最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「Fate/strange Fake-Whispers of Dawn-」 ― いつも参考にさせてもらっているアニメの新番組まとめリストに掲載されてたからとりあえず録画していたものの、確認したら新番組じゃなくて特番だったという。ほんなら別にこの形で記事立てする必要もなかったのだが、どうやら「今後シリーズアニメになるよ」とのことで、どうせ私のことだから実際にこのアニメが完成して放送される頃には今回の作品のことを2億%忘れてるだろうから、せっかくなので備忘録がわりに。ついでに、この機会に「ぼくとFateシリーズ」っていう作文もまとめておこうと思って。 近年すっかりオタクの基礎教養みたいな顔をしているFateシリーズだが、私はこれが思いの外相性が悪い。相性が悪いっつうかあんまり興味が持てないというだけの話なのだが、多数の作品が発表されているにもかかわらず、刺さった作品の割合はそこまで高くない。一応覚えている範囲でまとめておくと、最高評価をしているのが「Fate/Zero」で、これは文句なしの傑作。次点はやっぱり原点たる「stay/night」になるのかな。ちなみに私の場合stay/nightと言ったらディーン版の方が印象が強い。新作の方はぶっちゃけあんまり覚えてない。あとそこそこ観てたのが「Apocrypha」で、「グレイたんかわいい」と言い続けてるのが「ロードエルメロイの事件簿」。この辺りはまぁ、一応最初から最後まで視聴したと言えるラインナップ。残りはもうあんま覚えてないけど、なんか塔を登るみたいなやつは途中で訳わかんなくなったし、そもそも聖杯戦争に絡まない上にソシャゲ作品に分類されるFGO関係は論外だ。 こうしてみると、私は純粋にバトロワ形式の聖杯戦争というシステムに関しては非常に好意的である。バトロワ大好きなので、多分そのシステムに則り、最も正面から描ききったZeroが一番楽しく観られたのだろう。stay/nightに関しては、第1作であるにもかかわらずいきなりルールの横紙破りが多く、アーチャーの存在を筆頭にアサシン、そしてギルさんの登場、最後にひっくり返す聖杯の存在まで、「あれ、おもてたんと違う」という思惑とのズレが評価を下げる結果につながっているのだと思う。Apoがそこまで評価を上げなかったのも「真面目にルール守ってよ」という要求が強いかな。まぁ、後になって考えれば、第1作stay/nightの時点で「そういうシステムだと思わせといて色々驚かせたい」という作者の意図は理解できるもので、単なるバトロワで終わらせちゃぁ物足りないというサービス精神がああしたギミックに結びついたのだとは思う。おそらく、当時マジでノベルゲームとしてのFateをプレイした人間だったらそれなりに盛り上がって作品にハマるきっかけにもなったんじゃなかろうか。ただ、残念ながらシリーズアニメとしてはどうしても情報量が過多になってしまい、設定を飲み込む前に「その設定、ひっくり返そう!」と言われてしまうと「いや、ちょっと待て」が先に来る。その結果、そこまで印象が良くならずに「なんか裏切られた」という印象だけが残ってしまったんじゃなかろうか。 そんなわけで、結局シリーズ全体の流れに乗ることが出来なかった作品には違いないのだが、そうした「元々のバトロワ設定でちゃんと見せてよ」派からすると、今回のこのスペシャル版は非常に魅力的に映った。はっきり言おう、めっちゃ面白そうだった。久しぶりにちゃんとサーヴァントを召喚して戦う聖杯戦争っぽいし、いきなりギルさんとエルキドゥをブッパしてちゃぶ台をひっくり返しかけて寸止めする手管も、「また設定そのものをうやむやにする気か!?」というハラハラ感をすんでのところで押し留めつつ、新たな聖杯戦争がどんだけ無茶苦茶になりそうかを暗示してくれている。居並ぶサーヴァント、そしてマスターの癖の強さも実に興味を惹かれるものになっており、ぶっ壊れアサシンの一筋縄で行かない関係性、よりによって一番似合わなそうなやつのところに行ってしまったバーサーカーのミスマッチ、そして一番闇(病み?)が深そうな日本の女の子のところのあれこれ。こうして「とんでもねぇ奴らが出揃ったぜ!」という名乗りを挙げているタイミングが、バトロワ設定の最大の花道である。ここから面白くできるなら言うことなしじゃん、って思ってたら、なんと原作は成田良悟だっていうじゃん。ぐちゃぐちゃ群像劇の第一人者が担当してるシナリオなら、ぐちゃぐちゃ聖杯戦争も面白くなりそうじゃない? アニメーションの方も幾らか野暮ったくある線の太いクセのあるデザインがかえって好印象。まぁ、特番だったからってのもあるだろうが作画クオリティはMAXを振り切っており、シリーズアニメが毎週このクオリティを出せたらとんでもないことになりそう。コロコロとカメラを切り替えながらも惹きの強いコンテワークも見事なもので、正直視聴中は「来週からこれが毎週見られるのかぁ」って勝手に期待しちゃった。だからこそ、「こんだけのことやっといてお預けなのかいッ!」っていうのは至極もったいなくあるが……フットワークが軽いんだか重いんだかよく分からんのもでけぇプロジェクトの宿命だなぁ……。 というわけで、是非とも万全な形で完成させ、私に新たなFateシリーズの魅力を伝えていただければと思っております。 最後に一言……グレイたんにしゃべらせろやぁ!!!
