|
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
もう、オープニングだけで全部持ってった感のある第5話。まさかのマリアメインでオープニング差し替え、タイトルが「タイトルなんて自分で考えなさいな」……流石のシャフトとしか言いようがない。個人的にはオープニングが終わった時点で満足して消そうかとすら思ってしまった。みゆきちはお世辞にも歌唱力は高い方ではないが、今回のテーマはなんか無闇にはまってましたなぁ。一日一沢城が健康の秘訣。そういや、沢城はこれで新房作品2度目の「マリア」の役ですな。 さておき、そんなオープニングに象徴されるように、前回からの引きでAパートは歓迎会の食材集めの続き。シスターが案外可愛いという事実が判明すると同時に、マリアが「酷いことを言って笑いを堪えてる図」がなかなか良い味を出しています。でも、なんだかんだで愛がありそうな描写ではあるんですけどね。手榴弾ではそんな穴はあかないけどね。 そして、野菜畑からは新キャラのP子が登場。「ウルトラドジっ子」というのが与えられた属性らしいが、エキセントリックな他の面々に比べると、案外まともでちょっと可愛らしい。そして中の人は新房作品3作目となるオミンチュこと小見川千明。この子はほんと、なかなか上達せんな。こっちが声を聞き慣れたからいいものを……新房組に入れたのはラッキーかもしれない。そういや、同じく「夏のあらし」で共演した三瓶、杉田あたりは今作にも登場しており、野中・堀江も新房作品の常連だが、名塚・白石は他の作品ではほとんどお目にかからないな。うりょ子は新房組に入れなかったってことなんだろうか。 引き続き、集まった食材で開かれたステラの歓迎会がBパート。河川敷の面々が各々仕事を担当していることが明示され、それに伴ってリクが「ヒモ」であることが判明。ヒ〜モヒモとえぇ声で歌う力也さんもなんだか愉快だが、個人的にツボだったのは川のヌシ(?)を狙うために2年間の努力を費やしたニノの映像。ニノはリアルでもデフォルメでも愛嬌があるね。デフォルメの目の形(いわゆる「一条さんアイ」)がいい具合でした。滝に修行しに行ったみたいだけど……あれって河川敷の中なの? そして、リクが不当な慰めを受けている間(そしてマリアが爆笑を堪えている間)に、なんか怪しげな面々が次々と紹介されている。こないだちょっと出てきた中村ボイスのサムライは美容師であることが分かり、さらに新キャラでゴトゥーザボイスのエステティシャンと、謎の鳥頭がちらりと映る。この期に及んでまだ濃いぃキャラが残っていそうでおっかないな。 次回への引きは星とリクの音楽対決らしいです。まぁ、個人的には中の人で楽しむのが基本的な楽しみ方なので、メインシナリオがどうなろうがあまり興味はありません。ま、楽しそうで何よりです。余談だが、リクが企業を立ち上げただのなんだのと言っているのを聞くと、どうしても中の人繋がりで「木目糸」の製造を思い出してしまう。分からない人は「木目糸売」でググって。 PR
今期一発目の劇場アニメ映画の視聴である。去年は気付けば7本もの劇場アニメを観に行っていたわけだが、今年は流石にそんなに多くはなりそうもないかな。全く予定は立っていないが、とにかくその口火を切るのが、この「いばらの王」である。
原作は既読。そして、かなりのお気に入り作品である。岩原裕二の既刊コミックスは全て手にしており、そのきっかけとなったのがこの作品。初見の時にはまだ1〜2巻くらいしか出ていなかったと思うが、大胆な画風と、それにフィットした張り詰めた空気が半端じゃない期待感を抱かせる導入だったと記憶している。それにつられて買った「地球美紗樹」は今でもお気に入り。「いばらの王」自体は、シナリオの風呂敷を広げすぎて多少破綻してしまった部分もあり、端正な作品というわけにはいかなかったが、それだけに野心的で、充分に満足できる漫画になっていたと思う。そんな良作をアニメ映画にするのだから、これは期待せずにはいられない。 で、早速劇場に足を運んだわけだが……先に結論から言っておくと、あまり面白くはなかった。視聴している間もなかなか画面に没入しきれず、時折「無いわー」と漏らしてしまうシーンも。これまで見てきた劇場作品は大体が「まぁ、金かけてるんだから普段見てるアニメよりも質が高くて当たり前だよね」という満足感があったのだが、この作品にはそれすら怪しい。原作が好きなだけに、この結果は正直落胆した。