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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 トマトジュースを飲み干す時ですら口が出てこない主人公、第4話。大鳥の簡単フェイスはこだわりというよりもそういう信念に見えてきた。こんなに描きやすそうな主人公も珍しい。

 Aパート、「吸血鬼ちゃんと調理実習」。調べてみたところ、パウンドケーキとカステラの違いはバターなどの油脂が入るか否かだそうです。確かにカステラはしっとりあっさりで和菓子に近い存在だものね。何故大鳥が頑なに「カステラ」としか呼ばなかったのかは謎だけど、単に洋菓子に疎い人間だったんだろうか(あんだけ菓子を食い漁るやつがそばにいるというのに)。そういえば調理実習って選択科目なんだろうか。月菜たちが作業している場所にふつーに男子もいたので男女別ってことはないはずだが、何故か調理実習と同じタイミングで並行して美術の写生の授業も行われている。つまりこの学校は「家庭科/美術」が少なくとも選択制になっているということ……そういうもんだっけ? いや、そもそも俺、高校時代に家庭科やった記憶ないぞ。その辺のカリキュラムって学校によって違うんでしょうかね。

 まぁ、そんなこたぁどうでもいいのだが、なんで気になったのかというと「月菜の菓子へのこだわり」がそこにも表れているようだったから。Bパートでのやりとりによって、「吸血鬼は食物の摂取で味覚を楽しむことはできるし、一定数の満足は得られるが、決して食欲は満たされない」という謎の性質が明確になった(これまでもなんとなくは説明されていたが)。この性質はとても不思議なもので、毎日のように菓子を食い漁る月菜ちゃんの摂取したはずのカロリーはどこに行ってるんだろうか。「楽しむことはできる」とは言っていたが、そこから接種されるカロリーは本当にゼロなのだろうか。もしそうだとすると、大鳥と出会う前の月菜はガチで飲まず食わずの状態で学校生活を送っていたことになり、「ハラペコ帰宅」どころじゃない壮絶な学園生活だったことになるわけで……なんか色々とお察ししてしまうが、そんな状況下であえて「家庭科」を選択して調理実習に挑むあたり、「実利はないけど食べることは好き」という月菜の倒錯した欲求がなんとも不憫にも見えるのである。

 そしてもう1つ、今回のお話で確信した設定がもう1つ。それは、「もう通常形態とちびっこ形態のメタモルフォーゼに特に意味はないんだろうな」ということである。いや、「ここまでのお話でそれくらい察しろよ」と思われるかもしれないが、なにしろ1話目に大上段に設定されたのが「へちょくなった月菜が可愛い」だったわけで、この世界における月菜のメタモルフォーゼは大きな意味を持つ「実際の現象」であると考えなきゃおかしかったのだ。そして実際、イメージ映像などではなく月菜は変身(変形?)している。それは例えば、今回家庭科室で佐久間さんが月菜を抱え上げるシーンなどで明らかで、脇に手を回した時点では通常フォルムだが、そこからひょいと抱え上げた瞬間にちまっこくなり、簡単に持ち上げられるようになっている(まぁ、仮にイメージ映像だとしても佐久間さんのパワーなら持ち上げられそうだが)。つまり、実際に月菜は「小さく」なっている。

 では、この能力というか性質についてはどのように説明されるかというと……「説明しない」がファイナルアンサーなのだろう。そこはもう、ギャグというかネタというか「当たり前のこと」として作中では認識されるのだ。そしてスイッチする理由は「なんか可愛いと思った時に勝手に小さくなる」である。身も蓋も無い言い方をすれば「作者の都合でシーンによってフォルムが変わる」だけなのだ。そんな当たり前のことに、今回のお話でようやく確信が持てたので、それを最大の収穫としたい。

 Bパート「吸血鬼ちゃんとおでかけ」。バドミントンがやりたい月菜。この子、普段はちょっと外面を気にしたりしてんのに、待ち合わせ場所は公衆の面前であるにもかかわらずちびっこフォルムでべそべそ泣いてたり、もはやなんでもありである。これもまた「作者の都合、読者のニーズで一番可愛い時に可愛くなる」だけだ。なんの問題もない。そして、「フードコートにいったこともないし、なんならショッピングモールに行くことすら初めてだったかもしれない」というずいぶんな箱入り設定も明らかに。大鳥と出会うまでは本当に友達が少なかったということなのだろうが、何故彼女のこれまでの人生において、周りの人間どもはこんな可愛い生物を蔑ろにしていたのだろう。その辺の設定もおいおい明かされたりするのか、それとも、そこも「単なるギャグ」で終わるのか。

