最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
という王塚家執事の存在はおいといて、れな子・紫陽花・真唯の3人の中で交錯するライクとラブのお話。まぁ、必然的にこうなっちゃうだろうな、というのはなんとなく分かってはいたが……ほんとにれな子が「お前、中学時代に陰キャぼっちだったとか嘘だろ」と突っ込まざるを得ない「たらし」っぷりが尋常ではない。まぁ、ほんとに偶然色んな要素が変な風にハマっちゃった結果なんだろうけども。 しっぽり温泉旅行に乱入した真唯。当人は基本的に「れな子と楽しい夏を満喫するゾ!」というモチベーションしかないはずなので、その傍にいる紫陽花はオマケみたいな存在。もちろん、友達グループの仲間なので邪険にするつもりもないだろうし、真唯は真唯なりに紫陽花のことを認めてもいるだろうから、ある意味で紗月よりかは当たりがソフトではある。彼女が牙を剥くとしたら、それはれな子争奪戦のライバルだと認識したタイミングであろう。そういう意味では、現状でれな子から紫陽花に向けられた感情が特大の「ライク」であることが確定しているため、真唯も積極的な行動に移らずにすんでいるというのは幸運なのかもしれない。あれだけ普段から自分がアプローチしてるのにYESと答えてくれない(一応は)ノンケのれな子が、ここで不義理を働いて紫陽花になびくことなどないと、真唯はとても「信頼」しているのである。 相変わらず盤面を支配しているのは真唯だ。しょうがない、警戒位置にいる紫陽花がそもそもプレイヤーとしては積極性に乏しく、自分の感情にある程度は気づいていながらも、れな子に気を遣って攻めで手をこまねいている。いや、普通に考えりゃそうなるのが当たり前なんだけど。夏祭り浴衣デートという最上級のセッティングにしても、真唯が先んじて牽制してしまっているので良い雰囲気になどなりそうもない。 しかし試合巧者の真唯はそこで手を緩めない。思い切り紫陽花に揺さぶりをかけるために自分とれな子の現状を暴露。グループ内に「そういう関係」があることをはっきりと意識させる。そしてそれが呼び水となって紫陽花は自分の感情と向き合わざるを得ず、自然とれな子への感情を意識する。ここで紫陽花がはっきりと「ラブ」に転じたことを宣言していれば、普段の好感度の高さかられな子攻略の大きな障害として立ちはだかる可能性もあったはずだが……そこが真唯のうまいところで、他人に譲ることを是とする生き方をしてきた紫陽花に対し、先んじて自分の愛情を告白することで、自然に紫陽花の感情を「横恋慕」にしてしまった。こうなったら紫陽花は前に出られない。真唯はしっかりと「事実を伝えた」というアリバイを獲得しながらも、ライバルを牽制して蹴落とすところまで同時にやっているのだ。 まー、別に真唯は極悪人というわけではないので紫陽花を傷つけるためにこんなことをしているわけではない。あくまでフェアネスの問題であり、ここでもし紫陽花が「それならば私も」ってんで前に出てくるようなら、以前の紗月の時よりもさらに公平に勝負を挑み、なんなら3人での最大幸福まで考えたかもしれない。しかし、紫陽花は出てこられないのである。友への牽制は、友への発破でもある。これで出てこないのであれば紫陽花はそれまで。存分にれな子を好き放題させてもらおう、というのが真唯の表明の意図だろう。 そんな戦いが繰り広げられているとはつゆ知らず……旅行が満喫できてご満悦のれな子さん。難聴系主人公スキルまで発動させ、もはや彼女のハーレムは止まらない。こうしてみると、ハナから「割り切れる関係」になっている紗月のスタンスはありがたいまであるな。 PR 「ネクロノミ子のコズミックホラーショウ」 5→4 とりあえず、安元は楽しそうにしていた。大々的にニャルラトホテプを演じた声優2人目である(いや、他にもいるだろうけど)。 なんだろ、まぁ、クトゥルフ関係のお話ってのはどこまで行っても「混沌」なわけで、あんまり端正な構造の作品は成立しないんだろうなぁ、という感覚はあった。