最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「ダークギャザリング」 6→7 今期たくさんあった「原作買っちゃおうぜ作品」の1つ。電子書籍のおかげで本棚のスペースを気にせず良アニメの原作を追えるようになったのは技術の発展に感謝だが、残念ながらそれを買うための経済的な進歩が私個人にみられないのが悩ましい。アニメ終了セールとかやってくれないかしら。 というわけで毎回楽しんで感想を書かせてもらったので改めて書くことは特にない作品。一応まとめ的なことを書いていこうと思うが、まず前提条件として気をつけなければいけない事実として、「俺、ホラーはめっちゃ苦手」というのがある。「この程度の漫画をマジで怖がってる奴なんていないでしょwww」と思われるかもしれないが、俺のホラー嫌いはそんなもんじゃねぇんだ。これも前に書いたけど「闇芝居」を見て夜寝付けなくなっちゃうくらいにほんとダメなんだ。ただ、グロはマジで生理的に受け付けないけど、ホラーに関してはそうして「マジで生活に支障が出るから無理」であって、その面白さ自体は認める部分もある。今作はむしろホラーの「怖さ」部分で幾らか配慮してくれていて、「確かに絵もシチュエーションも怖いけど、古式ゆかしいジャパニーズホラーの技法を、謎の妖怪ポケモンバトルに落としこんだらいっそバケモンがポケモンに見えるかもしれませんよ」という異次元の解決法で寝つきを改善してくれている。1枚絵の怖さなんかは維持しているが、あんまり「夜寝られない怖さ」になってないのでむしろありがたいし、下敷きにあるのはあくまでベタなホラー要素なので、きちんと従来型の面白みも残している。その辺りのチャレンジが上手いな、というのが評価点。 そしてジャンプ漫画的な面白みを最大に発揮してくれたのがなんと言っても主人公の夜宵ちゃん。小学生とは思えないぶっ飛びマインドの恐ろしさは本当に毎回言及させてもらうくらいには気に入っていて、彼女の行き過ぎゲーム脳のおかげで世界の見え方があまりに斬新すぎる。怪異の方は律儀にルールを守って出てくれているのに、それら全部をシステムとしか見ておらず、良いも悪いも飲み込んで自分の利益のみを追求した運用方法を見出すという、従来のジャンプ漫画なら絶対に怪異の怒りを買って身を滅ぼす悪役タイプのキャラ。こいつを成立させた時点で今作は間違いなくオンリーワンである。アニメ化に際し、ちんちくりんな夜宵ちゃんがバキバキに動いて見せるアクションシーンだけはとにかく気合いを入れて作られており、「痛快幼女ホラーアクション」という謎の新ジャンルも打ち立てて見せた。自分の身長ほどもあるバールのようなものを振り回して幽霊を薙ぎ払う小学生は見てて楽しすぎる。他にも詠子のキャラもいいフックになっていたし、まだまだ掘り下げていけばオンリーワンになりそうな要素が眠っている作品。期待は薄そうだけどアニメ2期を強く希望しておきますね。 こんだけ面白かったのでもう1点くらい加点できそうなもんだったけど、どう足掻いても映像クオリティに限界があるのでここで留めとくね。リソース配分間違えてるぞ集英社。 PR 「東京リベンジャーズ 天竺編」 ―→4 まぁ相変わらずですよ。こちらは途中で終わっても原作が読みたいとはさっぱり思わないので助かるといえば助かる。 特に印象の更新はない……いや、正直最終回だけはちょっと笑ってしまった。これまで謎に包まれていたキサキのキャラが想像以上にショボく、犯行動機も「考えるのめんどくなって今適当につけたやろ」くらいの本当になおざりなもの。筋金入りのナード出身みたいなやつがどうしてここまで厄介な敵に見えていたのか。単に武道の勘違いだったんでしょうかね。それとも奥底にまだ謎が眠ってるんでしょうかね。今作に整合性の取れた謎の解決など期待はしてないですけど。っつうかもうタイムリープできない設定になってるからこれ以降のシナリオってマジで単なる不良漫画になるしかないんだよな。 「不良漫画がそもそも嫌い」と常々書いているのだが、今回のお話もその感情がストレートに発露するムカつく話が多かった。一番すごかったのはマイキーの実の妹が不良同士の抗争に巻き込まれてなんのけれん味もなく殺害され、これにてマイキー無力化かと思ったらすぐに喧嘩の現場に出てきて牛耳ってしまったシーン。まるで武勇伝のような演出になっていたが、そもそも自分の素行不良が原因で妹を殺しておいて、その死にも懲りずに傷害の現場の真っ只中に出てくるような人間は頭がおかしい。もちろん「この社会」においてそれは英雄なのだろうが、私の倫理観では全く飲み込むことができない設定である。 