 なんでこんなゆるふわギャグアニメで真剣に考察しているか、そのモチベが自分でもよく分からなくなっているが、最終的な結論が全部「可愛ければいいじゃん」で終わってるあたりが容赦ない。そして、こんだけの展開だったら普通はどっちか片方でも「これってもしかしてデートなんじゃぁ!?」みたいなことを考えて赤面したりするものだが、月菜も大鳥も、そんなことは1ミリも考えずに単にうどん食って満足するあたり、もしかしたら阿波連カップル以上の大物なのかもしれない。


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 「自分だけ加速するアクセラレイト」と「周りの時間を遅くするオーバークロック」の2つを同時に持つ意味ってあるんだろうか、第5話。どちらの現象も根本的には同じだってスタープラチナが言ってた(言ってはいない)。

 なろう的チートは相変わらずだが、その割には案外抜けも多いことが分かってきた我らがスカーレットさん。今回は形の上ではヒヤッとする場面もあり、最強チート主人公のはずだが、適宜ピンチも提供してくれる可能性がある便利な性格がちらほら見える。まず、一番の欠点は思慮深そうに見えて脳筋の快楽主義者なので後先考えずに動いちゃうところ。今回の一件だって、「指先ひとつ動かせませんわ」になった最終的な理由は「憂さ晴らしのためにゴドウィンにオラオラをぶち込んだため」である。あの最後の魔力使い倒しラッシュは、問題解決のためには必要なかった要素であり、単なる私利私欲(肉欲といえばいいのだろうか)のためにしばらく後遺症を引きずるまでに魔力を使い倒してしまうというのは、なろうのチート主人公らしからぬ向こう見ずな姿勢である。その結果がアレなのだから、周りの人たちから「おもしれー女」扱いで終わっちゃってるのもやむなしである。

 そして弱点(?)その2。言うても最終的な攻撃手段が物理属性の打撃に限られているので、前回の細谷王子もそうだったが、物理耐性だけ全振りで上げてくる奴への対策がおろそかである。まぁ、普通はそんなこと考えなくてもいいくらいのパワーだから問題ないのだろうが、今回は続けてゴドウィンが何かしらのマジックアイテムで物理攻撃を無効化(まではいってない?)していたために隙ができてしまった。オラオララッシュの時点で致命傷になってないような手応えはなかったんですかね。

 そして3つ目の弱点はそれらに紐付けられたもので、「常人に比べればおばけスペックだが、その分魔力を損耗した際の回復手段に欠ける」という悩みがある。自己満足のために最後の最後まで使い切っちゃった魔力は数日の療養でもフル充填されておらず、必要に応じて湯治にまで行こうかとか検討してたってことは、回復手段が限られている可能性もある。今後はスカーレットを目の敵にする勢力もいくらか現れるとは思うのだが、そいつらはとにかく物量で攻めてガス欠を待つという選択が取れるため、それが露骨にビジュアルに現れる体質も問題といえば問題だ。普段の態度から無敵は気取っているが、案外弱点は多いのである。まぁ、全部ステゴロ前提での弱点ではあるのだが……。

 ジュリアスの協力もあってなんとかクリアできた今回の一件。残念ながら黒幕と思しきテレネッツァは取り逃してしまったという。今のところは彼女もゴドウィンとの関係が切れ、バカ王子も投獄されている状態なのでのしあがる下地がなさそうな状態だが、どうやら彼女の基本スキルは強力すぎるチャーム。どこぞの宗教にがっつり食い込んだらしく、次の題材は宗教戦争になるのだろうか。美の女神VS「戦場の華」。……変なマッチメイクである。テレネッツァが異世界転生者だという証言についてはまだ裏が取れてないのでなんとも言えないが、まぁ、普通にこの世界の住人が思いつく妄言ではなさそうだし、おそらくは事実なのだろう。そして神に与えられたチートスキルがチャームだと考えると……あれ、もしかして同じようにチートを持ってるスカーレットも転生者だったりする? 流石にそれはないか。さて、悪役令嬢はどっちだ。

