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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「牙狼-GARO- 炎の刻印」 4→4

 無事に2クールの放送を終えました。基本的に何から何まで1話目の印象から動かないままに推移した作品で、作中で楽しかった最大の盛り上げポイントは、「やっぱり適当なことを良いながら格好良い賢雄さんすごい」ってとこですね。おっさん萌えポイントの多い作品は良い作品なのだけれども。

 本作で最大の売りとすべきはやはり実写時代から引き継がれているそのCGワークにある。ごたごたと悪趣味なほどに飾り立てられた黄金の戦士の造形が、そのまましなやかに動き、戦うシーンにこそこの作品の見どころがある。そして、その部分は確かにお見事だった。特に中盤以降は戦うキャラも増え、敵の化け物のウネウネも含めて、実に賑やかな「CGバトルアニメ」としての見映えはしていただろう。その辺にお金がかかっていたのは、既存のファンにも嬉しいところだったのではなかろうか。ただ……それ、別に実写時代で事足りてたのではないかと思う。わざわざアニメにするということは、そこにアニメならではの魅力を付加する必要があり、今作の場合、非常にオーソドックスなファンタジー世界でもって「悪を狩る者」としての牙狼の姿を描くことで、実写版の世界観との差別化を図っている。しかし、残念ながらそのあたりがあんまり面白くないんだよな。良く言えば王道、悪く言えばマンネリ。適当に見流して2,3話楽しむ分にはとても贅沢な作品だが、わざわざこの設定で2クール引っ張るほどの魅力ある世界ではなかった。途中でレオンが挫けて一般人として野に下る展開とかも、どうせその後何が起こるかなんて視聴者全員が分かっているわけだし、たっぷり時間を割いて物語を構築しても「まぁ、知ってるわ」というだけで終わってしまう。ベタなことは悪いことではないとは言うものの、やはりそこには「ベタなことを見たいんや」と思わせるだけの売りが欲しかったものである。個人的に、その「売り」になるかな、と思っていたのは割と残酷な部分を露骨に描くダークな世界観だったのだが、中盤まで繋いだオムニバス展開でもそこまで強くアピールするにはいたらず、本当に無難な落としどころを模索することに終始したのである。同時期に同じようなCGミラクル作品として「神バハ」っていうアクの強い作品が被っちゃったのもちょっと可哀想なところだったかなぁ。やってることは全然違うのだけども、色々と狙っていこうとしたコンセプトが重なり、「神バハ」の方が吹っ切り方で一歩上だった気がするんだよね。

 まぁ、とりあえず「賢雄さんファン必見の、おっさん全裸アニメ」という独自の価値は維持し続けたので、筋骨隆々のオジサマの猥褻物陳列を堪能したい人にはお勧めだ。何が怖いって、意外とそういうニーズが多そうなところだな! あ、あと土師孝也のホントにホントにねちっこい悪役が堪能出来るのも個人的には推したいポイントの1つ。今期は「ファフナー」「純潔のマリア」と並んでおり、地味に土師孝也フィーバーなクールだったのである。当ブログは曲者のおっさんキャストを応援します。

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3月27日 ドラフト模様(DTK×2 FRF

ピック順 【Mei】→【Thraxi】→【Serra】→【Alessi】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→

 

 新環境! そしてこのブログでの通信も記念すべき200回! めでたいこと尽くしですが、個人的には成績を伴っていないので特に感慨もありません。消沈しているだけです。運命なんて、変えなくてもよかったんやでサルカン。確かにドラゴンいっぱい飛んでる感はあるよな。うん、イラッとします(ドラゴンを使うどころかろくに引いてもいない奴なりの感想)。

 


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「美男高校地球防衛部LOVE!」 5→4

 思ったほど面白くはなかったな! いや、そもそも何を思っていたのかも定かじゃないのだが。最近は魔法少女ものもキワモノ系が突き抜けちゃってるから、ちょっとやそっとのネタ作品じゃ動きにくくなってますなぁ。

 基本的にはいつも通りの高松信司作品。パロディ要素多めにして、本当にしょうもない笑いをメタレベル高めでお送りする。今回はその土台として選ばれたのが「そっち層向けの野郎だらけの世界」であり、遠慮ない┌(┌ ^o^)┐ 要素が随所にちりばめられてネタに文字通り絡んでいく。ただ、基本的に全キャラテンションがギャグなのだから、恋愛感情なんかも際だつ部分は特に無く、「そういう要素」もネタの一部分でしかない。だって、メインの連中の友情物語なんかよりも俵山先生の容態の方がよっぽど気になってしょうがないんだもの。老人の腐乱死体を引きずり回して笑ってられる作品って、すげぇ怖いわ。麦さんがCVやってくれてなかったら単なるホラーに成り下がっていた可能性も。

