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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 酒場にP丸様を飼ってる街、第10話。うらやましい……かどうかは分からんけど、宴会は楽しそうである。

 「次はどんなクエストかな?」と思ってたのにクエストにすら至らず、ただひたすらシトリーの外道っぷりを見せつけられるだけのお話。ず〜っと「シトリーはクライのことをどう見てるんだろう」ってのは気になり続けてるわけだが、今回酒飲んで酔っ払った時に出た感情が本音だとすると、惚れてるというか、憧れてる部分があるのはどうやら建前ではなさそう。10桁単位(10億?!)の借金抱えててフィジカルがクソ雑魚だってとこまではほぼ確定でわかってる男に憧れるって、それ以外の部分を相当買ってるってことなんでしょうかね。今回のお話を見る限り、やっぱ彼女目線ではクライの底はかなりバレバレな気もするのだが……あくまでも幼馴染の腐れ縁ってやつなのかもしれない。

 シトリーの悪行その1、アカシャで育成してたマリスイーターをすんなり回収。見た目は可愛いマンティコア系モンスターだが、どうやら幼獣形態で尻尾をぴたぴたする程度でもクライにとっては致命傷判定になるくらいのダメージは弾き出せる様子。セーフリングとやらがどの程度の防御壁を張れるのかは分からないが、流石に日常レベルの接触でパリンパリン割れるわけはないので、あの猫を飼うのもなかなか命懸けのようである。ただ、そんな猫もシトリーは容易く抱き抱えて遊んでたんだよな。その後のシーンでリィズと組み合って暴れてるシーンもあるし、本人は「直接戦闘はてんでダメ」と言っていたが、最低限、冒険者として戦えるくらいのフィジカルは保持してるってことなんでしょうかね?

 シトリーの悪行その2、詐欺行為を働き無料で魔力チャージ。まぁ、彼女が提唱していた「枯渇状態からの超回復に成長要素がある」って話が本当なら決して詐欺には当たらないかもしれないが。ちなみに同様の理論は「不徳のギルド」でイズ先生も提唱(&実践)していた修行法ではあるので、ファンタジー世界では魔力吸引の護符は案外ニーズがあるアイテムなのかもしれない。そして、そんな魔力チャージ教室に乱入してきたエルフ(この世界ではノーブル)の2人組。流石にあれだけ大々的に登場して今後絡まないはずはないので、あの高慢チキな様子がコロリ転げるのが今回のお話のオチかな? ちなみにCVが芹澤優である関係上、若干【話術師】とイメージがかぶったりかぶらなかったり。おねーちゃんエルフの方は白石晴香。すぐに重要情報を話しそうな声だな。

 シトリーの悪行その3、実の姉に一服盛る。まぁ、殺したりしてないのでセフセフ。リィズの方も妹の性格はある程度わかってるだろうに、馬鹿正直に飲み比べに付き合っちゃうあたりが残念すぎる。クライは例によってシトリーの悪行には全然気付いてない状態であれやってるんだよなぁ……そりゃ恨まれるし絡まれるよなぁ。

 シトリーの悪行その4、せっかくのシーンなのに目潰しで見せてくれない。……まぁ、リィズの全裸にそこまでニーズがあるかどうかは分からんが……体型と肌色的にほぼ「プリズマイリヤ」じゃん。

 
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 突然触れるよ! 第22話。これまでまったく言及してこなかった作品に突然触れると何事かと思われるかもしれませんが、まぁ、最終回近いのでね。番組感想だけでは触れられない部分もあるかもしれないからちょっと見ておきましょう。

 いやぁ、いうておっちゃんも単純な人間なので、最終回間近のアツい展開はやっぱり盛り上がっちゃうってだけの話なんですよ。特に今作は2期目に入ってガラッと様子が変わった作品で、1期をてきとーに見てた身からするとあんまり適当に触るのもなぁ、と思って見てたわけなんだけど、やっぱ「1期主人公の帰還」シーンはどこをどういじっても激アツなわけですよ。しかもゴローへのタッチはここまでほんとにラルとアキツの2人が情感たっぷりにいろんなとこで匂わせてた部分でもあるし、あんな適当な1期目だったってのに「ようやく戻ってきやがった!」みたいな達成感がちゃんとあるしね。まぁ、クソダサ謎サスペンダーのせいで絵柄はやっぱおかしいんだけど。

