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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 義務はなくても頭のお花の謎には答えて欲しかった第10話。「答える義務はありません」って、答えがあるかのような言い方ではあるのだが……

 「レベルアッパー」事件もいよいよ佳境。身内にピンチが訪れ、犯人の正体が割れることで嫌が上にもストーリーは盛り上がってくる。ジャッジメントの活躍を描くストーリーなので主人公がどう絡んでくるかが心配だったが、前回のちょっとした一言から御坂が責任を感じての参戦というのは、まぁ、不自然な導入ではなかろう(黒子の怪我も動機としてあるしね)。流石にここまでシリアスな事件で今までみたいに「面白そうだから首突っ込みたい」っていうスタンスだったら、流石に御坂が嫌いになるところだった。

 さて、毎回恒例になってきているが、まずはシナリオ面への疑問を先に並べてしまおう。一番気になるのは、やっぱりこの世界の「超能力」の科学っぷりへの疑問である。今回レベルアッパーの正体が「聴覚情報による強制的な脳の連結」というとんでもない代物であることが判明したわけだが、これって、作中でも言い表されていたようにコンピューターを大量につないでスパコンにするのと話は同じ。ということは、能力者のレベルの差は普通のコンピューターとスパコンの違いということになる。しかし、演算能力が向上する程度で、レベルが上がるというのはいかがなものか(もちろん最大の疑問は「脳の連結ってどないやねん」なのだが、そこは触れても仕方ない気がする)。もしそういう理屈ならばレベル5の御坂はデフォルトでスパコン状態にあるということになり、「研鑽を積んでレベルを上げた」というエピソードの拠り所とした、訓練すればレベルが上がるという事実との整合性が取りにくくなる。普通のファンタジーにおける超能力はいわゆる脳のジャンク、使われていない部分を活性化させることを説明に当てることが多く、それはつまり「常人では使えない脳のモジュールを起動させる能力」と捉えられる。そうでなければ、ただでさえ人智の追いつかない高性能の脳という器官が、これまでに存在しなかった現象を引き起こす説明にならないのだ。常人の脳をいくらつなげたところで、それはあくまで「ただの脳」。御坂や黒子達のように「何か新たなモジュールに目覚めた脳」で無い限り、つなぐ意味は無いと思うのだが。

 また、レベルアッパーを起動させるための説明材料となった共感覚の捉え方も、脳のモジュール性を否定するようなよく分からないような説明である。共感覚という現象は実際にあるらしいし、それを否定するつもりはないが(でないと「CANAAN」を褒めにくくなる)、普通、共感覚というのはあくまで入力における異常現象と捉えられる。例えばカナンの場合ならば「音」の入力が脳で変換されて「見え」になったり、入力情報そのものを、ある意味「誤変換」することの表れである。これは入力情報に依ることは無く、あくまで常人とは異なった脳のシステムを説明するものだ。対して、レベルアッパーは聴覚情報だけでこうした「共感覚」を生み出すという。つまり、音波そのものに何らかの超常的な要素があり、脳内で変換される際に聴覚情報以外の何かに置換されるということになる。ひょっとしてものすごく高度な総合出力のデバイスが使えるならばこのような現象を引き起こすことは不可能ではないかもしれないが、「レベルアッパー」の基本的な用法は、単にオーディオプレイヤーを使うというもの。流石にどこのメーカーのプレイヤーにも共感覚サポート機能は内蔵されていないだろう。もちろん木山がそうしたとんでもない「音」を作り出すとんでもない科学者だ、というならばそれまでだが、逆にそこまで凄いと、多分誰にも分析、追究は出来ないと思われる。

 まぁ、こんな疑問を掲げるだけ野暮ってな話になるんだろうが、どうせ納得できない説明をもってくるなら、最初から「科学サイド」「魔術サイド」なんて訳の分からない分割をせずに、全部夢と魔法の力で片付けてしまえばいいと思うわけだ。でないといちいち鼻について困る。

 と、相変わらず散々文句をいうわけだが、実は今回のお話はかなり好きだ。具体的には初春と佐天の電話シーンの盛り上がりが非常に良くできており、これまで微妙に避けて描写されていた二人の友情ががっつりと堪能できる仕上がりになっている。「大丈夫です!」と初春がから元気を出すシーンから初春の目が描かれないようになり、電話越しの声と、佐天の感極まった表情だけが視聴者に見える。そして、佐天を叱咤して号泣するところで、初春の目がようやく画面上で見開かれ、くしゃくしゃになる。このシーンの間の持たせ方が溜まらなくて、思わずもらい泣きしそうでした。初春、本当にいい子ね。