 そう、結局私の中でこのアニメは「おっさん成分満喫アニメ」であった。麦さんだけでも割と楽しいテンションだったのに、ラストでは敵側のボスとして大竹宏まで登場し、ジジイ対決花盛り。戦隊シリーズでいえば現戦隊ニンニンジャーのボスキャラ牙鬼幻月VSボーゾック総長ガイナモさんの戦いである。……うわぁ、ガイナモさんが勝てる気しねぇわ。その他にも征服部側は神谷兄ぃが相変わらず万死に値したり、世にも珍しいバリトンボイスのハリネズミが活躍したりと、なんだか愉快成分多めだった。他方の防衛部側は、基本が┌(┌ ^o^)┐ 要素であり、更に主役の有基がすこぶるウザいキャラなのであんまり親しみは湧かなかった。まぁ、主人公パーティーがなんかイラッとくるってのも高松作品の王道ではあるのだが。結局毎週「なんかこいつら腹立つわー」と思いながら、「今週のゲスト声優誰かなー」とぼんやり眺める程度の作品でしたとさ。ちなみに過労でぶっ壊れるんじゃないかと思っていたディオメディア製作であったが、今作は(元々そこまで作画に力入ってねぇけど)特にボロボロだった印象もなく、つつがなく終わりました。いっそこれでヤシガニってた方がネタ要素強くて良かった可能性も……いや、ないな。

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「冴えない彼女の育てかた」 4→6

 新番チェック時との点数の差が何故発生したかを顧みるに、一番大きな原因は「1話目を何故あの形にしたし」ということだろう。頭空っぽのエロハーレム作品だと思って1話目で見切りをつけた視聴者も0とは言えないだろう。かくいう私も「またこっち系か……」と思ってうんざりして「亀井幹太の無駄遣いはやめて欲しいなぁ」と思っていたわけで、なんだか随分勿体ない1話目(正式には0話目だったらしいが)であった。まぁポジティブに考えれば、そこからは大きく持ち直した(というか仕切り直した)ことによって印象がだいぶ良くなったおかげで、その温度差を楽しめたとも言える訳だけど。

 本作を見ていて感心したのは、「テンプレハーレムものとは言っても、ちょっと視点を変えるだけでも随分新鮮な印象になるものだな」ということ。まぁ、見る人によっては「別に変わらんやんけ」っていう程度の差なのかもしれないのだが、個人的にはかなり「異質な」作品に見えた。具体的に一番の特徴は、タイトルにも表れている「冴えないヒロイン」こと加藤恵の存在であろう。いわゆる「眼鏡はずしたら超美人」デザインともどっか違うし、主人公との関わり方も独特のスタイル。分類としては素直クールに近いのだろうが、的確に吐いてくれる毒舌(正論)が良いアクセントになっており、彼女との対話だけでもこの作品「ならでは」が楽しめる。そして、普通に考えたらこんな素っ気なくてやる気もないヒロインはなかなかそこに魅力を見出しにくいし、主人公とのつながりも出来るわけがないので滑り台どころか完全フェードアウトしてしまうのが自然の摂理となるはずなのだが、女神のような恵さんは、するっと自然に主人公パーティーに合流し、いつの間にやらまわりの英梨々や詩羽先輩の心の隙間に潜り込んでいる。「気付いたらそこにいる」系ヒロインという、新しいジャンルの始まりである。そしてそんな彼女がずっと倫也に対して無関心を貫くかと思えば、都合のいいことにちゃんと嫉妬心を抱いたりしてくれるのである。この加藤のポジションを作り上げただけでも、今作は「楽しみ」を増やしている。