 
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 ようやくチュートリアルも終わる感じか? 第4話。なんか、「無いのかな」と思ってたパターンも普通にあって、もうなんでもありになってきたな。

 意味はないかもしれないが、そろそろ後の傾向と対策のためにこれまでの卓の情報をまとめておく方がいいかもしれない。前回「ラキオ初日につられすぎ」って書いちゃったけど、第2卓は釣りじゃなくて噛みだった。すぐごっちゃになっちゃう。

・第1卓(1話) 5人1狼 ユーリ:素村

ラキオ釣→ジナ噛→セツ釣

人狼:SQ ⚫️

 

・第2卓(2話) 5人1狼 ユーリ:素村

セツ釣→ラ噛→SQ釣

人狼:ジナ ⚫️

 

・第3卓(3話) 7人2狼 ユーリ:素村

ラキオ釣→セツ噛→しげみち釣

人狼:ステラ、ジナ ⚫️

 

・第4卓(3話) 7人2狼 ユーリ:占い

ラキオ(占対抗)釣→ジナ噛→しげみち●釣

人狼:ラキオ、しげみち 

 

・第5卓(4話) 7人1狼 ユーリ:素村

しげみち釣→ユーリ

人狼:ラキオ 占:SQ ▲(途中死亡)

 

・第6卓(4話)7人1狼 ユーリ:素村

ラキオ釣→SQ噛→ステラ釣→ユーリ噛

人狼:セツ 占:夕里子 ▲

(2日目昼にセツがユーリに対して人狼CO)

 

 こうしてみると結構変な卓があるけど、そこはチュートリアル的な都合上仕方ないことか。さて、今回のチュートリアルでは「なぜループするのか」「ループの中でユーリが行うべきこと」などが解説され、とりあえずの設定が出揃った。正直、「人狼を当てようが間違えようが大して変わらんやんけ」という部分はやや気になるが、一応「推理者になって色々周りの人から話を聞いてみよう!」というモチベーションは無意味ではないか。ただ、それでもやっぱり最終日の投票が一番意味がない……というか、どっちかというとグノーシア化したLWたちと残された方が「知識」は増えそうな気もする。まぁ、その辺はしゃーなし。

 そして、今回は2卓行われたわけだが、前回からさらにレギュが変わっており、なぜか7人1狼という村有利の状態に。占い生存確定の7人1狼、普通に考えたら狼不利すぎだろ。そして今回はジナと入れ替わりで新キャラ夕里子が投入された。なんか特殊能力持ちなのかと思ったが、「単に自信満々で強そうな奴」だった。ラキオに引き続き、圧の強いプレイヤーが多いのは治安の悪そうな卓である。

 そして何より、今回は初めて「ユーリ襲撃」という展開が訪れた。前回占いCOだったにも関わらず噛まれずだったので「ユーリって釣られなければ最終盤面いけるってこと?」とか思ってたけど、もちろんそんなことはなかった。噛まれてしまうとそれこそ「知識を得る」という最大目的から遠ざかってしまうので、ユーリは「釣られず、噛まれず」という絶妙なポジション取りが求められることに。人狼ゲームとしてはだいぶハードモードだ。

 さらにさらに、今週の2卓目ではついにセツが人狼を引いてしまった。そのついでにループの設定とか教えてくれる親切設計だったが、これにて将来的には「ユーリ狼」の盤面も入ってくる可能性が。でもその場合ってユーリのモチベはどうなるんやろな。推理者視点のくせして襲撃とかしたくないんちゃうかな。まだ「ユーリ釣り」の盤面が訪れてないので、その時にまた話がどう転がるかは気になるところだ。

 次週はさらに卓が大きくなり、8人ゲーになるとのこと。セツが「100回以上ループしてる」って言ってる割に鍵に溜まった「知識」が半分くらいだったように見えたのだが……これ、終わるまでに何卓プレイしなきゃいけないんだろう。

 
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 なんとまぁアダルティックなチルドレン、第5話。ほんとに毎回湯水のように刺激を浴びせてくれる、今期一番アツいアニメ。