それでも世間的にはCoCといえば多数のシナリオが生み出され続けているジャンルなわけで、何か一筋縄ではいかないような凝ったものも出てくるかもなぁ、という期待もちょっとはあったのだが、残念ながら本作はその舞台ではなかったらしい。私が全くクトゥルフ関係に明るくないせいかもしれないが、「これをクトゥルフものの文脈で作る意味ってあったんかいな」というのが正直な感想。「混沌」を雑多な世界観の言い訳に使っているように見えてしまい、あまり印象が良くないのである。 おそらく根源的な神話の目的は人の恐怖や苦痛など、精神的なあれこれを描くためのツールこそがクトゥルフだと思っているのだが、あんまりドラマとして盛り上がるポイントが無かった。一応途中で味方の裏切りと、敵の裏切りとか、色々とヒネりを加えよういう意識は見えたものの、よりによって正式に「デスゲーム」と組み合わせてしまったところが座りの悪さ。「命(SAN値)のやりとりなんてまさにデスゲームにピッタリじゃん」と思うかもしれないが、カイジやライアーゲームなどの「知略ゲームもの」って、一番混沌からは縁遠いジャンルなのよね。ゲームを面白く描こうとしても、そこで描けるのってせいぜいお約束のヒューマンドラマ止まりで、「ゲームをイレギュラーにするか、精神をイレギュラーにするか」のどちらかを選ばなければいけないはず。その2つの題材が並んでしまった結果、本作はどちらもイレギュラーになり切らずに中途半端なままで終わってしまった。 まぁ、色々と文句は言っているが、まとめると「とにかくゲームがつまらないんだよ」というのが一番の不満点。1話目のFall Guysの時点でやっつけくせぇな、とは思っていたがその後も「知略で勝てる!」みたいなゲームはほぼ登場せず、どこかで見たようなゲームを雰囲気でなんとなく描いているだけ。一番の見せ場であるはずの「配信中のゲーム」に見栄えがしないなら、「配信者もの」というジャンルを選んだのもなんだかなぁ、という話で。色々と思いついたものをくっつけてはみたが、足し算に終始して相乗効果は生み出せなかったというオチである。 映像部分についてはそこそこのこだわりは見られたと思ってるんだけど、そこもあんまり魅力として加算はしてない。画で頑張れる要素も結構あったとは思うんだけどなぁ。 「まったく最近の探偵ときたら」 6→6 多少強引ではあったが、最終的にタイトルで締めてくれる作品はなんとなく「締められたな」感が出ていいですね。 ギャグアニメなので刺さらない人には全く刺さらないテイストだが、個人的には第一印象そのままに悪くなかったアニメ。ちなみに毎クール1本くらい「なんかよく分からないくらいに刺さっちゃうギャグアニメ」ってのがあって、私はそれを「ヒーラー枠」と呼んでいるのだが、残念ながらヒーラー枠には一歩届かずかな。そこまで手放しで愉快愉快と見ていたわけじゃないけど、本当に手数で攻めるタイプのギャグだったのでその中の何割かはクスリと笑えるものになっていたし、アニメになった時に大仰な画風いじりとかアホみたいなアクションのテンションなんかは画面に映える要素であり、その辺の勘どころをしっかり理解した上でアニメにしてくれてるな、というので印象は良い。ライデンフィルムは今期「よふかしのうた」と今作の2本並行だったが、どちらも作画については大崩れしなかったので助かりました。 あとはまぁ、時節柄なんかいじりにくい雰囲気が出たり、なんならもっといじって欲しそうにしているが花澤香菜のテンション芸に全振りした作品というのも強烈なインパクトではあった。どこまでぶっ壊れ花澤ボイスが通用するかの実験みたいな部分があり、これに変則的なギャグ絵を載せた時にクドさマシマシで刺さる人にはより刺さるネタ回しになっていたんじゃなかろうか。この辺りは、やはり長年のキャリアへの信頼を寄せられる部分である。もちろんそれ以外のキャストの面々も良い仕事をしており、個人的にはなんか渋いところで存在感を見せてきたハナさん役の平野綾の仕事っぷりに「そうなんだよな、この人、声綺麗だし仕事できるんだよな……」ということを再確認させてもらった。