着し続けたのが、我らがヒロイン鮎沢美咲。1話を観た時点では「テンプレ通りのツンデレ主人公」と書いており、実際その通りではあるのだが、彼女の場合、ツン期が本当に長かった。彼女がすぐにでもデレていれば、この作品はフツーの萌え作品で片付けられていたのだろうが、あの碓氷の猛攻を受けながら、美咲は強く強く、自分を維持し続けた。この長きにわたる美咲の苦闘こそが、この作品最大の見どころであったわけだ。そして彼女の努力が長ければ長い程、最終回で見せたたった一瞬のデレの破壊力は奥義にまで昇華されたものとなる。いやぁ、眼福でした。 結局、こういう作品は主人公の魅力が全てであろう。鮎沢美咲というキャラは、少女漫画の主人公とは思えないくらいに、男の願望が理想化されたキャラクターであった。もちろん碓氷がいなけりゃ単なる暴力女に終わっていたとも思うのだが、美咲がいたからこそ碓氷はあそこまでの完璧超人としての実力を発揮できたわけだし、碓氷がいたからこそ美咲はヒロインとして存在しえた。この関係性は希有だ。そりゃなぎさ店長も萌えるわ! 個人的にはOPで営業スマイルを浮かべる美咲がお気に入り。この作品は2クール同じオープニングだったけど、曲も含めてかなりのお気に入り。ま、最終回絡みで考えると、一番ずるいのは2期エンディングの美咲ですけどね! 最後はやっぱりキャストの話。この作品も随分キャストが賑やかでしたね。メイドラテの面々しかり、クラスメイトしかり。「オカルト学院」と同じスタンスの「騒がせ屋の花澤香菜」が本当に好き。他に個人的に気になったのは、幸村の中の人かな。聞いたことがなかったのでチェックしたら新人さんで、「ほぉ、新人だけどしっかり出来てるなぁ。最近の若手は本当にそつがない」なんて思ったのに、案外若くなかった。男性声優はデビューが遅咲きだ。いや、女性声優が若すぎるだけかもしれないが。碓氷役のピコリンこと岡本信彦にしたって、こんだけ出番が増えたのもつい最近だしねぇ。 そしてなんと言っても、やはりこの作品は鮎沢美咲のものである。ということは、それすなわち藤村歩のものである。藤村が主人公のアニメは良作になる。個人的には「狂乱家族日記」だって良作だと思ってますからね! え? 「風のスティグマ」? ……お疲れ様!
久し振りにプレリリースに参加してきました。ラヴニカで行って以来なので約5年ぶりの参戦。しかも土日行われるうちの日曜だけということで、経験値に差が出てしまうような気がする状態だったのだが、当然これは言い訳である。勝ち負けを考えずに参戦できる4回戦は全部やるつもりだったので、とにかく最初に組んだデッキでフル出場。おかげでどの試合で何が起こったのかさっぱり覚えていないので、試合の中身などは極力割愛させていただきます。どうしても、シールド戦だと相手が使ってるカードがどれもこれも似てきちゃうんだよね。当然興味津々で回りの試合も観ていたので、どの試合が自分の試合かすら定かじゃないのです。
「あそびにいくヨ!」 5→4
なにかと忙しい作品であった。点数を1点さげたのは、ひとえに最終話のところで出した諸々のファクターに依るところが大きい。これでラストを無難にクリア出来ていたら平均点フィニッシュか、加点もありだと思っていただけに、残念なことこの上ない。やっぱり最終回はすごく感動したり、こんな目に遭ったりするので油断出来ないなー。 「最終回の脚本がどうこうとかいうレベルのアニメなのかよ」という意見もあるかもしれないが、個人的には、1クールを通じて観てきて、充分見るべき点があったし、評価も出来る作品だと思っている。脚本の高山カツヒコは最後に何を思ったのかは想像も出来ないが、それまでのシナリオラインでも色々と気の利いた部分があったし、十把一絡げで「いつもの萌えラノベ」と切って捨てるのは勿体ない作品。