忍者ブログ
最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
[54] [55] [56] [57] [58] [59] [60] [61] [62] [63] [64]

 エンドカードの路近が格好ええな、第11話。敦房からは「路近ごとき」とか言われてたけど、あいつはいあいつでかなりやりよるのでは?

 ラストが急展開すぎてそこまでのじっとりしたお話が全部吹き飛びそうだったが、経過時間だけでいえば放送開始後一番の尺を使ったのが今回のお話。山内の時間の流れを四季の移り変わりの色彩で見せる美術設定が見事で、同じくNHKで放送してるユーフォのオープニングやエンディングの彩りを思い起こさせる。今作の制作はぴえろなんだけど、少なくともここまでの作画クオリティは文句なしで高いよね。

 そんな綺麗な世界だが、中身はもうぐっちゃぐちゃだぞ、というのが若宮の説教。雪哉も自分の生まれがくそ面倒だったもんでその辺りの世知辛さはその身を持って知っていたはずなのだが、ちょっと心の傷をいじられて「どうせ私の身分が目的だったんでしょ!」と拗ねてしまうあたりはまだまだ子供なのかもしれない。いや、多分当人にとってはものすごく大きな問題なのだろうが……他の連中がそれに輪をかけてとんでもねぇタスクにぶち当たっているため、相対的に雪哉の懊悩については「お子様ねぇ」で終わってしまいそうになる。これは正直雪哉には申し訳ない。

 でもまぁ、本人の中では充分大きな問題であることは、若宮たちも承知はしていたようだ。だからこそこれまでおくびにも出さずにしれっと雪哉を使っていたわけだが、ポロッと漏らしたのが長束さんで、「弟にダメだって言われてたのにうっかりしてた、てへぺろ」とのこと。こいつ、敵じゃないことがわかって急に憎めない奴になったな。ま、結果的にはあのまま雪哉を謀った状態で雇い続けていてもどこかでボロが出ていた可能性が高いだろうし、今回の騒乱のどさくさに紛れてお互い腹を割って話し、膿を出し切っちゃったのは正解なのかもしれない。

 そして、そんな迷える雪哉に「お前はまだまだだ、宮中の凄まじさをみせてやる」という試金石の役割を(無理やり)果たしたのが、捕縛されてすっかりヘロヘロになった敦房さんだったというのもなかなかにエグい。彼の中では「長束への忠誠心」という綺麗で素敵な大義名分へと置き換えられていた必死のレゾンデートル。聞けばその発端は割と単純な保身であり、人を殺してでも情勢をコントロールして家柄を高めないとやってられないという現在の宮内のダメっぷりが敦房の実情に凝縮されている。「元は真面目な青年だった」とのことだが、真面目に生きようとした人間がぶっ壊れちゃうようなシステムはダメだよな。とんだブラック企業である。そう考えると路近さんとか澄尾とか、図太い連中ががっつりポジションを確保して生き残ってるのは納得できる構図だな。若宮としては、多分雪哉にもそうした強かさを身につけてほしくて、今回のような大騒動に巻き込んだ側面もあったのかもしれない。

 そうして雪哉に現実を叩きつけ、「あとはお前が決めろ」と丸投げして約束していた雇用期間はあっという間に終了。すごい勢いで半年から1年が経過してしまったわけだが、これまでのすったもんだを考えると、多分端折られた1年にもいろいろあったんだろうなぁ。まぁ、最後の女房衆のリアクションとかから考えるに、多分若宮は1回も登殿しなかったんだろうけども。この1年であせびさんとススキさんはすっかり仲良くなっただろうが、白珠さんがどんだけいたたまれない状態で宮中に残り続けていたかは謎。ただでさえぶっ壊されてたメンタル、こんなとこにいて大丈夫だったんでしょうかね。

