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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「転生宗主の覇道譚 -すべてを呑み込むサカナと這い上がる-」 5

 毎度中華アニメをせっせと翻訳して放送してくれるフジテレビの「B8Station」の新作。こうして細々とではあるが、中国製アニメの情報が入ってくるのは助かります。今って、毎クール中国では何本くらいのオリジナルアニメが作られてるんだろうなぁ。人口が日本の10倍だから、単純に10倍にしたら700800本くらいですかね(完璧なフェルミ推定)。

 とはいえこのタイトルを突きつけられるとちょいとひるむ。まー、どう考えてもクソダササブタイトルは日本人がつけてるのでアニメ本体に責任はないが(原作タイトルは「吞天下」)、最近は中国でもなろう的デザインがそこそこ流行ってる様子なのはなんとなく空気で伝わっている。そこを乗り越えられるかどうかが1つ目の課題。

 2つ目の課題は「中華魔法ファンタジー」という題材そのもの。実は私、いろんなハードルを乗り越えて今はそこそこ中国アニメも視聴できているが、日本に輸入され始めた初期の頃は随分苦手にしていた。そのため「魔道祖師」なんかのシリーズを切ってしまっていて、どうにも「仙道」みたいなイメージの中華ファンタジーがあまり相性がよくない。なんでだろ、結局文化的な背景が馴染んでないっていうだけなのかな。この手の作品、「山奥の寺院みたいなところで魔道修行してる奴らがいっぱいいるよ」という状況がだいたい一緒で、衣装も制服っぽい処理になるからキャラの区別がなかなかできないってのはあるかもしれない。慣れ親しんでいない文化に対しては、それだけ細かい識別が困難になってしまうのはどうしようもない。

 ちなみに、今作を見てて「これって日本に当てはめるとどういう設定になるのだろう」なんてどうでもいい疑問を持った。「自国の中世とかそれ以前の文化をイメージした異世界ファンタジー」なわけじゃないですか。つまり日本に当てはめると戦国時代に魔法がある世界観なんだけど、そんな作品ほとんど見たことないよね。強いて言うなら「戦国妖狐」みたいな妖怪ものとかがちょっとあるかな? なぜか日本人が「魔法のあるファンタジー世界」を描こうとするとナーロッパにワープしてしまうため、不思議と「自国の文化を映し取ったファンタジー」ってあまりメジャー路線じゃないのである。それに対して(少なくとも翻訳されたアニメとかを見てると)中国ではいわゆる中華ファンタジー、「魔道・仙道もの」みたいなテイストは広く受け入れられており、一般的なモデルになっている気がする。この辺りの作品の受容姿勢の差ってのがどの程度文化的な影響があるのかは気になるところだ。

 閑話休題、そんなわけで「中華ファンタジー」のベースを敷きながら、そこに「転生」のニュアンスを混ぜ込んでややなろうっぽく。転生自体は異世界じゃなく「同世界転生」であり、しかも「1年後に必ず別な奴に転生しますんで」というよく分からない時限装置によって別人になり変わったというもの。……なんか、単に身分を偽ってしばらく雲隠れした犯罪者みたいな扱いだな。この設定にどんだけ意味があるかは分からないが、ただでさえ顔と名前が覚えにくい翻訳作品で余計な設定増やしやがって、とちょい苦虫。まぁ、今後視聴するなら慣れていくしかないが……。

 映像部分についてはこれまた中国作品での傾向としてありがちな「どこかAI的な匂いもするディティール細かめの映像」。ただ、今作は「くったくたの絵を強引にAIで動かしてます」みたいな「この恋で鼻血を止めて」よりよっぽど良いが、どこか手抜きしてる印象も捨てきれず、「TO BE HERO X」ほど手放しで褒められるわけではないという絶妙なライン。この路線なら今まで疑問だった「AIっぽいこの処理はなんなんだろう」という長年の疑問の答えもちょっと見えてくるかもしれない。ただまぁ、それを知りたいがためにずっと見続けられるかどうかは分からないけど。

 あとは細かい要素で微妙に加点減点しながらモチベーションを保てるか判断しないといけないかな。女の子の可愛さとかね(結局それじゃん)。

 
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○「渡くんの××が崩壊寸前」 5

 中身を全然知らないのでタイトルだけ見てもっとドギツいエロコメなのかと思っていたが、蓋を開けるとそこまでぶっ飛んでないふつーのラブコメっぽいな。ちなみに当然「××」には「理性」が入ると勝手に思い込んでいたわけで、人間ってのは都合よく情報を補完するものですよね(都合とは)。