(以下、原作・アニメ双方のネタバレの可能性があるので、未読・未視聴の方は注意されたい) 考えてみれば、原作コミックスが厚めの6巻、シリーズアニメにして1クールでも到底描ききれないような内容を、わずか100分足らずの劇場作品にしようというのが無理な話ではあるのだ。それは最初から分かっていたことで、アニメオリジナルのシナリオ改変は覚悟の上だったのだが、その改変が、確実に改悪になってしまっている。あれだけ複雑に絡み合ったキャラクター造形を、単純に要素のそぎ落としで簡素化してしまえばシナリオも破綻するだろうし、キャラクターとしての魅力は全くなくなってしまうのは当然のことだろう。かろうじてメインヒロインであるカスミだけはそれなりに描写されていたが、あの「衝撃のラスト」のことを考えれば、それでも足りないくらい。他のキャラクターたちにおいておや、である。 視聴中にまず驚いたのは、原作ではスタート地点となるコールドスリープの起動まで、30分近くもの時間を要したこと。後々考えればシズクとカスミの関係性がラストで最も重要なファクターになるので、それを入念に描く必要はあったのだろうということは分かる。だが、他のキャラクターたちとの邂逅などまで事前に描く必要性が分からない。むしろコールドスリープ後の世界はカスミの視点からは「全く未知の世界」であるから、ともに行動するキャラたちとの接点も完全に消してしまっても良かった気もする。もしコールドスリープ前の出来事を後々使いたいなら、回想シーンでそこだけを切り取るという方法もあっただろう。後半になれば回想シーンは頻出するのだから、全編通してそのストラテジーを採っても、特に問題は無かったはずだ。 また、個人的に釈然としないのは、作中でのメデューサの扱いの軽さ。勿論全てのキャラクターの行動原理になり、物語の起点となったのだから充分意味はあるのだが、原作では執拗に描かれていた「進行する症状」の恐怖が、アニメでは全く触れられていない。あげく、最終的にはこの「大して印象に残らない脅威」によって、ロンとキャサリンという2人の主要キャラクターを退場させている。原作ではメデューサを駆使して無事に生き残ったキャラであるというのに。全滅エンドにするのは話を簡略化するための1手法ではあると思うが、ほとんどのキャラクターについて、その死の理由が釈然としない。特にマルコに至ってはメデューサですらないのに、何故あそこで別れを告げなければならないのか。少女カスミにとって、マルコはあくまでヒーローで有り続けるべきで、原作のようにエピローグで全員を導く役割こそふさわしいと思うのだが。ただ、アニメの場合は結局メデューサは完治していないため(カスミは発症すらしないだろうが)、一見生存したように見えるティムはあのエンディング後に救済が与えられていない。そうした根本的なシナリオ改編の結果、「マルコだけ生き残るのもどうよ?」ということで殺してしまったというのはあり得る話。まぁ、短絡的だとは思うけど。 やはり、原作との最大の変更点であるラスボス、つまりゼウスの不在が一番の問題点といえる気がする。ヴィナスゲイト自体を悪の根源にしてしまうという簡略化はアリだと思うが、その元締めであるヴェガをあっさりと潰してしまったため、原作でいうゼウスのようなラスボスがおらず、カスミもマルコも拳を振り上げる先が無くなってしまっている。一応、カスミはシズクとの対面というビッグイベントがあるが、マルコはゼウスとの対決が無いために、妹のローラとの格闘戦という、正直どうでもいい要素でお茶を濁している。また、メデューサの世界拡散という最大級の恐怖も描かれないため、せっかく苦労して作り上げた「羽ばたく城」のグラフィックも、意味が分からないのでこけおどし止まりになってしまっているのだ。これではいくらB級パニックものを描こうとしても、その恐怖感は伝わってこない。どうにも、描かれたパーツとシナリオの見せ場がちぐはぐなのだ。 もちろん、短い時間でまとめる際に、「もうハリウッドのパニックものにありがちな単純なシナリオラインに大改変しちゃおうぜ」という開き直りも、作り方次第では面白いものにはなったと思う。幸い「そうした造り」が似合う作品にも見えるわけだし、劇場作品のうま味であるダイナミックなアクションも、そういう造りの方が活かしやすい。だが、それをやるならば最後の大ネタであるカスミの正体の部分もカットするくらいの度胸が欲しかったものだ。あれのおかげで細々とした心理描写、過去描写を削ることが出来ず、アクションもの、サスペンスものとしても消化不良に終わっているし、何より必死でくみ上げた原作のメインネタのみが上滑りしたせいで、なんだか原作が悪いみたいに見えるのが納得いかない。