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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「デカダンス」 7

 人類、ちょっと油断するとその人口の9割を失いがち。むしろこの手の設定で「なんでギリギリ残ってる1割は、9割をぶっ殺した外敵相手に生き残れてるんやろな」っていっつも思うんだけど、その辺は気にしたら負け。個人的に絶望度合いでいうと強烈だったのは「トータルイクリプス」あたり。

 コロナに負けるなアニメ業界、ってことでのご祝儀配点にしておいたが、何しろ個人的には激推しの立川譲の久々の監督作品。しかもオリジナル企画である。これを期待して強めに推さずに、新番チェックの意味があろうか。願わくは、このままの点数を維持して最後まで走りきってほしい所存。まぁ、なかなか難しいのはわかってるのだけど。

 設定が陳腐である、というのは先にお断りし、なおかつその設定に疑問が残るのも認めつつではあるが、お約束じみた終末設定の中で見せる楽しさはピカイチである。特に目を引くのは、メインヒロイン・ナツメのお転婆で破天荒ながらも、どこか可愛らしさを残した憎たらしい造形である。キャラデザもどこかクセがあるので、初見だと「ん?」と思う部分もあったのだが、いざ動き始めるとすぐにそのコミカルなやかましさが魅力につながった。個人的には壁面から落ちていくときの絶叫顔がオススメ。絶望的な状況で生き残る人類の中でも、特に暗さを前面に出さず、どちらかというとご陽気に、お祭り気分で生存競争。この妙なテンションはハマると気持ちいい。「そんなことやってる場合か」度合いで言ったら近いところは「グレンラガン」あたりじゃなかろうか。

 そうして作られたキャラクターを彩る強烈なアニメーションも文句なしの見どころ。このご時世にオリジナルアニメに注ぐそんだけのリソースがあったのかよ、と驚くばかりだが、「NUT」という見慣れない会社名は、どうやらマッドハウスの系列(独立?)会社らしい。立川さんは元々「デス・ビリヤード」の時からマッドハウスで仕事をしており、そこからの派生だとするなら、そのまま人材も移行してきている可能性は高い。できることなら、万策尽きることなく、このクオリティで突っ走ってほしいものだが……流石に1話目は贅沢すぎた感があるかなぁ。劇場版みたいな無茶苦茶な動きしてたし。マッドハウスでいうなら「進撃の巨人」の軌道もかくやという仕事ぶりであった。

 キャラよし、映像よし、そして1話目に関しては立川さんの采配によるメリハリの効いた画面転換のおかげで気持ちよく導入が入ってくるのでシナリオも良しだ。この手の作品はどこに終わりがあるのかがわからないのが悩みどころで、今作も結局「カバネリ」みたいな「一番怖いのは人間」的なオチが待ってたりするとヤバい気もするのだが(何しろ中枢に子安がいる)、できればそういう使い古したシナリオラインにも何か風穴を開けるような作品になってくれることを祈っている。「デス・パレード」が作れた立川さんなら、それすらもブレイクしてくれそうな重すぎる期待を持ってしまうのである……いいじゃない、新番期のオリジナル作品に多少期待してもさ!

 

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○「異常生物見聞録」 3

 すげぇタイトルだよな。なんでこんなタイトルなのかというと、原作が中国のweb小説なのだそうで。現地語でどういう訳出なのか分からないのだが、ちゃんと意味はあってんだろうか。

 それにしても、色々とキツかった……。なんかね、もうね、とにかく違和感がバリバリですげぇのよ。スタート時点で「おっ、これは純正の中国産かー」とか興味を持って見守るつもりだったのだが、えもいわれぬ違和感が積もりに積もっていくこの感覚は、ちょっと他では味わったことがないかもしれない。多分一番近いのは「実験品家族」なんだけど、あれはすぐにギブアップしてしまったので追いかけてないのよね。