他にもどんどん抗争の規模が分かんなくなり、元々「クソ弱いけど優しさと根性だけでなんとかしてきた」みたいな武道がやたらと打たれ強くなっており、ふつーに抗争で殴られ続けても立ち上がれるようになっているのもよく分からない。結局不良漫画ってのはこうして「殴られたけど立ってたら勝ち」を延々やらねばならず、理屈も筋立てもあったもんじゃないので受け入れ難いのだ。もしかしたらちゃんと追いかけてたら納得いくだけの何かがあるのかもしれないが……こればっかりは分かんねぇや。まぁ、分かろうとしてないのは認めるけども。 どうしても制作側は大看板を維持したいようで、作り自体は非常に大掛かりで、それなりに気合を入れてシリーズ制作を続けている様子。もうこうなったら腹を決めて最後まで見届けるしかないんだろうなぁ。今回のラストから何が凄まじいどんでん返しに繋いでくれたら、手のひらクルーする可能性もあるよ。 「デッドマウント・デスプレイ(第2期)」 ―→6 2クールついてきた甲斐はあったかな、と思わせてくれる作品。こちらも未完作品なのでおれたたといえばおれたたなのだけど……。今期は本当に原作が買いたくなる作品が多くて幸せではあるが辛い。 1期終了時点では「なんかすげぇゴチャゴチャしてるけど不思議と見てて混乱してる感はない」という不思議な満足感があったのだが、転じて2クール目はその「ゴチャゴチャ」がある程度収束し、きちんとまとまるところにまとまっていく気持ちよさがある。この辺りについては、ズボラで申し訳ないが「流石の成田良悟」という一言でまとめられそうだ。「バッカーノ!」「デュラララ!」に続いて3本目の成田作品のアニメにお付き合いさせてもらったわけだが、毎回毎回「絶対処理できねぇだろ」っていうくらいのキャラが湧いて出るのに、不思議と全部まとまるんだよ。「デュラララ」については特に1期目の収束が見事だった印象があるんだけど、今作も同様に2クールで見られるドラマとしては「ここしかない」っていうところに落としてるのよね。こういう技術ってどうやって磨けるんだろう。完成図が見えてから書き始めてるんだとしたらめちゃめちゃ下準備が大変そうな作風。ただ、今作は連載漫画作品だし、全部が全部出来上がってからスタートしてるとも思えないんだよね。行き当たりばったり、というかある程度ライブ感まじりで進行してるとしたら、やっぱりとんでもないスキルだとは思うわ。 全くの想像でしかないのだが、この芸風で大変なことは「まとめること」よりもむしろ「散らかすこと」の方だという気がする。厳密には「破綻しない範囲で散らかす」ことかな。群像劇ってのは当然大量のキャラクターを同時に展開することになるわけだが、その際にあまりに野放図に展開しすぎると読者(視聴者)側で「もう訳わからんわ!」ってんで認識するのを放棄するおそれがある。そこをギリギリ「ちゃんと意識は向けられるし、後から描写しても興味を維持していられる」ラインで描き分けるのがすごく難しそう。「デュラララ」なんかの場合、例えばオタクのワゴントリオみたいな「こいつらどう考えてもモブだろ」みたいな奴らが出てくると「なんでこんなん出てきたんだろう……」って思うけど、なんとなく覚えておこうか、ってなって後からそのキャラが効いてくるわけですよ。今作の場合はそこまで「モブっぽい」キャラはおらず、大きくポルカ(屍神殿)サイド、警察サイド、その他厄ネタサイドに分かれるんだけど、それぞれに「なんでこんないっぱい人がいるんだよぅ」ってなりつつも、きちんと「混沌とした新宿の1因子」として印象に残したまま、関係ないと思っていたラインを少しずつ繋いでいって最後の絵図に辿り着くことになる。今作は「デュラララ」と違って分割2クールだったのでその辺りの「認識の保持」がさらに際どいことになっており、よくもまぁ乗り切ったもんだと思うわけよ。 こうした課題の一番シンプルな解決法はとにかく濃いキャラを並べ立てることなんだろうけど、そればかりでも胃もたれしちゃうし、1人の作家が同時に動かせる「濃いキャラ」なんて限界があるはず。そこで重要なのが、とにかく物事の中心にくる「めっちゃ濃いキャラ」を核にしたパート分けで、今作の場合、その任を余計なまでに勤め上げた1人は間違いなくソリティアであろう。放送開始当初からCMに出ずっぱりだったソリティア。「初見組に対してそんなに大っぴらにキャラをアピールすると、かえってハードルがあがっちまうぞ」と苦笑しながら見守っていたが、ばっちり期待に応える活躍ぶり。