あかんかった部分は最終話感想であらかた書いてしまったので、改めて評価すべき点を総ざらいしておこう。 個人的に一番気に入ったのは、細やかな絵で構築される世界設計そのものだった。猫耳巨乳宇宙人というとんでもなく「そっち向け」で安易なネタであるにも関わらず、彼女たちが生活している沖縄の風景は、微に入り細を穿ち、極力リアルを追究したものになっている。毎度毎度アイキャッチで登場していた沖縄らしい名所の数々や美味しそうな沖縄料理の映像は、エリスたちがどうとかいう以前に、「あぁ、騎央は本当にこういうネイティブ沖縄県民としての生活があるのだな」ということを実感させてくれる。海ぶどう、オリオンビール、チャンプルー、豆腐餻。深夜に観るのがきついくらいのぜいたくなグラフィックであった。 そうした絵の細かさはキャラ絵などにもかなり反映しており、止め画、アクションともに、ヒロイン勢の絵はかなり可愛い。描くポイントがエリス、アオイ、真奈美と3点に散ってしまったので作品としての焦点は定まらなかったが、背景などのアピールポイントに負けないよう、キャラクターも生きていたのも評価していいだろう。 具体的な中身に入ると、実はすごく細かい心理描写にも気を遣っていた回がいくつかある。個人的には真奈美対アオイの直接対決が実現した8話が印象的。それまでの2話で2人のヒロインの秘めたる思いを別々に描いておき、それをサバイバルゲームというスタイルでぶつけ合うという構成になっているわけだが、この話の中での諸々のファクターの含意の提示が実に見事だった。ラノベにおける恋愛描写なんてもんは惚れた張れたでシンプルに描かれるものだが、この作品におけるヒロインたちの恋愛感情は「騎央への接し方」というレベルで自身の人生観をそのまま表出したものになっており、向上心や自己顕示欲、そして社会との触れ合い方など、様々なものを統合した1つの結果として現れる要素である。こういう描写が最後まで貫き通せれば、珍妙な四角関係が作品独自のセールスポイントとして打ち出すことが出来たのだろうが。 そして、珍妙といえばなんと言っても9話。未だもってアレが何だったのかは作品全体のデザインとしてよく分からないものになってしまっているが、最近では珍しく、この作者はとにかくSFが好きなんだろう、ということは分かる。アンドロイドの「人との差」だとか、それを通して現れる「人とは何なのか」とか、およそそれを語る土台が整っていない中で書こうとしてしまったので完全に浮いた要素になったが、やろうとしたことは分かった。その上で「異質であること」をそのまま印象を強めるためのツールに転換させ、あれだけインパクトのあるエピソードに仕上げたのは、原作者の意図と、アニメスタッフの力点がかみ合った結果と言えるのではなかろうか。 ドラマを作ろうとする意欲、細やかな描写を実現させるだけのアニメスタッフの土台、それが両立していたのが最大の売りになるべき点だったはずだが、終わってみたら、残念ながらこの結果。うーむ、原作ありの作品を1クールでまとめ上げるというのはかくも難しいものであるか。今回の最終話は純粋な反省点として胸に留め置いて、もし良かったら同じスタッフで続きを作って欲しいという気もする。改めて確認するけど、嫌いじゃないんです、この作品。 最後は当然、最大の見どころである(?)中の人の話。伊藤・花澤・戸松の現代声優花盛り三羽ガラスがメインヒロインというだけで、もう満足すべき部分。エリスはキャラクター性のおかげであまり代わり映えしないものになったのは残念だが、花澤アオイは彼女の安定した部分がよく出ていたし、浮き沈みの激しい真奈美は、戸松のポテンシャルを十全に発揮するための面白い素材であった。若いばかりが売りではなかろうが、若い世代できちんと一本立ち出来る面子が揃っているというのは嬉しいことだ。その他、サブに寿・豊崎・高垣のスフィア連合がおり、アントニア役の野水伊織、主人公の騎央役の田村睦心も無難に仕事をこなした。中堅どころからは、犬の人が堀江由衣、猫の人は井上喜久子と、各宇宙人のトップが双方とも17歳という構図もなかなか象徴的。耳には非常に良い作品でしたよ。