 よく分からんのは、今作のアニメ化に際して、日本人スタッフはどれくらい関わっているのかということである。最大の違和感は脚本部分にあり、会話の文章の時点で既におかしい。本当に、日本語が完璧でない外国人が起こした文章みたいなレベルで、こういう文章は「外国のファンが書いた日本のアニメのエロ同人」でよく見かける。流石に脚本チェックは日本人スタッフが関わっているだろうし、なんでこんな違和感バリバリの台本が出てきたのかさっぱり分からん。もしかしたら「その違和感も含めて、海外のアニメってことを味わってくれ!」というサービスなのかもしれないが、無理無理、没入する以前の問題である。まぁ、こと台詞回しに関しては、私はどうしても言葉遣いが気になってしょうがないタチの人間なので、人並み以上に気にしてしまっている可能性はあるのだが……いやぁ、でもやっぱおかしいぞ。

 製作スタジオもおそらく日本国内ではなかろう。台詞回し以外にも、あらゆる動画のテンポ・演出が独特で、良くも悪くも「日本人の手の入っていないアニメ」という感じがしている。演出方向については私が慣れていないだけかもしれないので一概に悪いとは言えないのだが、やはりどこかチープで前時代的なものを感じる。その割に、ガワだけ日本の現代アニメから持ってきたような製作スタイルが見え隠れしているために、その「狙いと結果」のギャップがさらに違和感を際立たせている。おそらく日本のアニメーターが手癖で描いたり、誰にもいわれずとも「そういうものだ」と処理している演出理論が、向こうの制作スタッフではリセットされた状態になるのだろう。表面だけ似たようなものにしようとしても、目的意識がずれているので画面に整合性がなくなるのである。まぁ、これが新しいアニメのスタイルとなる可能性もあるわけだが……。慣れるかなぁ……。

 一応救いがあるとするなら、テーマ自体が「ケモっ子ドタバタ長屋生活もの」という割とストライクゾーンに入りそうな設定であること。ぺっちゃん演じる犬っ子も可愛い部分は可愛い(セリフが変なのが気になってはいるが)。その辺りから、この新しいアニメジャンルに食い込んで行けるかどうか。今期は「GOH」とこれで色々と海の向こうの空気に触れられそうなシーズンであるな。

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○「魔王学院の不適合者」 4

 遠慮なくゴクゴク飲めるタイプのなろうだよ。何も考えなくていいよ。ただ、おっちゃんくらいの歳になると、ちょっと摂取するだけで内臓にクるようになってしまってなぁ……もう、こういうのをどうやって観たらいいのかよく分からんのじゃ。

 前クールには用意されていなかったのでなんか久しぶりな気もするけど供給量を考えるとそんなこともねぇ「魔王系」なろう小説。まぁ、転生した魔王がチートでオラオラするだけの話だというなら、タイトルが「魔王様のリトライ」だとしても何の不思議もないな。一応サブタイトル(という名のあらすじ)は「史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う」となっており、このサブタイトルさえ見ておけば1話目を全く見なくてもよいという親切設計。というか、普通に考えたらこのタイトルを見たらアニメそのものもあんまり見なくてもいい気もするな。

 一応、ここまで振り切れたチート設定は久しぶりだが、どっかで見たと思ったらネット界隈でたまに見かける比較コピペみたいなやつだな。「心臓の鼓動ですら殺せる」って、まぁ、その発想が思いつくのはすごいと思うよ。だって、思いついたって絶対作品にならないと思うから……。そういう意味では、諦めずに何でも作品として成立させるなろうスピリットってのはもしかしたら尊いものなのかもしれない。ここまでスタート時点でのハードルをあげてしまっては、その後の物語なんて何一つ面白くなるわけがないと考えるのが常識的な発想なわけで、それを飛び越えて、アニメ化にまでこぎつける人気作品を書けたのだとしたら、今後ものすごい展開が待っていることを期待してもいいのだろう。期待するだけなら自由だろう。期待してないことをオブラートに包むのだって自由なのだ。

 製作は、既にこっち方面でもおなじみになってきた大沼シルリンチーム。前作「防振り」は映像部分のクオリティだけで強引にそれなりのところにもっていった作品だが、さて、今作はどうなるだろう。実際、映像部分だけを見れば決して悪くはないし、なんならおかーちゃんのキャラなんかは見ていて楽しいのだが、いかんせん、そういう部分を楽しむためのハードルとして「主人公の言動を全て心を無にして見なきゃいけない」という特大の障壁があるからなぁ。気にしなければいいんだろうけどなぁ。

 ちなみに「なんでフクロウのキャストが微妙に気合入ってんだ」というのが一番気になった部分です。兼ね役とかの伏線なんでしょうかね?