 そして、そんな加藤の異質さとは対極的に、振り切った関係性を徹底的にご都合主義に、テンプレ要素で固めまくったのが、残りのヒロイン勢である。ラノベお約束のチョロさ130%増し、最初から好感度振り切れてる状態でのツンデレラッシュは、駄目だと分かっていても過剰摂取したくなるだけのこってり風味に仕上がっている。この辺りの描写で「もう食い飽きたわー」と思わせて終わるのか、「嗚呼! 身体に悪いとは分かっているけどやめられない止まらない!」となってしまうのかは、脚本構成の手腕よりも、アニメスタッフの映像構築の出来不出来にかかっているのではなかろうか。0話目では「なんか亀井スタイルには合わないデザインやなぁ」と思っていた主線強めのキャラ達も、あけすけなデレを前提として可愛さ半分、エロ半分の展開に非常にマッチしている。英梨々はテンプレツンデレとしての魅力を最大限に発揮しながらも、後半は「好きすぎてオーバーヒートする機械」として活躍してくれたし、詩羽先輩に至っては伝説のお当番回で圧倒的エロスを見せつけて以降はガハラさんすら上回るあけすけ下ネタクイーンとして恥も外聞も無しにセックスアピールを見せつけてくれた。美智留は僅か2話程度の活躍だったのでそこまでのアピールはないが、彼女のあまりに悲惨すぎるミュージシャン人生の罠は、それだけで割と笑えるお話になっていた。今作でこうした阿漕過ぎるヒロイン配置が上手く行ったことに、主人公の倫也は何一つ貢献していない。今作で一番の不満をあげるとしたら、(これまたラノベアニメではよくあることだが)「何でこの主人公にこんないい女たちが惚れる道理があんねん」という動機付けの部分だろう。そこはもう「そういう世界」と割り切るしかない。そして、普通はそこを割り切ることが出来ないからこそ「しょうもないラノベやで」という結論になるわけだが、今作で魅力的なのは、どっちかというと振り切れヒロインたちの相互関係、つまり女性同士の人間関係の方だったと思う。一番よく絡むエリリ・詩羽間の腹の探り合いも笑えるし、そこに独自のスパイスである加藤が混ざった時の相乗効果が実に刺激に富んでいる。美智留が登場した後は流石にマンネリ化するやろ、と思うところだが、その辺では既に英梨々と詩羽が雌奴隷化しているので、もう別なステージとして楽しむことが出来るのである。うぅむ、こういうヤリ逃げみたいな話作りもあるもんなんやな……これ、そのまんまエロ漫画原作に移行させようよ。あ、キャストはそのままで。

 というわけで、適当に批判しつつも「俺もラノベ文化ってのに着実に毒されているし、全く読まないから耐性が出来てないな……」ということを身に染みて感じさせる作品でありました。ノイタミナ枠ということで制作体勢に恵まれていたことが大きなプラスになっていたことは間違いないけどね。カワイイは正義だし、やっぱり亀井監督は女の子を可愛くするのが上手いのだろう。七々々ちゃんだって可愛かったことは可愛かったからね。そして、そんなヒロイン勢を盛り立てた見事なキャスト陣の仕事ぶりは大いに評価出来る部分。安野希世乃・大西沙織という若手2人の仕事の的確さ。特に難しかったであろう恵の配役を(阿漕っちゃ阿漕だが)美味しくこなしてくれた安野は着実にメインヒロインポイントを稼ぎにきている。あとはかやのんのエロキャラでご飯三杯、歌キャスという意外な仕事で良いビッチ感を醸し出す矢作パイセン。数少ないキャストながらも的確でした。ノイタミナよ、永遠なれ(無くなるわけじゃないけども)。

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「ガンダム Gのレコンギスタ」 6→6

 すげぇアニメだったな。何がすげぇって……いや、すげぇすげぇんだよ。分からないだとぅ? 俺にも分からん。

 ぶっちゃけ、シナリオについては3割も把握してない。「富野アニメなんだから流し見、流し聞きしちゃ駄目なんだ」ってのは重々承知していたつもりなのだが、どうしてもこのアニメ過多のご時世、ふと気が緩んで考えることを疎ましく思ってしまうこともある。するとどうだろう、一瞬のうちにGレコワールドは我々を置いて行ってしまう。このキャラクターたち、あまりにも生き急ぎすぎてる。普段の富野流の詰め込みももちろんあるのだろうが、今作は2クール作品ということで尺が短すぎたという側面はどうしてもあるのだろう。とにかく「要点」ばかりを詰め込んだ展開は、ついて行くのも大変だし、たとえ目を見開いて見ていても「はぁ?」ってな展開もあったことだろう。そこについては、「ちょっとキャラが共感出来ないッスよ〜」と文句を言ってしまっても良い部分だとは思う。ただ、あの爺さんは文句を言ったら軽々とこう返してくるだろう。「共感なんかするな、気持ち悪い」と。