 今作はいちいち破天荒な設定に開いた口が塞がらない。「BEASTARS」の時からほんとにどんな脳の構造してんだと思うことがあった作者だが、今作はより野放図にその発想が飛び回っている印象。これが板垣の血のなせる業なのだろうか。いや、でも今作のアクロバティックな部分はやはり板垣巴留オリジナルの作法だな……。

 今回明かされた謎設定その1、「台風が来ると1ヶ月くらい続く」。それはもはや台風とは言えない気もするのだが、地球規模の異常気象というか、「気候変動」によって台風が「すげぇデカくて長い梅雨前線の親玉」みたいな存在になってしまったのだろう。雨季なんて生やさしいもんじゃない地獄の環境となり、子供達は外に出ることもままならない。「単に長雨が続くだけならそこまで問題じゃなくね?」と思うかもしれないが、冷静に考えて、台風規模の気候が1ヶ月居座る環境でまともな農作が成立するとも思えず、おそらくこの国の食料事情や勤労環境にも大きな影響を及ぼしていると考えられる。こんなところにも「滅びの国、日本」の一端が垣間見られる。

 今回明かされた謎設定その2、「サンタは子供に恋愛感情を抱くと死ぬ」。まぁ、これは特捜隊の連中が噂してただけなので本当かどうかは分からないが……前回時点で「ヒョー、三田と冬村の関係性、盛り上がってきたぜェ」と思っていたら、ダイレクトにそこに水を刺された気持ちだ。まー、そりゃあのおっさんフォームの三田が冬村だろうが誰だろうが子供にガチ恋したら事案なのは間違いないのだが……サンタは本当に意味不明な生態を与えられてしまったものだ。「不死身のサンタの唯一の弱点」ともされたが、これがほんとにサンタ攻略の唯一の手段だったらどうしよう。柳生田さん、困るわよね。

 今回明かされた謎設定その3、「子供達は国が決めた許嫁がいる」。まぁ、これは割とありがちな設定ではあるが……これまで一切言及されていなかったが、三田にもしっかりと許嫁が存在しており、その女の子、二胡ちゃんもまぁいいタマである。今作に登場する女の子、まともな奴は1人もいないくせして、それぞれが別方向に魅力的なのが困る。

 ウンコかわいい胡さん、CVがだいぶきらっきらんらんしてるせいもあってクソ生意気なのに「最高の結婚相手」に見えちゃうことがあるくらいには蠱惑的で、がんじがらめのこの世界で、彼女の持つ奔放さは三田じゃなくてもときめくものはあるだろう。こんな子と関わって妊娠・出産を義務付けられるディストピア、ただのエロ漫画の世界じゃないか。当の胡さんも三田に対する感情が決してヘイトではなさそうなのが厄介。彼の正体を知ったら、さらに刺激を求めて惹かれたりしちゃうんだろうか。怖い。

 そんな胡さんに対して三田のことを直訴にいった冬村さん。自分でもなんでそんなことしちゃったか分からないという面倒臭すぎるマインド。彼女の中で「少年三田とおっさんサンタのどっちに惹かれてる?」問題は解決してないだろうが、ともかく三田に近づく女はどうにも好かぬというのはしょうがない感情だろうか。抱えちゃった本人が一番悩んでるのでまだ答えは出そうもないが……少なくとも胡に茶化された上でもういっぺん持ち帰って考えるくらいの向き合い方はしているようだ。

 そしてそんな冬村のところへ、満を持して現れたのは小野さんである。失踪の謎の答え合わせがあまりにあっさりと行われた衝撃展開。そして今回明かされた最大の謎設定その4、「子供は寝てはいけない。寝たら第二次性徴が始まって一気に大人になるリスクがある」。……すげぇ設定。まじかよ、これまで作中では(冬村以外)誰も寝てる描写がなかったのか……全然気づかなかった。そしてそんな設定の理由もだいぶはちゃめちゃ。多分睡眠の効能ってそこまで万能じゃないとは思うのだが、この世界がそうだと言われちゃったら文句を言ってもしょうがない。実際問題、それで小野は変わってしまったのだから。