 一応後付けみたいにしてここまでの流れについて振り返っておくと、壮大な世界系になっちゃった展開は痛し痒しみたいなところはあったが、元々1期時点で「こんな無茶苦茶な能力ばっかでよくも能力バトルなんか描こうとしたな。成立するわけないやんけ」というのが不満だったので、「まぁ、神選びバトルなんて正直どうでもいいんですよ。それより世界のぶっ壊れ方を見て」という2期のコンセプトの方がしっくりくるに決まっている。というか、最初からこれを目して話を進めてたわけで、1期がどこか歪に見えたのは当然の話である(まぁ、そこをいかに歪に見せないかで頑張るのが脚本の仕事だろ、とは思うが)。いわば誰にも伝わらない形で例えるなら(だからなんでだ)「逆・舞-HiME」みたいな状態で、「世界を救う話かと思ったらタイマンバトルを強制されました」が舞-HiMEだったのに対し、こちらは「タイマンバトルやれって言われてたけど、そんなんどうでもよくて世界のありようをなんとかしろと言われました」という流れなわけだ。この転換は、ある程度お話のフックとして機能していると思う。

 ちなみに久野神については、割と早い段階からバレバレだったわけですが、その理由が「久野ちゃんボイスはボイチェン通しても丸わかりだから」という救いようのない理由である。まぁ、制作側もそんなに本気で隠すつもりもなかったのだろうが……結果的に世にも珍しい何例目かの「ラスボス久野ちゃん」が実現し、そのあまりに擦れっからした神様キャラはなかなかに酷くて愉快である。

 ラスボス打倒のため、これまで共闘してきた仲間たちがそれぞれの能力を結集して生み出した起死回生の一手。これで盛り上がらなきゃ嘘な展開だし、最後に風呂敷の畳み方さえ間違わなければ「意外にいい作品」ってことで落とし前つけらるぞ! がんばれ!

 
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 中編あるんかい! 第9話。このまま「後編の上」とか始まったらどうしよう。まぁ、アニメの尺的にはもうまとめに入りそうなタイミングだけど。

 なんかもう、なろうワールドかと思うくらいにバトルがわやくちゃに。一応は私が大好きな「三局の戦い」の形にはなっているのだが、3つのバトルのウェイトも激しさもだいぶ異なっており、その中心にいるのは当然霧島。プロポーズを兼ねた大胆発言があったことでよっぽど大した作戦でもあるのかと思っていたが、実際には「人混みと暗闇に紛れて夜襲」というとんでもねぇゲリラ戦法。これをなんの躊躇いもなく選べるあたりがヤクザもの……いや、ヤクザでもそんな戦い方しねぇだろ。ヤクザならむしろやらねぇだろ。こいつ、どこでどんだけの格闘技をマスターしたんだろう。今時、人吉善吉でもこんな暗殺術じみた技術習得してないと思うぞ。しかもあんだけの人混みで気づかれずに複数人を無力化していくとか……マジでなろう主人公級のチートパワーを発揮してくれている。まぁ、この世界における霧島ってのはこれでいいんだろうなぁ。

 しかし、そんな霧島にもついに肩を並べる強敵が登場(まぁ、武力だけなら翔真もいいとこまでいくのかもしれんが)。CV神谷の分かりやすい「めんどくさいやつ」、それが周防薊(アザミ)という謎の男。「謎の男」っていうくくりは形だけの場合も多いのだが、こいつの場合はほんとになんも分からん。出自もバックグラウンドも目的も、何一つ分からない状態で裏から小津たちチンピラ集団を全部コントロールしていた様子。その配下1には佐藤せつじボイスの天パも含まれてるようだが、どうやら日本全土規模でのヤクザの何かしらの抗争が関わってくるらしい。天パ曰く「霧島も一枚噛んでる」とのことなので、多分霧島が過去に何かしら余計なことをしてくれているんだろう。霧島が言ってた「心当たりがありすぎて」は多分そのまま真理なはず。さて、日本のヤクザはどれくらいでかい仕事をやり遂げたいのでしょうか。