 我々ユーザーが共感できるかどうかはさしたる問題ではない。理解が及ばないのはちょっと問題ではあるが、今回の物語において、制作側は「ドラマ作り」にそこまで重きを置いていない気がする。若かりし富野であれば戦争や生命、恋愛や愛憎についての何らかのメッセージを込めて送ってきた部分もあるのかもしれないが、今作はそうした「伝えること」が主体ではなく、誤解を恐れずに言ってしまえば「俺の知ってるアニメってのはこれなんだ」というおじいちゃんの昔語りになっている気がするんだ。アニメってのは元来子供が見る娯楽であって、そこに「楽しむためのお話」を突っ込むことはあっても、みんなであれこれ議論してもらおうなんてことは考えてない。古くからのアニメユーザー、クリエイターってのは大なり小なりそういうもので、たとえば庵野なんかも「俺が楽しいからやってるんだよ」を地でいくクリエイターだろう。今回の富野作品も、「俺がやりたいこと」を精一杯ぶっ込んで、「愉快なガンダム」を作ろうとしているように見える。

 そして、実際に愉快である。最終回に象徴されるように、何故ロボットアニメが日本のアニメ文化で一大勢力になっているかといえば、そりゃやっぱり「ロボが戦うと格好良いし楽しいから」である。見てるだけで楽しいじゃない。ガンガンぶつかる機械のボディ、理不尽に壊されていき、強さも信念も関係無い圧倒的な暴力と、破壊のおかしさ。ラストのニックのクレッセントシップひき逃げアタックなんて理不尽以外の何物でもないけど、そりゃニックがやりたいからそうしただけなのだ。主義主張じゃない、単なる感情である。富野作品のキャラは元々そういうもんだとは思うが、本作では特に、みんながみんな自分の言いたいことを叫ぶだけ叫んで相手を殴りにいく。モビルスーツの中にいる者同士で会話が遠いのが原因かもしれないが、とにかく独り言を叫び、そこに感情を込めながら、ひたすら相手を殴る。ベルリは本作では「とにかく平和が好き」というスタンスだが、そんなベルリだって「暴力なんて大っ嫌いだ! 暴力をふるうようなやつは俺がぶん殴る!」になってるわけで、他の荒くれ者連中は言わずもがなである。こうして各々が好き放題やりながら盛り上げ、殴り合い、散っていくという、あまりにも無責任で勝手な世界なのだが、それが蚊帳の外から見ている視聴者には可笑しくてしょうがない。だって楽しいじゃない。他人の喧嘩って。そしてそれが独特すぎる富野節、そして想像の斜め上を行くけったいな戦闘シーンで描かれるのだ。もう、それが毎週流れていただけでも奇跡的だよ。最近のサンライズのロボットアニメの不満点の1つに、「ロボ戦闘が良いって言う割に、1回その技術を見せると、あとは毎週同じようなことを繰り返すだけ」ってのがある。比較対象としておかしいかもしれないが、「クロスアンジュ」なんてメカ戦闘が本当に適当な添え物扱いだし、「ヴァルヴレイヴ」なんかも戦闘が楽しかったっていう記憶は無い。それに比べて、このGレコの戦闘シーンのなんと愉快なことか。無茶兵器歓迎、無茶展開歓迎ですよ。同時期にビルドファイターズで3体合体とかの無茶苦茶やってるのに、それすら鼻で笑って飛び越える雲の上の無茶。やっぱりガンダムってのは、富野の産んだ子供なのである。

 あー、馬鹿馬鹿しかった。これ、お話を理解しながらきっちり見ていったらもう1回楽しめるのは間違いないだろう。個人的に終盤はひたすら「マニィ死ぬな! マニィ死なないで! あ〜! 死ぬ〜! これ死ぬ〜!」って叫んでただけなので、その回りの記憶があんまりないんだわ。20年前の富野だったら確実に殺してただろうな、ってクェスが言ってる。

 中の人については……諏訪部が多すぎる。なんで富野その辺面倒になったんだよ。あんだけキャスト多かったのに、諏訪部声だけで4人いるってどういうことやねん。個人的に、やっぱり中原・小清水ラインってのはモビルスーツに乗る声なのかな、ってのはしみじみ思うね。一番好きだった女性キャラはバララだと思う。マニィも捨てがたいけども。