 というわけでよく分かんないけどラブコメらしい。Wikiで調べると掲載誌を移動してるのでなんかややこしいことが起こってるっぽいのだが、元は角川系のヤングエース、そこから講談社に籍を移して月刊ヤングマガジンという流れらしい。まぁ、よく分からん。そもそも「月刊ヤングマガジン」がピンとこないというのはいつも通りのお話。

 そんな少年誌掲載のラブコメということで、今期でいうなら「かのかり」「カッコウの許嫁」と同じカテゴリ。「なんやかんやあって主人公の周りにハーレムが形成されているよ」という骨子が同じで、ラブコメとは言いながらもどの程度ラブに真剣かという部分でそれぞれの個性が出るのかもしれない。今作は1話目ではあんまり独自の個性は見出せなかったが、極端にぶっ飛んだ設定とか、露骨にテンプレで処理してる部分とかも別に目につかなかったため、今のところはプラスもマイナスもない。制作のStaple Entertainmentは直近だと「ユーベルブラッド」のスタジオで、ラブ要素含みだと「結婚指輪物語」を作ったところなので、まぁまぁ、悪くないといえば悪くない。

 おかげで触れるべきネタがあんまりないのだが、個人的に気になるのはやっぱり中の人。物語の鍵を握るであろう怪しげな畑荒らしの子は「戦隊大失格」で印象的だった矢野優美華。なんの因果か今回も「どこか狂気を匂わせる金髪ロングのダウナー系」というよく分からない要素が被っており、危うさを感じさせる声音を評価されたということなのだろうか。それに加え、妹ちゃん役には近頃飛ぶ鳥を落とす勢いの矢野妃菜喜が起用され、謎の矢野矢野体制が組まれている。ここにおっぱい同級生・生駒ゆりえが加わり、メインヒロインズのキャスティングがだいぶ若手で揃えられているのである。こうして居並ぶ「次世代のエース」たちが鎬を削る様を見守れるのは声優オタク冥利に尽きる。まぁ、厳密にいうと年齢非公表が増えてきてるので「若手」かどうかは実際は分からんのだが。その辺は、雰囲気でな。ちなみにそんなヒロインズを見守っている怪しげな叔母さん役の大空直美も良い味を出していたり。年上の管理者役だけど、やっぱちょっと身長低いあたりがそらそら流。

 
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○「ぐらんぶる Season2」 ―

 前クールの「ラザロ」から引き継がれた形になった、元祖・内田姉弟共演作品。「ラザロ」は血縁のない2キャラにいちいち「こいつら兄弟だから……あ、違うわ」ってなって大変だった(今回はそんなこと気にならないゼ)。

 今期もじゃんじゃか登場する「だいぶブランクが空いた懐かしの続編」シリーズ。「カッコウの許嫁」とかはせいぜい3年程度だったが、こちらは1期の放送が2018年と7年もの沈黙を破っての2期目。こういうのってどういう縁があって続編が作られるもんなんでしょうね。しかも今作は100%とまではいかないものの、監督とスタジオがそのまま持ち越しで前作を踏襲しているのである意味で品質保証はされている。さらにさらに、これを書く前に他所で変なニュースを耳にしてしまったため、すでに最終話まで完パケ済みであることも知らされている。間が空いた分、きちんと責任を持ってつくろうという意識は働いていたのかもしれません。普段だったら「今期の高松さんは『美男高校』と2本だてで仕事量が多くて……」みたいなことを書きそうなところだが、事前にスケジュールが被ってないことが分かっているという珍しい例である。

 さておき、久しぶりに観るとやっぱおもろいギャグ。下世話すぎるので当然人は選ぶだろうが、なんでもかんでもオタク・陰キャ・引きこもりばかり引っ張り出してくる昨今のアニメ文化の中、ただひたすらにアウトローな陽キャをネタに振り切るというのはそれだけで充分な個性になっている。ゲスとエロが満載だが、ハナから性欲全肯定なわけで、この文化においてネタ回しが批判される言われもない(犯罪に加担してることがダメだと言われたら何も言えんが)。同じ原作者の「てんぷる」がいまいち刺さらんかったのは、やはりネタ回しの勢いの差なのだろうな、というのがよく分かるのである。引き続き、この路線で突っ走ってしまって問題ないだろう。まぁ、放っておいても今更作風は変わらんだろうが。