 そんな厄介の渦中にいる小野さんを生み出してしまったのは、更なるイレギュラー存在である冬村が起点だったという。「生まれつきデカかったから」というよく分からない理由で自身の第二次性徴を否定し、この世界で唯一好き勝手に寝る権利を持つ冬村。寝る子だから育ったのか、育っちゃったから寝てるのか。今となってはそれは分からないが、そんな特権的立場を持つ冬村を見て、まるで危険なものに惹かれるかのように小野が距離を詰めていく様子もなんともインモラル。ガチ百合設定のベッドシーンなども(夢だけど)描かれ、大人と子供の境目も、放送コードもひとっ飛び。哀れ、小野さんはナイスバディのおねーさんへと成り果てた。

 「子供と大人」というテーマを予想外の方向から扱い続ける今作、こんなもんじゃまだまだ終わらないかもしれない。学園長が純正のヤバい奴なので、結果的に一番の指導者ポジションになっちゃった柳生田の苦労が偲ばれる。

 
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 エンドカードが全部持ってった、第5話。そのイラストレーションは俺に効く……。いいよね、「三角形の重心」っていうサブタイトルが凄まじく好きだったなぁ……。

 ミコちゃん劇場の顛末、相変わらずジリジリとしたテンポで進むためにどうにももっさりした感覚はあるのだが、多分制作側は今作において、徹底して湿り気みたいなものを重視する演出方向なのだろう。筋立てだけ追ってサクッと描けば多分前回と今回で1話にまとめるくらいの強引な構成も可能だったかもしれないが、それをよしとしないデザインだと判断したわけだ。これはこれで評価すべきポイントなのかも。

 正体を明かしたミコ。そしてその苦闘の様子が時に汐莉を通じて、時に本人から語られる。まず、前回「認識改竄能力とかあるの? 強くね?」と思ってしまったわけだが、どうやらそういう類の話ではなかったようなのでちょっと安心。汐莉さん、思わせぶりな言い方はやめてくださいよ。「比名子の人生のどっかの段階でいつの間にかスルリと紛れ込んで居座っている」とかいう話ではなく、事故により天涯孤独になってしまった彼女を不憫に思い、友人として顕現して次第にその日常生活に溶け込んでいったという話。つまり、別に彼女と育んだ幼少期からの思い出は偽りでもなんでもない真っ当な記憶だったということ。まぁ、それはならミコちゃんにはなんの罪もないし、ほんとのほんとにただのいい狐だった。今作のタイトルは「我が家のお稲荷さん」でもいいくらいだ。

 ただ、1つだけ問題があり、「土地神くずれ」と評されたミコちゃんは元々はその辺の雑多な人食い妖怪出身。それがずっと昔にどこぞの徳の高い坊主に調伏され、強制的に社に縛り付けられて土地守りの仕事を任されたということだったが、決して妖怪としての本性が変わったわけではない。これまでのように社を中心に地元住民と適度な距離をとって生活していれば問題なかったのだろうが、あまりに比名子という個体と密に距離を縮めてしまった影響だろうか、元来の捕食衝動がじわじわじわじわじわじわ募ってしまったとのこと。これまでミコちゃんが体調不良で引っ込んでいたのは、比名子といる時間を調整するための苦肉の策。逆に言えば、そうまでして比名子に執着してしまうくらいに、彼女は縛られてしまったのかもしれない。心では喰いたいと思わないけど、身体は求めてしまっている。もしかしたら今作のタイトルは「うまく食えないお狐ちゃん」とかの方がいいのか。

 いや、やはりここは「私を喰べたい、ひとでなし」か。ミコちゃんも間違いなく「ひとでなし」。変身後の姿はダイレクトにバケモンなのでこれまで汐莉さんがぶっ殺してきた有象無象と大して変わらず、「さすがに歯ぁ多すぎだろ」という巨大な外見は歳を経た分の貫禄すらある。こんな奴が前回エンディングで踊り狂っていたかと思うと大変な騒ぎである(公式さんがなんとフルバージョンあげてくれてるぞ)。しかし、彼女の長いバケモノ人生の中でも、比名子と過ごした数年間はやはり特別なものだったのだろう。衝動に抗いながら、必死に生きてきた。そして、そんなところに傍から油揚げをかっさらおうとトンビが乱入してきたのだ。そりゃもう、修羅場になるしかないだろう。どっちが先に美味しくいただくかの勝負だ。