 霧島VS薊は時間切れでの痛み分けで終わったので、せっかくだから他の2局の戦いも見ておくと、今回一番愉快だったのはやっぱり吉乃さんVSチンピラAの対決じゃないでしょうか。吉乃さんは肝っ玉こそごんぶとだが、残念ながら戦闘力では男のヤクザに敵うものではない。ただ、追い詰められたタイミングで物おじせずに顔を出して啖呵切れる度胸と、停電の一瞬の隙をついて躊躇なく棍棒での一撃を見舞う豪胆さ、そしてピンチになったら小手先芸で逃げおおせるだけの機転と瞬発力もある。これまでの人生で修羅場をくぐってきたわけでもないだろうに、いざという時にすぐにこれができるのはやはりただものではない。そりゃ霧島さんだって「あんな女どこにでもいるわけねぇだろうが」と太鼓判なのもやむなし。ラストカットでの霧島とのツーショットも最高の絵面で、まるでギアスみたいに目が煌々と光ってんの格好いいよね。

 そして規模こそちっちゃかったがこれはこれで必死だったのが翔真さんVS天パという「お互いよく分かんないけどノリで殴り合わなきゃいけなくなっちゃった」組の試合。どうやら最終的には天パの方に分があったようだが、こちらも中止命令で水入り。天パさん、悪い奴なのは間違いないだろうがどっか憎めないキャラなのずるい。髪型への言及さえ気をつければ、案外親切なのかもしれんぞ。まぁ、翔真からしたらあんなもん侮辱以外の何ものでもなかろうが。

 次回が「後編」だろうから一旦大阪の夜は幕引きになるのかな? もう、次の「でけぇ話」が気になってしょうがないんだが。

 
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 オープニングが終わったと思ったらオープニングが始まった、第9話。今週もだいぶカオス度高めでいい感じですね。オープニング重ねネタ、ふつうこういうことする時って無駄に力の入った「架空のオープニング」にしそうなものなのに、わざわざ出してきたのがクソクオリティなのがかえっておかしい。そりゃタイトルだって変更したくなる(するな)。

 今回は「カッコよくなりたい」というコタローの妄想が暴走して多方面にやらかしまくるという変なオムニバスみたいな話。おかげでぷにるもいつも通りに傍若無人だが、負けじとコタロー自身も無茶苦茶やってくれるおかげでダブルボケツッコミみたいになって非常にテンポが良い。ぷにる、あんな性格なのにツッコミは割と真面目なんだよな……周りの環境によりによってぷにる以上のイカれた連中しかいないのが悪い。特に雲母先輩。

 冒頭、ヘアワックスのお話ではついにエンディングで指揮をとってくれていた謎のDJ風ぷにる、「カッコかわいいぼく」が登場。その次に出てきた「ドラゴン娘のかわいいぼく」も加えて、エンディングに登場する気になるフォームはこれでだいたい登場したかな? ドラゴンっ子はコタローの好みにはマッチしなかったけどあれはあれで可愛いんだよな。ぷにるは独自路線を突っ走ってる割に、きちっとニーズに合わせたナイスな姿を維持できるのが偉い。

 ワックスの話題はあまり長続きせず、そこから南波を通して「ドラゴンのかっこよさ」を探るも当然そんなものは女子の心に1ミリも刺さらないので自滅。家庭科のエプロンのドラゴンってネットなんかではよく見る「あるあるネタ」っぽいけど、少なくともおっちゃんが子供だった頃にはなかったからちょっと羨ましい(?)。あれかな、家庭科のお裁縫セットのパッケージとかならもうちょい似たようなニュアンスはあった気がするけど。俺、確かサンリオキャラかなんかのやつ選んでたはずだからマインドとしてはどっちかというとコタローよりの少年だったんだよなぁ……。そういえばコタローのあれこれを評してくれる謎のクラスメイトギャル2人はいったい何者だったんでしょうか。前からいたっけ? このクラスの女子、モブっぽいのにやたら存在感あるよな。CVも伊藤彩沙&稲垣好と無駄に力が入ってるし。コタロー、あの2人のギャルっぽい子の好感度が上がったんだから最終的にお前の勝ちやぞ。