「ストライクウィッチーズ2」 6→6
突き抜けた1クール。終わってみるとメインシナリオ部分はすごく普通のお話をやっただけのような気がするのだが、その合間合間に根深い病巣が確認出来る要素があまりに多すぎる。他では味わえないものを見ることが出来るという、シンプルながら強力な武器が、この作品では一貫して存在していた。 話題性も充分だったこの作品、第1話時点では安定した作画状態と、2期ものの強みである「既に広がった世界観」のそつのない使い方で、無難なスタートを切った。2話目で見事な空戦シーンを見せ、まず1つ目の「唯一無二」を提供する。至高の高村アングルによる文字通り嘗めるようなカメラワークはこの作品でしか見られないものであろうし、この作品においてしか意味のないものだろう。キャラクターが口で語り、目で語る作品というのは多々あれど、尻で語る作品はこれくらいのものである。真下耕一作品の「目のアップが映る時間」と、高村和宏作品の「股間のアップが映る時間」のどちらが長いか、あまりに暇な人は調べてほしいくらいだ。そこに尻があること、それがこの作品のオリジナリティ。 そして、それが突き抜けて戻ってこられなくなったのが、伝説となった7話「モゾモゾするの」である。お前ら軍人なんだから真面目に戦争してくれ、と思わないではないが、やはりこのシナリオが成立して、なおかつ面白くなってしまうのはこの作品の2つ目の「唯一無二」。もう、ズボンだろうがパンツだろうが、本当にどうでもいい。そこにあるものは、ただ1つ、飽くなき戦いを挑んだ男たちの戦果だけだ。求められるものをただただストイックに作り続けること。これこそがクリエイターの真骨頂ですな。 細かい部分を要素別に見ていくと、画面構成で特徴的なのは、空を飛ぶウィッチの映像は遠景の場合はCGでモデリングしている部分だろうか。昨今はCG混じりのアニメーションなんてものは全く珍しくなく、むしろCGを使わないアニメの方が珍しいくらいだが、この作品のようにキャラクター作画にCGを持ってくる例は少ない。その理由の1つは、一部をCGにするくらいなら、もう海外アニメみたいにフルCGにしてしまった方が撮影が楽になるからだ。この作品の場合、そうした方向性は目指しておらず、あくまで遠景で空を飛ぶキャラクターに限りCGを使い、まるで1機の戦闘機であるかのように描かれる。そして、細かい描写の時は普通の手描きに戻るわけだ。こういう方法を採ると面倒なのが、CGと手描きのつなぎ目である。どうしたってCGはそれと分かるものになってしまい、突然手描きになるとそのギャップはかなり目につく。過去にがっかりした例としては劇場版「いばらの王」があり、あれは突然人間がカクカクしたCGになってしまってものすごく萎えるという残念な仕上がりだった。この作品も、CG描写のところは割とはっきり分かってしまうのだが、カット繋ぎの工夫で、そのあたりの継ぎ目を極力意識させないように作られていたのがうまい。空戦シーンは手間を省くためのCGが有効に働いていたので、この方向性でCGと手描きの融和点を探すことが出来るのなら、今後のアニメーションの進展にも貢献できる、意義深いものとなったのではなかろうか。 