 個人的には、今や貴重になってしまった可愛いアスミスが拝める作品というだけでも貴重で、ちかぺ、たそ、たそ(?!)と並ぶ座組みがシンプルに強い。そして2期からはここに諸星すみれボイスの妹ちゃんまで飛び込んできた。オープンエンドの映像を見る限りメインキャラというほど食い込んでこない気もするが、このクドすぎる面子の中で、何かインパクトを残して欲しいもんである。

 
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○「光が死んだ夏」 6

 せっかくのチャンスなので「夏」をテーマにした作品は夏クールで放送しときたいよね。サマポケが夏にまたがり、あとはまぁ……「おそ松さん」も真夏の話からスタートしたし、夏に見たい作品はアツい作品なのか、はたまたひやっとしたい作品なのか。

 前クールで「シンデレラグレイ」「アポカリプスホテル」と素晴らしい仕事を見せてくれたCygamesPicturesが「まだまだ仕事は終わってない」とばかりに見せてくれる新たな1ページ。タイトルは初めて聞いたが、どうやら漫画原作でしかもホラー。文字通り「怖いもの見たさ」で途中からは恐る恐るのチェックになったが……よかった、なんかこぅ、あんまりメンタルを追い詰めるような怖さの作品ではなさそうだ。

 見るべきはとにかくその映像の緻密さ。ほんとにいろんな武器を持っているスタジオだが、今回は細い線で緻密に描き込むタイプの画面構成ながら、きちんと「日本の夏」の如何ともしがたい暑さと気だるさ、そしてそこに紛れ込む一縷の狂気みたいなものがいい具合にブレンドされている。婆さん発狂シーンなんかが一番わかりやすかったが、1滴ずつ垂れるパピコの情景とか、1つ1つのカットに不思議な熱量があるような気がする。

 監督の竹下良平という人はサイピクの生え抜きなどではないが、近い業績としては「夜のクラゲは泳げない」などがあるとのこと。そして1話目はそんな監督がシリーズ構成も兼ねているところからさらに突っ込んでコンテ演出まで全部こなした1人回。一番見せたかったのはおそらく複数のシーンが交錯して煮詰まっていく緊張感高めのシーン構成だろう。よく分からんヤクザみたいなやつの家探し&合唱練習、そして主人公の家の夫婦喧嘩&ババアの家への乱入。全く異なるシーンをギュギュッと詰め込み重ね合わせることで何かしら通底したイメージを想起させる演出が興味深い。まぁ、だいぶ無茶な方向性なのでよほど1枚1枚の絵に自信がなければ組めないコンテだったとは思うが。

 ホラーとしてのベースは「寄生獣」みたいな異生物パニックものだろうが、妙に設備なんかがリアルな「村」を舞台にしているところから「ひぐらし」みたいな因習ものの空気もある。せいぜい怖くなりすぎないくらいでバランスをとってもらって、このままのクオリティで存分に暴れ回ってもらいたい。

 
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 約半年ぶりのたほいや。……半年!? ……前回が118日なので、マジで半年ぶりという驚きのブランク。こりゃぁ精神を病む人間が出てきてもおかしくはないな。正しいメンタルヘルスのために、たほいやを始めましょう。これのせいで人が病むのは保険適用外なので自己責任でな。

 


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○「カッコウの許嫁(第2期)」 ―

 これと「かのかり」同時期に放送するのやめてもらえませんか。マジでごっちゃになるんだけど。……確認したら1期も同時期に放送してんじゃねぇか!