 ドラゴン作戦が失敗した後は実に短絡的なバンド作戦にスイッチ。あれだけの短い話をわざわざサブタイトルにつけた意味もわからんが、まぁ、冒頭のオープニングが一応の伏線になっていたことを考えると、スタッフの中ではバンド話はもっとみてほしい対象だったということなのだろうか。あまりに音源がシュールすぎて笑っちゃったし、個人的にはぷにるの「焼売の醤油差しみたいなフォルム」って表現があまりに絶妙すぎて草だったわ。特定の一社の醤油差しやないか。ぷにるって(本人の意思次第だが)無機物への変身も一応は可能なので今後の展開的にも無限の可能性があるよな。

 最後はあまりに猟奇的なコタローの思いつきから「コタローとずっと一緒にいるのはぼくですよ」というぷにるのプチマウントなどもありつつ、それを上回る猟奇性を持つ雲母先輩で締め。ほんと、バーサークモードの雲母先輩はいい声出すんだよなぁ。プリキュア声優とは思えないくらいに。最終的にはコタローが吹っ切れれいい話風にまとめてみたり、どっから楽しさが飛んでくるか予想がつかないのがとても良いアニメです。

今日のおすすめポイント:ちゃんと太鼓が上手いホネちゃん。

 
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 おかえり、リエラのうた、第9話。やっぱこのコーナーがあった方が嬉しいんだよなぁ。このタイミングで2年生組をフィーチャーした楽曲というのもまた良き。

 11人体制のLiellaとはどんなものか、という部分をしっかりと考える必要性から生まれた1話。前回時点で「なんでこんなあっさり合流できたん?」というわだかまりは正直ゼロではなかったため、11人になった後に何事もなかったかのようにすんなりグループ活動されてしまうとやはりどこかに違和感がある。そこで、合流組の中でも一番飲み込めてないだろうマルガレーテを中心とし、いかにして完全なる融和へと導くかを掘り下げていく。

 あの手この手で仲良くなろうとするLiellaの面々をあまり受け入れられないマルガレーテ。正直その立ち位置はかなり中途半端な印象で、「お前が合流を決めたんだから責任持てよ」という意見も出そうなバランスだが、まー、こればっかりは同調圧力というか、必然を装った結果の話なのでマルガレーテに責任を求めるのも酷というものだろう。彼女なりにギリギリで折り合いをつけたのが、「一緒に活動するけど馴れ合いはノーサンキューだし、別にそれでよくね?」というスタンスである。

 もちろん、そんなことじゃぁ我らがかのんさんが求める真のLiellaには程遠い。なんとかしてマルガレーテの心の壁を取っ払うために試行錯誤。ただ、今回ばかりはマルガレーテも割と頑なで、完全拒否でないおかげでかえって突破口を見出しにくい。最終的には「アイドルなんだから歌と踊りの面で勝負するしかないやろがい!」ってんでパフォーマンスの質をぶつけ合うことで互いの価値観のすり合わせの代わりとした。まぁ、これしかないってラインだったんでしょう。いくらか都合がいいように見えなくもないが、そこはまぁ、マルガレーテ側からも歩み寄りの姿勢があったからこそ実現した形だと思っておこう。彼女の中で「かのんへの敬意」というのはかなり大きなモチベーションになっている様子なので、やはりトマカノーテとして活動してきた期間は無駄ではなかったとも言えるだろう。

 「都合のいい展開ではあるな」と思いつつ、個人的にホッとしたのはここにきて最後にちゃんときな子にスポットが当たりそうなところ。今回の時点ですでに「メンバーの中で出来ない方」という不名誉な立ち位置から表舞台に引き摺り出されてしまったが、次回タイトルがなんとそのまんまきな子ということで、「こいつだけなんもなかったらどうしよう」とヤキモキしていた身としては一安心。わざわざサブタイトル1回使ってまで取り上げられたとなれば、むしろ四季やメイより恵まれてるまであるかもしれない。「出来ない」という特性だけでは彼女にスポットを当てる価値はない。なんとか来週のお話で存在感を示してほしいものである。

