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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 突然のミステリドラマ、第10話。本人らは茶化して言ってたけども、コウくん、割と探偵の素質はあると思うよ。彼の場合、一番の強みはどんだけとんでもない状況でも物おじせずにいられる胆力の強さ。ナズナちゃんに振り回されてるうちに、ちょっとしたことでは動じないようになっちゃってるのでね。今回の事件だって、本当なら一介の中学生に解決を依頼するようなもんじゃないしなぁ。

 前回が純情ヤンキーのセリちゃんのエピソード、そして今回はあざとメイドのミドリちゃんのお話ということで、この辺の話数は「他の吸血鬼ヒロインの個別エピソード」で埋めていく展開になってるんでしょうかね。コウ・アキラちゃん絡みで真昼の話をもうちょい掘り下げると思ってたのだが……その辺はまだ後でやるのかしら? とりあえず、吸血鬼ガールズの中では一番能天気っぽかったミドリの話なので、今回の話は犯罪がらみであるにも関わらず基本的にはアホが先行する展開になっている。

 手慣れたメイド業務をこなすミドリちゃんの方にはあまり見どころはないので、気になるのはどっちかといえば慣れないが故に変な魅力が突き抜けるナズナちゃんメイドの方だろうか。彼女だって一人で「接客業」をやってるんだから基礎的なスキルはあるはずなのに……何故か客の呼び方の時点でひとしきり悩んでしまうという。まー、あんまりお客の呼称で悩む職種ってねぇもんなぁ。「初めてのご帰宅」みたいな独自のワードをうまく使いこなせないと、もしかしたらメイド喫茶は大変な職業なのかもしれません。まぁ、あれからもちょくちょくバイトに入ってるってことは、ナズナちゃん自身も手応えがあったってことだろうし、それを受け入れる風変わりなお客さんもいたってことなんだろう。世の中需要と供給が噛み合えばそれでいいのです。

 で、そんなナズナちゃんは今回も単なる賑やかしであり、一応話の焦点はミドリの同僚であるアリサちゃんというメイド。ちなみに中の人で言うとジャヒー様と式守さんなので、やたらテレ朝っぽい番組構成である。なんとなくいい人っぽい顔の裏にちょっとした問題を抱えた少女だったのだが、それを看破したコウ、そして、病巣をなんの抵抗もなく抉ったミドリのおかげで無事に大きなトラブルにもならずに立ち直れたようである。今回の最大の見どころはやはり「人間なんてだいたいの奴が病気」とのたまうミドリちゃんの精神性だろう。吸血鬼サイドから見れば人間なんてものはどれもこれも大した差はなく、勝手に悩んで、勝手に死んでいくどうでもいい存在なのだろう。だからこそ永久に理解できないその精神性を「病気」とバッサリ切り捨ててあまり興味もなさそう。これも吸血鬼のスタンスの典型の1つなのではなかろうか。前回のセリちゃんとは好対照を成しており、あまりに相手との関わり方で悩んでしまったが故に殺意にまで転じたセリちゃんに対し、ミドリは「おかしいのが当たり前なんだし、そんなんでいちいち悩むなんて馬鹿馬鹿しい」と興味すら持たない。普通に考えればそんな奴とコミュニケーションを取ることすら難しいはずなのだが、それでも人気ナンバーワンメイドに君臨してるあたり、やはり吸血鬼は強いのである。

 コウのやつも、改めてそんなミドリから「お前も病気みたいなもんだ」と言われてちょっとショック。でもまぁ、こうしてよふかしを続けて吸血鬼との珍妙な交流を続けている人間は確かにまともではないか。コウがきちんと自分の特異性を受け入れて今後のあり方を考えた時に、もしかしたらナズナちゃんとの正しい付き合い方も見えてくるのかもしれない。

 

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 雪音タン……第8話。これ、相当エグいものを見せられてるんよ……そりゃ挫けて四つん這いで倒れ伏したとて誰にも責められるようなもんじゃない。こんなん、人間の所業じゃない。