 そしてこのタイミングでトドメを刺しにくる若宮。自在に烏形態に変形する若宮の登場はいちいちやり過ぎ感があって周りの人間は気が気じゃなさそう。後から追いかけてきたのは雪哉1人で、彼が無事に試用期間(?)を終え、ちゃんと正式な従者として登録されたことが暗に示されているので一安心である。そして行われる嫁選び、さて、何が起こるやら……。

 
Amazonアフィリンク

拍手

PR

「ダンジョン飯」 6→7

 何がびっくりって、もう最終回シーズンだってことなんだよ……。そりゃ毎年この時期(とか年に4回ほど)になると「1クール終わるわねぇ」って思い始めるはずなんだけど、今期からさ、視聴本数削減計画をスタートさせたじゃない。そのおかげでね、「レコーダーの容量にいつもより余裕がある」状況になって、例年だと「やべぇ、なんとか最後の枠を確保しないと」ってんで途中からメディアに焼き始めたりしてたんだけど、今期はその作業の必要がなかったもんで、気づいたら終わりが近づいていた。どの作品も「間も無く終わるで」みたいな雰囲気を出し始めると、なんだかんだでやっぱり寂しいものである。

 ということで、口火を切ったのは2クールでお送りしたこの作品。最終話感想も含めてだいたい書きたいことは書いてしまっているのでここでわざわざまとめることもあんまり無いのだが、とにかく「2期目やるなら早く戻ってきてね!」ってのが第一かな。いや、でもアドバイスもらった通りに、「1期目の内容を記憶しておく」っていう目的だけなら放送終了した部分まで原作買うのはありやな……どうしたもんか。

 単に「面白かったね」で終わってもいいのだけど、一応最終評価記事なので良かった点をいくつか摘んでいくと、やはり特筆すべきはそのストーリーテリング。「ダンジョン」と「飯」という、(おそらく今作がスタートした時点では)およそ並び立たないような要素を強引に結びつけて唯一無二の魅力へと昇華しており、ファンタジー世界を扱う手つきにも一切の抜かりがない。きちんと原作者が自分の頭で世界を考えており、その世界を「飯」というテーマで見せるための物語を考えてくれている。昨今よく取り沙汰される「ファンタジー」という言葉、和訳すりゃ「幻想」とか「空想」になるわけで、単なるお仕着せの設定世界を転がすのではなく、自分なりに作りたかった世界を1から丁寧に積み上げて構築していくことこそが創造主の本懐である。

 もちろんその過程で「なんじゃそりゃ」って思うようなことも出てきて、直近だとチェンジリングの解釈なんてのは「なんじゃそりゃ」って突っ込んだ部分だけど、別に突っ込みたくなることは悪いことじゃないのだ。それだけ「今まで見たこともないもの」なのだし、諾々とレディメイドのストーリーだけをがぶ飲みしている私の日常に、考え、想像せざるを得ない刺激を与えてくれているということ。作中のライオスを筆頭に、マルシルもセンシも「とんでもねぇこと考える連中だな」と思う瞬間がたくさんあるわけだが、それらは全て作者に対して「とんでもねぇこと考える奴だな」と賛辞を送っているに等しいわけだ。

 そうして作られた替えの効かないのファンタジー世界。これを画面に展開していくのはそれこそ細心の注意が必要なデリケートな作業なわけだが……その任を預けられたのはまさかのTRIGGER。デリケートさとは正反対みたいなイメージのあるスタジオ。しかしまぁ、世界構築という点においてはこのスタジオはそりゃぁ見事なもんでして。端々に「TRIGGERメイド」すぎる部分も混ぜ込みながら、嫌というほどにオリジナリティを叩きつけてくれる確信犯的世界創造と世界破壊。このコラボレーションが実現したことは色々と面倒ごとの多い現代アニメ業界では素直に賛辞を送るべきだろう。TRIGGERというとどうしてもド派手なアクションシーンのクセにばかり目がいってしまうが、本作はむしろそうした部分よりも「食」につながる日常の延長部分が最も重要であり、「あり得ないもの」をあり得る形にしてしまうTRIGGERのほら吹き能力というか、嘘クセェものをあけすけに嘘っぽく描いたり、「嘘みたいに本当に」描いてみせたり、手練手管が尽きないのは、やはり圧巻のお仕事ぶりだったんじゃなかろうか。