マジで作中で一番愉快なキャラなのは間違いないし、ソリティアパートだけ明らかに空気が変わるため、陰鬱になりがちな今作のガス抜きを見事にこなしてくれる清涼剤の役割も果たしてくれる(全く清涼じゃないのに)。こういうキャラが1人作れるだけでも充分なのに、「あっちの世界」も含めて見事に人間関係をコントロールし切ったなぁ。お見事でした。 結論・サメは可愛い。 「君のことが大大大大大好きな100人の彼女」 6→6 ゾンビになるまでに付き合いたい100人の彼女。……100人も出るならそのうち1人がゾンビは無い話でもないな……。 というわけで無事に2つの「100」が終わった。まぁ、こちらはすでに2期の準備体制に入ってる状態なのであくまで途中経過だが、どちらの「100」も映像クオリティは文句なしで、こっちの「100」はそこに全力フルスイングのバカ要素が綺麗に乗っかって芸術点。素直に2期目が楽しみな作品になった。 繰り返し書いているので今更まとめることもないが、やはり最大の武器は作画の精緻さ。バイブリーによるハイコストな作画は、こんなバカ作品には勿体無いと思っちゃうくらいのものだが、こんなバカだからこそ、そこに惜しげもなくリソースを注ぐことによってよりその切っ先の鋭さが際立つことになる。アニメ原作に貴賎なし。どんなネタだろうとも全力で作り込んでくれれば、良いアニメになる(可能性が高い)のだ。まぁ、結論としては「原作者はガチャであたり引いたよ」という話なのだけど。 もちろん、原作がしょーもないと言うつもりもない。私が既読の部分は綺麗にこの1期目で全て消化してしまったので2期以降の展開は全く知らないが、ほんとにバカが考えたとしか思えない「100人の彼女」という設定に真正面から挑み、少なくとも現時点までは作品として立派に成立している。すでに「男女交際とは?」という哲学のレベルにまでなっているが、普通ならここまでやって「交際でもなんでもない、単なるポケモン集めみたいなもんやろ」と匙を投げそうな部分を、それでもなお「いや、これは男女交際のお話なんだ。きちんと主人公は惚れるし、女の子の方も恋太郎を好きになって100股を受け入れるだけの理由があるんだ」という(ギリギリの)大義名分を切り捨てていない。この生き様を貫けるのか。作品として破綻せずに逃げ切ることができるのか。我々は見届けなければなりませんよ。 個人的には、マジで完結までアニメを作ってギネスにでも載ってほしいと思っているが、その場合に一番気になるのは「100人分の女性キャストがどうなるんだろう……」という部分ですかね。あ、でもアイマスのソシャゲアイドルとかってすでに100人超えてるか?(声優名鑑に載ってる女性声優は1000人超えてるからな) 「Paradox Live THE ANIMATION」 6→6 実は結構すごかった作品。これもちょっと感想書くタイミングを逸してしまったけど……トータルで観ると各方面に向けて重要な作品になった気がする。 今期はこれと「ヒプマイ」が同時期に放送され、パイを食い合う勿体無い展開になってしまった……と序盤は思ってたんだけど、特に食い合ってなかったというのがまずは大きな誤算。どうしても類似作品というので事前に「ヒプマイ」のことが頭にあり、1話目を観た直後には「ヘンテコ設定だけどHIPHOPのことしか考えてないアホ世界ならしょうがないよねwww」って適当に受け入れようとしてたんだけど、ヒプマイがギャグアニメだとするならこっちはホラーアニメだった。最初に「なんやねんその設定ww」って笑い飛ばした部分が実は作品の根幹に関わる設定で、「なんやねんファントメタルって、そんなすげぇ物質があるなら音楽活動以外にも使えよ、そんで使ったところで単なる豪華な演出装置ってだけやんけ」って思っていたら「そうですよ、ファントメタルはすげぇ物質なんです、でもHIPHOPアーティストしか使ってない理由はこれとこれとこれです。そしてこのメタルがあるからこそこういうシナリオが展開していきます」って全部飲み込んだ上でお話を回された。俺ごときが思いついたような適当ないちゃもんは全部想定内で、それらをきっちり活かしたオリジナルの展開を見せた。そこがなんか悔しい。 CGを多用した映像部分も無機質なライブのためのツールというだけでなく、今作最大の特徴であるメタルの描写は生々しさにもつながったし、それ以外のキャラ作画なんかも案外熱のこもったものが見られてお仕着せではないパワフルなステージになっていった。ヒプマイがゴテゴテに装飾した重爆撃だとするなら、こちらは細かい刺激で恐怖心まで刺激することを想定した全方位型の感情発露ステージ。