 そしてクレイジーというよりマッドな雰囲気が漂う、脱げ女こと木山の存在感も悪くない。結果として自分の存在ににじり寄っていたジャッジメントをしれっとさばき、いざとなったら非常に明快な行動力。そして田中敦子ボイスと、非常に魅力的な女性として描かれております。願わくは陳腐な犯行動機で彼女の魅力が崩れないようにお願いしたいけど……多分この作品のシナリオだと夢は儚くなりそう。

 他にも初春を頭上に飛ばして御坂の不意を突く黒子の外道プレイとか、初春を評して次第にしどろもどろになる黒子の表情とか、シリアスな中にも色々と見せ場となる演出もあって、アニメとしては純粋に楽しんでみております。コンテ切った人が誰だろうと思ったら、常ちゃまこと小林常夫氏の別名義でしたね。この人も面白い作品描くんだ。 

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 普段一声優のニュースとかでは別に記事立てないんだけど、流石にこればかりは無視してはまずいので、短いながらも一応書いておきましょう。

 というわけで、本日12月6日、ご自身の34度目の誕生日に合わせて、声優の大原さやか様が、HP上で入籍報告をされていました。お相手は1つ年上の役者らしいです。とにもかくにも、おめでとうございます。ファンを始めて早6年。また1つ幸せな場面を伺うことが出来て嬉しい限りです。

 過去に、某声優さんの結婚報告を受けて自分でも訳が分からないくらいショックを受けた経験があったんですが、今回はものすごくすんなりと、「お、めでてぇな」と思うことが出来ました。まぁ、年齢のこともあるし、「そろそろ落ち着かんとやばいんじゃね」とまるで親戚のおっさんみたいな心配をしていたので、本当に安心感が先に来ました。

 結婚報告というイベントについては、女性声優(男性もか)は何故か鬼門となることが多く、ファンが離れたり、暴動が起きかけたりという事態も起こったりする嫌な世界なんですが、彼女の場合、少なくとも現時点でそういうことは起きてないみたいですな。むしろきちんと報告してくれたことで、ファンは胸をなで下ろしつつ、祝福することが出来て幸いでした。きちんと誠実な人柄が伝わってくる、シンプルかつ的確な報告だったと思います。これで下手に隠してたりしたら面倒なことになってたかもしれないしね……(ま、うまく隠し通せる性格には見えないけど。あと、どうせラジオで力ちゃんがボロを出す気がする)。

 あとはファンとして現実的に気がかりなのは産休の時期かね。あんまり遅いと身体に障るだろうから、その辺もうまいことクリアして欲しいもんです。幸い寿引退はなさそうなので、今後とも引き続きのご健勝をお祈りしております。 

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 コピー誌からオフセットへのレベルアップを夢見てドキドキが止まらない第9話。1人で50ページ書いてオフセ。始めにページ数なんかを決めてから創作に挑まないあたりが若さっすなぁ。

 夏も近づき、1人盛り上がり続けるあずさ。彼女の中では純夏がすっかり「百合趣味共有の文学少女」として認識されたらしく、「百合フェス」での共同執筆は既に前提となっていた模様。同じ作家のファンが見つかって嬉しいのは分かるのだが、「ファン=同人誌を一緒に作りたい人」でないことは過去の苦い経験から分かっている気はするんだけどね。いくら成績が優秀とはいえ、純夏が創作畑の人間じゃないことは知ってるだろうし。よっぽど朋絵の暴挙からの心の傷をカバーしてもらったのが嬉しかったんだろうなぁ。そんなあずさの暴走を食い止めることが出来ず、純夏は汐との謎の手旗信号で意思の疎通を図る。もう、そこまで通じ合ってるんならお互いの胸の内も通じそうなもんだけどね。ボディランゲージって便利だね。

 そして女子部の夏の計画は、萌えアニメでは定番中の定番、海への合宿計画。最初は渋っていた純夏も、朋絵のあまりに即物的な提案に秒で手のひらを返す。妄想の中身は当然「男子中学生」のソレ。いっつも思うんだけど、あんたら同性なんだから即物的な色欲の視覚面は割と簡単に埋められるだろうに。今回だって体操着(女子高生のくせにブルマ!)で掃除をしていたわけで、着替えの時に「欲求を満たす」チャンスはいくらでもあるはず。まぁ、海+水着の浪漫がそんなもので補い切れないことは分かるが、普段は割と物欲にブレーキをかけられる純夏さんがあっさり撃破されるのはちょっと意外。前回の事件以来、汐に対してのフラストレーションが溜まっているのかもしれません。