 

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○「バキ 大擂台賽編」 5

 こちらは既にネット配信では終了している作品。なんやねん、バキやらケンガンやら、ネトフリはトンチキ格闘漫画大好きか。

 「ケンガン」の方はCGによる描写の「谷」を超えたかのように独自路線の見せ方で存在感を示して見せたが、残念ながらこちらの作品は、少なくとも1期の段階ではそこまで目を見張るようなものはなかった。まぁ、冷静に考えて「刃牙って勢い任せの板垣絵で見ない場合に面白いのか」という疑問はあるわけだが(さらにその上には「そもそも板垣絵だとしても面白いのか」も存在するが)、CGアニメだとあんまり旨味がないんだよな。まぁ、死刑囚編はまだ濃いキャラが多かったおかげでかろうじて「ギャグと格闘の間の面白さ」みたいなものはギリギリあった時期だと思うのだが、この擂台賽は、正直原作でも既にあんまり……。いや、何も言うまい。まぁ、やっぱり改めてアニメであれとかあれとかを見せられたら面白いのかもしれん。幸い、1話目時点で既にオーガがちょっと可愛かったし、そういうところで見どころが少しでもあれば構わんのかもしれん。

 ちなみに現時点で最大のトピックは、「刃牙アニメのオープニングとかエンディングは何が正解なんだろう」。

 

 

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○「THE GOD OF THE HIGH SCHOOL」 5

 韓国産の「神之塔 -Tower of God-」が終わったら、次の韓国産GODが始まった。神アニメの多いお国柄か。。

 とかなんとか言うてみたものの、全然毛色の違う作品なので新鮮である。共通点はどちらも漫画が原作でアニメ制作は日本で行われているということ。「神之塔」がテレコム製作、そしてこちらはMAPPAである。ちなみに制作統括はクランチロールが行なっているのだが、個人的にはクランチロール作品っていうと「URAHARA」という謎アニメのイメージなんだけど、こうして世界的に原作を集めてアニメ製作にこぎつけているってことは、ビジネスモデルとしてはインターナショナルな方向性で時代を先取りしていたってことなのかしらね。

 さておき、「神之塔」は良くも悪くも異質さというか、日本のアニメではあまり馴染みのないデザインがとっつきにくくあったが、こちらの作品はせいぜいキャラ名や地名が韓国語であるというだけで、日本産の漫画とはそこまで大きな違いは感じられない。冷静に考えると面白い現象で、これがヨーロッパやアメリカが舞台になっていればまさに「ガイコクやなぁ」と思うわけだが、韓国の場合には「なんかちょっと違う雰囲気なのは間違いないけど、どっか通底してるもののもある気がするので逆にかえって変な感じ」という絶妙なポジションになっている。街並みなんかはよく見たら当然日本と違っているのだが、それが間違い探しみたいにちょっとずつ違うもんだから、アニメとしてヘンテコになっているだけなのか、そもそも違うものを描いているのかが(頭では理解できても)直感では入ってこないっていう。韓流ドラマとか見てる人ならすんなり入ってくるもんなんでしょうかね。これまで、韓国を舞台にしたアニメってのはほとんど存在していなかったので、これはこれで面白い現象として見守っていけそうだ。

 とはいえ、そうして文化的な微妙な差異を楽しむタイミングが今後あるかどうかはよくわからない。作品テーマは「無差別格闘」であり、いわばケンガンアシュラの予選の船のシーンから始まったみたいな展開。正直、ステゴロだけの格闘ものがどの程度面白くなるかはさっぱりわからないが、時を同じくして刃牙の(地上波)放送も始まったし、いろんな国でのいろんな格闘技を見守っていければいいんじゃなかろうか。これで「ケンガン」の放送時期がずれてたら日中韓の格闘アニメが同時に並び立つという妙な状況になっていたんだね(まぁ、刃牙を「中国の格闘」と言っていいのかは怪しいが……)。