 ついに明かされたゆきもじの真実。そして、かつてTINGSだった時代の思い出、雪音、めっちゃいい奴すぎて本当に辛い。歪なパーツばかりが集まったTINGS。放任主義がすぎる社長の下、かろうじて芸能活動の経験があるただ1人の人間()である雪音は、全責任を負って仲間達の指導にあたる決意をする。そうしないとユニットが前に進めないと判断したのだから当然のことだが、本来なら横並びであるはずのメンバー5人の中でわざわざ責任者のポジションを買って出るのは完全なる慈善である。そのために他のメンバー以上の負担を強いられ、その中でも仲間のことを思って最善だと思われる活動を提供し続けた。それが認められたからこそ紅葉はあれだけ懐いてくれたのだし、他のメンバーだって間違いなく雪音のことを「リーダー」だと思っていた。そう、ただ1人、青天国春という地獄のような存在を除いては。

 すべて、事実を知った雪音が涙ながらに吐き出した通りである。春の真実を知ってしまったあとでは、今まで自分が良かれと思ってやってきたことがすべて「どの面下げて」になってしまう。何も分からずに偉そうなことをいってきた馬鹿に見えてしまう。決してそんなことはないのに。誰もそんなふうには思っていないのに、雪音からしたらそう考えるしかない立場に追いやられてしまう。そして、悪意も無く、雪音をそこまで追い詰めたのは間違いなく青天国春なのだ。こうなる前にどこかで止める方法はなかったのか。

 考えられる諸悪の根源は、社長である。彼女はすべてを知った上で、あの状態のTINGSを放置して成り行きを見守っていた。しかし彼女とて悪意があってそんなことをしていたわけではなく、おそらく社長自身も、青天国春という大きすぎる才能を持て余し、どのように処理したらいいのかを決めあぐねていたのだろう。春との間にどのような密約がなされたのかは来週以降に明かされるのだろうが、とにかく「ユニットの中の1人」として春は「隠れてアイドルをやる」ことになった。その状態の仮面をまとった春をユニットで扱うためには、何も知らない状態のメンバーの中にしれっと放り込んでおくのが一番いい。事実、しばらくはTINGSの活動はそれでうまくいっていたのだ。

 しかし、崩壊のきっかけは紅葉の観察眼だった。雪音の「演技」すらも看破してみせた紅葉の「人を見る目」は、いよいよ春の欺瞞を見抜く。見てみぬふりでは紅葉まで同罪になってしまうので、これは雪音に申告せざるを得なかっただろう。そして、事実が白日の下に晒されれば、もはや「切磋琢磨するアイドルグループ」は成立し得なくなってしまう。残念ながら、社長が春のために用意した「ステージ」は失敗だったのだ。そこで社長は、雪音が気づいたそのタイミングで彼女をギリギリ押しとどめ、今度は「ライバル作戦」を立案。「危険な賭け」だとは承知の上で、雪音を造反させ、いわば春の当て馬として使う形になる。その場しのぎの案としては、TINGSの完全崩壊を防ぎつつ、未来への道を残す妥当な思いつきではあったが、唯一、それが雪音の人間性を蹂躙するものであることだけが難点だった。そして今、TiNgSTINGSに戻るか否かという議論が沸き起こり、溜まっていた澱がすべて最悪の形で溢れ出したのだ。

 現時点では間違いなく、春が最悪で、とにかく全部悪い。ただ、社長の様子を見る限りでは彼女にも彼女なりの事情と心情があり、「本気を出してはいけない」という戒めを自分に与えていたのだろう。次のステップは、この春を打破するラストステージということになる。一番の正攻法は、それこそ雪音が狙っていたように「全員が春の本気に耐えうるレベルまで這い上がる」こと。ただ、それがどうやら恐ろしく難しいことは、雪音のこれまでの努力から窺い知ることができる。であれば、TINGSに残された道は「春の除外」しかないのだが……。

 さぁここからが正念場。この春の問題を最終的に丸く収めてこそのマネージャーくんか。春は「ポスト(道標)」を目指しているのだ、肩を並べる仲間という形だけでなく、先に立つ者として、ユニットを引っ張る形で、何か融和策が見いだせないものだろうか。

 

 

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 いいなードイツ、第10話。俺もいっぺん本場のボドゲマーケットを見てみたいという気持ちはあるが……でもドイツ語も英語もさっぱりだから無理かなー。昔、とある知り合いがドイツまでわざわざボドゲのフェスを見にいって、その結果、単位が足りなくなって大学卒業できなかったっていう素敵な思い出があります。