 さて、こんだけ褒めちぎっておくと2期目が怖くなってしまうが……ライオスたちなら、多少のブランクくらいあっという間に吹き飛ばしてくれるんじゃないかしら。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 キメたぜ、キマったぜ、第11話。クライマックスライブ、トゲトゲのこれまでの歩みが、そしてガールズバンドクライというアニメの集大成が、ここに叩きつけられた。

 今作では珍しく、ほぼ翳りがなくただひたすらに希望に満ちたお話。途中ですばるが沈みかけたように見えたので「ここですばるに損な役引かせるなよ!?」とドキドキしたが、なんとまぁ、婆ちゃんとの関係性は秒で解消。まぁ、元々あの婆ちゃんも割とトリッキーな存在として描かれており、孫娘が別な夢を見つけたと言ったらすぐにごくんと飲み込んでくれそうな度量の大きさも感じさせていた。どうせなら4話目時点で決着つけとけよ、とは思わんでもないが、おそらくここまでトゲトゲのスタンスがしっかりと固まり、それを見てすばるも本気の決心ができたからこそ婆さんに連絡できたってのもあるだろう。これにて5人のメンバーそれぞれの抱えていた「翳り」はほぼ全て解消されたことになる。

 前回時点で懸念していたこととして、仁菜の両親との関係が改善されたことで仁菜の心の「トゲ」がなくなった時に彼女のモチベーションがどうなってしまうのかという問題があった。一応その部分には「まぁ、元ダイダスのボーカルへの敵愾心があるからまだ大丈夫だろ」と思っていたのだが、なんと今回のステージでそちらも不思議といい関係に昇華されてしまうという予想外の展開。なんなんだろね、高校ではまだお互いに見えてなかった部分が、文字通り「同じステージ」に立つことで透明化した部分はあるのかも。相手の子(ヒナ)も仁菜のことを認め、そんなヒナを見て仁菜も鼓舞される。掲げた小指に互いの闘志を乗せ、2つのバンドはいい感じの関係に落ち着いてしまった。

 「これじゃ仁菜さんの持ち味である空気の読めないギスギス感がなくなって、トゲトゲがほんとにトゲナシになっちゃう!」と思ったが、その辺りはラストステージを見れば一切問題がないことが分かる。現時点での問題が解消したとて、メンバー5人がそれぞれに抱えてきたものは決してなくなるわけではない。そして、糧があればこそ何もかもを踏み台にして人は成長する。この跳ねっ返り具合の強さが仁菜の武器であるとすれば、まだまだ溜まってるものは多いに違いない。飛び出した世界は、まだまだ広くて果てもないのだし。

 そんな決定的なシーンを描く今回のライブ。アニメシリーズとしても非常に重要なターニングポイントになるだけに、あらゆる技術を総動員した必死の作劇になっている。そのおかげで、今作の映像の良さもはっきりと表れて強烈なインパクトを与えてくれる。わかりやすいところでは変顔写真のところとか、CG一辺倒でなく作画部分も効果的に挟むことで印象的な画面を作れるのは本作では最大の武器。そこに違和感を覚える人もいるかもしれないが、印象に残るというのはとても大事な効果だ。

 そしてぐりんぐりんとCGの旨みをフルで発揮するライブシーン。今回は「前座」としてダイダスが登場し、もうそっちのライブだけでも充分じゃないかと思えるくらいに出し切ってくれたので度肝を抜かれた。「ダイダスって、演奏を犠牲にしてキャラに振ったのが桃香の不興を買ったんだろ? こんなにちゃんとバンドとして成立してる感出しちゃったら解釈違いなのでは?」と訝しんだが、その後できちんと桃香たちの口から「うまくなってる」「仕上げてきてる」と持ち上げておいて、ダイダスはダイダスでしっかりと戦い続けているということが分かり一安心。本当に忌憚なく、ダイダスはトゲトゲの「ライバル」として立ちはだかっているのである。