 そして、折悪しく同人誌発行計画を一人で練っていたあずさ。純夏にして見ればごく当然の「そんな約束したっけ?」も、彼女にとっては死に匹敵する残酷な一言。最近では珍しいくらいのシリアスな落ち込みっぷりに、彼女のがショックがはっきりと伝わってくる。

 まぁ、正直言うと前述のように非常に勝手な思い込みで話を進めてしまったのはあずさ自身であるし、親御さん公認で即売イベントに出られるような恵まれた(??)家庭で育っているのを見るといまいち同情しきれないところもあるのだが、今回は執拗なあずさの落ち込み描写のおかげで、何となくその落胆に飲み込まれてしまうような勢いがある。歩行者用信号を使った心情の変化描写などはストレートながらもなかなか意味深で、独特の背景美術の中をとぼとぼ歩くロングのカットなどもあずさの喪失感が妙な真実味を持って伝わってくる。このあたりの柔らかいながらも明確な心理描写が、この作品の本当の魅力だと思います。

 あとはもう、勝手に人んちに上がり込んで慰める純夏さんや、あずさにべったりの(ようにみえる)純夏さんに何故か心中がキリリと痛む汐の動揺など、相変わらず「男女」でないからこそムズかゆくて一筋縄ではいかないいつも通りのささめきワールド。あずさから純夏への好意が明確になってきたので、ある意味では非常に分かりやすい三角関係のはずなのだが、汐にも、そしてあずさにも「愛情」と「友情」の間で割り切れない思いがあるために、その関係性はなかなか一元的に解題されない。あずさの「百合感」だけが、他の面子と違って「個人への愛情」ではなく「百合であることへの憧れ」に起因しているのも物語を複雑にしている一要因だ。汐が遠慮せずにもう少しあずさと接触していれば、このような誤解は生まれなかったとは思うのだが……本当にもどかしい。

 今回も2人の眼鏡が大活躍したわけですが、あずささん、眼鏡のままで泣きじゃくってベッドに顔をこすりつけたら、確実に眼鏡が壊れます。気をつけましょう。 

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 絶対にその使い方は勿体ないだろ、と佐藤利奈に同情してしまう第9話。郵便屋のおねーちゃん、完全におまけ扱いじゃないですか……畜生、今作でキャラと同じで中の人も巨乳なのはりなっちだけなんだぞ。もっと出番増やせ。

 さておき、前2回は散々文句ばかり書き連ねていた気がするのだが、今回は割と普通に見られたのでちょっと気分も落ち着いた。ただ、相変わらずの雰囲気アニメなので、何が良かったのかはいまいちよく分からない。ゲストで登場したたてかべ和也が面白かったのか、演出に元永慶太郎氏が入っていたのが良かったのか、単に水着回だから良かったのか。いっつも思うんだけど、何でこの手のアニメ(漫画)の町って、でっかい屋内プール施設があるんだろうね。実際にウォータースライダーやら売店が充実した屋内温水プールなんて、それなりの大都市でないと利用できない気がするんだけど……ひょっとしてこれって田舎者のひがみ? まぁ、そりゃ現実には「露骨なヤクザが出入りするでっかい日本家屋」とか「風をひいたらお粥を作りに来てくれる幼なじみ」も存在しないけどさ。

 今回Aパートの見どころは、もちろん水着回。不自然な見せ方を自然にやってるので阿漕ながらもそこまでくどい仕上がりにはなっておらず、ツインテ双子も合わせると一応それなりのニーズに対応できるラインナップは取りそろえられている。一ノ瀬先輩は色気の欠片も無いのが凄いのだが、そこは中の人の自由過ぎる芸でお釣りが来る。肩に乗せた女の子の下アングル巨乳などというマニアックな画も入っており、何とか「ベタなものをベタなりに」という提供の仕方は悪くない。

 Bパートは、最近ないがしろにされすぎていた加奈子の久しぶりのターン。今回はきれいにフラグを乱立させていたので、意外にも加奈子エンドも視野に入ってきた(まぁ、原作が終わってないならエンドもクソもないけど)。考えてみりゃ双子Aと加奈子と、この作品は分かりやすいツンデレキャラが2人もいるんだな。被りまくってるやん。それでも生き残ろうとしたら、そりゃ加奈子も大変だ。でも、今回の彼女は甲斐甲斐しくて悪くなかったと思います。最大の難点は、加奈子も楓との友情を大切にしちゃうってとこかね。