 こちらは大学どころか人生を卒業しそうな千束のお話なんですが、相変わらず千束自身がいつも通りに振る舞ってくれているので、あんまり悲壮感は無いですね。そもそもが「なんとなく充電切れたら終わるからもって2ヶ月」というやんわりな余命宣告なもんだから、どこで何したらダメなのかもよく分かんないんだけどね。実際にリコリコの業務は平然と行ってたわけだし。ただ、どうしても周りの連中は気にしてしまうってんで、たきなは追い払ったけど結局リコリコ閉店の流れに。ちなみに、関西は放送が遅いのでこのタイミングなんですが、どうも今作は話題性ばかりが大きいようで、関東での放送のタイミングでリコリコ閉店のお知らせがTwitterで回ってきちゃってちょっとしょんぼりしました。

 お店閉めちゃったらもう余生を過ごすしかなくなるのだが、そこはきちんと真島が空気を読んで特大の面倒ごとを提供してくれる。ここでDAを選ぶか、吉松を選ぶか、好きにしなさいというまさに人生最後の選択を迫る展開。まぁ、ミカと2人して一通り悲痛な雰囲気は出した後なので、その辺の選択にあんまりジレンマはありませんでしたがね。結局千束の中での吉松の存在価値があんまり揺らがないもんだから、せっかく「悲しき過去の事実」が明らかになってもこれまでの構造に影響を与えにくいんだよな。「それはそうとしてヨシさんは救おう」が秒で決まっちゃうからね。まー、最後までブレないところが千束らしさなので、これはこれでいいんでしょうかね。

 どっちかというと、ブレるというかいまいち目的意識がはっきりしないのは真島……いや、DAの方かな。とにかく真島は上っ面だけを取り繕うこの国のシステムが気に入らないからぶっ壊したいという。「都内に銃1000丁ばら撒いたったわ」という彼の作戦がどの程度うまくいくかも分からんし、どうやってそんな大作戦を実行したのかも謎ではあるのだが、多分彼からしたら達成した時点で割と満足しちゃったんだろう。あの警察官の偶発性ドンパチなんてのは真島が想定していた中でも一番「うまくいっちゃった」パターンだろうし、別にそこまで行かずとも、「自分の身近なところに、もしかしたら簡単に命を奪える武器があるかもしれない」という疑心暗鬼を民衆の中に加速させるだけでも意味はあるんだろう。

 そうして真島が動いたことは別にいいのだが……それに対するDAのお偉方の反応がな……。「千束を使えば解決するじゃん」というお叱りだったのだが、……そうかぁ? 此の期に及んで女子高生1人投入したところで、別に事態は変わらんと思うんだけど? 司令も、こんな状況でもなんとかしちゃうスーパーガールとして千束を紹介してたんだろうか? ここ数年で1人も殺してないのに? せいぜいカフェの片手間仕事でしかDA手伝ってなかったのに? なんかよく分からん神格化が進んでて、「そんな組織はいっぺんダメになってしまってもいいのでは……」という気になってくるよ。まぁ、元々リコリスが暗躍して「すべてのテロを未然に無かったことにしている」っていう世界設定に無理があったからなぁ。どうしても話が盛り上がってくるとその辺でボロは出るよね。

 とりあえず、千束の晴れ着姿が似合ってたからそれでいいんじゃないでしょうか。

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 ミーティは九蓮あがっても不滅だから死なない、第10話。いや、そういう問題じゃねぇんだよ竹書房……。どんだけ凄絶な話を展開してもエンドカードで全部リセットしてくれるのは台無しなのか、それとも配慮なのか。

 もふもふとぐちゃぐちゃの間で。本当に今作が毎回毎回劇場版クオリティでお届けしてくれる画面の情報量の多さはとんでもないもので、今回決意の別れを選択したナナチは久しぶりにたっぷりと出番をもらってその愛らしさを嫌というほどに振り撒いてくれている。もっふもふのケモ成分はこれまでの欠席を取り返すかのように愛くるしいものなのに、そんなナナチの展開するドラマは1ミリたりともモフれる要素がない。いったい何度めとなるのだろう、ミーティとの別れを選択して前を向いたナナチ。以前であればベラフの下での永遠の安寧を選択した可能性もあったのだろうが、今のナナチには大切な仲間がいる。その仲間を見捨てるようなことを、ミーティが見ている前で出来るわけがない。「次に会う時」という途方もない約束をして、ナナチは立ち上がった。次など無いと何度も思いながらの旅路。もしかしたらこの奈落ならば、3度の再会もあるのかもしれない。