 ……でもミコちゃんは喰えない。彼女は絶対に比名子を食べない。それはもう自明だろう。汐莉とは決して相容れない教義の中、3人はどうやって関係性を築いていくのだろうか。今作のタイトル、汐莉にとっては「わたしを(いつか)喰べたい」なのに対してミコちゃんは「わたしを喰べたい(のに……)」なのがちょっと切ないわね。

 あと、そんな温度感であのおまけコーナーやられても困るんだけど。……こっちはこっちで別アニメとしてやってよ。

 
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 「暗殺で勝負しろよ」はそれはそれであかんやろ、第4話。もはや状況がピーキーすぎてイアナのツッコミマインドも追いついてないのよ。

 まぁ、やってることは先週とほぼ同じわけだけど……暴走を止める方法が一切無いらしく、何をやっても独自解釈で悪い方悪い方に進んでくれるヨミはどれだけイアナが改善を訴えても聞いちゃくれない。これも「運命力」的な物語の力の影響ではあるのだろうか。ただ、今作においては一番肝心な「コノハの魔力覚醒イベント」だけはあっさり書き換えられてるし、その影響でイアナに対するソル・ギノの態度もちょっと変化してるわけで、アプローチを続けていけばヨミもどこかで本来の世界線とずれたキャラクターに持っていくことはできるとは思うのだが。現状では「キャラクターの強度が高い」と考えるべきなのかしら。ただ、作者である佐藤さん曰く「本筋とは関係ないディティール」とのことなので、ヨミのキャラクターってそこまで念入りに作り込まれてない気もするんだよな。むしろ漠然とした人間性だけが置かれてしまっているせいで、「嫉妬に狂った復讐鬼」みたいな設定だけが頑なになってしまい、新しい属性を付与するのが大変なのかもしれません。

 などと一応筋立ての方にも気になっている要素はあるのだが、正直いうと今作で一番気になって見てしまうのは作画部分である。1話から緩やかな下り坂を描くようにして低迷する作画クオリティ。この4話も動画の枚数は大胆に減っているし、単体の原画レベルでも怪しげなところがちらほら。そこまで強くシナリオに興味を惹かれる作品でもないので、ここまで作画クオリティが省エネだったら切ってしまう候補に入ってもおかしくないくらいなのだが……それを気にさせないというか、逆に武器にしてしまうのが桜井作品のなんとも珍妙な構造なのである。いや、単に俺が桜井弘明テイストが好きすぎるだけかもしれないのだけど。

 動画枚数が削られてチープなカクカク動画に成り果てているのに、「そもそもそういう演出やで〜」という無茶な言い訳がまかり通ってしまうへにょへにょ世界。ハナからチープというか「雑多」な画面を売りにしているため、どこまでキャラ絵がヘタれても、どれだけ動きが雑になっても、それがネタなのかどうかが分からないレベルで渾然一体となっている。「これはこれで味」という暴論が通じちゃいそうな状態になっている。この仕上がりは奇跡的な帳尻合わせのようにも見えるし、全部が全部監督の手のひらの上のような気もしてくる。まぁ、元々90年代のさして予算もないアニメを雑多に動かすのを得意としてた人だからなぁ。

 イアナの捨て鉢なキャラクター性もこの演出方向に噛み合ってるのがズルくて、とりあえず画面で何が起こってようともBGMがわりに青山吉能によるテンパりモノローグを入れてしまえば、それだけで画面が保っちゃう。よくある「もぅラジオドラマでもよくね?」状態に似てはいるのだが、ちゃんとそうした捨て鉢な状況に合ったくちゃっとした画が流れていれば、それは合わせ技として成立しちゃう。ほんと、いろんな要素をうまいこと使った……というか「誤魔化した」憎らしい作品である。まぁ、これもアニメ作りの1つの指針ではあるわな。予算によるクオリティだけが土俵じゃねぇってことさ。

 

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 10月のトリを務めるのはこの人、ゆーみんである。ゆーみんは割と初期から自然にゆーみんになってたが、ラジオで共演者とわちゃわちゃしてるのを聞く機会が多かったからだろうな。私としては珍しく、この年代の声優の中ではかなりラジオでの接点が多い人だった気がする。ちなみにきんモザ界隈だと「ゆみりん」呼びになるが(主に西明日香)、そっちよりも私は断然ゆーみん派。ありきたりなあだ名だけど、意外と業界では被ってないよね(別なところにあまりに大看板なユーミンが1人おるからな)。