 なんか、珍しく「もうベタなギャグとかいいから、普通にラブコメやろーぜ」という気になってきた今作。この後も、ダラダラとこんな感じで進むんでしょうか。進むんでしょうね。 

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 まさかのリバイバルキャラが、先回りして視聴者の意見を真っ先につぶしにいった第9話。ほんと、この監督は訳のわからんところで周到だよな……「せっかくシリアスになったってのに、誰も望んでないギャグキャラを復活させやがって」って、キコちゃんは何の作品のイベントに出てたんでしょうね!

 というわけで、誰もが待ち望んでいた(?)名探偵、久良沢凱とその助手キコちゃんがめでたく再登場。1期では沈んだシリーズの雰囲気を余計なほどにもみほぐしながらも、実は案外世界観は壊さなかったこのコンビ。2人が出てたエピソードって、実は割と面白かったんだよね。確かにグロOK、人死に余裕のこの作品では完全に浮いた存在なんだけど、不思議と世界にマッチしている風に見えるのがおかしなところ。このあたりの野放図な世界設定で統制が取れているのは、監督の描く世界観のバランス感覚によるものだろうか。ちなみに、このコンビには格別のこだわりがあるのか、今回は監督自らのコンテ回となっている。

 大宮でヘイと決裂した蘇芳(とジュライ)。あてもなく電車にのったところで遭遇したのは気のいい探偵助手。そこからあれよあれよと母親に会うことになってしまい、事態は思わぬ方向へ。どうにも、蘇芳の望むと望まざるとによらず、世界は残酷な方向へ進んでいるようだ。

 その他の面子では今回霧原さんに大きな動き。前作の事件でアンバーと接触できた数少ないキャラクターである彼女に、「未来の記憶」を持つ魔女の残したメッセージ、「三鷹文書」が託される。また、イザナミを追跡するという志を同じくした鎮目と協力する体制も次第に整い、ヘイや蘇芳とは違った角度から物語の確信へ迫ろうとしている。いつものように鎮目にからかわれて「確かにBK201には会いたいが」って思っちゃう彼女の乙女っぷりが素敵。

 ヘイさんは散髪を終え、ヒゲもきれいにそり、ついにあの頃の風貌を取り戻す。今回はほとんど台詞も無かった上に、顔がはっきり出る機会も少なかったので全盛期を懐かしむには至らないが、それはまた能力を取り戻してからのお楽しみと言うことにしておこう。ただ、鎮目には「能力がなけりゃ単なる根暗のジゴロ」とまで言われているのに、能力を失ってからのヘイさんも遠慮無く強いし、遠慮無く人を殺しています。今回もあり得ないスピードで三号機関の情報を盗み出し、さらには接触、誘拐、あげく刀ねーちゃんとはタイマンはって圧勝。一応「動揺している?!」と親切に負けの理由を説明してくれた葉月さんだが、いくら動揺してるっつうても契約者があっさり組み伏されるのはどうかと思います。彼女も色々と悩みはありそうだけど、「契約者になったおかげで自分の人生の誤謬に気付いた」っていう部分だけは幸せそうではあるよね。

 現時点でのヘイの目的は、ただひたすらに銀を求めること。そのために最も優先度が高い三号機関との接触を図ったわけだが、今現在彼を支えているのは一体何なんだろう。CIAとの関係は切れているはずだし、札幌の一件でマダム・オレイユとも絶縁状態。散髪して着替えるくらいの余裕はあるかもしれないが、特務機関のデータにハッキングかけて情報盗み出したり、ああもあっさり施設に進入して誘拐を働くような余力があるとは思えないのだが……東京在住時代に色々と拠点を残しておいたんでしょうかね。

 そして、探偵コンビ、マダム・オレイユと様々な人間と接触した蘇芳の巻き込まれ人生。これまで紫苑や父のことを思うことは有れど、なかなか母親のことを思い出すことは無かった彼女。それがここに来て突然、写真がつなぐ不可解な接点に立たされた。母の写真を見て構えるカメラのファインダーに、彼女は何を思ったのか。そして、様々な謎の現象と言動を引き起こすマダム・オレイユの正体と真意は何なのか。そして、母親の残した衝撃の一言の真相とは。