PR 「ワールドダイスター」 6→7 エキサイティングな舞台をありがとうございました。舞台アニメ、無茶なタスクだと思ってたのに、展開されるアニメはことごとく傑作になってる気がするのは気のせいでしょうか。あぁ、「スタミュ」あたりは置いとくとして。 「演劇アニメ」ということで当然比較されるべきはスタァライトということになるだろうが(??)、あちらが飛び道具とトリック満載のサーカスだとするなら、こちらは1つの設定からジリジリとその世界観を押し上げてくる大相撲みたいな作品である(比較したとしても喩えがおかしくない?)。構成自体は色々とトリックが仕掛けられており、1、2話あたりでは「あれ、静香ってもしかして……」という部分で釣り針を仕掛け、不穏な空気で視聴者を引っ張り込む。そして静香の正体が判明した後も、別にそこで弾切れになるようなこともなく、きちんと「舞台アニメ」という骨子をソリッドに固めていくことで興味をひっぱり続けることに成功している。こんな形で「舞台少女アニメ」が「異能力バトルもの」と組み合わせられるとは思ってなかったもんね。いや、冷静に考えると「異能力」の部分はそこまで本筋に有効利用されてないという話もあるのだが……雰囲気を作ったもんの勝ちよ。何よりも私は素直に引き込まれ、色々と妄想を働かせて楽しんでしまったのだ。こうして「この世界はどんなふうに作られたんやろ?」ということを視聴者に考えさせただけでも今作は勝ちである。 また、謎の技術を駆使した「舞台空間」の創造も今作の功労の1つで、どうしても視聴者目線で「今は日常なの? 演技なの?」ということが判断しづらくなってしまう「演劇もの」において、「今、これは演技をしてるんです!」というのがメタレベルに視聴者にのみ分かる手法として「はっきりと作画スタイルを入れ替える」という形で解決してくれたのは目から鱗。冷静に考えりゃ「何をしでかしてるんだ?!」というとんでもねぇやり方なのだが、それが魅力的に見えてしまったし、何よりサボりでも単なる技術のひけらかしでもなく、そこに作品世界を支える確固たる意味が与えられているのは強い。何も地下に用意された闘技場に移動することだけがレヴューのスタートを意味するのではないのだ(当たり前だ)。 そうして構築された「舞台バトル」の世界。少年漫画的な要素を押さえて分かりやすい切磋琢磨の物語にしてくれたので余計なことを考えずに楽しめたし、いうて「女の子の関係性」には違いないのでそっち方向での伸びもまだまだ期待できる。ソシャゲのリリース前作品としては、やり切れることは全部やったんじゃなかろうか。振り返ってみれば、スタァライトも「ソシャゲのリリース前作品」だったんだよな……あのゲームは手をつけなかったけど、今どうなってるんでしょうね。 今作のゲームについても、きっと私はプレイしないと思うが、人気になって欲しいものである(他人事ムーブ)。今確認したら単なるリズムゲーやんけ!