原作は、6巻まるまる使って様々なキャラクターに意味を与え、最終的に持ってきたのが「あのラスト」だから意味があるのだ。今回のように、他のキャラクターは表面的になぞるだけで、カスミにだけ意味を与えようとしたって、それはうまく行くわけがないのだ。 「シナリオが駄目でも、劇場作品なら動画面にセールスポイントがあるはず」というフォローも入れておかねばならないだろうか。確かに、岩原裕二の癖のある絵が動いてくれるというのは感動的で、「DARK THAN BLACK」の時よりも原作絵のテイストに近いのは嬉しかった部分。だが、残念ながら作画の面でも、この作品は劇場レベルとは言い難い。気に入らないのは、「スチームボーイ」「FREEDOM」などを制作したチームということで、要所要所でキャラクターが3Dのモデルになること。フルCGのアニメならばこれを基準にして画面を見ることが出来るのだが、この作品の場合、基本的にキャラクターは手描きだ。そのため、切り替わった後の造形がとてつもなく不自然になってしまうのである。一応極力シームレスに2Dと3Dを繋ごうとはしているようだが、残念ながらこの試みは失敗しており、明らかにCGに切り替わったことが分かってしまうお粗末なキャラデザは、本来盛り上がるべきモンスターとの格闘シーンを一気に盛り下げてくれるのだ。別にモンスターの方だけをCGで処理しても良かった気がするのだが……おかげで、一番盛り上がったアクションシーンは、キャラとキャラが殴り合うマルコとローラの格闘シーン。あのクオリティが全編通して実現していればそれだけは見るべき作品になったのだが。 設定画、背景美術などは劇場作品らしい力の入ったものになっていたが、画面で褒めるべきはそのくらい。原作ではバラエティに富んでいたモンスターたちも2,3種類しか登場しなかったし、ピンチのパターンも「落ちそう」「崩れそう」のオンパレードですぐ飽きる。どうにも注目すべきポイントを見いだしにくい作品であった。 正直、このアニメを見て原作の出来を判断されると心苦しい。なんとかアニメシリーズとして2クールくらいでゆっくり作り直してくれないものだろうか。あぁ、一応最後に蛇足で付け足しておくと、キャストはこのまんまでもいいですよ。っつうかキャサリンの中の人のがんばりを観るために行った部分もあるわけで、冒頭から朗読される「いばら姫」のお話だけで満足することに決めました。絵本を読み聞かせる母親役の大原さやか……あぁ、いいですね。たまりませんね。人妻ですね。幼児は虐待しますけどね。あとはカスミ役の花澤香菜の熱演も一応評価出来る部分ではあるか。 もし何かの奇跡で原作がもう一回アニメ化されるなら、ゼウス役は屋良有作か藤原啓治あたりでお願いします。
キ、キルミンダンスのキレが良くなっているうぅぅぉぉぉぉぉ!!
あ、それだけです。あまりに衝撃的だったので思わず叫びました。いやぁ、オープニング、いじってきましたね。「最初のオープニングの評判がいいと、それを上回るのは無理」というのが常識なのだが、「それなら最初のオープニングのグレードを上げればよい」という、恐ろしい発想。凄い、みんなリズム取るのがうまくなって、作業にしか見えなかったダンスが突如ノリノリのものに。くそぅ、ポチ姉ぇの腰つきがエロいじゃないかぁぁぁ! これならキングゲイナー相手にも互角以上の戦いが出来るに違いない。 一応確認までに変更点をチェックしたところ、1・メイン5人のダンスのキレが格段に上がっている(ケンは何故かコサックダンスに変更)。 2・タマオがキルミン成功。 3・ふたを開けて多数のキャラが飛び出すシーンに、1期ではいなかったメイン5人以外のキャラを追加(刑事コンビなど、タマオはタマゴバージョンも含めて3体登場)。 4・ミサのバックに牙組の面々を追加。5・宇宙人が一瞬だけ登場。 くらいか。曲を変えないならタマオの部分さえいじればいいはずなのに、わざわざ細かい動画をいじってくるあたり、完全にスタッフに遊ばれている気がする。上等。 エンディングは曲ごと変更。今後はいやいやおっおー出来ないかと思うとちょっと寂しいが、今回もアニメーションが殺人的に可愛らしい。リムが可愛くて生きているのが辛い。けど他の2人も可愛いので生きる希望が湧く。 次回予告でナギサ姉ぇがポインターになっていた気がする。あんまりバリエーションが変わった気がしないな。 4月30日 ドラフト模様(ROE×3) ピック順 【Sangriter】→【Thraxi】→【Serra】→【Alessi】→【Lionhall】→【Van】 私が所属している某コミュニティでたまに行われる、ブースタードラフト戦の記録記事。参加者たちは固定面子で、各々の生活もあるだろうから流石に実名は伏せてあります。