 


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 なんだかしっぽり、第4話。社会人どうしの関係性を描いた作品なので(ラブかどうかはまだ分からないが)、なんか実写ドラマとかでも出てきそうな雰囲気やね。

 Aパート、「単行本発売前鬱」とやらに苦しむ双見。いや、どっちかというととばっちりで苦しむはーさん。いつもいつも精神状態が安定しない双見ではあるが、普段は仕事に追われてテンパることが多いのに対し、今回は仕事をやるモチベが上がらず苦しんでいるという。佐藤さんの説明する「漫画家独特な症状」もなんとなく理解はできるもので、要するに「自分の力ではどうしようもない事象に対し、ただウダウダといらんことを考えてしまう」という状態。自分でできることが残ってれば自責のやりようはあるのだが、もう全部自分の手を離れてしまった後にはたとえダメなところに気づいたとしても後悔であって取り返しは効かない。そんな状態に漠然とした無力感を抱いてしまうというのは、まぁ、なんとなく伝わってはくる。でもまぁ、普段から毎月確実に「作品を自分の手から出して」いる作家先生なわけでなぁ。普段とは心持ちが変わってくるものなんでしょうかね。それだけ初単行本の発売ってのは大きな意味を持つものなのかしら。

 はーさんから相談を受けた佐藤さんは手慣れた様子で双見に的確な刺激を与えて再起動を促す。その一環として、実際に発売される単行本に触れさせて様々な想いをそこに重ねていくことに。今回初登場の営業部の池波さんとの顔合わせもそんな刺激を与える方策の1つで、実際に発売されている現場に駆り出されることで双見もだいぶ実感を得た様子(1日で200冊のイラスト付きサイン本を書くという作業量は大丈夫だったんだろうか)。そして書店でたまたまかちあったファンの子たちは、いきなり「自称作者」にぶつかって写真まで撮られて、はたして信用してくれたんだろうか。あの子達、単なるモブかと思ったらちゃんと名前ついててキャストもちゃんとしてたの謎。

 Bパート、そうして発売された単行本の話もつまみにしながら、クリスマスパーティー兼忘年会兼祝勝会みたいなことをする女性5名。この作品、ほんとに女性ばかりで今のところ主要キャラで男性は「前編集」しか出てきてない。女5人のかしまし飲み会だが、そんな中でも双見は面倒臭い感情を抱えてしまう。重版の報せはそりゃもうめでたいはずだが、その「めでたさ」の認識のギャップに自分の小ささを思い知るのである。

 ただ、そんな双見を目にして佐藤さんの方にもちょっとした自責の念。どうやら伝え損ねたのは単なるポカだったらしく、佐藤は佐藤でテンションが上がっていたせいだという。そりゃ「自分が初めて立ち上げから携わった作品」だったら思い入れが違うのは頷けますものね。そんな「私だって嬉しかった」の一言がなかなか伝えられないクーデレ女子の佐藤さん。小洒落たバーで告白でもするのかと思ったらそんなお話が出てくるあたり、普段のピシッとしたイメージとのギャップでこれまた可愛らしい。いっぺん期待を落とされてから思い切りあげられた形になり、双見にとっては思わぬご褒美である。

 また第1話で描かれた2人の関係性に戻ってきましたね。この2人の「作家と編集」の関係性、別にラブとかライクとか、そんな要素は全然入れなくても問題なく通じる「ビジネスでの関係性」のはずなんだけど、やっぱりそこに何かしらの風味を感じ取れるところが今作の売りですよね。このくらいの距離感・温度感が実に気持ちがいいので、ずっとこのままでいいです。

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 ……なんか、校門での勧誘シーンに様子のおかしな生徒いなかった? 第3話。……まぁ、気のせいか目の錯覚ということにしとくか……あれで今後登場しないモブだったらどうしよう……。