 そうして準備されたクライマックス。あとはもう説明不要ですけどね。個人的には本番前の音リハでリズム隊の2人がマイクチェックしてるとこがほんと好き。やっぱソロで音聴かせてくれるパートはいいよねぇ。すばるさんも「アニメだと私メインの演奏シーンってほとんどねぇからな!」とばかりに弾けてくれたし、ルパさんはルパさんすぎたし。そして「こいつはやる気だぜ!」と高まった期待感を一切裏切らない本番の映像。ぐりんぐりんカメラを回しすぎだとは思うが、やはりロックバンドの暴れっぷりってのはこれくらい大袈裟にやっちゃっていい部分なのよ。さらに、ラストに向けてのパートはなんと「歌詞でもねぇ独白をぶっ込んでメンバー全員を語る」という、ライブパートにあるまじき手法で「演奏のクライマックス」と「バンドとしてのクライマックス」を強引に接続。この演出はあまりにダイナミックだ。あとルパさんの過去をそこではっきり見せるのは卑怯だ。怒り悲しみ喜び苦しみ、全部が全部煮詰まってのワンステージ。文字通りの「晴れ舞台」お見事でした。

 追伸:ルパ智の湿度がだいぶ上がってきたし、ちょっと僕は冷静でいられなくなってきました……。

 

 Amazonアフィリンク

拍手

 次回予告に例のプール!? 第10話。まー、変なところで下世話なこの作品のことなので別におかしなことはないが……ちなみに「例のプール……だよな? こんなんだっけ?」と思って念のために調べようとしたら、Twitter上には「アニメに登場する例のプール蒐集家」がいて笑ってしまった。もう世の中にはなんでもある。

 よるむん編の幕引き。今回の怪異について、確か前回は「付喪神だ」というふわっとした説明だったと思うが、今回はさらにそこに「絵馬に書かれた絵抜けの馬」、さらに「画霊」と繋ぐことで伝統的な怪異の1類型にまとめることができた。「製作者の思いが強すぎたために絵が念を持った」という構造はとても分かりやすいし、何よりこうしたVTuberやアニメキャラの話をする時には定番のやり取りとなった「絵だぞ」というツッコミフレーズにも上手く合致している。そして、古来より伝わる「人と創作物」の関係を、新たな世代のコミュニケーションツールで改めて考え直す興味深い機会にもなっている。今回の話の筋は妖怪ファンとしても割と満足なものでした。ちなみに余談だが、「現代的な妖怪の再解釈を行うという意味で先駆けていた「地獄先生ぬ〜べ〜」でも当然画霊は扱われてたよな?」と思って確認したら「人喰いモナリザ」が出てきて「あー」ってなった。まだあの時代だと美術品としての「絵」の霊にとどまってますね。

 都合よく畦目先生が「中の人」と知り合ったもんで解決に漕ぎ着けることができた今回の騒動。「神上げ」を行うという化野の民俗学的解決法は多分正しかったのだろうが、そこに至るまでのすったもんだは多分フィールドワークでは絶対出てこないイレギュラーなもの。そもそも「よるむんはひたすらいろんな人を応援しすぎて困る」というのが怪異の中心的な問題だったはずなのに、病室に現れたよるむんがいきなり海を顕現させて周りの連中まで巻き込んで溺死させかけたのはどう考えてもおかしいのである。その辺はまぁ、勢い余って何かが暴走した結果とでも捉えるしかないか。ちなみに海に襲われたのは化野兄妹と団地妻とのどかちゃんの4人で、中の人の美甘ちゃんが除外されてるのはまだ分かるけど、ちゃっかり畦目先生も被害を免れているのは、もしかしたらVの者についての知識が薄かったからなのか。その忌まわしい血を避けてしまったせいか。