そしてこの作品のもう1つの特徴としては、今回描かれた501部隊はあくまで世界規模で見たらたくさんある中の小さな「ウィッチーズ」の1つでしかないという点。実際、マルセイユなんて他の部隊のキャラクターも登場していたし、最終回にも知らない顔がちらちら見えていた。それだけ、この作品の世界は広い。たとえ宮藤芳佳の軍役が終わっても、まだまだ横への広がりがあるということだ。 そうした「世界の広さ」は、501部隊の中でも、個々のキャラクターの広がりの可能性を示唆するものだ。芳佳ともっさんを除いた9人は今後もまだまだウィッチとして働けるわけだし、そうしたバックグラウンドがある、と視聴者が思うだけでも、キャラクター描写の選択肢が増える。今回も11人の隊員を13話で描くという無茶なチャレンジに挑まなければならなかったわけだが、各キャラクターに不満が無い程度の出番を与えながら、きっちりメインシナリオにも時間を割くことが出来ていたのは評価出来る部分だろう。そして、そうした効率的な世界拡張に、この「ストライクウィッチーズ」という世界は適合していたわけである。2期ものアドバンテージは、「既にあるもの」を使えるという部分だが、この作品の場合、その「あるもの」の規模がやたらでかかったということだ。私は個人的にそこまで入れ込んでいないのでアニメで語られていないバックボーンまでは知らないのだが、そうした方面で楽しめた人達がいた、ということは漏れ聞いているので、一応興味はある部分なのである。 なんかとっ散らかった話になってしまったが、最後に当然キャストの話。11人のウィッチがそれぞれに魅力を振りまく理想的な萌え作品。その中に沢城みゆき、田中理恵、斎藤千和という、我が声優十傑のうち3人がいるというのはそれだけで一大事。他の面々だってそのほとんどがキャリア充分の実力派揃いで、もう、2期になったからというので随分のびのびやっている印象が強かった。新規参入の世戸さおりさんも、一番大事な役どころをきっちり勤め上げてくれたと思う。今後、これをきっかけに他所でも聞けることを期待しています。 そしてなんと言っても、最後にもっていくのはやっぱりメインヒロインか。宮藤芳佳というキャラクターは、主人公としての強烈な個性を持っているわけでもないのに、何故か視聴者を引きつける不思議な魅力を持ったキャラだった。そして、そんな芳佳の魅力の一端は、中の人である福圓先生が担っていたのは間違いない。代表作としてこのパンツ作品が筆頭に来るのは色々と面はゆいところはあろうが、堂々と誇って、これからも「ストライクウィッチーズ」の看板を背負い続けてほしいものである。 チェケラッチョイな番外編その1。番外編っていうか……こっちの方が本流のけいおんだよなぁ。 前回で無事に「最終回」を迎えた本作だが、日程調整のために作られた特別編が2本残っている。その内1本は、本編で卒アル撮影、正月から受験までせわしなくぶっ飛んだので、そのあたりの穴を埋める過去エピソードである。これならすんなり時系列順に放送しても良かった気もするのだが、あのちょっと寂しげな雰囲気の20話以降にコレを入れられてもちょっとイメージがねぇ。ほんと、こいつらは緊張感がねぇな。 今回のテーマは、新入生歓迎のためのPV撮影。本編だけだと唯たちは梓のために一切気遣いをしていないように見えたのだが、陰ではきちんと部員誘致の努力をしていたんだね。ちゃんとPVは完成していたので、視聴者はあの最終回のあとも、ビデオを見た来年の新入生が軽音部に入ってくれたかもしれない、というifの未来をイメージ出来るというのは嬉しい。ただ、残念ながら悪ふざけの域を出ないのがこの先輩達(顧問含む)の限界。