 ベラフが動かざるを得なくなった村の惨状。ついに宿願を果たしたファプタの暴虐は止まることはなく、モフモフもジュルジュルも等しくぐちゃぐちゃにしていく。これまで散々見せつけてくれた村の中の色彩豊かななれはて連中のビジュアル。順繰りファプタに襲い掛かるシーンで1人1人の顔がはっきり見えるもんで、笑っていいんだか怖がっていいんだかキモがればいいんだか、もう何も分からん。たまに可愛いのもいるし、心底不気味なのもいるのだが、それらは等しくイルミューイによって生かされた命。ファプタの目にはどれも同じような塵芥としか映っていないのだろうか。元々無くなっていたはずの命をファプタが「還して」いるのだと考えればこの暴虐もある意味で必然ではあるのだが、残念ながらリコやレグ目線ではそれは止めなければいけないものである。レグの力を信じ、そして白笛の力を信じ、無謀とも思える戦いが続く。

 ファプタとの関係をややこしくしているのは、失われたレグの記憶。リコよりも前にファプタとの約束を取り交わしていたというレグ。なんと皮肉なことに、レグが失った「約束」は、リコと交わした誓いとほぼ同じ内容である。2人で冒険に行こう。宿命に片がついたら、自分のために生きよう。それがファプタとの誓い。しかし、残念ながらレグのそれはリコによって上書きされ、「姫」の願いを果たすためには目の前のレグを倒さなければいけなくなってしまっている。悲劇に悲劇が重なり沈み続ける展開。元々この村が歪みの果てに生まれたものなのだから、どんな悲劇が訪れようとも、それをただ受け入れるしかないのだが……。

 ファプタが母の無念を忘れることは無いだろう。しかし、レグがそれをみすみす見逃すこともあり得ない。であれば、どちらかが果てるしかない。鍵を握るは未だ暗躍を続けるワズキャン、そしてその傍らでただ見守るしかないヴエコ。

 悲しみの果てに、未来を見たいそす。私は何度でも書き続けますが、久野美咲の新たな地平を切り開いてくれた今作のキャスティングには最大限の感謝を。まだまだ掘れば出てくる。声優って、素晴らしい。

 

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 これがオバロだったかぁ、第10話。問答無用の胸糞悪さ、余計なことを考えない力での蹂躙。冷静に考えて「魔王もの」としてこれほど正しい姿もないはずなのだが、これが異質に見える時点で現代なろう文化ってのはやっぱ妙な雛形に成り果てたんだよなぁ。

 というわけで、「いかにして理不尽な虐殺が行われるのかを、丁寧に魔導王陛下に聞いてみた」というお話。すでに此度の対談に至るまでに相当数の人命が失われていると思われるが、最終決戦を前に「なんでアンタそんなことするん?」と正面きって尋ねてくれた王子は、今作に希によく登場する「いい奴ほど死ぬよな……」の代表選手みたいなもん。まぁ、ドラマ作りってのはそうしてフックを作っていくことが求められるので、「悪い奴らをもっと悪い奴が皆殺しじゃー」だけではカタルシスにならんのです。清濁合わせ飲んだ特大の濁流が全てを飲み込んでますよ、という説得力を出すために、わざわざ今回の顛末が描かれたわけだ。

 まぁ、それにしたって本当によく分かんない理屈なんですけどね……今回アンデッドならではの冷血転換機構が働いた描写があったのは最初の一回だけ。あのパワードスーツの存在も全くわからないままに話は終わってしまったのだが、まぁ、とにかくあそこでちょっとだけモモンガ様も慌てたが、あとの展開はずっとアインズ様はアインズ様のままだった。かの王子との対談でも、人間相手に本気で自分の成り立ちを考え直していたみたいだが、おかげで心の底からスルッと出てきた言葉に関しては、相手側にも「人間味」として捉えられたようだ。そうして現れた「人間らしさ」が「王国丸ごと皆殺し」の形になってしまうというのが、どうにも歪み切ってはいるのだが。単なる会社員ゲーマーのモモンガ様がこれを実行できたかと言われると、微妙なところじゃなかろうか。全てをゲームの中の話だと割り切ったとて、王子曰く「メリットがない」話であり、何も皆殺しにまでする必要が無いというのが普通の結論になるだろう。そこで止まらずにえいやっと最後のひと押しができちゃうあたりは、やはりこの世界で長いこと暮らしてきてだいぶアンデッドマインドが板についてきたということなのだろう。流石にこんだけ延々魔導王の役をやらされてりゃ、もう何が本当で何が悪なのかもわからなくなってるだろうしな。そういう意味で、今作はモモンガ様の「堕ちる」様子もある種の悲劇なのかもしれない。まぁ、本人がそう思ってないだろうし、周りの連中はそれこそ「幸福」なんだろうから別にいいんだけど。