 というわけでなんか雰囲気が似てるようで似てない、少し似てるラブコメの続編が同時にスタート。かのかりは4期だがこっちは2期。でもクール数でいえば3クール目なので意外と負けてない。そしてボク個人の評価としてはこっちの作品の方がやや上。ただ、どっちも印象がぼんやりしてて「まぁ、マガジンのラブコメってこんな感じだよなー」くらいの感想しか残ってなかったのでどんぐりの背比べという話もある。2期やるにしてもやっぱ3年ブランク空くのはキツいって。

 その3年でスタッフはガラリと変わってしまい、監督・キャラデザ・スタジオに加えて放送局まで総とっかえ。いったい何があったらこうなるのかはよく分からんのだが、大人の事情があるのだろう。しかし視聴者側はそんな事情はしったこっちゃなく、容赦無く前作と比較して批評を……とか思ったけど、じぇんじぇん覚えてないので比較対象なんてさっぱりできなかった。なんか少しシュッとした印象はあるが、1話目時点ですでに動画にサボる気配が見えており、この先にあまり期待は持てないかもしれない。

 代わりに期待が持てるとしたら、やはりテコ入れで登場する新ヒロインだろう。鬼頭・東山・小原とすでにヒロイン度数でストップ高だったゴリゴリのキャスティングのところに、さらに追加されるのは押しも押されもせぬ羊宮妃那である。そこだけを頼りに視聴を続けるかもしれない。あとはまぁ、「かのかり」に耐えられずに視聴を切ってしまった際に「せめてこちらだけでも……」と免罪符にする可能性が微レ存。そんな免罪システムはない。

 
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○「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」 5

 タイトル、これだと単に「生きてる猫の夜」になりそうだがそれでいいのか? ……いいのか。

 なんやこれ。今期は猫のふりした宇宙人アニメと猫パンデミックアニメが同時に放送されているという。そしてどちらもOLMの制作というちょっとした奇跡。まぁ、OLMは部署の分け方が細かいから多分全然関係ないんだろうけども。

 これ以上ないくらいに出オチ感漂う謎の漫画原作アニメ。当然どんな漫画なのかは知らないが、「こっから先、何したらいいんだよ」というぽかーん具合がいい具合の混迷をもたらしてくれている。だって1話目ですでにパンデミックが安定してて、周りの仲間がほとんど猫になっちゃったんだよ? こっから1クールとか絶対無理やん。猫に触れられない状態で「猫アニメ」をやるってのかい? もはや「この世界に至ってまだ猫好きが猫愛に苦しむのはさすがにおかしいだろ」とか「人間が猫に変化するウィルスは絶対に猫が増えすぎてこの後すぐ自然淘汰されるだろうから生存戦略としておかしいだろ」とかさまざまなツッコミどころについては「ギャグだから」の一言で片付けられるのでどうでもいいとして、こっから「猫あるある」とかで話を繋げることができるとはとても思えないのだが……いや、でも世の中には「家電解説」を軸に2クール目に突入した猫アニメもあるのだから……どうにかなるんかね。

 「お前、猫アニメ好きだから大好きなんだろ?」とか思われるかもしれないが、正直いうと今作はあんまり刺さらない。何故かというと、アニメの猫がそこまで可愛くないからである。そりゃま、パンデミックを起こしてる猫集団なんだから可愛いはずがないってのもあるが、純粋に映像として「いっぱい登場するシーンではCGで処理される」ような造形の猫はあんまり魅力を感じない。猫は量より質ですよ。……いや、量がある猫もいいもんですけどね。

 劇画調のヘンテココンセプトもどこまで笑えるかまだ分からず、どうにも接し方が難しそうなアニメになってしまっており、最大の誘致要因は当然のようにヒロインの中の人という状態。これまた2クール連続で、「上田麗奈が猫を愛でるアニメ」が繋がってしまった。猫撫で声の上田麗奈に「おまかわ!」と叫ぶ運動を始めようと思うんだ。

 他にも「何故かテーマソングがWANIMAとイエモン」とか、色々と雰囲気がカオス。これ、猫設定以上に合う合わないが左右されそうな作品だよなぁ。この先どう転がるかなぁ。

 
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○「公女殿下の家庭教師」 4

 タイトルは「水属性の魔法使い」じゃダメだったんですか(ダメだろ)。

 まだまだ続くなろう作品。って言おうと思って確認したら厳密にはなろうじゃなくてカクヨムだったパターン。すまん、カクヨムの方はなろうに比べてサンプル数が少ないから「なろうじゃなくカクヨムならここがいいよね!」みたいな差別化は図れていない。ぶっちゃけだいたいおんなじだと思ってる。「異修羅」みたいにWikiに「なろうとカクヨム、どっちでも発表」みたいに書いてある作品はどうなってんでしょうね。