全米を震撼させたり、脅威の露出率を発揮したり、実現したら素晴らしいアイディアはたくさんあったのだが、残念ながらそれだけの技術も人員も無かった。無念。 さて、基本的にネタ回なので、久し振りに1人ずつ確認していきましょう。今回一番動きが少なかったのが澪。冒頭でナースコスをかました絶妙なテンパりっぷりは流石。ああいうシーンの「素人がホームビデオで撮った映像」の作り方は、本当に京アニ炸裂でこだわりが見えて嬉しい部分。そう言えば、勉強シーンを撮影するカットで彼女は唯の右側に座っていた。あのくらいの距離だと左利きはなるべく左側に座りたがるものだと思うのだが、彼女は気にならないんだろうか。いっつも座ってる指定席だからいいのかな。 地味にひどいことを連発していたのはムギ。「このままだと、澪ちゃんが全米を震撼させる衣装を着ることになるわ」って、ほんとにこのお嬢さんはひどいことしか言わない。他にも、実際さわちゃんが作ってきた衣装をなんとかビデオに盛り込もうとしてみたり、しっかり梓の恥ずかしい姿を撮影していたり。さわちゃん以上に黒幕はこいつな気がしてきた。常人には「ごはんはおかずの歌詞の通りに行われる連続殺人」なんて発想は絶対出てこないぞ。……書いてみたいな、それ。もしくは「ごはんがおかずだろ」と言ってコンビニで白ご飯を2つ買ってきた先輩に対して、後輩が怨恨をもって復讐する話かな(身内の実話)。 これだけ頑張ってて突っ込み疲れないんだろうかと心配してしまうのは梓。PVの企画は結局彼女が1人で作ったようなもので、意外にも高い企画力を見せてくれた形。撮影に憂と純を引っ張ってきて手伝わせたり、映画研究会から機材を借りてきたり、やはり自分1人に部の存亡がかかっている意識があるのか、かなり積極的に動いていたのが分かる。せっかくいいものができたのに、とっさにマイクを向けられると「にゃん」しか出来ないアドリブのきかなさが唯一の難点か。そういえば、梓の自宅が映るシーンって1期の頃から必ずリビングだった気がするのだが、梓はああいうことを考えるときでもリビングで作業をするのだろうか。ひょっとして自分の部屋がない? そんなわけないよなぁ。 髪の毛ぱっつんが直っていないのが唯。澪に嘘方程式を教えるシーンのあまりにぶっ飛んだおとぎ話、全部アドリブだったとしたらこの子はやっぱり天才だと思う。Xの帰りを待つYは、結局どうなったんだろう……三次方程式の解にタライを持ってくるセンスも抜群。なんでこの子が大学受かったんだろうね。そして、今回やたら印象に残っているシーンが、和のトンちゃんアテレコシーン。和がやったあとに唯は「和ちゃんがアタイって言った……」とやたらしょんぼりしている。いや、お前らがやらせたんだろうが。どうも和が絡むと唯はよく分からないテンションになる。よっぽど特別な感情を抱いてる幼なじみなんだろうなぁ。 あと、唯と言えば今回冒頭の回想シーン、フォークを加えて「ふむぅ?」って振り返る唯と、鏡に向かってポーズを決める唯は、どこかで見たことがあると思ったらそれぞれ1期と2期のオープニングからなんだな。こういう細かいサービス(?)がこの期に及んで出てくるのは流石だ。 ついでだから和も含めたその他大勢についても触れておくと、今回はPVの中にクラスメイトが大集合。すっかりお馴染みになった面々が集まっているが、いちごちゃんは相変わらずの無関心でしたね。あんた、学園祭の時講堂外でTシャツ配ってたじゃんよ。他にも軽音部大好きの図書室眼鏡っ子とか、どさくさに紛れてバレー部の宣伝をする連中とか、この学校の雰囲気はなんだかのどかでいいですね。あのPV見たら、確かに一年生は軽音部に興味を持つに違いない。 というわけで、最後の1人。今回もフル回転してました、部長。