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「幸腹グラフィティ」 5→5

 サトリナの手料理が食べたいです(新番チェックのときと同じ感想)。うん、まぁ、特に何も無い作品だったよ。「そこに何も無いがあるんだよ」という哲学を感じてみよう。

 元々のスタート時点では、「シャフトが変な方向に気合い入れてるから楽しみやね」という切り出し方であった。そりゃま、「女の子が飯食うだけだよ」というのは事前に知らされていたわけで、超絶スペックのロボットアクションも、技巧に満ちたハイセンスな情景描写も、特に求められる作品ではない。「おいしいものをおいしそうに」ということのみを追求し、わざわざ「メシ作監」の専門部署まで用意して挑んだ作品なのだ。「夜中に飯テロやめろや」と言われればそれで御の字である。そうした一点豪華主義の方向性が成功していたかどうかと問われれば、まー、65点で「可」くらいじゃなかろうか。確かに気合いは入っていた。食べ物の見映えが他のアニメとは一段階違っていたのは事実だろう。ただ、それが「美味しそうか」と言われると……そうでもなかったかな? なんか色味がどうにもね、しかも扱ってる食材がコンビニのおでんだったり流しそうめんだったりするじゃない。別にそこまで引かれないんだよ。キャラクターたちの食べ方にも色気や食い気がほとばしるかと思われたが、こちらもまぁ、そこまで独特の持ち味にはならず。個人的にはチープさでいうとピザが美味しそうだったかな……単にゆかちの勢いに負けただけかもしれんが。結局、「この作品ならでは」という頑張りは正直あんまり私の胸には響かず、「シャフト演出で女の子がのんびりまったりいちゃいちゃしてるのを見てるだけでもそれなりだよね」という、別次元のひだまりみたいな楽しみ方に終始したのであった。

 別にそれが悪いこっちゃないと思う。「ひだまり」好きだし、あのジャンル開拓の一環として、シャフトに新しい銃弾が補充されたと思えば期待も持てる。まだまだ原作ストックが足りてないのかもしれないが、このまま2期3期とやられても特に文句は無く、リョウときりんがいつも通りにいちゃいちゃしてくれるのであれば、毎回見続けることに不満は無い。昨今の殺伐としたアニメ業界、優しい世界も必要なのです。そのためのサトリナだろ。そのための亀ちゃんだろ。「余計なことを考えずに飯を食えば人類皆幸せ」というとても大切な原理を教えてくれるアニメなのです。

 で、それだけだとやや点数さげ目でもいいかな、とか思ったくらいの印象度だったのだが、本作の最大の功績は、アニメの中にはない。誠に勝手な判断基準で申し訳ないが、番宣実写番組「ムネやけ」が良すぎたのである。そりゃね、サトリナが顔出しでしゃべってはしゃいで突っ込んでるだけでも充分楽しいのだが、この3人の組み合わせは実によろしい。亀ちゃんのいつも通りの暴走に加え、みかこしの「できる風なのに全く出来ない」というこのポンコツトリオ。「食い物で遊ぶな」とお叱りを受けそうなくらいに、しっちゃかめっちゃかで本当に微笑ましい。彦麻呂来訪の時の神がかった展開なんかも、アニメの番宣とは思えないクオリティで恐ろしいばかりであった。僕はあのみかこしの泣きそうなキメ顔だけでもしばらく生きていける気がします。あ、あと中毒性の塊である次回予告テーマ「しあわせグラフィティ」も忘れちゃ行けない。次回予告の映像自体がとても可愛らしくて良かったが、やっぱりあのヘンテコな歌があってこそ。フルで聞くと存外にレトロな雰囲気の昭和歌謡なのがまた愉快である。こういうよく分からないこだわりがいくつも積み重なってこそ、シャフト作品は完成をみるのであった。2期やってもいいのよ。タベルー、ツクルー、ふたりドゥビドゥバ。

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「新妹魔王の契約者」 3→4

 続編おめでとうございますぅ。意外や意外、今期の「区別がつかないラノベラッシュ」の中から、ちょっとだけ持ち直してきたのがこの作品だった。いや、先に断っとくと「面白かった?」って聞かれたら「いや、別に」って答えると思うんだけど、多分1話目の印象が悪すぎたおかげで、思い切りハードルが下がったからなんだろうな。