 そして偶然避難できた畦目先生が久しぶりに塵輪鬼の能力を発動。しかもあんだけ水属性のよるむんを苦しめたってことは最初から「燃やす」能力フル展開の限界モード。先生、あの一件で反省して牛鬼は封印したとかじゃないのね。まぁ、元々そういうトーテム(族霊)の家系だって言ってたから、元々うちに宿ってるものなのかもしれんけど。相変わらず畦目先生の四つん這いぺろぺろポーズはエロいですね。菫子さんといい先生といい、この世界で怪異トラブルに巻き込まれた奴らは解決後に異能をうまく使いすぎだ。

 とにかく先生の協力なんかもあって想定していた目的は達成。そこによるむんからのご褒美として病の治癒までセットだったのはできすぎた終わり方だが、まぁ、「神」の座に近づいた存在だったというならそれくらいのご褒美はあってもいいか。ちなみにこうして「VTuberとファン」の関係性を「御神体と信者」にナチュラルに置き換えている図というのもなんだか現代日本の縮図っぽい感覚もあり興味深い。なぜこんなにもVが市民権を得たのかということを考えるに、今回化野が語ったように、元来日本の精神性って、「モノに魂が宿る」というか、なんらかの偶像への「気軽な神性付与」がやりやすいのかもしれない。そう考えると、案外この数百年で人間なんてさっぱり変わってないのかもしれませんね。

 で、結局先週の猫ダンスなんだったんや……何も回収されてねぇ……。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 今週からタイトルが変更になりました、第20話。……ごめん、嘘だけど今だけ許してほしい。流石に今週くらいで終わりかなーって思って見始めたら来週もがっつりユキ回だったので、多分来週までは確定でにゃんだふるです。

 無事にプリキュアが4人揃い、あとは消化試合みたいになるかもしれないという懸念もゼロではなかったのだが、ユキちゃんのメンタリティがそんなにすぐに変わるはずもなく、安心して猫らしさを堪能することができる。何しろ前回の記念すべきリリアン爆誕イベントですら、ユキ目線では地獄の一丁目みたいな表情で見守っていたのだ。まさに巷に溢れるファンアートの通り、まどかがキュウべえと契約した時の暁美ほむらと同じ感情。まだまだユキの「お姉さん」目線でまゆを放っておくことなどできず、「まゆさえ守れればそれでいいもの、他の動物になんて興味ないわ」というユキさんスタンスは不動のものだった。

 というわけで、今週はたっぷり1話を使ってユキの精神性を変化させていく。まずはニコガーデンへの招待とメエメエとの面接。上述の通り、ユキさんからしたらニコガーデンなんて知ったこっちゃないし、なんならメエメエが憎きインキュベーターに見えてもしょうがないくらいの関係性だが、まゆの熱烈な勧誘で渋々同行する形。まぁ、この時点でだいぶユキの態度も軟化してたし、今までほとんどなかったはずなのに語尾に「にゃあ」をつけて話すなど、だいぶリラックスしてる(?)感はあるんですけどね。今週からはふつーに猫形態で対話するユキさんがいっぱい見られるのでとてもありがたいです。もちろん、猫状態の時は常に「猫らしく」という描写に余念がなく、個人的には序盤のシーンだとまゆの誘いに気が進まないもんだから外を見ながらしっぽをぱったんぱったんさせてるのが好き。ちゃんと猫の尻尾の動き。その上で久しぶりにまゆに吸われるユキが見られるので眼福である。人間形態を見てしまった後だと吸いにくいかと思ったが、まゆさんはその辺ブレないみたいで安心したような、ちょっとがっかりしたような(何を期待したんだ)。