せっかく真面目な作業をやろうとしたのにことごとく水を差す使えない顧問には「エロ親父自重しろ!」と遠慮のないメガホンが飛ぶ。こういうことが出来るのは彼女だけ。そして今回は、1人で2役も3役もこなしていく彼女の才媛っぷりに頭が下がる。トンちゃんのアフレコを見事にこなし、軽音部に入ったことで志望校に合格、宝くじもあたって身長がのびて肌もつやっつやになった人を見事に演じて見せた。あの頃のことがう・そ・の・よーぅ! ……なに子の部屋だよ。フリーダムですなぁ。こんだけ芸達者なんだから彼女は将来大物になる気がするよ。声優とかどうだろう。声が可愛いから。 来週で本当に最終回なんだなぁ。というわけで、空気を読まずに普通の1枚。今回は隊員ならみんな大喜びだったと思われる、澪に泣きつかれる律ちゃん。この関係性が、2人を一番よく表していると思われる。
突然別番組みたいな最終話。あれは……筋だけで見たらガンダム? 外見はテッカマン? おかしい、確か猫耳萌えエロ作品だったはずだが……
アントニア達の協力で一気に宇宙へ到達した騎央たち。発射直前には真奈美がキれて騎央とエリスに突っかかり、それにアオイも絡んで泥沼になりかけるなんて一場面もあったが、どうしようもない四角関係は、天真爛漫なエリスの一撃であっという間にうやむやに。慣れない宇宙にあがった効果もあってか、女性3人、うまい具合に折り合いがついたようだった。 まるで今生の別れのごとく、3連接吻で騎央を送り出した女性軍は、パワードスーツに身を包み、謎の推進装置を駆って追撃してきた犬の人の狙撃から母船を防衛する。なんとかワープに成功した騎央は、キャーティアシップでの犬ロイドとの苦戦を乗り越え中央管制室へ。プログラムの再起動を申請するも、なんと命令プログラムはキャーティアにしか出せないという無理難題。結局、万能の鈴を使って自身をキャーティアにすることで解決を見た。 一方、大気圏外で必死に戦闘を繰り広げていたエリスたちと犬の人。全てを片付けたエリスは、三位一体の必殺技を追跡者に見舞い、一撃の下に撃墜する。しかし、犬側の母船は運悪く地球へ落下。このままでは沖縄の近域に甚大な被害が出る。慣れ親しんだ土地のピンチに真っ先に動いたのは、「愛してもいない国のために働いている」はずのアオイだった。アオイと真奈美は捨て身のままで落下するデブリに推力を与えようとするが、燃料切れの小型ブースターでは焼け石に水。命を諦めたその瞬間に、駆けつけた騎央が間一髪で2人の手を掴んだ。 4人で帰還した沖縄の大使館。平和が訪れた騎央の家に空から降りてきたものは、キャーティアからのクリスマスプレゼント、軌道エレベーター。予期せぬ理由で迎えたホワイトクリスマスであった。 原作はやたらいっぱい出ているみたいなのでまだまだ続いているんでしょうが、とりあえずアニメは一端幕引き。ラストシーンの狙い澄ましたビジュアルとシチュエーションだけを見れば、それなりに最終回らしいきれいな締め方に見える。特大の白いクリスマスツリーとか、アニメだからこそ見せられたインパクト重視の演出だし、胡散臭いながらも沖縄に雪が降る理由も説明されていたので、おそらく原作でもこのシーンは一つの物語を締める重要なシーンだったに違いない。そこは素直に評価していい部分ではないだろうか。 ただ……流石に今回どうよ? 最近だと「オカルト学院」もラスト直前のトンデモ展開が色々と話題を振りまいているが、この作品の場合、本当に今回限りの、前後関係をぶっ飛ばした突然の宙域戦闘。エリスが小型のマシンを操って爆弾を撃墜していくくらいならまだ分かるのだが、流石にアオイや真奈美がああも容易く環境に順応してしまっているのはどうなんだろう。しかも、パワードスーツのデザインのショボさがちょっとフォロー出来ないレベル。