 そうして最終決戦は派手に幕を引くことになったのだろう。気になるのは王国内部で蠢いているよくわからん冒険者連中だが……今作はモブに毛が生えた程度の木端冒険者でもしっかりレギュラーとして描かれるのよね。イビルアイさんお久しぶり。キャストがいちいち濃いので、「こいつらはこいつらでメインのお話があればいいのにね」と思ったり、思わなかったり。

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 当ててんのよ、第11話。当ててんのに…………。

 ノスリ編の後編。なのだが……当てウマにされたトキフサさんがショボ過ぎたもんで、なんとAパートで決戦が終わってしまった。一応策を弄していたみたいでドヤ顔で勝利宣言していたが、単に援軍を追加するというあまりにあっさりしたオシュトルの策に秒でひっくり返されてしまうあたり、本当に長の器ではなかったのだろう。最期もあまりに惨めで、完全にノスリたちage目的で出てきただけの可哀想なやつであった。まー、此度の「諸国漫遊編」はどうしてもそういう筋立てにならなきゃいけないとは思うけどねぇ。「これ、実際のシミュレーションゲームだとステージギミックが面倒臭そうだな……」とかは色々と妄想できて楽しいですけどね(ゲームやれや)。

 ちなみに、そんなステージギミックを提供すべくトキフサさんが頑張って考えてくれた対オシュトル作戦なのだが、いったい何がどうやったらあんなことができたのかがよく分からないのである。落ちたら命が無いレベルの激流を生み出す川を堰き止めてた意味も分からんし、堰き止められる技術力があるのも謎。今回の対決に向けて急拵えでやったとはとても思えないので「別の目的で堰き止めてたんだけど、そこをたまたまオシュトルたちが通るみたいだから作戦に盛り込んだろ」っていうパターン以外に考えられないのだが、そもそも馬鹿でかい川を堰き止めたかった目的って何だ。ほんで、弓矢一本で決壊するギリギリのバランスとはいえ、あんだけ巨大な木柵を作って必死に堰き止める工事はおそらく数ヶ月か、下手したら数年単位の大工事になるはず。もし別な目的で作ってたのだとしたら、それを今回のためにぶっ壊しちゃったことによる国家的損失は甚大なものになったことだろう。とんでもねぇことをしてくれたもんである。

 そして、そんなトキフサの動きも見切っていたというオシュトルサイド。逃げ道をあそこにしたのも、わざわざ川の跡まで進んだのも相手の策を引き出すのが目的だったんだろうか。途中でオウギが「川が干上がってますね」とか言い始めるの、あまりに白々しい。あのサイズの川がそう簡単に干上がってたまるか。オウギ以外の面々は特にオシュトルから作戦があるという話も聞いてなかったようだし、いったいどれだけ計算に入れて動いていたやら……。援軍申請したってことは伝令が本国に走ってるはずなんだけど、単にそれを見落としちゃったトキフサさんの凡プレイってだけの話だよなぁ。つくづく、何にも出来ないやつ。今までお飾りとしてでもトップにいたことが危険すぎる。ゲンホウもあんなんに後釜任せて隠居してんじゃないよ。

 とまぁ、可哀想な敵キャラをやっつけたことで無事に長のポジションを手に入れたノスリ。次なるミッションは「オシュトルを手に入れろッ!」である。うたわれるものシリーズはエロゲからスタートしたプロジェクトですが、そんな中で少女漫画的な純愛で初々しい姿を見せられるのはノスリくらいなもんですね。ルルティエは最後のあれがちょっと危なかったし……。ま、どこぞの某ハクオロさんみたいに嫁に取れるキャラは全部手篭めにしたらいいと思うよ。うっかり侍だって最終的にハクオロと寝てるんだし、積極的に攻め込んでくるノスリなんて据え膳以外の何ものでもないわ。……オウギが何を考えてるかは知らん。