ラストの演出が綺麗に決まりすぎててどうにかなってしまった、最終話! 上記サブタイ部分はそのことに敬意を表し、前回の次回予告形式にしておきました。ちなみに私がもっとも敬愛するアニメ作品の1つである「妄想代理人」の最終話のサブタイトルが「最終回。」だったので、これはこれで趣があります。 あまりにも綺麗に、遺恨なく終わらせてしまったので、正直言ってちょいと優等生すぎやしないかと思ってしまったお話。先週までの時点で「大人が上の方で好き放題やっていた政治の話」についてはスレッタたち主人公サイドにはどうしようもない部分であり、そうした「天の上」で行われていたことによって最終的な展開が思い切り左右されるのはどうかという疑念は持っていた。今回は「天の上」よりもさらに上となるデータストームの超絶支配が起こったことでマーキュリー姉妹が世の中の全てを司る神の座にまで上り詰め、あらゆる出来事を自分たちの望み通りの形に改変してしまいましたよ、というのが(乱暴ではあるが)ことの顛末である。見ようによってはあまりにご都合主義的であるし、「そんなんありかよ」という幕引きにも見える。 しかしまぁ、ここまでの展開でクワイエットゼロを代表とするプロスペラらの開発したシステムの無双っぷりはすでに描かれているし、無限の可能性を秘めたエリクトの存在も一応は定義されており、そこにエリクトが唯一認められる血を分けた姉妹であるスレッタが合流したのだから、多少の無茶は許されようというのが大筋での主張。そして、結局我々はデータストームの何たるかをよくわかっていないので、「そうなれば、そうなるやろ」という事実を認めざるを得ないのである。元々プロスペラが仕込んでいた企みの大きさを考えれば、彼女の思惑が破綻したとて、その残り火だけでも事態を丸め込むくらいのことは何とかできたということ。今回はそこにミオリネの策略もギリギリで間に合い、いわばスレッタの「家族全員」での団結作戦で一旦の解決を見たということにしておこう。 そして何と言っても一番のサプライズは、そうして種々の「データの海」にアクセスしたことにより、そこに待ち構えていた4号君に再会できたことだろう(ソフィとノレアの影が見えたことは多少やりすぎかもしれないが)。4号君が出てきてくれたことって、もちろん5号君や視聴者に対してのアピールにもなっているのだけど、何よりもスレッタ本人にとっての救済になっているのよね。これまで何名か印象的な死者を出している本作だが、やはりスレッタが一番影響を受けたのは4号君だろうし、彼の死をきちんと意味づけ出来ないと、スレッタは本当の意味で前に進めなかったかもしれない。そこにきちんとケジメをつけてくれたのはありがたい話。 あとはひたすらに宴の始末。各地でのエピローグは納得できるものもあり、「そんなんありかい」もあり、「それで終わりかい」もあり。チュチュさん、なんで最後の最後に一際口が悪くなってるんだろう……あとエリクトの最終的な扱いはちょっと笑ってしまったな。まぁ、あくまであのマスコットは端末でしかなくて彼女の本体は未だ膨大なデータストームの中に定義づけられてはいるのだろうけど。そんな魔法少女のマスコットみたいなポジションにならんでもよかったのに。あと、作中のポジションはさほど重要でもないくせに異質な存在感でやたらと人気を博したセセリア、あいつ、結局最初から最後まで何一つ損してないのズルくない? オタク君に優しくないギャル、どこまで行っても最強か……。 そして我らがスレッタ&ミオリネの顛末。プロスペラの(一応は)生存ルートになったことはちょっと予想外だったが、まぁ、ここで母を失ってはスレッタの物語として不完全になってしまうからね。小姑をたくさん引っ提げて、2人の新婚生活は充実しているんでしょう。ミオリネさんがあまりにも柔らかく笑うものだから、本当に3年間でどんな生活を送っていたものかと色々と妄想が捗りまくってしまいます。結局視聴者が一番見たかったものを見せてるだけなんだよなぁ……。 というわけでラストの演出。そうね、前回サブタイトルを明かさなかった時点でこうなることは予想できててもおかしくはなかったかも。私は去年の「アニメグランプリ」企画のアニソン部門で「祝福」を選出し、「エアリアルはスレッタにとっての祝福でもなんでもない、母親からの呪いではないか」と書いた。1期時点では間違いなくそれで合っていたとは思うのだが、全てはスレッタの手によって打開され、眼に見える全ては祝福となった。あまりにも鮮やかなこの完成図を、我々はただ享受するだけである。そう、目一杯。