 ここに来て、相変わらず謎は混迷を極めている。一応、「死者の復活」という現象については、既にパブリチェンコ博士が一度経験しているので、どうやら紫苑とパブリチェンコが何かを握っているのは間違いないようだ。しかし、「8年前に死んだ」という「事実」との関連性は何なのか。何故パブリチェンコは「蘇芳を普通に生活させ、紫苑の存在を隠していた」のか。何故、母親の方はそれを知らなかったのか。いや、そもそも本当に蘇芳は蘇芳なのか。「双子」というファクターを絡めるとありとあらゆる妄想が可能ですが……もう、あとは黙って見てた方がいいね。何を思い描いても、この監督じゃもう一捻りかましてきそうな気もするしな。

 余談だが、蘇芳とキコが話しているシーンを見て、「あれ? 阿良々木さんはどこにいるんだ?」と思ったのは私だけではないはず。そう思いたい。

 蘇芳も可愛いんだけど、どっちかっていうと変な衣装着せられて飛び出したり、猫喫茶の画面端で無表情の目だけ映ってるジュライが可愛い。「ショタのドールは需要があるからな」って、前のおねーさんは正しいこと言ってたな。 

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 最近「空中ブランコ」で検索来訪してくれる人が増えてて微妙に嬉しい第7話。面白いアニメだと思うのになかなか話題にならんのよね。

 今回の主人公は、1話からもちょいちょい出てきていたゴーグルヤクザ、猪野誠司(高橋広樹)。特徴的なゴーグルのおかげで背景にいてもやたらと目立つキャラクターだったが、今回ようやくメインで登場。アバンからいきなりロシアンルーレットによる脅しをかましたりと、なかなか堂に入ったその筋のモノ……と思ったのもつかの間。彼の症状は先端恐怖症。非常に聞き馴染みのあるこの病名だが、実際に重度の症状に悩まされている人間というのはなかなか見たことがなかった。そして、実際に見ると……結構間抜け。そりゃま、誰だった刃物は怖いんだけど、猪野の場合は冒頭に拳銃突きつけて啖呵切ってるだけに、筆記用具や野菜スティックにまで怯える様は非常に滑稽である。注射後の変身がチワワというのも皮肉が効いており、最後には敵対組織のヤッパのヤスと2人してチワワになってきゅんきゅん怯えているのが可愛らしい。

 今回の治療は、実は非常に珍しいケースである。というのも、これまでのエピソードにおいて、様々な神経症の「原因」は、およそではあるが根本を提示されいてることが多かった。1話から順に並べると「人見知り」「妻の浮気への鬱憤」「執筆ストレス」「台頭する若手への不安」「秘密をしゃべりたい衝動」「孤独感」。しかし、今回の猪野の先端恐怖症の場合、何故そういった病気になってしまったのかという原因が明示されていない。そのため、今回はラストシーンでも病状が完治したという描写はなく、「そのうち慣れる」というぼんやりした幕引きになってる(最後にケーキにフォークを刺したカットを「治った」と見ることは出来るが)。伊良部の治療も、「逆療法で注射を刺そう」とか「サングラスをすればいい」とか、具体的な割には効果が出ないものが多く、いつものように「気がつくとベストの治療をしてたんだね」みたいな達成感が薄い。

 代わりに、「怖がってもいいじゃないの」というある種消極的なメッセージ性みたいなものが伺えるのが今回の新機軸。主人公が刃傷沙汰に関係するヤクザもので、そのヤクザが女から「足を洗えばいい」と再三言われていることから、「刃物が平気でも自慢になんかなりゃしないんだから、苦手なりに生き方を見つけた方がいい」みたいなメッセージが読み込めるのだ。虚勢を張った神経の細いヤクザものよりも、それを尻に敷いてやりくりしている女の方がよっぽど強そうに見えるのは端的な部分である。

 今回は猪野のコミカルなキャラクターも相まってテンポのいい演出が見どころとなっており、敵や子分の前で威勢のいい姿を見せながらも、女の前では一人の悩み多き若者になり、刃物を突きつけられれば滑稽なまでに怯え上がる猪野の表情が面白い。女にやり込められると背中の般若がショボンとしたり、「サンマはやめろよぉ!」と飛び上がって逃げたり、ゴーグルを入手してしたり顔でシャーペンを目に近づけてみたりと、中の人の高橋広樹も、実にのびのびとやっていて楽しそうだった。次回はあの岩田光央が登場。どんな素っ頓狂なキャラクターが飛び出すのか、楽しみです。