ムギは中の人的には関西弁が出来ないとおかしい第4話。京都弁って独特だから、案外他の関西人にも再現は難しいのかもしれないけどね。ちなみに、わたしゃあくまで東北ラブですんで、何を差し置いても律(の中の人)を応援しています。しつこいくらいに。
さておき、双子トリックでも充分通用する(っつうか1期では通用してた)憂で幕を開ける修学旅行編。ただでさえ騒がしい連中の、更に騒がしい狂乱の3日間である。ちなみに個人的には修学旅行で京都奈良なんてコースを経験したことがないので、いまいち追体験がしにくいエピソードではあります。いや、京都奈良はおろか、修学旅行自体が無い高校だったんですけどね。今の高校生は携帯があるから色々と便利そうだなー。 珍しいクラス単位でのイベントを見せるエピソードにも関わらず、あまり学年全体の賑々しさみたいなものは描かれておらず、基本的にはいつもの4人だけが画面上に映っている状態。食事シーンなんかでは他の生徒との絡みもあったけど、むしろ「クラス行事でも問題児は問題児だな」ということがよく分かるエピソードになっている。あの2人がクラスにいたら、そりゃ担任は胃が痛い。フリーダムなのは部活中だけじゃないんだねぇ。そりゃまぁ、高校生活の中でも最も騒がしいイベントなわけで、当然一番騒がしい人にスポットが当たるわけですよ。4人班ということで和は澪に面倒を押しつけて離脱。「唯を頼む」と言われてはみたものの、問題児はむしろもう1人の方。唯単体なら面倒なだけだが、律との組み合わせにより、実に迷惑なコラボレーションが発生する。「律までいるんですが」って、あんたのパートナーはむしろそっちだろうに。 修学旅行のコース自体は定番のもので、金閣寺、北野天満宮、嵐山など、やはり女子高生が集団で行くには地味な箇所が多い。そういや同じ京アニ作品での修学旅行といえば「らき☆すた」でも京都にきていたが、あちらは主に東側を回っていたので、見事に今回のコースとは被らないようになってますな(京都駅を除く)。ロケハンは相変わらず徹底しているので、修学旅行のイメージビデオとしての完成度は格別。今回彼女たちが回ったコースも、ひょっとして聖地の巡礼コースとして組み込まれていくことになるんだろうか。花園会館もいい迷惑である。しかし、実際にアニメとしてのポイントは、そんな観光名所ではなく、むしろ宿の中にある。部屋でくつろぐ面々、枕投げに興じる面々、そして、お風呂タイムな面々。この手のアニメなのだから入浴シーンは最大の見どころになってもおかしくないのだが、この作品の場合、ファンのニーズはどうあれ「そういったもの」を描くのは大命題とはなっておらず、比較的あっさりしたものに仕上がっているのはむしろ好印象。流石にこれで「湯気がはずれます!」みたいなことをされたら一気に興が冷める。 むしろ本当の見どころは、就寝時刻の部屋の方だろう。枕投げを始めるのが機会を虎視眈々と狙っていたムギ、というのも面白いし、さわちゃんとの絡みはお約束ながらも大人のみっともなさが何とも良い味。「誰?」って、律っちゃんの容赦ないコメントにほっぺたでろんでろんですがな。「しゃれこうべ」「リコピン」のくだりなんか、ただ無駄にテンションだけが上がってどうしようもないお泊まりイベントの夜の空気が良く出ているシーン。なんか、「先に寝ちゃうと損してしまう」っていう妙な気分になるんだよなぁ。 とまぁ、ひたすら賑やかなだけの今回のお話ですが、風呂場から就寝時刻まではカチューシャを取った状態の律っちゃんが堪能できるようになっています。髪を伸ばさずとも、牛乳で努力しなくとも、そのままでいいと思います。寝るときのちょんまげ状態は、朝起きた後にどうなっているのかが凄く気になります。あのくらいの髪型の女性って普通はああするモンなんだろうか。唯は大して変わらないのにそのまんま寝てるってことは、やっぱりカチューシャ前提のケアってことなんかな。そして、そんな自慢のおでこが迷子になったときの和との邂逅シーンで見せたスライディングの犠牲に! 大切なデコですので、いたわって上げてください。生涯満腹! とんだ連日連夜のヤンデレ劇場にわっふるが止まらない第16話。いやぁ、眼福(耳福?)ですな。