 というわけで、2キャラ目が終わって残すところあとわずか。次はどうやらアトゥイの番ですね。ちゃんと順繰りことが進むように動いてくれる朝廷、超親切。

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「神クズ☆アイドル」 5→6

 まさかの10話締めで今期先陣切って最終回を迎えたのはこちらの作品。今期もたくさんあった「アイドルもの」アニメの中では「感想書いてない方」のグループに属する作品だが、いやはや、なかなかどうして。

 1話目視聴時点で「アイドルって死んだら必ず幽霊になるんやなぁ」と突っ込んでいた通りに、ある程度予想できるネタ設定、そして男性アイドルものという最大のハードルがあったことで正直そこまで期待していなかった作品だったのだが、終わってみればとても良い刺激があったんじゃないかと思えるようになっていた。何を差し置いても、最終話のライブでは感極まるものがあったのだ。その時点で今作にはやられてしまったと認めてしまった方がいいだろう。ラスト、アンコール明けの楽曲の「feat. 最上アサヒ」はずるいって。

 野郎アイドルはどこまでいっても「そんなもん男に見せられても」という思いがあるせいで抵抗が拭えないものだが、今作の場合、仁淀のキャラがアイドルでも何でもない上に、メンバーが吉野くんとの2人だけなので、いわゆるユニットもののとっ散らかった感じがなく、いわば「仲の良い友達とダラダラなんかやってる感じ」で話が進むので抵抗が全く無かったのはありがたい。仁淀があのキャラなおかげでアイドルの嘘くささもかなり消臭されており、純粋に「仁淀、頑張れ」と思える程度のドラマである。身の丈にあったところからの成長譚を最初から見守ることで、気づいたら視聴者もZINGS推しに引き込まれてしまっているかのようである。

 また、そうしてアイドルの生態を描いている一方で、強火オタクもテーマに盛り込んであり得ないぐらいガッツリ描いてくれているのも新基軸。既存の男性アイドルアニメで「オタク連中が発狂してる様子」なんていちいち描かれませんでしたからね。どうしたって仁淀たち3人だけのドラマではマンネリ化してしまう恐れがあるところを、余計なくらいにオタクの居酒屋会議を描くことで良い具合に視点が揺れ、いろいろなテイストを楽しむことが可能になった。どう考えても河川敷は頭がおかしいのだが、アイドルオタクなんてのは推し活してる時は頭がおかしくなっているものなのだ。その辺りの実感のこもった「推しアクション」が活き活きしているのも、今風のアイドルアニメという感じがする。

 もちろんアサヒちゃんの存在も大きく、若くして死んだ幽霊というデリケートな存在であるにも関わらず、持ち前の天真爛漫さで「死」という前提をほとんど感じさせない天使っぷり。仁淀との連携も互いを思いやってうまいことバランスが取れており、仁淀だけの成長物語ではなく、志半ばで倒れた「元アイドル」のアサヒちゃんの再出発の物語にもなっている。ラストも軽々に成仏エンドなどにはせず未来を見据えた能天気な終わり方になっており、今作はこれがベストだったろうと思わせてくれる。もちろん、中盤から物語を大きく支えた瀬戸内くんの配置も抜かりない。

 そうして少しずつ「ZINGS推し」に巻き込まれてきた視聴者にとって、最終話がまるまるライブという構成も嬉しいサプライズだ。かつて「少年ハリウッド」でもまるまる1話が演劇の舞台というとんでもない回があり、今作の場合はあそこまで徹底した構造ではなかったが、オタク連中と一緒に視聴者もきちんと「ZINGSの軌跡と成長」を読み取ることができて、「なるほど、このライブは面白そうじゃない」と思えるくらいにまとまっている。こんなとんでも設定のアニメのくせして、アイドルとしてのZINGSが意外に地に足がついているというか、多方面から魅力を発信されてなんか納得しちゃうだけの説得力があったのよ。多分、私史上最も推しやすい男性アイドルユニットだったと思います。

 惜しむらくは、ライブシーンのCGダンスが安っぽくて見てていたたまれないことくらいだろうか。数年前のCGアニメならこれくらいのクオリティがスタンダードだったとは思うのだが、現代アニメにおいてこのモデル丸出しの窮屈ダンスはやはりちょっと怖い。特に仁淀はアイドルとしても特殊な動きをするキャラなわけで、その辺をCGでサボらずにより入念に描けたらZINGSがもっと「生」の存在として感じられたかとは思うのだ。そこで本当に心動かされたらもう1点加点してもよかったくらいなんだけど……まぁ、あんまり男性アイドルに魅了されるのも困りものなのでこれくらいでちょうどいいか。