 ニコガーデンについてもユキの態度は変わらないが、「新しい世界に一歩踏み出したまゆ」を見てしまったことで心はちょっと揺れる。ユキはあくまでまゆの幸せを第一に願っているというだけで、きちんと結果が伴えば優先順位を更新するくらいの柔軟性はある。まぁ、元が猫なので多少気難しいところはあるが……まゆの言う通り、これまでのユキの人生(猫生)を考えれば、他者とのコミュニケーション手段が限られているのはしょうがないことなのかもしれない。言われてみりゃ、ユキってまゆのママンとじゃれあってるシーンすらほとんど描かれてないからほんとにまゆが世界の全てなんだよな。「でもいっつも店の前で寝てたし、お客さんと触れ合うのに慣れてるんじゃ?」という疑問への答えが「いや、単にひなたぼっこが好きなだけで、客が増えたら奥に引っ込んでたで」っていう衝撃の事実もなんか可愛くて草。触らせてくれる系の看板娘ではなかったかー。

 でもまぁ、多少強引ではあったがキラリンアニマルとの接触を通じて、ガルガル浄化の価値をある程度は感じることもできたユキさん。他者とのコミュニケーションが苦手なので、彼女の価値観を更新する手っ取り早いきっかけは彼女自身の人生とどこかで重ね合わせること。「1人は寂しい、1人は辛い」。その寂しさを埋めてくれたまゆへの恩義が第一であるユキならば、他者を思いやる心を持つことはできるのだ。そしてもちろん、「あの時の自分と同じ境遇の他者を救う」というのはそれだけでは弱い動機かもしれないが、「それをまゆが望んでいる」が加わればあまりにも充分すぎるのである。出された結論は「仕方ない、かまってあげる」であった。

 2人の気持ちが共鳴しあい、新たな商品が爆誕。なぜ陽キャ臭漂うタンバリンなのかは謎だが、ニャン・ドゥ・トロワでリズムを刻み、猫屋敷シスターズだけでもガルガルの浄化が可能になった(まぁ、先週はリリアン1人でやってたけど)。こうして浄化アイテムが2:2に分けて配備されるってのも多分プリキュア史上初のことじゃないですかね。最後にメエメエがバスケットも渡そうとしてたけど、アニマル送り返し業務もチーム猫だけでできるようになったら、ほんとに2:2で分業できる不思議なチームになるかもしれないな。

 さて、これだけ周到にルート構築されたら、もうユキがデレちゃうのも致し方なし。なんと来週はユキさんの転校イベントですってよ。次回予告から早くも溢れるカオス感。こむぎの転校の時も「どないやねん」のオンパレードだったが、ユキさんは別方向に空気を読まない孤高の転校生。この学校、大丈夫だろうか?

 
Amazonアフィリンク

拍手

 最終回なんかい! 最終話! いきなり終わるんかい、言うて終わらんのかい。終わるんかおもたら終わらんのかい。……まぁ、漏れ聞こえてくる噂からして2クールで完結するとも思ってなかったけども……。

 というわけでさっぱり幕切れ感無しに終わってしまったのは拍子抜けだが、思い切り尺を詰めまくって2クールにまとめるような暴挙に出なかったことは一安心だったんじゃなかろうか。今、原作だと何割くらいのところまで来てるんでしょうね。残りが1クールなのか2クールなのか……次の放送時期も分からないっぽいのでのんびり待つしかないが、こんだけ色々と要素がある作品でブランク空いちゃうと忘れることが多くてキツそうだなぁ……あと、完結したら原作買おうと思ってたんだけどそれが全部お預けということにも……もう大人しく諦めて2期始まる前に予習する方向に切り替えた方がいいのかしら?

 とまぁ、私の個人的な事情はさておき、一応「キリのよさ」を無理やり捻り出すとしたら、全く拠り所もないと思われていたファリン救出作戦に一筋の光明が見えたところでの幕引きというのは中休みを取るタイミングとしてはありかもしれない。そして、その唯一(?)の解決方法というのが「食べること」だという無茶苦茶な理論が今作の根幹を支えているのは潔くて良い。どこまで行ってもこの作品は「ダンジョン」であり「飯」でなければならない。普通は途中でギブアップしてしまいそうなそんな設定に、意地でも寄り添い続けようとするストーリーテリングは圧巻。よくもまぁ、こんな途方も無い話を思いつくもんである。