 そうそう、サブイベントの話だが、今回1224日に猪野が読んでいる新聞に、坂東が逆転サヨナラを演じたという記事が載っている。確か4話では坂東がベンチから声を出しているシーンで終わっていたはずだが、こういうところで別エピソードのエピローグが見られるというのは面白い趣向。そこで、以前からやりたいと思っていた時系列表を簡単にではあるが自作してみた。まだ見てないエピソードもあるので抜けはあるだろうけど、改めて見ると伊良部の激務っぷりが確認出来る。参考までに今週までを載せておこう。横の行が名前の人物に関わるイベントで、セルの色は何話で描かれたかを表している。 
<第7話時点での時系列表>

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 前回あれだけ打ちのめされておきながら、なんだかんだで見てしまっている第7話。まぁ、今回は小康状態、ってところだろうか。

 ようやくアイネイアースから脱出かなったアスクール達。前作ではあれだけ色んな星を飛び回っていたというのに、彼女たちってば考えてみればほとんどがGTO本局ビル内でうろうろしているという体たらくだったんですね。今回は他人の力を借りてとはいえ、ようやく初任務。ここまで7話もかかっちゃって、制作側は何を伝えようとしているんでしょうね。

 7話目とはいえ、アスクール達にとっては初任務。各々トゥイードゥルディ組、アンオウエイオウ組に鍛えられたなんて小ネタを挟んでいるのに、何故か新キャラであるトリクシー・トロワジェイン組との共同作業。作業内容は密造組織の摘発という安易なものだが、そこにライバル組織のエージェントが登場しててんやわんや、という内容。まだどこかシリアスになりきれていない部分もあるのだが、あんまり急にシリアスオンリーになっちゃうと知恵熱でちゃうので、このくらいが無難かも。っつうかアスクールがいる限りシリアスにはならない気もするね。

 今回の見せ場は、本来サブタイトル通りにGSメンバーの凄いところを見せて見習い連中に頑張ってもらうことだと思ったのだが、戦闘の内容が大味過ぎるためにいまいち面白くない。結局トリクシー組の能力もよく分からなかったし、敵方(中井和哉・飛田展男組)の能力もどっちがどんな能力を持ってるのか分からない。この作品の場合は一人一能力ってわけじゃないから別に何が出来てもいいんだけど、単に戦艦の砲撃でドンパチやってるだけじゃ、盛り上がりゃしないよな。「すごい先輩」のはずの2人もあっさり負けてたし(一応見習い3人を守りながら、っていうハンデはあったんだろうけど)。

 あと、最後にアスクールは何で倒れたんだろう。シーンが分かりにくかったんだけど、防護壁の外にテレポートして非常シャッターを解除してただけじゃないの? テレポートってそんなに体力使うもんなのか? 少なくとも今までのエピソードを見る限りでは使用回数に制限はなかったようだけど。

 何かと伝わりにくい今作。物語を作ろうとする回はまだ好感が持てるのだが、その物語に納得できないとなると、フォローのしようがないぞ。せっかく飛田展男の登場とかで懐かしバロメータがあがってるんだから、もう少し頑張って欲しいところではある。今回ガードロボットの登場で無駄に思い出ししょんぼりとかしちゃったしね。ドナシュラーク…… 

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  冬休みになったら人も増えるかも、と思い、今回は割と迅速に鑑賞へ。平日の真っ昼間というゴールデンタイムなので流石に人もいなかろうという魂胆である。案の定、「ヱヴァ」や「サマーウォーズ」とは比べるべくもない客入りだが、こんな時間を選んでも暇そうなお友達は割とたくさん見に来てましたね。ヱヴァに比べてもより一層「そっち系」って分かりやすい集団になるのが恐ろしいところ(まぁ、俺だってその全景にきれいに溶け込める訳だけれども)。

 事前に受け取っていた雰囲気では、まずまず好評なような今作。1度はエンディングを迎えているはずのシリーズをどういう風に解題して、劇場作品として仕上げてくるのかが見どころだった。以前テレビシリーズを視聴した後の感想に、「どえらい金をかけた2人のバーチャルアイドルのプロモーションビデオ」という表現を使ったのだが、今回はメインの見どころをどこに持ってきたのか。