 ラストがSee you againだったんですが……これ以上、ZINGSをネタにしてやることないよねぇ。

 

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 CV上坂すみれのキャラってなんか料理ができないイメージがあるよね、第9話。いや、分からん、完全に偏見なので探せば料理上手のキャラもたくさんいるかもしれんが……。あ、ボルシチとかペリメニ作るのは上手そう。

 京都大火という、志々雄真実ですら実現できなかった偉業を成し遂げた雑面の鬼。まぁ、志々雄の場合は京都大火自体が壮大なおとりだったわけだが(ネタバレ)、こちらの作品世界では何と明治維新を遂げるよりも前に京都が焼け落ちるという大変な事態に。これって天明の大火をモチーフにしてるんでしょうかね。ただ、凄絶な事件だった割に京都の住民たちは元気で、新撰組の連中と一緒に復興する手も早い。まぁ、江戸期の火事って「焼けることはある程度覚悟して、その上で復旧がスムーズに行くようにする」みたいな文化もあったかもしれないのでね。木造家屋の多い日本ならではの火事との付き合い方。

 そうして復旧を進めていると、あんだけギスギスしていた新撰組の隊内の人間関係もいつの間にかなあなあに。特に一番変化が大きかったのは一番星と朔夜の関係で、羅生丸との対決や一番星の決死の覚悟もあり、多少なりとも朔夜の方から歩み寄った形だろうか。お互いに過去の打ち明け話をし、それだけでわだかまりはかなり解消したようだった。それで済むんならもうちょい早めにそれくらいの話はしておけよ、とは思うのだが、片や馬鹿、片やコミュ障の2人なので拗れてしまったのはしょうがなかったのかもしれない。

 この2人の関係さえ修復できれば、あとはみんなして(罪人なのに)気のいい連中ばかりである。某と逆太郎はいつも通りの雰囲気だし、藤堂の治療にあたった医者、雑面の真実に一歩近づいた坊主のコンビも相変わらず。こうしてペアリングしていくと、やっぱり余るのはアキラちゃんなのだが……もう、桂とくっついちゃえばいいじゃんね。この2人だけ完全に別世界でイチャイチャしてるのが何とも……。桂はひょっとして、アキラちゃんが脱いだら結構おっぱいが大きいことも知っているのかしら?!

 とまぁ、どん底から這い上がったおかげでいい感じのムードになっている新撰組だったが、逆にダウナー展開になっているのが羅生丸の方。こちらはどうにも一番星との接触で根底にあった信条が揺らいでいるようで、そこに追い討ちをかけるように象山先生からピンポイント正論爆撃である。時代の先を読み続けている象山のこと。組織に縋って脳死している若者の姿を見るのは耐えられなかったのだろう。結局その説得が実を結ぶことはなく、佐久間象山は暗殺される。しかし、確実に羅生丸の心に楔が打たれており、今後の一番星との対話で崩される下準備は完了したようだ。ぼちぼちクライマックスですからねぇ。

 ちなみに、佐久間象山の暗殺については、三条大橋近辺に「佐久間象山遭難の碑」という旧跡があるので「だいたいあの辺で殺されたんやろな」というのがイメージできたりする。改めて、京都って人が死にまくってる土地なんだよなぁ……。まぁ、日本中どこだろうと人は死んでるけどさ。

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 いろんな価値観、第9話。そうかぁ、今作も言われてみれば異種間コミュニケーションの話なのだね。ドラゴンほど見た目の差がないからあんまり意識してなかったな。価値観にも色々あって、例えば生死観であったり、恋愛観であったり、倫理観であったり……あと、カラオケ観。

 今回の主役は吸血鬼ギャルのセリちゃん。模範的戸松キャラとしてノリの軽さが前面に出ていたキャラだったが、なるほど吸血鬼のメンタリティというのは一筋縄ではいかないものだ。自分のことを「世界で最もモテる生物、JK」と名乗ったが、人付き合いだって普通のJKのそれとは違う。おそらく寿命も違うのだろうし、この世界の吸血鬼にはよくわからない「1年制限」があるので付き合う時に相手が眷属なのか、友達なのか、贄なのかを考えなきゃいけない。単なる「友達」で終われないからこそ、その関係性に辟易するのも致し方ないのだ。そういう意味では、すでに「ナズナちゃんのもの」という前提を持って付き合っているコウとの関係性は、セリちゃんにとっては気楽なものだったのかもしれない。