○「ホリミヤ -piece-」 ― 2期目といえば2期目。ただ、構造はどうやら「王様ランキング-勇気の宝箱-」と似たような形をとっており、1期の時に選ばれなかった本編の合間のエピソードを拾い上げる形での新作アニメということらしい。「王様ランキング」の1年ぶりの放送ですら微妙に内容を忘れてたというのに、こちらは1期が2年以上前ということで絶望的じゃん……と思いきや、そうでもなかった。 というのも、これは本当にたまたま(?)なのだが、今期の新作アニメの放送にかこつけて、電書版がいくらか無料読み放題になってるんですよ。「そういや中身すっかり忘れてるからな」ってんでほんとに最近これをちょっとつまみ食いの形で再読(漫画読むのは初めてだけど)。おかげでだいたいどんな空気感の作品で、どんな人間関係があったかを思い出すことができた。ちなみに「1期の合間を埋める形の2期」であるという事実についても、1話目の修学旅行エピソードがコミックだと1巻に収録されていたおかげで「あぁ、そういうことなんか」と理解できた次第。アニメが始まる作品は原作を読まないというのが自分ルールだが、今作のように「過去に放送してた部分を読み返すだけならええやろ」っていう理由で読み始めたら、まさかの新作パートを読んじゃったという、一種の事故である。 でもまぁ、おかげでアニメの導入はやりやすくて助かりました。元々1期も嫌いな作品じゃなかったし、肩肘張らずに観られるゆるい雰囲気のラブコメは刺さるメンタリティの時には結構変なところに刺さる。2期目ともなるとどれくらい「いい」エピソードが残ってるか分からんが、わざわざこんな変な時期でアニメ化までかこつけたんだし、それなりに理由があってのことだと期待したい。
○「実は俺、最強でした?」 4 今作のいいところ→ゴットゥーザボイスが堪能できる。以上だ! というわけで今期も容赦無くやってくるなろうストリーム。もうこの際だから書いとくけど当然3話切りの最有力候補である。出だしからして純正のなろうであることを隠そうともしていないし、ご都合主義をオブラートに包むことすら放棄した毎度の展開はさぶいぼが止まらない。今作で特筆すべきはなんといっても主人公に与えられた「結界魔法」とやらの存在で、一応女神が与えたチートは「桁違いの魔力」だったはずなのに、それに輪をかけてイカれた万能魔法を使って世の中の全てを好き放題できる様子は全くもってワクワクしない設定である。あとは養父などが発言した「この攻撃はLV30以上でないと避けられないはず!」みたいなレベル至上主義もキツい。かろうじて1話目時点で「アイテムボックス」「鑑定スキル」などの名前が出てこなかったことだけが救いといえば救いだろうか(いや、でも自分の魔力値鑑定してたな……)。「はじめに下僕にするのが犬」修正も加えるとやっぱり減点した方がいいかもしれないな……。 というわけでゴットゥーザ様のご利益こみでこの点数。一応映像部分は1話目ということもあって格別悪くはない。制作スタジオは「金装のヴェルメイユ」と同じところらしいので、それなら最後までそこそこ安定して走りきれる可能性は残っているか。あと、幼女な妹が種さんという配置も意外といえば意外。人生何度目か分からない「これ種さんなのかよ」サプライズを喰らってしまったのは悔しくも嬉しくある。ここから奇跡の逆転ホームランが……ないやろなぁ……。 なんか似たようなタイトルの似たような作品あったよなぁ、と思わせるアニメだが、割とがっつりエロい方にも寄せており、もうこれならいっそ僧侶枠に回せや、と思わんではない。 Twitter漫画あたりから派生してんじゃねぇかな、という内容は「先輩がうざい後輩の話」と完全に被る。ちなみに「先輩がうざい〜」については、放送当時特に興味が湧かなかったが放送後、原作者がそのままの名義で作品のエロ絵も描いているというなんともやるせない事実が判明したのちに割と見てたりする(エェェ……)。やっぱエロくないと思っていたものにエロを上乗せされる方が意外性のサービスってのはあるもんですよ。 そういう意味では、今作はもう、最初からエロ方向にも思いっきりやりますよ、という予備動作が露骨なので「そんな奴おらんやろ」で終わってしまいそうな予感。元々この手の一発ネタくさい「職場もの」みたいなのはあんまり惹かれない傾向にあるのだが、今作の場合もその流れが顕著。ただただ男に都合がいいだけの脳内お花畑非実在先輩の存在は、あまりに受け入れ難く、いっそ可哀想な人に見えてくるので痛々しい。実際の職場にこんな奴いたら、むしろ怖くない? どうしても「都合のいい要素」で構成されていることが見え見えなので、その中に「人格」を感じ取りにくいというのがなぁ。 