過去には色々あったり無かったりだが、声優業にもうちょい力入れていい仕事してほしいね。 ちなみに唯一文句があるとしたら、「35歳でそんなにジジイの自覚持って卑下するなよ!」である。「30過ぎたら色々クる」は事実ではあるが、流石に名雲のあれこれは35歳にしちゃぁ酷すぎると思うので……世の中の35歳、もっとずっと元気やろがい! ねぇ、花澤さん! 「TO BE HERO X」 6→8 今期もぼちぼち最終回ラッシュに入っていくが、まず最初にゴールテープを切ったのはこの作品。まぁ、内容的には中間ゲートくらいなのだが……再開がいつになるか分からないのでとりあえず現時点での評価は必須である。 とはいえ、毎週感想を書いていたのでディティールには今更触れなくてもよさそうだが……とにかくすごい作品だった。ここ最近は中国アニメに驚かされることが多くなってきていたが、その最右翼と言ってしまってもいいんじゃなかろうか。個人的に「中国アニメすごいなぁ」と思った履歴をざっくり確認しておくと、まずは単品作品として「羅小黒戦記」は動画クオリティが非常に高く、しかもアニメーションの質感も日本のそれにどこか共通するものは感じさせつつも充分にオリジナリティが出ていたところが評価点。そこからしばらくは細かいコメディ作品で評価することが多くなり、「万聖街」や「Call Star」、「フェ〜レンザイ」といった細かな秀作が続く。さらに「時光代理人」ではシナリオラインの運び方も新鮮さを感じるようになり、直近では「RINGING FATE」でいよいよ「こりゃぁ日本では出てこない作品だなぁ」と舌を巻くことになった(ついでに「この恋で鼻血を止めて」もシナリオラインだけ見たらその破天荒さは充分に主張できていた)。 こうして着実に培われてきた「チャイナ・オリジナル」の1つの完成形がこの作品だと、個人的な観測結果として認識している。大きく分けて「シナリオ部分」と「映像部分」に分けて見ていくが、まず、シナリオについては「多数のヒーローがくんずほぐれつ、時に殺し合いながらも複雑に絡み合う群像劇」という構造が実に興味をそそる。時系列シャッフルもうまい具合に興味を引く要素になっていたし、毎回の引きが衝撃的で「どうなっちゃうの!?」というインスタントな興味の惹かれ方で常に引っ張り続ける形は、刺激が強くないとすぐに見限られてしまう現代エンタメ消費社会でもハートを掴み続ける強烈な要因となっていた。普通に考えたら10人以上の「主人公」が入り乱れる構造はすぐにでもとっ散らかって破綻してしまいそうなものだが、毎回ちゃんとメインのヒーローに際立ちがあり、単発の物語としても成立していたのは素直に脚本のうまさだ。まぁ、強いて言うならジョニー編とかは単発ヒーローの力で引っ張る形ではなかったが、その辺りからはもう、「この世界はどういう全体像を構築するのだろう?」っていう興味の方が強くなっていたからね。 それと、これは「時光代理人」あたりからぼんやり思っていたことなのだが、「えげつないこと」「悪を悪として描くこと」に関しては、中国作品の筆致というのは日本人の(少なくともアニメしか見ていない私の)視点からするとかなり強烈に映る。なんだろ、根本的な道徳観の持ち方の違いなのか、はたまた日本のアニメ業界が「鬱」にやたら敏感になってしまってソフト路線を強く押す流れがあったのか、「刺激の強いもの」をあけすけに見せる手管は中国アニメは共通して上手い……というか、やっぱ「えげつない」印象がある。今作でもナイス編の常にありえない悲劇に叩き込まれる展開とか、謎のはらみつつも圧倒的な闇堕ちを描き切った魂電編の構造あたりは、普段はなかなかえられない刺激にゾクゾクしてしまった。脚本の引っ張り方、これがまず素晴らしい。 続いて映像面だが、これはもはや説明不要だろう。最終話に全部出し切っていたが、「アニメのデザインそのものを作中でコロコロと変える」という「アニメでしか実現しえない」表現を大胆に展開するその表現が、ほんとうに刺激に満ちた斬新なものになっていた。