それにしてもこの作品、ヤンデレっぽいのが多いな。 前回罪歌に心を乗っ取られた贄川が暴れ回るところで終わったわけだが、暴れる贄川自体はものの数秒で片が付く。セルティが罪歌とおぼしき包丁を回収し、ダラーズ軍団からしたらこれで大団円。ただし、静雄だけは何かが引っかかると言い残し、憎き臨也にいちゃもんをつけに行きました。そういや、ダラーズの面々って、罪歌の騒動についてはどれくらい知っているんだろうか。贄川がぺしゃんこになったことで終了、みたいな雰囲気になってたところを見ると、単に贄川自身が切り裂き魔だっていうくらいの認識なのかな? ま、常に蚊帳の外で賑やかしをやっているだけの面々だからそれくらいでも構わないんだけどね。ただ、臨也と静雄にBL臭をかぎ取るなど、狩沢さんのセンスの悪さは相変わらずである。可哀想な子。 今回、冒頭部分だけが少し変則構成になっており、贄川を廻っての事件は、新羅とセルティが事務所で振り返った回想シーンとして扱われている。この構成にどんな意味があったのかはよく分からないのだが、後日談として語るので新羅の事務所がメインステージになったことで、何となく「切り裂き魔の事件も解決しましたねー」みたいな空気を出すのが狙いだろうか。セルティと新羅の会話劇もすっかりお馴染みのものになっており、いちいち顔のない状態でリアクションを見せてくれるセルティが可愛らしい。新羅に「見てみな」と包丁を差し出された時に「実在しない」首のあたりに持ち上げて視線を送っていたので、どうやら彼女の「目」はあるべきところについているみたいだね。こういう細かいキャラ作りはいちいち好感が持てる。 しかし、今回の主人公は残念ながらセルティではない。1人目の主役は、罪歌に恋い焦がれられてしまったモテ期突入の静雄君。臨也の事務所に乗り込んでの2人の掛け合いは、「やっぱりお前らって仲がいいんじゃねぇの?」と勘ぐってしまうくらいにツーカーである。人間掘削機ばりのパワーを持つ静雄がイライラしてんのに触れてしまいそうな距離まで近づける臨也が凄い。罪歌の熱烈なラブコールに対して、ようやく自分の存在を認めることが出来たと大喜びの静雄だが、このあたりの心情はちょっと追い切れない部分か。これまで静雄がそこまでレゾンデートルに悩んでいたそぶりもないし、そこまで思慮深い人間という描写もあまり無かった。今回もあれこれ能書きはたれているが、単にムカついたから暴れたいだけなんじゃね? という気もする。ただ、このいちゃもんは、単に静雄がやたらセルティと相性がいいから気にくわないだけかもしれない。ツール無しで会話してる頻度が新羅よりも高い気がするのだが。 そして今回初登場の、自称「罪歌の母」である贄川春奈。今回一番ビンビン来たのはこの春奈が園原と対峙する一連のシーンで、その奇妙な存在感がジワジワと恐怖を煽る。特に「あぁ、やっぱりアニメのキャラも瞬きしないと異様に見えるんだ」というのが分かったのは大きな収穫で、瞳孔まで全開にして眼を見開き、ピクリとも視線の動かない春奈の表情は、ネットでよく見る恐怖画像にも似た怖さがある。顔には引きつったような笑顔が張り付き、ただ得々と自らが見いだした「愛」を語る。己が目標の実現のためには父親にも平気で狂気を向け、恋愛対象であった那須島の些細な言動すらも、園原への殺意にすり替えてみせる。次第に募っていく異常な愛情と衝動。同じような歪曲した恋愛感情を持つ張間美香とはまた違った恐ろしさがある。 そして、そんな異様な春奈を目の前にしているからこそ、園原杏里もまたその異常性が際立つ。「いつも通り、自分と関係ないと思えばいい」と判断し、積極的に外界との「関係性」を絶つ園原。これまで彼女がちらつかせていた「どこかおかしいものの片鱗」が、再びここで垣間見える。自分に対して明らかな殺意を見せている他者が目の前にいるというのに、一度思考を切り離すだけで、彼女の目には客観的な世界が映る。まるで自分自身も他者であるかのように、振り上げられたナイフに抵抗すら見せない。そんな彼女の口から語られるのは、「依存することの辛さ」である。依存して生きることがどれだけ辛く、どれほどのものを犠牲にしているか。園原杏里の人生には、依存を強制されたが故の苦悩が伴っていたという。 そんな彼女の「依存」の本質は、その身に宿した「罪歌の親」。決意を宿して見開いた彼女の目には、誰よりも鮮やかな「赤」が灯っている……さて、もうこのあたりになると正直よく分かりません。結局、新羅が語っていた罪歌の本質というのはどこまで真実なのか。