 作画のひどさについては、1話目が逆ピークだったという何とも不思議な状況。全編通じて「こいつぁ綺麗だ!」ってびっくりするような作画面ってのがあるわけではないのだが、2話目以降は平均値まで持ち直し、そのまま大きく崩れることなくクリア出来た。「俺ツイ」でボロボロになっていたプロダクションアイムズであるが、今回はなんとか制作体勢を維持出来たようだ。今作の最大の売りは「エロ」である。いや、もうそんなアニメは叩いて捻って蹴散らしたいほどにあふれているのだけれども、今期並んだ他のラノベアニメとの相違は、開き直りエロの正当化。何しろメインヒロインの従者にサキュバスがいるのだから、エロくなるのはしょうがない。エロい契約をして、エロを中心に人間関係を作っているのだし、積極的にエロいことをしようと思っているキャラが中心で活動しているのだから、それはちゃんとストーリーに関わってくる良いエロだ。描写も割と本気だったし、「ハイスクールD×D」とか「聖痕のクェイサー」みたいに「馬鹿エロチャレンジ」作品としては一定以上のクオリティを保っていただろう。惜しむらくはAT−Xですら本当に無粋な修正が入りまくったことであるが、分かりやすい「円盤買えばいいじゃない」作品なので諦めもつく。こうしてきちんとアニメのジャンルが二分され、無用なエロはさっさと取り除き、エロ専門アニメが頑張ってエロい画を作ればそれで良いのだと思う。

 シナリオラインについては「ふつーのラノベ」なので取り立てていじるポイントもないが、万理亜のキャラはそれなりに立っていたかな。ちゃんとシリアスに絡んでそれなりの設定もあったし、最初の契約部分さえクリアしてしまえば、メインとなる刃更・澪の関係も無理矢理って感じではない。魔王設定、勇者設定はあんまり活かされてた感じはないので、もっとあっさりした舞台でやれていれば余計な匂いもつかず、先入観も取っ払えたのでベターだった気もするんだけど。まぁ、これは後考えではあるな。やろうとしてることは潔いのだから、これで他作品との差をアピール出来る個性があればなぁ。

 中の人については、「中村と杉田が楽しそうにしてるからそれでいいんじゃね?」というので大体片付く。最初に杉田が仮面つけて出てきた時は流石に笑ったわ。「中村さん、それ確実に突っ込み待ちなんだからはよ突っ込めよ」ってずっと思ってた。そして万理亜役の福原香織が今作のキーパーソンかな。かおりん最近だいぶ落ち着いてきたけど、こういうちゃかちゃかした役はやっぱりしっくり来るわね。主演の朝井彩加は無難な仕事ぶりなので、まだ何とも言えない。プロダクションエース組は、いつもお疲れ様です。

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 前回との温度差、第10話。まぁ、今回もシナリオ的には大事な1話ではあるのだが。おばあちゃんのおかげで終始ゆったりまったりね。今回コンテが笹木信作氏なのね。

 物語もいよいよ締めに向かっている。今作最大の焦点となるのは瀬戸ちゃん改め智幸ちゃんの行く末である。彼女が「全ての記憶を失った死者」であったことは既に語られていたが、それがクイーンデキムに居座っているのは自然の摂理に反すること。「死者の魂が長居すると人形になってしまう」とのことで、智幸の身体もそろそろ限界が近いようである。あれ、それってつまり「モウタベラレナイヨ〜」なマユちゃんもそのうち壊れ始めるってことで……うん、まぁ彼女の場合はなんでギンティんとこに居座ってるかさっぱり分からないからな。意外とホームステイ感覚で滞在できるもんなんですかね。デキムとかギンティなんて超人的な能力を持ち合わせてるんだから、ギンティは邪魔だと思うならさっさとマユちゃんをエレベーター送りにできるとおもうのだが、それでも放っておいてるってことは、案外あの野郎もマユちゃんのこと気に入ってるのかもしれません。意外と気さくな裁定施設である。

 さておき、前回の辰巳・島田騒動は智幸の心を揺さぶり、その揺さぶりはノーナの狙い通りにデキムへと派生。あまりに凄惨な結末だったために、流石の鉄面皮デキムも自分の仕事に自信を無くしてしまった(まぁ、ああ見えてデキムって案外神経細いんだけども)。ノーナさんのところに相談、というか直談判に行き、「もう今の裁定システムやめません?」と提案する。もちろん管理職にあるノーナさんはしれっとそんな部下を追い払ってはいるものの、狙い通りにことが進んで内心ほくそ笑んでいる。続けて、クイーンのところに手土産持参で出張し、わざわざ智幸の記憶を全発掘・再構成する仕事を依頼した。どうやら、智幸はデキムの信条を揺さぶるお仕事をこなすのと同時に、彼女自身の人生においても、デキムを揺さぶることになる何らかの仕掛けが隠されているようだ。でもなぁ、おっかないおっちゃんに目ぇつけられちゃったからなぁ。オクルスさんの髪だか髭だか触手だかよく分かんない謎の器官により、エレベーター係の彼からノーナの企みはすっかりばれてしまった。「裁定者に人間の感情を植え付ける」というノーナ流イノベーションはここでオクルスに潰されてしまうのだろうか。大前提になる裁定者三箇条の「感情を持てない」にばっちり反してるからなぁ……。いや、でもノーナさんも含めて裁定者もみんな感情豊かなんだけどね……オクルスがどの程度「良くないこと」と認識しているのかが現時点ではよく分からないな。