思い返せば「RINGING FATE」では平気で「実写映像」をぶっ込んできたわけで、そりゃアニメのデザインの変化など、まだまだ優しい方である。しかもそれを単なるこけおどしではなく、「Xの能力」に絡めてしっかり意味のあるものに仕立て上げているというのも念が入っている。ぼんやりと眺めてシナリオの展開が分からなくなったとしても、このファンキーでぐるぐると目まぐるしく入れ替わる画面を見るだけでも、本作は楽しめてしまうのではなかろうか。いったいどれだけの手間と人員を割いて作られているのか分からないが、こいつぁ新しい時代の、新しいアニメの形だと胸を張って言えるだけの成果を残したのではなかろうか。 さて、こんだけ褒めてしまうと後半戦でぐだった時にちょっと恥ずかしい思いをしそうだが……この作品の監督ならきっとやり切ってくれると信じている。待ち遠しきー。 美菜子でございます。この段階でようやく気づいたのだが、当企画も最終コーナーを回らんとするこのタイミングで、実はまだSphereメンバーって戸松しか登場してなかったんだな。というわけで秋生まれの多いグループからはまずは美菜子が出陣。美菜子はいつの間にやら「美菜子」呼びになってましたね。別に「コトブキ」って呼んでもいいんだけど、ブログ上で表記した時に「寿」だとめちゃめちゃ読みづらいというのもあってあんまり使ってない。Sphereメンバーの中でも「ミナコ」とか、あっきょが「みなちゃん」って呼んでる印象があるのでこちらもそれに合わせてる。さて、美菜子については何度か触れる機会もあったせいで、繰り返しになる話も多いかもしれないが……この人も紆余曲折があった気がするなぁ。
30過ぎるとね、身体の内側からくっから! 第11話! 大丈夫ですよ、杏子さんはまだまだお若い! いいですね。今回はマジで「活躍して欲しかったキャラ」が存分に活躍してくれたエピソードになりました。いや、最後の詩魚ちゃんの大活躍は意味分からんかったけども……ほんと、ナチュラルに妖怪じみたキャラがいるのズルいよな。まぁ、あの超絶フィジカルのためにいろんなものを犠牲にしてるみたいだし、そこは認められるべきなのだろうなぁ。 活躍して欲しかったキャラ第3位、モグラ。いや、正直言うと活躍してほしいとそこまで思ってたわけではないんだけども……今作は「主人公がやたらと口数が多いだけで微妙に冴えないおっさん」というのが特徴で、モグラがシャキシャキ活躍しすぎてしまうとそれはそれでなんか違うという話になっちゃう。それでも蓄えた知識とか持って生まれた達者な口ぶりとかはやはり武器なわけで、それを振り翳して主人公らしいところも見せてほしかった。となれば、「そこまで無茶せずともフィジカルで勝てるジジイを対戦相手にすればいい」という斜め上の解決法があるわけで……一応鮫島の爺さんも「傀儡にしちゃぁ頭が回る」ってんで最低限の抵抗力を持ってる設定にはなってましたし、包丁とはいえ一撃必殺の得物もあったわけで、命の危機に瀕してよく戦った。まぁ、死ねるなら死んでもよかったのかもしれないが……つくづくめんどくさい主人公だな。 そうしてモグラがじいさんを退治して地上は一旦セーブされたところで、いよいよマギーくんの防衛能力にも限界が。真木たちが大ピンチ! というタイミングで駆けつける猫附親子。そんなわけで活躍して欲しかったキャラ第2位、化け猫コンビ! やー、いいですね。にゃんこが暴れ回って好き放題してるシーン、可愛いですね。いや、怖いはずなんだけど……特にイケブクロさんはぐりっとしたおめめがキュートなもんで、ガチホラーテイストになってもちょっと可愛さは残るんだよな。さらにナベシマさんにしても、行動原理が「カッコイイ」ということが分かってさらに愛嬌マシマシ。食い物で釣れる猫は簡単だなー、と思ってたけど、「こうしたら格好いいぞ」だけで動いてくれるともっと簡単だ。古の島にわだかまった怨霊の塊が相手だってのに、たった2匹で蹂躙しちゃう化け猫さんたちの強さはやっぱり本物だった。