 そうして完成した11人の正式な初舞台は、なんとオープニングですでにみたあの姿だった。「ここに帰結するかぁ」という演出にもなっているが、先に作った映像に意味が付与できるので省エネ展開ともいえる。まぁ、良い映像ですのでね。「史実」として残されたならそれはそれで意味があるか。どうせだったらエンディングの映像も「史実」になりませんかね。エンディングの横にパンしていくカット、すごく好きなのよねぇ。


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「デリコズ・ナーサリー」 6→6

 最終回シーズンにはちと早いが、一足お先に最終回。ほぼ2クールの尺をたっぷり使って1クール13話分を放送するという、やたらゆとりのある放送枠であった。

 色々とゴツい作品でしたね。間に休憩期間を挟んでしまったせいで私の悪い癖が出て最後まで集中力を維持しきれず、ちょっと視聴がなおざりになった部分があったのだが、トータルで決して悪い作品ではなかった。むしろ頑張ってる。いろんなところに刺激があり、この先の展開を気にさせてくれるだけの内容にはなっていたんじゃなかろうか。

 先にマイナス印象だった部分から書いていくと、全体的な世界観については結局最後までついていけない部分があった。「ついていけない」というよりは「全容が飲み込めない」といった方が正しいのかな。代表的なところではイニシアチブの設定あたりが「そんなん、もうなんでもありやんけ」と思ってしまってディティールに理解が及ばなかったし、最後まで言及されてるのかされてないのか微妙な扱いだったトランプの存在にしても、ふわふわしたまま話が進むので敵味方双方のモチベーションが最後まで確定せず、「およそ空気を読んでそういうことだと思えってことなんだろう」とあたりをつける必要があった。全体的な物語像というか、今回扱われた事件像についても消化しきれない部分はいくらかあり、最終的にはトランプという妄執に囚われたジュラスさんが一番残念なとこ引いちゃったもんで大ごとになったよね、という話になり、最後にいい話風にまとめられてはいたが、ペンデュラム側の結末としてこれでよかったのか悪かったのか、その辺りも飲み込みづらい要素はちょこちょこあった気がする。放送が伸びてしまって先送りされた分、そうした印象が強くなったという要素もあるだろう。

 ただ、そうして目をつぶってしまった部分はあるが、多分全ての原因はこのアニメが壮大な大河ドラマの一部分を切り取ったものにすぎないという、作品の出自そのものにあるのだろう。今回の話だけで全てが丸く収まるわけじゃなし、設定にしても他のシリーズ作品と繋ぎ合わせて意味を持たせる必要があるので、今回アニメとして現れたピースだけに全てを付与するわけにもいかなかった。その辺は、「世界観が気になったら他の作品にも触れてみてね!」という多少意地悪な販促戦略だったとするなら効果は抜群である。

 また、余計なところまで想像を膨らませたせいで消化不良気味になったとはいえ、一応1クールのアニメとしての起承転結は成立している。この「一応の決着」を良しとするかどうかは意見の分かれるところだが、「不完全じゃないか」という不満はお門違いだというのも理解はしているつもりだ。

 そうして諸々の事情を飲み込んだ上でよかった点を拾っていくと、まず「ナーサリー」というテーマ設定そのものが非常に面白い。ドラマを作る上で「幼児」の扱いって難しいんですよ。この話は以前もどっかで触れた気がするんだけど、個人的にはわたしゃ「幼児」が出てくるお話はあまり得意じゃない。別に子供が嫌いというわけではなく、幼児って生き物はまだ「理屈か通じない動物」の側面を持ちながらも間違いなく「人」でもあるので、理知的なドラマ構造に組み込むのが大変なのだ。あまりに動物らしくしてしまうと人格が剥奪されて単なる舞台装置に堕してしまうし、だからとてしっかりとした人間として描いたら「そんなガキおらんやろ。作り手側の意識が子供に宿りすぎや」と冷めた目で見てしまう。どっちにしろ、「真に迫った幼児像」を作るのは大変なのだ。いわんや「大量の幼児」をや、である。