 などと適当な話で文字数を稼いでみたが、正直、視聴後の感想が「無」である。どうにも流れがあるらしく今期もなろうっぽい作品が割と固まって襲ってきたもんだから、ぼちぼち脳が処理を拒否して感想のアウトプットを止めてしまっているというか……もはやいつも通りのルックスの主人公がいつものように追放(?)されていつものように能力でドヤってるのをみても「次は何見なきゃいけないのかなー」くらいの感想しか出てこなくなってしまった。この傾向はヤバい。

 だって今作は厳密には追放系の流れではなかろうし、ちゃんと「実力があったんだよ」と言われてたやつが適材適所で新しい仕事を始めたというだけのお話、どこかにイラッとする要素があるわけではない。いや、ごめん、やっぱ教え子に向けて「初級でもこんなことまで出来るんだぜ」みたいなイキり具合はちょっとムカついたけど、でもまぁ、デモンストレーションは家庭教師なら業務の範疇だろうしやってることにおかしな点はないのだ。映像はそこまで飛び抜けてはいないが決して悪くもなく、女の子たちだって実にロリロリしくて可愛く描けている。総合でみたら評価出来るポイントは多かった気がする。

 でも、脳に入ってこなかった。なんか、いろんな設定の紹介が全部つるつる滑ってどっかにいく感じがした。もしかしたらなろう系視聴メンタルがぼちぼち限界なのかもしれないな、とか不安になったが、単に寝不足かもしれん。前世でどんな悪行を働いたら「寝不足をおしてまでなろうアニメを見続ける」なんて地獄に落ちるんでしょうね。

 
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○「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)」 6

 「お前はどんな作品だ!?」「百合です」「よし、通れ!」

 そんなガバガバの私の価値基準を駆け抜けた新たな時代の百合アニメ。ぶっちゃけ、前クールにやたら似たような文法のタイトルをもった作品があったので(そしてそれがおもんなかったので)期待してなかったのだが、その先入観、全くもって意味ないやつや。

 原作はラノベらしいのだが、言われてみればこの設定はだーいぶ無茶苦茶だしラノベっぽいと言われたらそうかもしれない。一応王子様系の相手との百合ラブコメというカテゴリになるわけだが、まさか人類の永遠の命題である「友達以上恋人未満」という状態を、こんなシュチュエーションで表現する方法があったとは。いや、作中キャラの脳内はかなりバグってるのでこれが「名案」なのかどうかはよく分からないが、ありがちな導入からあれよあれよとヘンテコな方向に転げていくスラップスティックな展開に気付けば引き込まれてしまっていた。よく思いついたなこんな設定とこんなキャラ。

 主人公はまともなんだよ。まぁ、高校デビューを狙って徹底的に努力したそのメンタリティだけで我々生粋の陰キャからしたら立派に人生の上位ステージだとは思うが、そこまでやってもやっぱり「人との会話ってMP使う」という感覚が残ってしまうというのはギリギリ分かる範囲だし、この絶妙な「陰キャと陽キャの狭間」みたいな場所においといてより強大なクレイジーのためのツッコミポジションを確保させる配置は見事な発明。そして登場するイカレたイケメン彼女。「顔がいいだけのわがまま野郎」という友達からの評価も至極納得のワンウェイっぷりで、これ、百合じゃなかったら単なるオラついてるだけのウゼェ男になっていた可能性も。そこを強引に「お嬢様だから」の一点突破を図る設定は卑怯といえば卑怯なのだが、それを全力で肯定できるようにセッティングされてしまっているのだからしょうがない。犬系彼女でもないのにグイグイわんわん来て、それをノーマル気味な主人公が「友達にはなりたいのに」と思いながら忌避するという構図は、ここから2人がどのように気持ちと関係性を変化させていくのかが今から楽しみだ。

 映像もシャープなキャラデザで違和感なく動いている上質のものだったし、デフォルメの使い方なども的を射ていてテンポが良い。オープニングがナナヲアカリの電波気味ソングで映像に勢いがあるのもうれしいところ。監督にクレジットされている内沼菜摘さんという名前は初めて認識するがどうやらこれが初監督らしい(「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる」で監督補)。さて、どんなノリノリのラブコメを見せてくれるかが今から楽しみである。

 
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