まぁ、人魚の「魚」の方はついでにエサにもなりそうだったしね(よりによって食いしん坊のイケブクロさんは頭の方に噛みついちゃったけど)。 人魚伝説の底が割れ、ついでに鮫島のジジイがモグラのせいで一番酷い状態で人魚様の姿を視認してしまうという。そりゃまぁ、人生ひっくり返される光景だもの。SAN値ゼロになるのもやむなしですわ。それにしてもいろんな言い回し知ってたり古文書もどきの書物をスラスラ読めたり、ヤエちゃんはほんとによくできた子やね。 というわけで、当然活躍して欲しかったキャラ第1位は杏子さんである。いや、こちらも正確にいえば「まさか活躍してくれるとは思ってなかったキャラ」だけども。なんとまぁ、一番難攻不落だと思われていた鮫島の娘、ユイと単身でぶつかり合うことになった杏子さん。いや、本人は別にぶつかるつもりがなかったのかもしれないが……どうやら森くんの姿を見て色々と察した杏子さんは、自分なりの義侠心から黙っていられなかったようである。狭い世間しかしらない小娘を相手に、人生経験を振り翳した大人げゼロのマウント。しまいには指輪をひけらかして出来た旦那の惚気自慢で小娘の恋愛観をボッキボキにへし折った様子。こんなことが真正面からできるのはほんとに杏子さんくらいだろうよ……。教授はでかい化け猫に憑かれて短命の呪いにかかっているのは同情するが、だとしても出来すぎた奥さんですわ。末長くなくてもお幸せに。 さて、人魚の「声」と「首」は落とした。残すは胴体のみだが、ここまできちゃったらあとは素っ裸みたいなもんだ。多分フィニッシュは島の状況に責任を持つヤエちゃんたち御一家が決めてくれるんじゃなかろうか。 ハードすぎる!!!! 第23話! ……もう放送も終わろうと言うタイミングでようやく気がついたんだが……このアニメ、1期とは全く別な楽しみ方の作品だと思った方がいいね……。 煮詰まる人間関係。否、人スライム関係。結局、今期はジュレが出てきてからずっとこの話しかしてねぇんだよ。いや、思い返せば「ぷにるとの関係性」は1期から答えが出てなかった問題だし、ずっとこの日のために積み重ねてきたと言っても過言ではないのか。自分が「偽物」かもしれないと思ってしまったぷにる、コタローがそのぷにるに愛想をつかしたように見えたもんで何かしらの進展を期待したジュレ。しかし、結果は「どちらも自分の思想が通用しない壁にぶち当たる」という結果。特にジュレの挫折についてはこないだからずっとホラーテイストが採用されてるもんでドロドロしたネガティブ感情がいちいち恐ろしく、今回は「AIのエラー」っぽい表現で彼女の限界が描かれている。 普通に考えたら、「人ならざるもの」を相手にした時のコタローの反応は合格点に見える。自らのスライムとしての性質を見せたくなかったジュレに対し、うっかり目撃してしまったコタローは子供であるが故に大人の反応。「なんで隠すのさー、格好いいじゃーん」と、ここだけ拾ったら南波みたいな反応である。コンプレックスだと思われていた部分を愛する人に認められ、ジュレも感極まって……いるのかと思いきや、全くそんなことはなかった。コタローは「自分たちができないことがうらやましい」という褒め方をしたが、それはジュレにとって「お前と俺は違うんだ」という突き放す表現になってしまった。人間になろうと必死に取り繕っていたのに、「人間じゃない部分が羨ましい」と。それはジュレにとっては最大級の屈辱であった。 一方、ぷにるの方も引き続き雲母一家に囲まれながら色々と思い悩む。妹さんのホビーの扱い方を見てようやく自分が人間と大きく違うのだということを意識するぷにる。その捉え方はだいぶ悪い言葉で表現されてしまい、「成長も変化もないホビーは、いつしか飽きられて代替わりしてしまう。コタローが成長し続ける限り、いつしか自分は用済みになり、隣に居られなくなる」という話である。これまた……まぁ、真理ではあるか。同じおもちゃでずっと遊び続ける人間なんてそうそういるわけもなく、「年相応」の姿が求められるからこそ、コタローだって今回慣れないコミュニケーションで友達との関係性を深めようとしていた。