 しかし、今作はあえてそこにメスを入れて「ナーサリー」という設定に踏み込んだ。幼児どうしが絡み、その人間模様も吸血鬼絵巻に取り込んだ。幼児の量が増えたおかげで「動物的な側面」と「理知的な側面」が個に付与されず群に埋もれることになり角が立ちにくくなったというのが個人的な印象で、例えば一番理知的な要素は幼児の中でもテオドールあたりに付与されていたと思うのだが、彼も彼で最年長のポジションに苦しみ、ひたすら理屈で環境をコントロールしようと試みたが、結局は幼児なのでダメなものはダメ。理不尽な大人の世界に打ち負かされもするし、子供らしい駄々をこねて解決する問題もある。他の幼児たちも「1人1人の理屈」は抱えつつ、それが前に出過ぎずに「ナーサリー」という大きなフィールドに投げ込まれ、うまい具合に「幼児性」にまとめられ、匂い立たないように処理されている。この辺りの描き方は面白いと思った。

 こうして「人格が確立しない」幼児期に迫るという描き方はそもそものドラマとして前例も少ないし、それが吸血鬼バトルものと絡むとなればなおのこと無軌道なものになりそうなものだが、「血」の物語という一本の筋を引くことでトンチキなファンタジー設定が普遍的な家族のドラマにまで引き込まれる構造はちゃんとゴールを見据えて狙っていないと生み出せなかったものだろう。正直、このクオリティの脚本で線が引けるなら、同プロジェクトの他作品も面白いんじゃないかという気がしている。どうでしょうね。

 あとはまぁ、アニメとしての画面の統制。今作の徹底したガジェットの描き込みはCG技術もふんだんに使われているのだろうが、こういうのって「いっぺん画面のデザイン作ればあとはCGをいじるだけなので意外と楽」なのか、それとも「全部のシーンでとにかく画面構造を成立させるために調整しまくるからめっちゃ手間」なのか、どっちなんでしょうね。後者だとしたら本当にお疲れ様。効果は充分に出ており、毎回毎回目が痛くなりそうな細やかな描画は楽しませてもらいました。多分アニメ化にあたって、この雰囲気作りだけは絶対に曲げられない要素として守ってくれてたんだろうな。だからこんな不思議なスケジュールになったのかどうかはわかりません。

 最後に中の人の話。今作は色々と贅沢なキャスト起用が多かったので取り上げたい要素も多いのだが、あえて1点だけ上げるならやっぱテオドールですね。最初は「ショタ役にちかぺなんやなぁ」と思ってぼんやり見てたんだけど、「ショタ役」ってだけで終わるはずもなかった。毎回出てくるいろんなちかぺ、楽しかったです。

 
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 冒頭の金髪ツインテちゃんを見て「沢近みたいなキャラ出てきたな……」って思った俺の時代感覚、第8話。別に沢近とかそんなに好きなキャラでもなかったんだが……アップデートされてねぇなぁ……。

 なんか、なろう作品みたいな展開になった。なろうじゃなくても「第2部」的な展開で学園に行くという流れはなぜか割と定型化しており、最近の作品でも「無職転生」がそのまんまだったし、「魔法使いの嫁」もがっつり「学園編」だった。修行パートみたいなものだと思えば鬼滅だって近いと言えなくもない。転校(入学)した主人公が周りの学生たちに自分のチートを見せつけるのが通過儀礼であり、そこまで「なろう的な部分に特化していない」と思われていた今作においても、待望の(??)魔力計測装置(破壊がデフォ)が登場。やってることは完全になろうです魔王様。まぁ、何をするにしても人徳が大事なので、これまで徳を積んできたベル様であれば、いかにもななろうムーブを振り回してもギリセーフということにしておこう。一応、隣でヤキモキしてる高橋が可愛いことが大きな安全弁として機能しているのは考慮する必要があるが。転校時点で女の子2人侍らせてる主人公、強いな。

 さて、問題はなぜわざわざベルさんが若造り(?)して学校に潜入したかという動機の部分なのだが、それは学園の地下に眠っている何かしらの記録物が目的。そしてその遺物を追い求めている理由は、かつて自分の直属の配下だった生き残りの不死を探すため。そしてそこから先については直接の言及はしていなかったが、一応はこの世界の支配のためであるはず。ただ、現状ベルトール様がややこしいのは魔王的お約束で「世界征服」は望んでいるのかもしれないが、別に私利私欲のためにこの世界を好き勝手してやろうと考えてるわけでもないだろうし、マラキュスからパスされた新宿市は致命的なエネルギー問題を抱えていて不死炉に代わる何かを見つけない限りはいつか滅んでしまうという。むしろこの場合のベルさんは悪巧みしてる悪役というより、なんとか滅びゆく新宿を救う方法を探して求めている「勇者」ポジションの方が近いと言えるのかもしれない。まぁ、かつての部下を見つけたからって問題解決のきっかけがあるのかどうかは分からんけど。