 今回のゲームはババ抜き。おばあちゃんがやってきたのでそれにかこつけてなのかどうかはよく分からない。デキムの口ぶりからすると、ルーレットで決めると言っても今までの裁定は全部事前に競技種目は決まってたみたいだが、今回は誰か別な人間の意志(まぁ、ノーナ)が介在したのか、それとも本当にランダムだったのか。考えてみりゃ、死者の裁定なんてものは普通は老人を大量に扱わなきゃいけない部門なわけで、毎回ランダムでボーリングだのエアホッケーだのが出てたら、全国の死んでしまったおじいちゃんおばあちゃんが大変だよな。アーケードゲームなんて論外だし。そう考えると、ババ抜きはおばあちゃんに優しいナイスゲームだ。そして、そんなババ抜きの特殊ルールも、おばあちゃんに合わせて安心設計。これまでの流れから考えると「トランプの絵柄が各自の身体の部位になってます」になるかと思っていたのだが、なんと今回は思い出博物館である。漫画家をやっていたというおばあちゃんのレトロな絵柄がなかなかにハートフル。今回は初の3人プレイということで、どさくさに紛れて絵柄の中にデキムに関する品々も混ざっているのはどうかと思うけども。

 そして当然、そこには智幸に関する品物も混ざっていたのだろう。我々視聴者からは智幸関係とお婆ちゃん関係を見分ける方法が無いのでどれがどれだかは分からないが、ジョーカーに描かれたスケート靴だけは、間違いなく彼女ゆかりの品だろう。おばあちゃんは「ジョーカーは最後まで持っておくもの」との遺言を残していったわけだが、あのカードに描かれたスケート靴は、おそらく智幸の死の原因にも関わってくるのだろうし、今後デキムがノーナさんの企みに関わった事で突き上げをくらったときにも、ひょっとしたら何か重要な役割を果たすことになるのかもしれない。……スケートと「死の記憶」が繋がるっていうと……あかん、なんかひでぇ現場しかイメージ出来ないわ。その他に智幸の人生の手がかりとなるのは、チャボットという絵本のお話。優しそうなお母さん(CV伊藤美紀)に読み聞かせてもらっている幼い日の智幸ちゃん。そこにはとても幸せそうな家族の姿が映っており、こんな輪廻の狭間でくすぶるような女性には見えてこないのだが……あ、でも彼女の格好が無駄にエロ格好良いのは気になるな。あの姿は彼女の生前の何かに由来してるんでしょうか。それとも単にデキムの人形の趣味なんでしょうか。だとしたらデキムさんグッジョブであるが。

 真相に迫りながらも大事な部分には触れないエピソードだったので今回はそこまで盛り上がるという話でもないのだが、これまで散々酷かったりおかしかったりする「死」の姿を見せられてきたので、こうして普通の「往生」が見られると、「本来死ぬってのはこういうことなんだろうなぁ」ということを考えさせられる。もしデキムが今まで通りの裁定方法を維持し続けていたら、あのおばあちゃんにもなんか悪逆非道なゲームをやらせて、のたうち回る姿を見なきゃいけなかったんだよな。そりゃあかんわ。デキムは今回の一件ではっきりと決意を定めたみたいだ。ただ、そんなデキムと対極にいるギンティのいうことも真理だとは思うんだよなぁ。「人間は死ぬことを忘れていて、死んだ途端に生きる意味を探し始める。だが生きる意味なんか無い。いつか死ぬから生きるだけだ」。むー、そう言われればそうなんだけどなぁ。やっぱり、生きるために生きたいよなぁ(無駄に生きる日々を貪りながら)。

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「艦隊これくしょん -艦これ-」 4→3

 結局初見で持った印象が良くも悪くも、いや、悪くも悪くも最後まで続いただけの作品である。先に断っておくなら、「まぁ、原作ファンは楽しかったのかもしれないね」の一言に尽きる。