この作品は作画自体はかなりのレベルで安定しており、背景や細かい小物なんかにまで気が回っている「きれいな」作品だったのだが、今回登場した各種宇宙マシン(犬の人の量産型UFOとか)の適当さがあまりにあまりで言葉がない。とんでも展開になるのは原作ありきで仕方ないとしても、もう少し「それっぽい」画面を作ることは出来たと思うのだが…… いや、このショボさこそがこの作品の真骨頂なんだろうか。今までだって戦闘は愛らしいアシストロイドと、彼らの操るピコピコハンマーがメインウェポンだったのだ。そう考えれば、今回のスーツや武器などの小物もギャグの一部と……見られないなぁ。やっぱり浮いてるなぁ。それまでがシリアスな痴話喧嘩だったり、渾身のエロだったり、画面は相変わらず「きれい」だっただけに、その落差はどうしようもない。 そして、そんな慣れない画面が現れたということは、シナリオラインもなんだか適当。宇宙にあがるのにあんだけ苦労したのに、ワープとか宇宙戦闘はあっさりできるのな。騎央がクリエイトした母船に乗っていたってことは、あの戦闘用の小型船も騎央がイメージで作ってたのか? 犬の人にしても、前回から今回にかけて、今までの暗躍っぷりは何だったのかと思うくらいに直接的な手段でキャーティアを鎮めようとしている。あんたらが宇宙まであがってくるなら、地上でこそこそ工作する必要とか全然なかったのにな。 宇宙へあがるのに奮戦する、という展開はガンダムの昔から王道展開ではあるが、さらにクライマックスはコロニー落としというのも何の捻りもない盛り上げ方。熱が入るのは分かるが、ちょっといい加減にセッティングしすぎじゃないか? 「沖縄を中心とした半径300キロに落ちる」って、意外と海の可能性が高いじゃねぇか。しかもアオイたちが組み付いたデブリを見ると、あんまり大きく見えなかったぞ。本当は相当なでかさなんだろうけど、いまいち迫力がでないぞ。アクシズをおさえるのがギラドーガなら燃える展開なんだろうけど、女子高生2人による軌道修正ミッションってなぁ。緊迫感がないなー。 「恋に悩む」→「何となく解決してちょっと晴れ晴れ」っていう展開があったのに、次の瞬間命を捨てる覚悟をしちゃうっていうのも無駄に感情が揺れ動きすぎる。アオイだけならギリギリ「愛してもいない国のために」云々を理由にワンエピソードひねくりだせるが、真奈美もノリで追いついちゃったからあんまり尊い行為に見えなかったのがね。どうにも今回描かれた「ドラマ」は全部上っ面だ。こういう最終回だと、今までのちょっと面白かった昼ドラ展開も全部嘘っぱちだったのかという気さえしてしまう。騎央が最後にキャーティアになるくだりの意味も分からないし(すぐに戻せるんだもんな)、この脚本は流石に無いわ。そんなに簡単に軌道エレベーターが手に入っちゃったらソレスタルビーイングが可哀想だろ! 色々と不満が残ってしまった最終回、というのがとりあえずの感想。ストーリーは一応けりをつけているだけに、なおざりになった部分がラストに集中してしまったのは本当に残念。画面の出来が良かったせいでラノベ原作に過度な期待を抱いてしまったのかなぁ……
これぞ王道の最終話。色々と寄り道おふざけが多かった割には、最後の2話でそれっぽいところは締めてきましたな。