それが皮肉なことに、ぷにるの「友達いない」発言から来るものだったとしても。 別に、コタローはそこまでぷにるの言葉に激怒したわけでもなく、いつも通りの喧嘩の延長線上でちょっと気になることがあったから慣れないことをしてみただけだ。それでもぷにるにとってはコタローの「成長」には違いない。自分は成長できないホビーだと咽び泣き、それでもなお、関白宣言を吐き出しながら隣に居続けたいとわがままを言う。それがスライムの生き様なのだと言わんばかりに。 片や、人になりたいと願い続けながら、その厳然たる差を見せつけられて絶望したスライム。片や、人との違いを見せつけられながらも、なお愛され続けたいと叫ぶスライム。2人のスライムの向かう先には、「人間になる」という共通の解決方法があった。 人魚姫は最後には泡と消える。スライムの場合は……バブルスライムにでもなるか? ここで一旦の幕引きはエグいて、最終話! これ、2期はいつになるんだろう。早く続きが見たいィ! というわけで盛り上げるだけ盛り上げといて逃げられました。いわば「全選手入場!」までやって終わってるわけで、ある意味「異修羅」と同じようなもんであるが、こちらはすでに「2期やるよ」という話(全部で48話)が出ており、「本戦」以降もアニメで見られる可能性は高いのでそこは安心。まさかの「前哨戦」シーズンだったわけだが、その総括をするのはもちろんXその人。彼の正体(?)があっさり判明し、連合会も各ヒーロー事務所もこぞって彼を亡き者にしようと襲いかかるわけだが、そんな状況もどこ吹く風。いまだに正体がよく分かっていない無敵能力をガンガンに振り回しながら好き放題にまかり通るXの勇姿は本当に見応えのある画に仕上がっている。本作最大の特徴にして魅力である「次元をわたる」かのような映像表現が秒刻みで現れ、視聴者は目がチカチカするくらいに振り回されてしまう。そしてこれがまさにXの真骨頂。今までどんなアニメでも見たことがないようなとんでもない効果をガンガン生み出す。言うたら「ペーパーマリオ」みたいなもんなんだろうけど、単なる2次元3次元だけじゃなくて、3次元にもいろんな次元があるし、2次元にもデフォルメ度合いの差があったり、とにかく無茶苦茶。この能力がトーナメント戦になった時にどういう影響を及ぼすのかはさっぱり想像もつかないのだが……まぁ、冷静に考えたら他の9人のヒーローだってタイマンバトルで何ができるかよく分からんしな。 今回確認しておくべき新規の要素はそこまで多くないが、最初から提示されていた「ベスト10」がこの度正式決定。自殺したナイスの代わりに正式に「凡人ヒーロー」リンリンが名乗りを上げたわけだが、時系列的には彼はまだまだシャオユエチンのショックから抜け出せていないはず。ナイスの出で立ちで登場した彼は何を思うのか。 魂電はもはや動かず。ただひたすら社長の命ずるままに動く、ある意味で一番シンプルなヒーローに成り下がっている。あの日の心の傷は癒えることはないのだろうか。 トラについては、前回「なんで犬が突然ベスト10に入るほど信頼値得てるんだよwww」とつっこんでいたわけだが、今回のお話を見ると「ベスト10ヒーローの中に、Xが自然に話せる相手が欲しかった」というのが理由かもしれない。どんだけ善人に見えるヒーローでも、Xの存在が事務所とぶつかるというなら人間どうしでは軋轢が生じる。流石に犬ならその心配もないし、今回も素直にXとぶつかってくれたのはトラだけ。X側の目線をもうちょっと提供してくれるスタンスになるかも。 シアンとクイーンはいつも通りだろうか。クイーンは実力で唯一Xに肉薄できそうな立ち位置だけに、いざ大会が始まったらその進退は気になるところ。シアンについてはヒーロー対ヒーローという「信頼値勝負」になった時、彼女の「ラッキー」がどの程度機能するのかは心配である。現状、後ろ暗いところ無しで100%明るさを発揮できるヒーローってシアンくらいしかいないんだよな。 