 今作の売りはいったい何だったのだろうか。CGでもって女の子を海面滑走させる戦闘シーンなのか、それともいちゃこらする女の子を愛でることなのか、ヘンテコ女の子キャラが格安大量販売されたハーレム状態を楽しむことだったのか。おそらく原作ファンからしたらその全てがYESになるのだと思われるが、何も分からない状態から入った新規視聴者層にはことごとくポカーン状態である。ぶっちゃけ私が理解しようという努力を怠った部分はあるのだが、その努力する気力を起こさせなかったのは、アニメ製作スタッフ側の責任だと思っている。

 努力を妨げた最大の要因は、何と言っても世界観がさっぱり分からなかったことにある。新番チェックの私の文言を抜粋すると「彼女たちは人なのだろうか。これまでの人生は、そのへんの女の子と同じように蝶よ花よと育てられた普通の女の子なのか? それとも、生まれながらに戦うことを宿命づけられた忌まわしい機械の申し子なのか。その辺の設定が分からない」という文句があるのだが、これ、最後の最後まで何一つ解決されてないんですよ。結局何となく艦むす学院(仮)があって、そこにはず〜〜っと外の世界を知らずに待機してきた大和がいたりする。艦むすたちは、まるで史実に引っ張られるように轟沈したり、出撃したりすることに恐怖を感じていたが、「史実」ってあの世界で何なのかが分からない。提督という存在が最後まで明らかにされず、誰がどのような目的で彼女達を突き動かしているのかが分からず、対するヘンテコ化け物娘たちも戦う理由など分かるわけがない。ないない尽くしで、各方面から「理解しよう」という気持ちを挫いてくる設定である。目的も何も無い「戦争の残骸」に、何のドラマがあるというのか。

 結局、「既にある理解」を前提とした物語は初見組には敷居が高い。「原作さえ知っていれば」というアニメはいつの時代もあるもので、私なんかは「ダンガンロンパ」を見ていて「原作ファンには割と面白いけど知らん人はどうなんだろう」とハラハラしていたものだが、今作の場合、「ロンパ」のように尺の関係で説明不足になっているわけではないし、いくらでも新規の客層に訴えかける作品作りは出来たはずなのだ。それをせずに、「出来上がった世界」が前提のお話を進められてしまっては、そりゃ私のような新規組はリタイアするしかない。「作品が悪かった」のでないならば、「相手が悪かった」のである。

 そして、これまた新番チェックで既に懸念していたことではあるが、結局地獄の多重キャストの効果はデメリットとなってしまっていた。「こんなにたくさんの演じ分けが!」と楽しんで観ることももちろんできたと思うのだが、その前提条件として、演じ分けられたキャラがそれぞれ「違う」ことを理解しなければならない。担当した声優はそれぞれ優れたスキルを持っており、「違うキャラだ」と思えば充分それが伝わったのだろうが。残念ながら私の脳内にはまだ「違うキャラ」がストックされていない状態なのだ。そんな状態では、巷でいうところの「駄目絶対音感」というやつは足枷にしかならず、根底に流れる「同じ声」ばかりを聞き取り、識別がどんどん困難になっていく。頑張って覚えようとしても「高いあやねる」と「低いあやねる」になるくらいが精一杯だし、島風と那珂は「浮かれたあやねる」だ。何故識別まで至らないかといえば、殆どのキャラはそこまで根本的に物語に絡んでこないので、識別する必要性が無いためだ。それなら余計なキャラを増やさずにもっと絞って話作りをすればいいのに、と思うのだが、まぁ、それが出来ないのは原作ファン向けの都合なのだろう。本当にどうしようもないのだ。そして、1キャラに割かれる時間が少ないということは、どんどん描写が形骸化することにも繋がる。私が認識出来た唯一といって良いキャラが百合バウムコンビ(大井・北上)なのだが、あの2人は(というか大井は)本当に「出てきてレズを叫ぶ機械」である。その裏に愛情もなければ情念もない。そんな百合は無理矢理押し込まなくてもいいじゃない。そこにかける時間を、もっとメインキャラに注いであげればよかったじゃない。それが出来ずにどんどん拡散していったのが、今作が「つまらなく」なった最大の原因なのじゃなかろうか。こうして見ると、キャラの絞り方、お話の作り方は「ガールフレンド(仮)」がよっぽど穏当で良かった気がする。

 以上が、大まかにまとめると「俺に分からないからおもんない」という結論です。まぁ、余計なゲームやらずにすむからいいんだけどね……。あ、でも曲は良かったよ。特にOPの海色はAKINO史上でもかなり上位のヒット曲だと思う。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
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