 映像部分はMAPPAの本領が遺憾無く発揮されていて悪くない。冒頭のチェイスシーンもそうだし、その後の格闘についても、思い切り作画でケレン味を出すことを意識しており、「動かしてる」感が楽しめる動画になっている。ただ、キャラを崩したデフォルメ状態のギャグなんかは雰囲気がちょっと浮いているかな、という印象もあり、「プランダラ」で受けたような不可思議な違和感はまだ残っている。まぁ、これも慣れていけばすぐに気にならなくなることなのかもしれないけど。個人的に今抱えている最大の問題は、「人名がすげぇ覚えにくそう……」っていうことなんだよね。そういや結局「凹凸世界」の時も最後まで人名を覚えられなかったっけなぁ……。こればかりはどうしようもないわ。

 

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ミュークルドリーミー 第10話 「雨ふりねぶそくゆめちゃん」

 顔芸アニメを突き抜けたメタモルフォーゼ芸アニメ、第10話。何がすごいって、この世界の人間はアニメ的演出であるはずのメタモルフォーゼ状態を認識できるという部分である。ってことは、あのモブが全部秋葉原(デジキャラット)仕様になっているのも、ゆめちゃんたちはちゃんと認識しているのだろうか……。謎が謎を呼ぶ世界であるが、一番簡単な説明は「考えたら負け」である。ちなみに今回も総作監は藤井昌宏氏。やっぱこの人の絵は好きなんだよなぁ。

 梅雨真っ盛りのお話だが、休止期間のことを考えると本来なら六月頭くらいに放送するためのお話だったのだろうか。その割にがっつり大雨のタイミングに被っているあたり、このアニメの罪作りな奇跡である。そして、そんな雨をテーマにしたお話のはずが、あさっての方向に突き抜けてしまうのは毎度のこと。「女子中学生とおまじない」なんて、こんなファンシーな話もなかなか無いだろう題材なのに、全編にわたってメインヒロインがひたすらNTRれ続け、顔をメタモルフォーゼさせるだけの展開とか、いったい誰が考えるというのだろう。ゆめちゃん、メインヒロインとしての貫禄を見せつけてギャグメイカーのまいらよりも顔パターンが多いのはさすがである。いや、まいらさんも引き続き絶好調ではあったけど。舞妓さんコスの時に「ようやく中の人の出身地に寄せてきたな」とか思ったけど、多分今作においては大して考えねぇで描いてるだけだろうな。

 正直、このアニメはこうしてまとめて感想を書くよりも、リアルタイムでひたすらツッコミを連打していく実況型のスタイルの方が理にかなっていると思うのでまとめにくいのが最大の難点である。あらゆるネタが差別なく、同じようなウェイトで襲いかかってくるために、視聴後に頭の中には「あぽーん」しか残っていないのである。今回も性癖に引っかかったネタをなんとか思い出そうとすると……、序盤の教室のシーン、「青春の1ページや」に対して「青春の何ページ」はツッコミとして明らかにおかしい。このクラス、全般的に学生のデザインがおかしい(この世界全部がおかしいだけだわ)。ことこ先輩、ノータイムでさっさと求められる仕事をこなしてしまう無敵っぷりがすごいのに、相変わらず「思春期の乙女のアレ」は華麗にスルーする。この子の将来が心配だ。ちなみに、ドローンを操作しおわった後に、さりげなく耳からイヤホン外してることこ先輩のモーションがツボ。なんでこんなアニメなのに、そういう細かい動きはもれなく描いてくれるんだろう。