 やっぱ観てて気持ちのいい作品。というか単に「可愛い」だけでゴリ押ししてくるだけなのだが、考えてみりゃ私はへちょ絵のちまっこいキャラクターが大好きな人間だったのだ。そりゃこのアニメの石川さんが刺さらないはずもない。なんかもう、「いつ変身してくれるだろう」というだけで楽しみで見ることができちゃうくらいだ(吸血鬼の変身ってそういうことじゃない気はするんだが)。もしかしたら、ちょっと変則的ではあるが今期「ヒーラー枠」として最後まで楽しめるかもしれない。

 Aパート、「吸血鬼ちゃんと球技祭」。初っ端、羽が生えて自在に宙を舞いダンクを決める月菜ちゃんからスタート。この世界は異種族の存在が大っぴらに認められているということだが、果たしてその能力を使ってのスポーツはフェアな行為なのだろうか。偶然にも今期はもう1本「異種族もの」があるが、「キミと越えて恋になる」では明確に「獣人のスポーツ参加は(競技レベルでは)認められていない」とのことだった。まぁ、別にこっちの世界でも月菜がバスケやバレーに本腰入れて頑張る予定はないだろうから問題ないとは思うが、あっちの作品の「異種差別」の酷さを見ると、こっちの作品の周りのみんなの温かさが沁みるわけだよ。まぁ、可愛さが段違いだからしょうがないんだけどな。

 燃費が悪くてすぐにへちょ絵状態になってしまう月菜。さらに今回はあまりにバスケでエネルギーを使いすぎ、大鳥で補給しようにも「上手く歯が通らない」という八方塞がりの状態に。この生物、よくこの歳まで生存できたもんだな。しかし、そんなピンチにも「補給庫」として優秀な大鳥は決して諦めず、すでに開いた傷口から血を飲ませるというファインプレイを見せたのだった……。……それはいいんだ。なんかこう、かさぶたを張ろうとするときの血小板が味を阻害する、みたいな概念はないんだ(そりゃないだろ)。味変になるのはむしろ治療で使った消毒液だったようだが、まぁ、別に吸血鬼が消毒液を苦手にしてるっていう文献はないからセーフですね。消毒は苦い、でも血は美味しい。難しい味覚である。

 こうしてみると、前回時点でちょっと不思議だった「クラス全員に実情を知られちゃったらネタ回しが滞るのでは?」という不安は全くの的外れだったらしく、クラス全員から明確にマスコット扱いされることでますます月菜のキャラが立っていくという構造になっていた。これ、やろうと思えばクラスの誰でも血を提供できる状況なのだが……それでもなお特権的な立場を維持できる大鳥は実は案外器がでかいのかもしれない。

 Bパート、「吸血鬼ちゃんと部活探訪」。食糧難(?)からこれまでハラペコ直帰だった月菜が、携帯食を手に入れたおかげで今更部活を探せるようになった、というお話。時期外れの部活見学ではこの学校が色々とおかしいということがわかったが、個人的に一番気になったのは「このクラスの仲良し軍団、やたら文化部におるな」っていう点だったりする。まぁ、もしかしたら学校全体で文化部の比率が高いのかもしれない。死語研究会があるくらいだし。そして「アニメの部活だと割と定番のくせに現実では絶対見たことない部活」第1位のオカ研も当然存在している。まぁ、この世界観だとオカルトっつっても月菜みたいな「異質な実存在」なわけだけども。深淵から何か呼び出してたみたいですが、この世界における危険度マックスの異界存在ってどんなものなんでしょうね。

 親友の佐久間さんは実はバレー部主将だったというのも驚きポイントの1つだが、その馬鹿力を見ればなんとなく納得。「M・A・Oネキボイスで怪力のNo.1親友」って更に「阿波連さん」の大城さんとリンクが増えるのなんなの。個人的にはバレーボールを持ってランニングを先導してたパタパタ月菜ちゃんが可愛くてよかったです。ただ、その佐久間さんとの対話中に、一瞬月菜の脳裏には何かしら「暗い思い出」が蘇っていた。そうか、こんだけ平和なギャグアニメでも一応シリアスの萌芽はあるのか……あんまり「種族特性」でしんどい話にはしないでくださいね。まぁ、何がきても大鳥は微動だにしないだろうけど。

 というわけで、最終的には大鳥1人で成立していた美術部に加入して2人っきりの世界でフィニッシュ。今作のタイトル、「私を(日常的に)食べてる、ひとでなし」でもいいんだな。

 
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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