 まず、結論からいうと、テレビシリーズと基本線は一緒だ。もちろんシナリオラインには大幅な変更(新作なのだから変更ってのもおかしな話だが)はあるのだが、見せるべきは歌唱シーンと戦闘シーン。そして地上波版でもクオリティの高い作品だったので、劇場ならではという見どころは特に見いだせなかった。シェリルとランカ(というかシェリル)を観に行った身としてはアルトやミシェルがどうなろうと知ったこっちゃないし、そもそも基本のストーリーパートの作画、演出などは、特に劇場で見る必要も無いレベルのものだ。一箇所だけやたら色っぽいランカの表情が印象的だったが、キャラ画に関しては、心惹かれる要素は無い。

 もちろん、この作品にはそこを期待する必要も無いというのは事実で、期待していたライブパートについては、流石のサテライトといったところ。特に冒頭のシェリルのファーストライブのシーンはテレビ版でも結構な演出だったものが更にグレードアップしており、「銀河の歌姫」のゴージャスさを後押ししている。ランカのストリートライブでセッションしてくるバンドの描写も面白かったし、クライマックスの2人ライブも充分な盛り上がり。この点に関しては、文句なしで及第点をあげてもいいだろう。

 他方、戦闘シーンについては「相変わらずだなぁ」という印象。もちろんものすごい手間がかかっているのは分かるし、呑まれるような迫力は大画面ならではのものだが、あまりに細かすぎて何がなにやら分からないというテレビ版と全く同じ状態になっている。大スクリーンになったら解決する問題なのかと思っていたのだが、やっぱりフルCGで描かれたギミック豊富なヴァルキリーの戦闘シーンは、人間の目で追うのには情報超過のきらいがある。どうせ作戦も何もあったもんじゃない力業の戦闘シーンなのだから、もう少し見せる部分を絞ってシンプルな画作りにしてもらえば良かったと思うのだが。まぁ、あれだけ細かく動いてりゃ雰囲気で押せる部分もあるけどね。総じて見れば、「ライブシーン>戦闘シーン>その他ストーリー」というクオリティの差がはっきり出ており、結局「プロモーションビデオ」としての完成度が一番高い。まぁ、多分そういう目線で見てるからそう思うだけなんだけど。

 ストーリー自体についての印象はというと、やはり詰め込みすぎの印象は拭いきれない。そりゃ、テレビシリーズ10話以上を2時間にまとめたのだから窮屈にはなるだろうが、せっかく新たなストーリーを組み直したのだから、もう少し時間配分を配慮しても良かっただろう。もちろん肝心要の戦闘、ライブパートに時間を割きたいという気持ちも分かるのだが、おかげで他のシーン全てが「幕間劇」に見えてしまうというのは勿体ない。「シェリル・ノームがギャラクシーのスパイかもしれない」というプロット自体は面白いのだから、疑惑を交えた愛憎劇でもう少しいじれたのではなかろうか。時間の都合上、ランカとアルトが既知の関係になっていたせいでランカの心情がくみ取りにくかったり、シェリルが銀河の歌姫なのにやたら軽い奴に見えてしまったりと、シナリオをいじったがために浮上した新たな問題もある。特に個人的にはシェリルにあまり威厳が出なかったのがどうにも……まぁ、テレビ版でもあっという間に「単なるわがままな転校生」になってたけどさ。

 とまぁ、不満は色々とあるものの、やっぱり基本的なクオリティの高い作品なので、特に「金返せ!」というほどのものでもない。特に個人的にはライブシーンだけを観に行ったと言っても過言ではないので、きちんと2人の歌姫の勇姿が拝めただけでも良しとしたい。ランカの方は今回まだ「星間飛行」が歌えないのでレパートリーが少ないはずなのだが、劇場版になるにあたってCMソングをガッと増強。既存の「ニンジ〜ン」に加えて納豆、重機、学習塾にファミリーマートと、様々な企業のCMに走り回ってくれた。宇宙移民船団にもあるとは、ファミマ恐るべし。

 そして我等が歌姫、シェリル・ノームについては、初っぱなから持ち歌をガンガン披露しての大活躍。テレビ版でメインを張った「射手座午後九時Don’t be late」の尺が少し短かったのは残念だが(あの衣装が一番好きだから)、後から出した新譜も含めて、実に贅沢な時間の使い方。個人的には「pink monsoon」が好きでした。そして、勝手な予想では2作目に温存しておくのかと思っていた「ライオン」が今回クライマックスで登場。流れとしては完全にテレビ版25話と同じ使い方だったが、やっぱり画面がビシッと締まる。被ってもいいので2作目でも使って欲しいもんだね。今回「ライオン」を使ってしまったので2作目のクライマックスは何を持ってくるのかが気になるところ。テレビ版のメインどころは「星間飛行」「アナタノオト」「愛・おぼえていますか」と、ランカの持ち歌が残っているところだけど。あとは「トライアングラー」か。ま、楽しみに待ってます。