特攻をかける坂本少佐は、ミーナの制止を振り切り、ウィッチーズ全員の見ている前で大和へ到達する。大和を守る戦いで他の隊員達は魔力を使い果たしており、戦えなかったことが、皮肉にも最後のチャンスを少佐に与えたのである。魔導エンジンに魔力を注ぎ込み、狙い通りに大和は主砲を発射。ロマーニャ上空を覆うネウロイの巣を木っ端微塵に破壊することが出来た……かに見えた。 大爆発の中、ネウロイは多数の核を復元させ、その中に坂本少佐を取り込むことによって、巨大な核を再び形成する。艦隊からの主砲に扶桑のシールドで応戦するネウロイ。その魔力は、取り込んだ少佐から吸収しているものであった。坂本少佐の窮地に、ついに芳佳がユニットを履いてしまう。既に飛べない状態にも関わらず、仲間の声援を受けてなんとか飛び立つ芳佳。そんな彼女の姿を見て、他の面々も最後の力を振り絞って支援に向かう。 目標となる大和甲板の烈風丸を手に入れた芳佳は、皆の声援を受け、11人目のメンバーである坂本少佐のために、最初で最後の烈風斬を放つ。彼女の膨大な魔力が直撃したネウロイは今度こそ消し飛び、ロマーニャに青空が戻った。魔力を失って落下する芳佳と少佐。そんな彼女たちを受け止めたのは、かけがえのない仲間達であった。 ロマーニャ奪還作戦が成功し、再び解散することになった501部隊。メンバーは各自、再び自分たちの戦場へと舞い戻っていく。そんな中、全ての魔法力を失ってしまった芳佳は、祖国扶桑に戻り、元のように診療所での生活を始める。そこには、魔法力ではなく普通の治療で小鳥を看る芳佳がいた。もう2度とあの戦場には戻れなくなってしまったが、彼女の表情は明るかった。 というわけで、どこをどう見ても最終回という、今時珍しいくらいにすっきりとした終わり方。芳佳が魔法力を失ったことについては賛否両論あるようだが(これでは続編が作れないからね)、全ての作品には終わるべきタイミングというものがある。どれだけ惜しまれようとも、少なくとも宮藤芳佳という少女の物語は、ここで一旦幕引きなのだ。それはそれで1つの事実であり、そういう彼女の人生を受け入れることも、また1つの楽しみではなかろうか。 前回から随分必死になっていた坂本少佐。今回のミッションでは無事にその宿願を果たしたわけだが、ネウロイがどこをどうやからしたのか、まさかの「ウィッチ吸収」という大技で目論見をひっくり返してしまった。こればかりはもっさんの浅慮とかいうわけではないので、どうしようもなかった展開。そして、そんな絶望に絶望を重ねた状態を打破するのが、主人公の役目なのである。 多分視聴者全員が思ったことだろうが、「お前ら案外飛べるやん」という突っ込みはなしの方向で。あれだけミーナさんが「もう私たちは飛べないから」とか言ってた割には、他の連中は本当に楽しそうに空を飛び回ってましたがな。芳佳以外の人間があの状態で坂本さんの最期を受け入れようとしていたのはちょっとひどくないか(特にペリーヌ)? まぁ、みんな上官命令にちゃんと従っていたっていうだけかもしれないけどさ。今までのシナリオの中でも軍規無視はお約束だったのにね。 ま、そんなこんなで巻き起こったウィッチVSネウロイの最終バトル。賑やかな空戦描写は前回充分にやっているので今回は目新しい部分はそんなに無かったけど、1人1人が芳佳に声をかけながらの連繋っていうのが新しい見どころだろうか。相変わらず戦闘シーンにはきちんと個性が出ているし、パンツだって忘れちゃいない。やっぱりこの作品は空を飛んでいるシーンが一番生き生きしてるなぁ。最後の烈風斬にしても、その後の自由落下のシーンにしても、青空がバックのバトルシーンがこれだけ見栄えがするというのは、やはり画面構成のこだわりの賜物だと思われる。今回やたらとキャラ作監が多かったんだけど、やっぱり最終回だから気合い入ってたんでしょうね。最後に1人1人フルネームでテロップが出るところとか、やっぱり1つの節目なんだ、というのが実感出来て切なくもなりました。 ひとまず、お疲れ様でした。 |
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