ロリもまぁ、一応彩り枠ではあるのだが、宇宙船事件での父親の一件が影を落としている。形は違えど今回も魂電・ナイスがエントリーしているわけで……ねじくれた「仇討ち」に呑まれないといいのだけど。同様のことはジョニーチームにも言えるだろうか。彼は父の仇である黙殺は許容しているのだから大丈夫だと思いたいが……。 そんな黙殺さんについては、まず生きててよかったね。今後は私欲で動くことはないと思うのだが、彼がトーナメントで戦うモチベーションはなんなのだろう。 そしてあれだけのことをしでかしておきながら、最終的な采配は連合会に任されてるもんだからちゃっかり許されちゃった梁龍。今回の対戦でわかりやすくヒールに徹してくれそうではあるのだが、彼も頭の構造は意外とシンプルではないっぽいんだよなぁ……。 とりあえず、再開までどこまで記憶を維持できるかが勝負だな! 月まで穿て、カ・ディンギル! 第23話! ルナ・アタックはこの世界では悪ではないのか。 さぁ、絵に描いたような(画に描いてるんだけど)クライマックスだ。ついに宇宙人軍団のラスボスが登場。こいつはどうやら穏健派も急進派もまるっと飲み込んで、「とにかくテクノロジーに関係してる奴ら全部吹き飛ばせばいいじゃん」という、強いていうなら壊滅派。ただ、そのモチベーションは現状の打破とか思想の表れというよりは、単に過去に苦汁を舐めさせられたムームーへの意趣返しの意味が強そう。彼が語るムームーの人物像は案の定、これまで匂わされた殺伐とした「つぎはぎムームー」のものである。確かに「つぎはぎ」ってのはそういう意味だろうとは思っていたが……実際に「あいつの三毛は」と言われてしまうと長いことその毛並みを見守ってきただけにだいぶグロい。まぁ、ブラックジャックの贅沢版だと思うしかないかしら。 敵の総大将・オクタルに迎撃され、ムームー・デシマル・シベリア連合は大敗。その代償としてパートナーである桜子と穴守が連れ去られてしまう。……というところまでは理解できるが、なんかそのついでに鮫洲さんたち3人まで巻き添えくってるのはだいぶとばっちり。監視側からして一応「天空橋はやばいかも」ってのは理解できるのだが(以前もキャトられてたし)、鮫洲さんや六郷も危ないと思われてたんでしょうかね。とにかく全員が一箇所に監禁され、よく分からないなりに打開策を議論する流れに。これで桜子だけだったらお手上げだった気もするが、余計なブレインが増えてかなり具体的に動きを起こしやすくなっている。ムームーたちのサポーターである桜子たちが即処分されてないあたり、確かに穴守が推理していた通りに「なんらかのテスト」みたいな意味合いが強いのかもしれない。まぁ、そのために月を落とすのはどうかと思うが。 そして、唯一そんな監視の目を逃れたのがアキヒロだったというのもいいんだか悪いんだか。デシマルがずっと塩対応してたおかげで協力者だと思われてなかったってのは面白い要素だが、一応家には帰ってたと思うので、「飼い主のくせして部外者」と見られていたということなのだろうか……アキヒロからしたらそれでよかったんかな。まぁ、とにかく「外に1人」というコマが手に入ったことでぐずぐずの監視体制からの脱出は成功。あとはもう、劇場版アニメみたいなノリと勢いで地球の命運を救うのである。この作品、どう考えても普段から「地球滅亡の危機!」は感じさせない芸風なのだが、最終回間際にきて「実はちょくちょく言及されてた異常気象も伏線だったんですよ」とかいう小憎らしいことやってきててなんかムカつく。そんな器用なアニメじゃなくてもいいのに!(いちゃもん) というわけで次回が最終回とのこと。落下してくる月を一介の大学生集団がどうにかできるとは思えないのだが……天空橋ならなんとかできるんでしょうか。華月さんとのラブパワーでなんとかしてください。
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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