 そして何と言っても、ゆめと朝陽の甘酸っぱい恋愛未満関係がちょっとずつ進展していく様子がニクらしくて良い。まぁ、ゆめちゃんの方からはさっぱりベクトルが伸びてないので、朝陽はまだまだ苦労しそうだが……。流石に、いくら幼馴染と一緒とはいえ、下校途中にいきなり寝こけておんぶされる女子中学生ってどうなの。ちなみにどうでもいい妄想ですが、この2人にはこのまま中学校を卒業してもらい、高校生になったところでようやくゆめちゃんが朝陽を異性として意識し始めた結果「荒ぶる季節の乙女どもよ。」みたいな展開になることを希望します。まぁ、その際に朝陽は部屋でシコってるところを目撃される必要がありますが、ゆめちゃんが気づかないまま思春期の少年の淫夢に入っちゃうよりはマシだ。ゆめちゃんの方は、「別に毎日杉山先輩の夢に忍び込んでればいいのでは?」という悪い考えにたどり着かないくらいの素直な子なので、まだしばらくは大丈夫。多分。

 今日の最後の疑問:ぬいぐるみと犬で繰り広げるあっちむいてほいとは。

 

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○「ド級編隊エグゼロス」 5

 これ、来週からSAOが始まるとスーパー松岡タイムになるの? いや、キリトさんがまだ車椅子だったらそうならないけど……流石に復帰するよなぁ。

 「しもせか」と「おれツイ」を足して3で割ったようなアニメ。いや、でも1話で出てきた怪人がシンドイーネさんでメインヒロインがラビリンってことは事実上のプリキュアの可能性もワンチャン(無い)。まぁ、そういう中の人方面での話題が真っ先に出てくるってことは、アニメとしてはそこまで大したもんでもないということではある。「おれツイ」みたいな感じで見守っていけばそれでいいんじゃねぇかなぁ。ヒロイン勢のキャストがやたら充実しているおかげで、そっち方面での需要は無難に満たせそうではあるが、今更「エロバカ」というだけではあんまり売りにもならんしなぁ……でも、こういう素直なエロバカは久しぶりかもしれませんね。「異世界レビュアーズ」は異質すぎるから除外ね。

 製作がNo.9、そして監督は神保さん。ってことは「白猫プロジェクト」と同じ座組みなんですよ。なんだろなぁ、神保さんは立て続けに変な仕事回されてんなぁ。いや、決してクオリティが低いというわけでもないんだろうけど、あんまり正面から観る気が起こらないカテゴリというか……昔の「プリズマイリヤ」任されてた頃みたいな尖った演出が見たい。

 

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○「Lapis Re:LiGHTs(ラピスリライツ)」 6

 リダイブが終わったと思ったらリライツが始まった(あとリゼロも始まる)。みんな返信しすぎである。

 ありそうで、実は無かったタイプのアニメ。「異世界魔法ファンタジー」アニメは掃いて捨てるほどあるし、「アイドルアニメ」も佃煮にするくらいある。しかし、その二つを合わせた「異世界魔法アイドルアニメ」というのは初めてのことなんじゃなかろうか。まぁ、「音楽少女」みたいな世界線なんてほぼ異世界みたいなもんだった気もするが……。おおっぴらに魔法が使える世界で、あえてバトルせずに歌って踊るという展開になるなら、これは確かに意外な展開である。

 まぁ、その足し算に意味があるのかと言われたら現時点ではまだよく分からないのだが、こうした世界観を大々的に打ち出し、メディアミックスで各方面に展開していくというプロジェクトであるらしい。例によってなんの事前情報も無しに見始めたので「なんや、またなろう系の異世界なんか?」と思ってたら、オープニングがどうみてもアイドルアニメのそれだったのでだいぶ困惑し、オチまで行った後のCMで全部説明してくれたので「なるほど、新しい!(CV:荻野可鈴)」と思った次第である。