 一悶着あったがなんだかんだで遊びにいく許可が出たセリとコウ。深夜に遊べる場所は限られているが、今回は(今回も?)カラオケに行くことに。そこで現れるのがまずは「カラオケ観」である。いや、これは吸血鬼だとはどうだとかは1ミリも関係ないイデオロギーの話になるが……遊び慣れているセリのカラオケスタイルは模範的なもの。流行りの曲をみんなで盛り上がって歌う。それがカラオケのベーシックなスタイルなのだろう。しかし、まだ中学生で遊び慣れていないコウからしたらそんな「常識」は知ったこっちゃない。他人が歌ってても反応しないし、歌いたいから歌う。本来ならカラオケってのはそれでもいいはずなのだが、何故かそれが「普通じゃない」と思われる世の中なのだ。私もカラオケジャンキーとしてこの辺りの価値観ってのはとても悩むところではあるんですよね……まぁ、私みたいに大前提としてヒトカラがメインの人間はどうでもいいのかもしれないが……他人とカラオケに行く時、自分のエゴと、他人との融和のバランスはどうしても考えてしまう。それがいつの間にか自分を縛り付けるものになっているかもしれないとは思いながらも。でも、それが人間関係なのだよね。

 次に現れる価値観、それは倫理観。ドアの外に登場したダル男(秋山君)のおかげで、セリとコウは人付き合いの何たるかを議論する。そして初めてみる男を前に、コウは人付き合いのなんたるかを考え直す。画面は色調を変え、セリが殺意をあからさまにする。アンディ・ウォーホルのような色調の世界は、明らかにセリの意識が切り替わり、人間との温度差が際立つ世界。人間は殺してもいい生き物。というか、人間どうしの関係であったとしても、そこに「殺してはいけない」という前提が何故存在するのか。お仕着せの倫理議論ではなく、それを説けとセリちゃんは言っている。そんな難しいことを一言で説き伏せられるはずもないのだが、それでもコウは、自分の信じる倫理を訴え、秋山を連れて一旦離脱。

 秋山とセリ。2人の関係性の中に生き死にが常に付き纏うのは、吸血鬼として生まれたからには避けられないものだった。生死観は人間どうしなら擦り合わせられるかもしれないが、吸血鬼と人では決して交わらない。あまりにも種としての存在が異なる二者の間での命の議論は、どこまで行っても平行線だ。では恋愛観はどうか? こちらもセリが訴えるのは圧倒的に吸血鬼が優位な関係性の歪みであるが、その歪みを生み出すのはあくまでも吸血鬼自身のエゴである。そのことに納得できないコウは、命を賭けて真っ向からセリに反抗する。そして、本気で命をとりにきたセリはナズナに制圧されてしまう。

 生き死になのか、善悪なのか。ややこしい言葉を振り翳していたセリだったが、根っこの部分まで突き詰めれば、それはなんと恋愛観に着地した。人との関係を常に惚れた腫れたでしか語れない宿業を背負ったのが吸血鬼。あまりにもそんな関係性が多すぎて疲れてしまったとはセリの訴えである。男となればそれは眷属か否かの判断しかない。それが嫌なら、関係性を切るしかなかった。

 しかし、それすらもセリのエゴであるとコウは説き伏せる。そんな難しいもんじゃない。やりたいようにやって何が悪いのかと。どうにも、コウはまだ幼いこともあり、その辺りのストレートな欲求への信頼が強い。だからこそこうしてナズナちゃんとの奇妙な関係性も維持されているのだろう。しかし、今回の顛末で秋山とセリの関係性が綺麗に着地したことは、当然コウたちの関係性にも影響を与えるはずだ。目の前で結ばれた眷属契約。「吸血鬼を好きになること」のなんたるかが、非常にわかりやすいサンプルとして目の前に提示されたのだ。のほほんとした顔の2人だったが、これから先、どこかでケジメをつけなきゃいけないということを再認識させられる流れである。ナズナちゃんにはセリのような気疲れは無さそうだが、セリにはたっぷりある経験値がナズナちゃんはほぼゼロ。同じように経験値ゼロのコウとの間に、理想的な眷属関係は築けるのだろうか? まぁ、それぞれに自由な形があるならそれでいいとは思うけどねぇ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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