 そうして妙な潜入プレイみたいな状態になってちょっと浮かれているのは日本文化をいろいろなオタクメディアから学んだ魔王様と、魔王様の学生としての晴れ姿を楽しめるマキナちゃんだけ。先の一件ですっかり両思いになった感があるこの主君と部下であるが、マキナは多少横柄な態度で接しても怒られないもんで、かつてのようにただ恐縮しているだけではなく、割といろんなことでベルさんに口出しできるようなったし、流行りのギャグを飛ばせる程度には所帯染みてきた(ほんとに流行ってんのか?)。そしてそんなどっかズレてる2人に挟まれて気苦労が多い高橋。やっぱ今作の主人公は高橋なんじゃないか疑惑がある。スーパーハカーとして優れているのは言わずもがなだが、その後の潜入ミッションは1人で難しい局面にチャレンジしようと必死になっており、その頑張りが結実した部分が半分、肩透かしだったのが半分くらいか。「ベルはコントロールできない」はまだ分かるがその次に「マキナは役に立たない」でばっさり切り捨ててんん草。まー、コンピューター関係はね。500歳越えのおばあちゃんに扱いづらいのはしょうがないからね。でもマキナには「可愛い」という最大の武器があるから大丈夫。ちゃんと魔王様と2人で話する時には今まで通り「かしずく」形で接してるのに、ベルさんが気ぃ使って専用のクッション用意してくれてるからちょっとだけ頭が高くなってんの可愛い。

 流石に今作では出てこないかと思っていた日笠が日本語の怪しい担任役で登場してさらに参加作品数を伸ばし、どこかとぼけた味わいの学園長にはひーちゃんがエントリーして急に学内がafterglowじみてきた。秋葉原の夕焼けも綺麗ですね。

 
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 これの舞台って1年半後の2026年だったのか……第9話。流石にもうちょい未来だと思ってたんだけど、我々はすでにSAOの痛ましい事件を経験した後の時代の人間なのだね。まぁ、ドラえもんと違ってナーヴギアはギリ近未来で達成可能と言えなくもない……か? それにしたって2022年ってのは攻めすぎだと思うのだが、10年ちょいで達成できるって読みだったのか。まぁ、すでに人類はアトムも開発してるはずですしね。人間の想像力よりも、人間の進歩はちょっと遅い。でもこんだけ激動なんだからたまったもんじゃないですが。

 などと現実世界を憂いてみたが、今回は普段のゲームの世界を飛び出して「現実」で「外の人」たちの描写が多いのが嬉しい新たなスタート。特にシンクのロリ(女子高生)グループが全員登場してキャラが見えたのはとても嬉しい。この子ら、キャストが恐ろしく豪華なので今の時代には貴重な集合シーンなのよね。まぁ、アマゾネスとロリの二面作戦ができるキャストを集めた結果がこれなんだろうけど、その中に森永千才が混ざってるのはセンスあるわ。

 女子高生たちがよってたかってレンちゃんをせっつくのは「お前強いんだからもっと自信を持ってGGOをプレイしやがれ」ということ。当のレンちゃんは「ある程度目標達成できちゃったし、もうGGOにこだわる必要もないんだけど」ってんでモチベ下がり気味で、元々あんまり前に出る性格じゃないこともあってどうにも若者たちと熱量に差がある。そこをなんとか再燃させようと子供達が躍起になっている様子。まぁ、そうまで言われて悪い気もしないんだろうけど、身に合わぬ評価に戸惑うレンちゃんは、最終的にはフカに丸め込まれて戦場に担ぎ出されることになるのである。結局全てはフカが握ってんだよな。まぁ、彼女が彼氏(仮)という尊い生贄を差し出してまでレンちゃんを戦場に引き戻してくれたのだ。その友達の働きぶりには感謝しないとな。まぁ、戦場に出たら出たで一切ありがたみは感じられないクソチームメイトでしかないんだけどな。