というわけで、初回はエロ要素についても「小さい先輩なら乳も小さくしとけや!」という不満があるためにややマイナスの印象。まぁ、映像部分にそこまで落ち度はないので、ここから万一シナリオラインで普通に面白いものが出てくれば盛り返せる可能性はあるが……この設定で面白いドラマって描けますかね? 正直あんまり期待してない。 「おめぇ、前クールであんだけ『カワイスギクライシス』に耽溺してたんだから、現実云々とか捨て置いて単に可愛ければいいんじゃないんかい」と思われるかもしれませんが、そんなことはないんです。だって、猫は存在してるだけでかわいいじゃないですか。人はそうじゃないんです。世の中の全てが猫になれば、なるほどアニメと現実の境目もなくなるかもしれませんね。明日、家のドアを開けたら世界中が猫になっていたらどうしよう。助けてシュレディンガー! 注:私はクスリなどはやってませんが、体調不良による風邪薬の影響はあるかもしれません。 ○「ライザのアトリエ〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜」 5 「うにっ!」で「た〜る!」な作品のアニメ化。いや、タルは出てきてないけど。錬金術師の兄ちゃんが投げてた爆弾が樽だったかも。 アトリエシリーズのシリーズアニメ化って実は初の試み? こんだけ息の長いシリーズでアニメに触れてなかったってのは珍しいなぁ、とは思ったけど、考えてみりゃつい最近も「Legend of Heroes」っていう例があるので、ゲーム作品のアニメ化ってのは案外障害が多いものなのかもしれない。今作にしても、なんかネット界隈で変なバズり方して知名度が上がってなければ出てこなかった作品かもしれないしね。いや、あのバズりが理由なのかどうかはしらんけど。 というわけで「太もも作品なんだろ?」くらいの知識しかなかった作品。なんとライデンフィルムは前クールで「勇者が死んだ!」も担当しており、2クール続けての太もも作品とあいなった。いや、今作が太もも作品かどうかは知らんけどね。少なくとも1話目を見る限りでは「もちろんセールスポイントとして押していきますが、そこまでクドくならんように。エロで客を集めるタイプの作品じゃないからね」くらいの節度は守ってくれてそう。まぁ、女の子の身体を舐めるように接写していくエンディング映像にはそういう意図しか感じられなかったし、要所でやはり太ももにスポットは当たっていたが……汚れた目で見なければそこまで焦点を絞った演出にはなっていない。 その分、とにかく丁寧に作品の成り立ちが紡がれており、1話目が1時間という贅沢な尺の中で、地味でなんてことない辺境の島の娘っ子が、錬金術師を目指すことになる立志の物語がきちんと説得力を持って描かれている。冒頭の生い立ちを聞いて「なんでこいつが錬金術やるんや?」と思ってみてたんだけど、ちゃんと憧れを抱き、目指すところから始めてくれるのね。言われてみりゃ、歴代の錬金ヒロインの中でそこまでちゃんと描かれたのがどれくらいいるのかはよくしらねぇや。 ちなみに、以前どこかで書いたかもしれないが、私は「アトリエ」シリーズは初代と2代目(マリー・リリー)のみプレイしている。そのために基本的な作品の骨子は知っているし、どういう部分に魅力があるのかもやんわりと理解はしているつもりだが、あれからもう何年経ったかも分からないし、作品のセールスポイントがすっかり変わってしまっている可能性もある。でもまぁ、1話目をみてたらあんまり心配する必要もなさそうだ。ほんと、こんだけオーソドックスな「RPG最序盤のチュートリアル」を丁寧にやってくれる展開、久しぶりに見た気がする。「田舎者の主人公が冒険心を抑えきれずに里を飛び出すぜ!」なんて遥か昔から何本も描かれてきた物語のきっかけだと思うのだが、なんでだろう、最近のアニメだとこういうベタな語り出しって案外なかった気がするのよな。そういう意味では、丁寧さは決して悪いことじゃないと思います。 ただまぁ、それが面白いと思えるかどうかはまだ判断のつかないところではある。丁寧さに好感は持てるものの、それが面白くて1時間があっという間、なんてこともなく、粛々とシステムの説明が終わった感じ。これからの冒険の内容次第だが……アトリエ系の作品の醍醐味である「収集と調合」みたいな要素は受け身で見るだけのアニメ作品とあまり相性がよくないということも、以前何かの錬金術作品で触れていたことである。今作はその辺の要素をブレイクスルーすることができるかな? 太ももだけじゃブレイクにはならんからな。