罪歌をもった園原は、何を失い、どんな人生を強要されていたのか。そして、贄川春奈との決着は?! 本当に息つく間もない展開で、毎週たまらないものがあります。まぁ、今回提示された「依存することに心砕く少女」とか、「愛が広がって結果的に人類を愛し、人類を傷つける妖刀」とかいった設定は流石に言葉遊びのレベルで、実際にキャラとして見れば不自然極まりないのだが、脇の方からこれを固められてしまっているために、何となく納得させられてしまうのが恐ろしい。メインテーマとして最初から大上段に振りかざさない群像劇のスタイルが、こうした少々無茶な設定をも覆い隠す、手頃な隠れ蓑として機能しているわけだ。やっぱりずるい構成だなぁ……もちろん、その分成立させるのにものすごい労力がかかっているわけだけれど。 今回の素敵ポイントは、当然のことながら春奈役の中原麻衣さんです。「刀語」に続いてのまさかの二夜連続の中原劇場。本当にキャラへの没入の度合いが半端じゃない。沢城・中原と並ぶと当代きっての実力者コンビと言ってしまっても良いと思います。花澤香菜も、さっさとこのステージへあがってこい。 ゲルググ?! ザクが駆逐されだしたからゲルググ投入? と訳の分からないボルテージがあがってしまった第5話。まぁ、中身が衝撃だったのでそんなアホな感想は吹っ飛びましたけども。 相変わらず展開が速く、この手のお約束ヒーローものとしては異例の、毎回新ネタ展開からの絶望大連鎖という、なかなか日本ではお目にかかれない構成になっているのがこの作品の特徴。前回のタマ大放出で既に絶望のずんどこだったというのに、今回はそのタマの脅威もさることながら、人型スクラッグには無敵の強さを誇っていたヒーローマンに対し、あっさりと拮抗した実力の個別兵力が投入されてしまった。映像を見る限りでは流石のヒーローマンもタマに勝てなかったわけで、別に放っておいてもスクラッグの敵じゃないような気もするのだが、小さな反乱分子でもきちんと摘み取っておくのが、悪の首領のセンスの見せ所である。あれだけ大量の雑魚兵士を投入しておきながら「既に被害は14体にのぼっています」って、誤差の範囲じゃないのか。 さておき、タマは徐々にその被害を拡大しながら、アメリカ全土を驀進中。実際にはその被害がとんでもない状態になっているはずなのだが、ひとまずジョーイたちの目に見えないところに消えてくれたので、教授たちとラボに籠もっての作戦会議。ただ、この手の作品の博士は普通一週間もすれば信じがたいスペックの武器を提供してくれるものなのだが、この作品におけるデントンはあまりスペックが高くない。ヒーローマンの修理はジョーイが自分でやっちゃってるし(替えのパーツとかよく持ってたよな)、電気が止められたのでジョーイを更に疲弊させる始末。新たに得られた情報も大したものではないし、結局ジョーイ軍団にプラスの要素はほとんど無い。かろうじて得られたサポートとして、サイに持たせたギター兵器があるわけだが、あれもどこまで通用するものなのか。 そして一番分からないのは、「とにかく個別に撃破しよう」というジョーイたちの方針である。あれだけの量の兵卒がばらまかれ、更にタマも絶賛ローリング中だというのに、身の回りのゴキブリから潰したところで実入りは薄いだろうに。ま、それくらいしかやれることがないってのが正直なところなんだろうが……地の利を活かすっていっても、中学生の脚力で逃げ回れる範囲なんて限度がある気がするけどなぁ。 一応、スクラッグもそんな子供の遊びにはつきあってくれているようで、ゲルググ型の薙刀兵器搭載の新型スクラッグ、サブタイトルでいうところの「アサシンズ」を投入。バースト状態のヒーローマンアタックを正面から受け止めるという荒技を披露し、あれだけ恐れていたヒーローマンのパワーを秒で上回るという超進化。すげぇ、スクラッグすげぇ。ただ、そのパワーには秘密があり、中にはなんと地球人。ウィルとニックはあっさりと洗脳状態に陥り、憎きジョーイに「妹に触るんじゃねぇ」とばかりの八つ当たり。いやぁ、流石にウィル強い。……なんで強いんだろう。「地球人を中に入れると強くなります」っていう新技術なのかな? あのコアみたいな奴に他の生物の要素を加えると属性がつきます、みたいな感じ? よく分からないけど、とにかくスクラッグすげぇってことか。 次回以降の目標は、当然中の人を守りつつの打開。ただ、実力拮抗の現状を鑑みると、かなりの難題である。さぁ、ヒーローマンの苦境はどこまで続くのでしょうか。ほんと、なかなか明るい話題が見えてこないアニメだなぁ。