 今回は中島愛のスキルがはっきりと上がっているおかげでキャスト関係の不満はほとんどありませんでした。グレイスの悪っぷりが序盤から全開だったし(おまけに乳首まで全開だったし)、言うこと無しの……と思っていたのだが、途中で何かおかしいことに気がついた。

 ナナセがおらんやん! どこ行ったんだ! 完全に消されたか! まさかのいらない子認定だよ……中の人が兼ね役の方だけで出てたのが寂しくて仕方ないんですが……ルカは今回幸せになれませんかね。

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 全裸の主人公がお好み焼きを乱舞させる第9話。前回までのシリアス展開はアバンまでは引き継いだのだが、もったのはそこまで、あとは「このアニメに求められているものを思い出せ!」とばかりの低劣馬鹿のオンパレード。迷い無き姿勢は素晴らしいと思うが、この振れ幅には視聴者がついていくのが大変です。

 イカロスとニンフの小競り合いはひとまずの痛み分け。ニンフは「マスター」の下へ戻って手痛い折檻が待ち受けており、なにやらテンプレ感満載の悪党に無理矢理跪かされる。痛々しく、そして憎らしくはあるのだが、元々我々はエンジェロイドを「愛玩用」「心無きオートマトン」として見ていたせいで、この仕打ちも「ま、仕方ないかな」と思えなくもないのが困りもの。イカロスならまだしも、ニンフはまだ馴染みが薄いからなあ。例えば彼女の優先事項のシークエンスのトップにマスターがいるなら、彼が何をしようと勝手だし、ニンフはそれが本望であるはず。もちろん画面からはそうでないことは伝わってくるのだが、じゃ、彼女にとっての幸せがなんなのかと問われれば、まだ誰も分からないのだ。微妙に感情移入しづらい場面であった。

 まぁ、そんな悩みは置いておくとして、あとは普段にも増した智樹の暴走を楽しむだけである。イカロスが突然嘘つき村の住人になってしまったことをきっかけに、智樹とそはらはやさぐれてよく分からない方向へ。目的はエロDVDを目指しての資金調達ということだったが、おそらく誰もが「3000円くらいニンフに何とかしてもらえよ」とか、「その屋台はどっから持ってきた」など、様々な突っ込みを入れたに違いない。肝心のDVDも別にそんなにエロくなかったしな。見ながら見当違いの盛り上がりを見せてるニンフが一番面白かったかも。

 ただまぁ、ここしばらく2話や4話で見せたような智樹の暴走がなかったので、今回の潔い変態っぷりは見ていて安心した。1話で時を止めたり世界を制する能力をいとも容易く手にしていたにも関わらず、金がちょっと足りないだけできちんと勤労に勤しむ智樹の律儀さがまたいい。ブロマイドとかうちわのセットが200円って、良心的だしね。最終的には「智樹タワー」でオチなわけだが、さて、あそこでジャミングが解除されていなかったら彼は何がしたかったのか。変態なのは間違いないが、普通の変態とは見えているものがちょっと違うので別な意味でアウトな気がした(4話で庭にパンツを展示していたのと同じ危うさがある)。

 あとはまぁ、女性陣のがんばりですよね。だんだんボケ要素しか無くなってきたそはらは、見れば見るほど智樹とお似合いのカップルになってきている。基本的に頑張り屋の彼女だが、いきなりイカロスに絶交を突きつけられたり、誤解が解けたと思ったら一部混ざっていた傷つく一言に立ち直れなかったりと、受難が続いている。会長は……いい人だそうです。いい人ですよ。あの「新大陸」パンツはオーダーメイドとかなんでしょうかね。

 そしてイカロス。前回も話題に上げた「声」だが、やはり今回もモノローグなんかの声はこれまでと違うものだった(そもそもこれまでの作中でイカロスのモノローグは無かった気がする)。彼女なりの意志もきちんと確認出来るようになり、きちんと今後のストーリーにメリハリをつけてくれそうである。

 あと、こけし。家まで持ち帰ってきたマトリョーシカにも、一体どんな意味があるというのだろうか。  多分、無い。 

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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
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