「地獄楽」 6→5 想像以上に彼岸島。いや、彼岸島のディティール知らんけど。終わってみれば、なんかこう、今期のアニメの中では一番ジャンプっぽい漫画だった気がするな。 1話目をみた時点での「時代劇って当たりが少ないんだよなぁ」っていう印象はあんまり意味がなかった。何しろすぐに時代も何もかもがどうでも良くなり、彼岸島に突入してしまったからだ。そこから先の雰囲気の作り方、そして筋立ては真っ当なジャンプ漫画のそれであり、あんまり新鮮味はないけどいいように捉えれば堅実な作りの作品になった。バトルが途中から気合いのみのインフレバトルになっちゃうのも、ジャンプ漫画なら伝統なのでそこまで悪いもんだとは思わないし。 残念だったのは、最大の売りとなりそうだった極彩色の見事なグラフィックが、途中で力尽きてしまったこと。いや、色彩設定に迷いはなかったとは思うが、単純に動画部分での体力が尽き、あまりに華美な装飾をコントロールしきれなくなってしまった。おそらく今作の魅力を最大限に発信するための手段は、とにかく現実感の乏しい「極楽」的な世界を展開し続けることだと思うので、その部分で屋台骨が揺らいでしまうと、やはりいくらか印象は下がってしまった。いや、贅沢な注文だとは思うが……純粋にもったいないと思ってしまったもんでね。 でもまぁ、当然2期はあるようだし、ここからストーリーが展開していってもっと盛り上がる何かが出てくる可能性はあるだろう。こうしてどんどん話が大きくなっていくタイプのバトルアニメは風呂敷を畳むのが大変なのが気になるが……なんとか、綺麗な風呂敷が見てみたいですね。
「アイドルマスター シンデラガールズ U149」 6→6 私は常々「やりたいことが伝わってくる」ことは評価の対象だという姿勢を表明している。成功するにしろ失敗するにしろ、「なるほどこういう新しいことにチャレンジしようとしたのだ」ということが伝わる作品作りが好きだ。そして、今作においては伝えたいメッセージはあまりにも明確すぎた。「こどもは可愛い」。 はるか昔に作られた、オタクとイケメンの差を揶揄する画像で「俺、子供とか好きだから」って言うセリフをイケメンが言えば子供好きな好青年になり、オタクなら犯罪者予備軍になる、みたいなやつがあったが、さて、今作を見て楽しさを見出す人間はどちらであろうか。まぁ、犯罪者予備軍になる可能性を決してゼロにすることはできないのだが……今作が訴えかける「子供の愛らしさ」は決して犯罪者育成を目的としたものではない(当たり前だ)。ただ純然たる「無垢」に、正しさと崇高さを見出したものだ。 かつてキリスト教社会では、子供というのは大人になる以前の「足りない」存在として一方的に教示されるべき存在だったという。子供は愚かであり、未熟であり、未完成なものだった。しかし、そんな流れに変化が訪れたのは近代における児童文学の勃興期。そこではキリスト教的な教義を解体、純粋無垢な子供は神に近い存在として再解釈され、時に大人を導く存在としても描かれるようになったという。これが、fairytale(御伽話)である。 今作は、まさに現代に甦ったフェアリーテイルである。子供を徹底して無垢にして善なる存在として描き、対比的に大人が汚く、歪んだ存在として描いた。あまりにも明快かつ単純すぎるその構図はあまりに露骨で閉口してしまう部分もあるが、今作は起点からしてもうその部分を揺るがせにはしない。誰が何と言おうと、主役は子供で、子供は正義なのだ。小さなアイドルが最後には最も輝かしい姿を手にし、大人たちを教導する存在となる。偏執的とも言える圧倒的な作画力でもって描かれたライブシーンは、新たな時代の宗教画(icon)。そう、かつては禁止された偶像(idol)の姿に違いない。 新たなる宗教観の到来。これはまるで、新大陸に新たな神を持ち込み全てを塗り替えたかつての西欧諸国の宣教の如くある。コロンブスがアメリカ大陸を発見したあの時代の、価値観の支配の物語。「under 1490」とは、歴史に打たれた楔を模した名称なのだ。 注1・表記の歴史観は、個人の独断によるもので根拠は何もありません。 注2・クスリとかやってません。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(01/31)
(01/30)
(01/30)
(01/29)
(01/29)
(01/29)
(01/28)
(01/27)
(01/26)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|