 常に視聴者の想定を超えてくる男・ライオス。今回はマルシルのひらめきに助けられた部分もあるが、難敵・ガーゴイルの討伐にモンスターをそのまま転用し、さらにそこからマルシル投擲で強引にねじ伏せるあたり、絶対にこのパーティでなければ実現しえなかった討伐スタイルでピンチを乗り越えた。前回も触れた通りにチェンジリングの設定がいささか便利すぎてついていけない部分はあるのだが、無理やりで「まぁ、これがチェンジリングという1つの種の生き残り戦略なんだね」みたいな説明を付与されるだけで「まぁ、ほんならしょうがないか……」という気になる(かもしれない)。「単に表面に胞子がついているだけ」という認識と、後で調理したダンプリングの「中身まで変わってらあ」はどう考えても両立しない気もするのだが……仮に「本来小さかったのにデカく変化したもの」(チルチャックみたいな事例)を食べた場合、当然胃の中で消化されたら胞子の影響はなくなるはずだが、その時に腹の中で突然ものが膨らんだりしないもんだろうか。謎である。

 まぁ、調理にチェンジリングを使うことを思いついたのはセンシの方だし、他のメンバーも納得づくでそれを食べているのだからこのくらいはもう理解の範疇だと思うしかないが……さらに飛び出た最強トンデモ理論が、「竜の部分を食えばファリンは助かるかもしれない」という「食えば全部解決する」理論。一応「魂の捕食」というこのダンジョンの摂理をもって説明としていたのでその部分に疑問を挟む余地はないのだが(文句言ってもしょうがないのだが)、やべぇのはそれをあっさり受け入れてしまった実兄のメンタリティ。以前私はファリンがモンスター化してしまった時に「ファリンを今までのモンスター同様に食物として見ることができますか? できねぇよなぁ!」みたいなことを書いたんだが、なんとまぁ、ライオスはそんなラインは秒で飛び越えられるやつだった……とんでもねぇ話だよ。ほんで「食べていいか否か」は問題にもせず、「誰にどんだけ食べてもらえるか」に発想が飛んでるあたりがやべぇ。カブルーは話の流れでライオスに合わせてモンスター食を肯定したことが今後一生の傷として残りそう……。

 まぁ、とにかく食うか食われるかの兄妹愛でもって先行きの見通しは立った。残念ながらそんな「先行き」が何年後になるかは分からないが、今日も原作漫画をポチるかどうか悩みながら次の展開を待たせてもらおう。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 昨日はうっかり別な作品の劇場に惹き込まれてしまったので、今日はちゃんと目当ての作品を観に行くことができました。まぁ、家からは3040分くらいチャリこいでエッサホイサと向かわなきゃいけないんですが、気づいたら休日が終わってる現象を防ぐのも大切ですからね。ちなみに、降水確率20%を一切疑わずに劇場に行ったら見事に降られ、帰路は延々40分濡れ鼠で帰ることになりました。ファッキン梅雨。

 

<一応ネタバレ予防。まー毎回刺激的な展開は繰り広げられてますよ>

 


拍手

 おじさんの何が悪いんだよ! 第10話! おじさんだってなぁ! 好きでおじさんやってるわけじゃねぇんだよ! ま、まぁ、世間で嫌われてるのは多分陰険で性格が悪くてデブのおじさんだけだから……やっぱダメじゃねぇか!