それにしても、リナはいちいちエロいなぁ。 臙脂水晶とやらがどうしてもレイジングハートにしか見えない第4話。それにしても似ていた……いや、単に赤い玉なんだけども。 今回は随分間が空いてしまったわけだが、3話がちょっと消化不良気味だったので、なんだか実際の期間よりも待たされた感がある。そして、待った日数の見返りが充分にある、本当に酷い話。色んな意味で酷い。この捻くれたセッティングこそ、西尾維新の真骨頂といえるだろう。 まず、なんと言っても刀集めのくだりが酷い。確かに「いやぁアレは凄かった」といって武勇伝をさも描ききったかのようにしてしまうネタというのは過去にもあって、うすた京介なんかがよく使っている気もするのだが、それを一ヶ月に一本しか放送されないアニメ(原作でいうなら一ヶ月に1冊しか出ない本)でやってしまうのが酷い。アバンであれだけ思わせぶりな「錆白兵」の剣士としての想像を煽っておきながら、七花は今回一切戦わないという、全身全霊をもっての腰砕き。この思い切りの良さは、本当に売れた作家じゃないと許されない、特大の「なんじゃそれ」である。そして事後の茶屋で二人がまた得意げに話してみせることといったら。「激縮地」って、「薄刀開眼」って何さ! くそう、悔しいけど笑っちまったよ。こんなに天晴れな二人、久し振りに見た気がするわ。 そして、もう1つの酷さは鑢七実というキャラクターそのものの存在。「格闘もの」なのだからどこかにジョーカーが潜んでいるという設定自体は有りっちゃ有りなのだが、それがまさかの七実ねーちゃんですか。しかも「病弱なのに死ねないことが弱点」とか、「強すぎるから流派が継げない」とか、「努力が出来ないので敵の努力をねたましく思う」とか、捻くれまくったキャラクター設定がいかにも西尾維新。「見取り」の達人っていう設定はギリギリ有りだとは思うが、あそこまでのチートを出してしまったら、本来なら作品世界は確実にぶっ壊れる(何せ七実の強さには理由が無いので、少年漫画にお約束の修行が出来ない)。それでもしれっと何食わぬ顔でこういうキャラクターが作れてしまうっていうのは……大胆というか、ええ加減というか。とにかく捻くれたいんだろうなぁ。 そして、そんなチートキャラを描くのが今回の目的なので、視聴者視点は完全に真庭忍軍の方へ。これまでは蝙蝠だの喰鮫だのおかしなキャラクターばかりが登場していたマニワニどもだったが、今回はばっちり感情移入出来るように、きれいにキャラ立ちし、応援したくなるような3人を誂えてある。部下思いで冷静沈着、忍びとしてのプライドも健気な蟷螂。部隊のムードメーカーで、ちょっとやんちゃだけど仲間思いでまっすぐな蝶々。そして最年少で控えめながら、先輩達の意志を受け継いで志を強く持つ蜜蜂。どれもこれも、「真庭虫組物語」みたいな作品ならば主人公を張ってもおかしくないキャラばかりだ。 そして、これらの応援したくなるキャラを眉一つ動かさずに惨殺していくのが、七実。このギャップが凄い。蟷螂戦ではまさかの強さをこれでもかと見せつけ、尋問の台詞回しで蠢く狂気と恐怖を否応なく叩きつける。こんなキャラクターデザインでは恐怖など描きようも無いと思ったのだが、蟷螂殺害シーンに限っては、「リアルじゃなくても狂気は描ける」というのが嫌というほど伝わってくる。 蝶々戦は、事前に蝶々自身が大量の死亡フラグをばらまくという可哀想なネタもありつつ、最も「少年漫画の主人公属性」が強かった蝶々の「努力と友情」を全て丁寧に踏みにじっていく。構えを取った蝶々と七実の対峙するシーンは今回最も緊迫感に溢れる場面で、七実の映像は引きのものとアップのものが交互に移り変わるのに、蝶々を写すカットでは、必ず大きく引いて蝶々の全体像が小さく映るのみ。終いには七実がいびつな笑みを浮かべた口元がアップになり、蝶々の矮小さとの対比が痛々しい。己が努力のむなしさを末期に叩きつけられた蝶々の哀れなことと言ったら。 そして最後は、虫組3人の意志を受け継ぐ蜜蜂との対決。このあたりまで来ると流石にオチは読めるようになるわけだが、それでもただひたすら任務に忠実であり、先に逝ってしまった2人の意志を継ごうと奮戦する蜜蜂が痛々しい。ご丁寧にとどめに使った毒薬の伏線まで七実自身が回収し、まさに虫けらのごとく、彼らはひねり潰されてしまった。最後の煙草のくだりだけは一応人情にのっとった処理がなされていたみたいだが、殺すことに一切の躊躇いがないのに、敵の最後の願いだけはあっさりと聞き届けるあたりが、逆に七実の「狂気」を表しているように見える。