 前回の試合であんだけの大惨事を巻き起こしたというのに、未だゲームの中ではピトとチームを組まされているレンちゃん。まぁ、放っておいて敵対されるよりは行動を共にしてた方が被害が少ないという打算もあるのだろうが、その結果が手足切断バトルだったことは忘れてはいけない。今回はもはやルール上もフレンドリーファイアを禁止する要素がなくなり、また終盤にとち狂ったピトがやらかす未来が見えるような、そうでもないような。運営側が設定した敵がそれどころじゃないくらいに強ければようやくほんとの意味でチームとして共闘できる可能性もあるのだが……そこに含みを持たせたルール設定にしちゃったからなぁ。相変わらず運営が適当なのが全ての元凶な気もするが、さて、どうなることやら。

 今回は戦闘シーンこそ少なかったものの、最後の方でパララと撃たれて慌てふためくレンちゃんのカットとか、作画が良好で可愛いシーンも多かった。多分今作で一番観たいのはこういう要素なんだよなぁ。


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 順逆自在の術! 第9話! 技をかけられたと思った次の瞬間、かけられているのはテメェの方だ! ジャパニーズトラディショナル忍者は、ナチュラルにあの技が使えるんでしょうかね。どういう仕組みなのか分からないのはデフォ。でもブロッケンJr.なら見よう見まねでやろうと思えば案外できるし、完璧超人ならその速さで割とあっさり返せる(体躯鸚鵡返し!)。

 というわけで、謎の忍者ちゃんとの交流回。てっきり先週からの展開でシリアスによるのかと思ったら、生徒会長のトンチキキャラのおかげでそんな方向には向かわず、学園祭(?)らしいドタバタなお話となった。この学校、色々と謎な部分が多く、文化祭と体育祭をまとめて処理してしまうらしいし、体育祭に該当する今回のイベントもなんと競技一本で生徒会長とのタイマンのみ。もしかしたらこれ以外に体育祭も用意されてるんかな。さらにこのイベントは地元の一大行事として扱われているらしく、なぜか知らないがテレビまで入るという念の入れよう。どう考えてもあんなイベントが一般のお茶の間に流されて盛り上がるとは思えいないのだが……地元のケーブルテレビとかなんでしょうかね。ほな、あんまり顔バレの心配しなくてもよかったじゃん。せいぜいろこどるレベルですよ。

 まぁ、そんな訳のわからないイベントを通じてユキと仲良くなろうとしてきた忍者っ子、日陰ナカちゃんが今回の主役。引っ込み思案な性格は押しが強すぎる兄の影響が大きいようで、自己肯定感が低く、そのオーバースペックの割には常にオドオドしている。それでいて勇気を出すべきときは出せる性格でもあるようで、ユキと友達になるための頑張り、そして兄を超えてイベントで勝つための頑張りなど、各方面に自己を脱却しようという意識が見て取れる。ユキさんもこれだけ熱心に気持ちをむけてもらえたら、そりゃ同性の友達第1号という栄誉に与るのもやぶさかではないだろう。多分この感じからして、お互いに「友達第1号」なのよね。変な連中は変な連中どうしで繋がるものですので、チートキャラどうし今後とも仲良くやってほしいもんである。

 現時点ではそんな日陰の家がユキの裏稼業関係と繋がっている様子はなく、顔バレさえ防げれば今回の一件からユキの何かが漏れてしまう心配もなさそうなのだが、気がかりなのはイベントを解説者席で見ていた早見沙織キャラである。こいつ……誰だ? 今まで出てきたっけ? 突然変なとこに座ってさも前からいたかのようにコメントしてたんだけど、なんかよく分からないキャラが新たに追加された。そして日陰家が違った今、今度は殺し屋業界とつながりそうなのはこの辺になるわけで……揉め事に関係しそうなのは相変わらず女性ばっかやなぁ。まぁ、そう言う作品だからね、しょうがないね。……今回あげもち太郎出てきてねぇじゃん!

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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