 というくらいしかツッコミポイントはないくらいに、最終回を見据えてシリアスに徹した回。もちろんカジュマさんを中心にしてそこかしこにネタはまかれているが、それでもやはり核となるカズマさんがず〜っとシリアスだったので笑っちゃいけない雰囲気も出てましたわな。

 「ダクネス結婚編」もいよいよ大詰めで、ついにダクティネス家の借金の原因が明らかに。ざっくりまとめると結局当主がめちゃめちゃ慈善家だったから、というだけの話なのだが、その慈善家が苦しむことになってしまった遠因、というか全ての元凶はカズマさんたちだった。いや、デストロイヤーの被害にしろ洪水騒動にしろ、良かれと思ってやってることだし、カズマたちの活躍がなければ事態がもっと深刻化していたのだから何も悪いことはしてないのだが……結局、英雄気取っていたカズマたちも、全ての問題を後腐れなく解消するなんて無理だったという話。その皺寄せがダクティネス家に押し付けられ、その家の娘が直接繋がってるなら責任取らんかい、ってことだったようである。まー、別に責任取る義理もないし、いかに理由づけしたところで向こうの領主が畜生であることにかわりはないのだが……。

 こうして、アニメ3期まで展開しているのにいきなり昔の事件に引き戻されるってのも歴史が感じられて良いもので。作者がどこまで想定していたかは分からないが一応は「ダイナミックな伏線」になっているわけだし、カズマたちが「降りかかる火の粉を払うだけ」という因果関係だけでなく、こうして異世界生活を続けるにはそれなりの応報があってもなんら不思議ではないという当たり前の事実が突きつけられただけの話とも言える。腐っても(?)「異世界系」作品なのだから、「この素晴らしい世界」とやらがどんな因縁を持って形作られているかを知るのは、なるほど正しいルートなのだ。

 正しいことは正しいのだが、肝心の「知る」の部分について、あまりに便利にバニルを使いすぎているのはちょっと気になるところ。そりゃまぁ、「見通す悪魔」が近所にいるのだからその便利機能をフル活用するのは何も間違っちゃいないのだが、全部が全部バニル経由で暴かれてしまうってのはちょっと興醒め。カズマさんには立派なチート能力がたくさんあるんだから、その辺はチートを使わずに処理して欲しかったかね。

 まぁ、これでとにかくセッティングは整った。あまりにも古式ゆかしい花嫁奪還を恥ずかしげもなく(いや、ちょっと恥ずかしそうに)やってくれるカズマさん。さすがのアークプリーストは教会が似合いましたね。そうでもないですか。そうですね。でも荒くれさんが普通に参列できる程度の結婚式ですからね。あの人何もんやねん。

 
Amazonアフィリンク

拍手

 すみません、ほんの出来心だったんです……。他にも行かなきゃいけない劇場作品がいくつかあるのは重々承知だったんですけど、今日の仕事終わりに何か観ようと思ったら、時間がぴったりなやつがなかったんですよ。そこでふと思い出したのが、「そういやウマ娘、4DXがなんか話題になってたな……」ってこと。でもまぁ、近所に実施してる施設もないし、多分ダメだと思って一応検索したら、なんか時間もほどよいし、仕事場からの帰り道だと案外便の悪くない場所で上映していることを知ってしまい……思わず行ってしまった……。

 4DXはかなり久しぶりな気がする。はっきり覚えてるのはガルパン映画だけだし、それがなんと8年前(?!)……。なんかもう1つくらい体験したような気がしてたんだけど忘れちまったな。メガネかけるタイプの3D作品体験とごっちゃになってるかもしれん(それも何の作品を見たか忘れちゃったけど)。

 まぁ、単に鮮烈な印象を保ったままでもっかいタキオンを浴びたかっただけです。2回目の視聴はどのレースも全部作中での「意味」がわかった状態で観なきゃいけないので、もう涙で前が見えなくて大変でした。途中で4DX演出の水飛沫なのか自分の涙なのかよく分かんなくなっちゃったよ。改めて構造を知った後で観てなお、やはり巧緻な作品だよなぁ、という印象は変わらず。さらに愛着プラスって感じですわ。

 

 

<というわけで一応4DXネタバレは含みますが、あくまで追記なのであんまし中身はないです>

 


拍手



忍者ブログ [PR]
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
最新CM
[01/21 デュッセル]
[01/20 NONAME]
[01/20 NONAME]
[01/19 NONAME]
[01/13 seachicken]
バーコード