これで蜜蜂の最後の「刀で殺してくれ」などの願いも無下に踏みつぶしてくれれば、単なる殺戮狂ということで説明がつくだけ楽なのだ。残念ながら鑢七実はそんな人物ではなく、単に「他人を殺すのが極端に容易く、抵抗がないキャラクター」なだけである。 このエピソードは……面白かったです。作品の構成自体はさておくとしても、今回描くべきはあくまで「鑢七実という人間」。それを余すことなく画面上で展開させ、背筋に来るような筋運びで見せられたのだから、刀集めがどうなろうと文句の有り様もない。正直、こういうのがもっと見たいです。 今回は、こんな設定のおかげで七花ととがめにはほとんど出番無し。とがめは冒頭の鎖骨のくだりで嫌というほど存在感を示してくれたので別にいいんですけどね。いやぁ、今期は田村ゆかりはエロ声優ってことでいいんでしょうか。代わりに主人公を務めた(?)虫組3人は、なかなかいいキャスティングでした。個人的には蝶々役が阪口大助っていうだけで満足だったが、蟷螂役の保村真、蜜蜂役の三浦祥朗など、きちんと「主人公」出来るだけのキャストが集まっています。 そしてなんと言っても七実の中の人、中原麻衣。もう、流石の一言ですわ。個人的には鴇羽舞衣、森宮蒼乃、竜宮レナという3大ヤンデレキャラを生み出した中原ボイスは至高だと思っているのだが、今回は既にヤンでもデレでもない、単なる狂気。この空気を作れるのは、業界広しといえども数える程しかいないのではなかろうか。静かな中に孕む迫力、殺意、そして無垢。役者ってすげぇ。中原麻衣の記念碑が、また新たな文字を刻んだ。
相変わらずじっとり、しっぽり進んでいます第2話。この緊張感を維持しながらもゆっくりと流れる空気は、なかなか他の作品には無いものですな。
五葉のメンバーと顔合わせを終え、次第に政之助が引きずり込まれていく様子を描く今回。何とも奇妙なのは、弥一以外のメンバーは政之助の「役に立つ部分」を見ておらず、本来なら情けをかけてやる必要が無いという点。梅の態度なんかはそれが分かりやすくて、最初はひどくぶっきらぼうな接し方をしており、おたけとの関係を見て味噌汁をこぼしたり、色々ときつくあたっているシーンも見受けられる。しかし、おたけは最初から政之助に対して親しげに接していた。これは彼女の人柄もあるだろうが、単にウブな政之助をいじるのが楽しかった、というのもあるだろう。 そんな微妙な立ち位置の政之助が少しずつ打ち解けていく最低限の条件となったのは、やはり弥一の信頼だろう。弥一に言われたからこそ梅も邪険に扱うことが出来なかったわけだし、おたけも彼の太鼓判があればこそ、政之助で遊んでみようという気になったはず。五葉という組織の中心にはやはり弥一という厳然たる存在があるということを、少しずつ人間関係を解題しながら伝えてくれている。 きっかけさえあれば、人畜無害の政之助との関係性は次第に良いものへと変わっていく。梅もいつの間にかあれやこれやと気にかけてくれるようになっているし、落ち葉拾いをするおたけとの関係性も、最初の頃よりもずっと自然なものになった。当人はまだメンバーになるという踏ん切りはついていないようだが、弥一の手練手管で丸め込まれる流れを見ると、あの店に腰を据えるのもそう遠い未来ではなさそうだ。 で、この政之助のスタンスだが……現代でいうなら完全にニートのそれ。派遣切りにあって職を探すも余計なプライドが邪魔して職種を選んでしまって八方ふさがり。今回は五葉へ加わることへの抵抗感から渋々人足の仕事にも就いてみたが、やっぱり駄目。普通に考えると、自宅を警備して最期を迎えるタイプの人間。それが気付けば悪党共の集団に丸め込まれ、片棒を担ぐようになっているという……結構まずい流れだ。幸い五葉は「いい奴ら」だったから良かったものの、一歩間違えたら転落人生まっしぐらじゃないか。この情けなさは……実に共感が持てます。江戸を舞台にしたニートの社会復帰物語。それがこの作品なのかもしれません。 相変わらず四季を感じさせる美術がきれいなこの作品。今回のコンテは宮地昌幸氏。少しずつ固められていく江戸の雰囲気が、いい感じに身に染みます。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/23)
(11/22)
(11/21)
(11/20)
(11/19)
(11/18)
(11/18)
(11/18)
(11/17)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|