 メディアミックスということで製作側もかなり気合が入っている様子で、1話目のクオリティはかなり高い。キャラクターデザインがパリッとしてみやすいし、細かいところにまで手がかかっている描き込み具合はなかなかのもの。冒頭部分で出てきたクレープが、ちゃんとなんの具材が入っているかがわかるし、美味しそうに描かれているところですでに印象はよかった。アイドル乱立アニメにありがちなわちゃわちゃ感もそこまでひどいものではなく、きちんとメインユニットとなる5人のキャラを立たせつつ、周りに配置されたその他アイドル勢もそれとなく出して匂わせておくバランス感覚は良い。今後こうした大量の素材をどのように処理していくかで評価は大きく分かれそうだが、1話目を見る限りの印象だと、きちんと「初めて見る人たちへの導入(そして販促)」という目標はしっかり見えている作品作りになるのではなかろうか。

 新規のプロジェクトであるため、キャスト陣の名前がほとんど初見というのも新鮮な部分だが、幸い、そこまで大きな減点を抱えるようなキャストは配置されていない。最近の若い子たちはそういう意味での基礎はある程度やった状態で現場に出てくるため、目立ったマイナスがある「特大の棒」みたいな新人は減少傾向にある。まぁ、ここから「下手ではない」が「抜きん出ている」になる新星が出てくるかどうかはまだ分からないが。

 ちなみに超余談だが、今回登場した学園長みたいなキャラをみて、「タバサみてぇだな」っていう印象が真っ先によぎったので、案外私の中に「ゼロの使い魔」ってこびりついてるのかもしれない。タバサは割と好きだった(モンモランシーも嫌いじゃない)。

 

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○「炎炎ノ消防隊 弐ノ章」 6

 どれだけ番組数が減っても、そしてどれだけ「もう、放送延期と新番組の区別つかないじゃん」とか言っていても、季節は流れ、また新しいクールが幕を開ける。こうして新たなアニメの放送が始まることを、今は素直に喜ぼうではないか。しかし、夏クールのアニメって製作のタイミングはいつぐらいの時期なんでしょうかね……。さすがに予定表を見たら数は少ないように見えるが……。(この機会にいろんな再放送を楽しむのもいいのかもしれませんね)

 さて、こちらは当然のように製作、放送される2期目である。1期が去年の7月〜12月で、きっちり半年あけての2期目ということになるが、1期目は京アニ事件の余波での放送延期、そして今回はコロナ下でのスタートとなかなか試練に満ちた作品である。しかし、そうして艱難辛苦を乗り越えた果てに、きちんと完成した形で提供してくれているのだから感謝せねばなるまい。そして、1期も終わってみれば「まぁ、悪くなかったよね」というくらいの感想になった作品が、2期目で「おっ、面白いやん」という上がり方になっている。幸先の良いスタートである。

 「面白いやん」と思えた理由は大きく2つで、1つは当然「2期目の蓄積」である。2クールの放送を走りきったおかげで、今回は様々なキャラクターたちを見知った状態からのスタート。各キャラが俺も俺もと前に出てくるデザインなので、その賑やかさだけでも割と愉快。もともとdavid proの作る映像部分には文句のない作品だったわけで、キャラが「のった」状態で始めてくれれば、痛快なバトルシーンも、ふざけたギャグシーンも素直に受け入れられるというものだ。

 そして、2つ目の理由として「1期とちょっとテンポが変わっている」というのがある。実は今作、何故かはよく分からないが2期目で製作クレジットが変更されており、1期で監督・シリーズ構成を務めた八瀬さんの名前がなくなり、「波よ聞いてくれ」の南川逹馬氏にスイッチしている。まぁ、この1話だけでその影響が出ているのかどうかは分からないが、特にギャグベースのシーンに関しては、すごく素直に、「ギャグのテンポ」で安心して笑うことができるように作られている。個人的には八瀬さんの演出だって独自の見せ方があるので決して嫌いだったわけではないのだが、やはりど迫力のエフェクトバトルとどこかズレたギャグが魅力となる今作においては、あんまりひねらずに素直な力押しでいいんじゃないかな、と思うのである。まぁ、もうちょい複雑なキャラが出てきて心象描写とか苦悩や葛藤みたいなテーマのエピソードが出てくれば、また八瀬演出の方が向くこともあるとは思うんだけど。そのあたりの配置が一体どうなっているのかが今後の注目ポイントですかね。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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