このデザインはしっかり全体像が見えないと作り上げられなかったものだろう。 まぁ、どこまで行っても「ライブもの」の範疇なのでそもそもHIPHOPのテイストが合わない人には興味を持たれないリスクもあるのだが……1話目の展開で心離れた人がいたら、ぜひもうちょい改めて見てほしい作品。多分「なんやねんこれ」って言ってるうちにどんどん迷宮に迷い込む感覚が味わえるんじゃなかろうか。分かりやすく誘致要因を紹介しておくと……「裏で石田彰がよからぬことを企んでたよ」。 「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」 6→5 長い道のりでしたね。とりあえず最後まで見届けられたのはよかったよ。 ただ、いかんせん印象も記憶も薄れてしまっているのでまっとうに評価できる気はしない。一挙放送されたラスト3話だけ見ると「非リアに優しくないアニメだな……」っていう僻み根性が促進されるお話だったし……。「ゾンビみたいに生きるくらいならやりたいことをやろう」っていうテーマの裏側に「やりたいこと」がどれだけエゴイスティックなものかっていう話が横たわってたわけなんだけど、それが結局は「ゾンビ前の世界」に左右されてしまっているせいで世界の変革に大きな意味が与えられなかったっていうのはどう転んでも残念な結末。まー、敵キャラってのはそういうもんだろうけど。 素体はとても良くできたアニメだったのは間違いない。映像クオリティの見事さは個別の感想で書いていたことだし、パニックホラーにギャグを交え、程よくシリアスを加えることでストーリーを進行させる展開もとても分かりやすい。漫画原作のアニメ化としては非常に恵まれたものだったんじゃなかろうか。ただ、それだけにほんとのほんとにこの製作遅延はもったいなかった。きっちり通しで最後まで観られたら絶対に評価は上げていた。それくらいにテレビシリーズにおける遅延ってのは印象が悪いのである。 まぁ、配信がどんどん増えて時間に縛られないアニメ視聴が可能になった今のご時世、こうして毎週のテレビ放送形態にこだわっている俺みたいな人間はどんどん減ってるのかもしれんけども……「毎週決まった時間に30分放送される」っていう大きな足枷があることで生まれる文化ってのもあると思うのよね。それ以外の形態の作品への評価は、他の人に任せるわ。 「鴨乃橋ロンの禁断推理」 5→5 こちらは2期が決定しているという。確認したら原作は12巻あるらしいので、まぁ2期分くらいはあるのかな。やっぱジャンプ漫画は安定して続編制作されるナー(だったらダークギャザリングも何とかしてください)。 あんまり熱心に見守る気もなかった作品だが、見ていて退屈もしなかったくらいのお話。強いて心揺さぶられる部分があったとしたら、「天野明はもうモリアーティから逃げられないのかよ」と思ったことくらいだろうか。でも、散々このブログで文句を垂れていた「ミステリとアニメの相性の悪さ」については、今作ではそこまでネガティブな印象はなかった。これはミステリ好きの皆さんにとってはあまりいい結論じゃないかもしれないが、やっぱりあんまりがっつりミステリしない方がアニメとしては穏当な出来になる気がする。これって、アニメでヒットしたのが金田一ではなくコナンだったことからも裏付けられているのかも。 最近の作品でミステリ部分があまり効果的に働かなかった印象があった作品というと例えば「虚構推理」があるし「アンファル」もミステリ部分はやはり重たかった。これらに共通するのは、1つの事件に3話以上を割く展開になりがちなこと。つまり、事件パート・捜査パート・解決パートなどにそれなりに丁寧に時間を割いていること(「虚構推理」はこれに化物バトルパートも加わるが)。ミステリとして見た時にはそっちの方が誠意あるデザインなのだが、アニメだとやっぱりダレる。特に捜査パートは本当にやっつけ仕事になりがちで、「わざわざアニメで見ずに原作でいいんじゃないかな」となってしまう。そうした間延びした印象を与えにくいのが、いわば「コナン形式」とでも言うべき1話1事件の形式。これならすぐに一番楽しい「解決編」が見られるのでテンポが良い。当然その分捜査や構造自体が二の次になってしまうわけだが、結局アニメで得たい快楽ってそこではないということなのだろう。思い返せば「レイトン(カトリー)」のアニメなんかも1話1事件でそれなりに楽しめた記憶があるし。 あとはそうしてテンポが速くなるとすぐにネタに詰まってしまいマンネリに陥るというリスクがあるが、そこは単品の事件そのもの以外の大きな流れでカバーしていく。今作で言えば「ロンの症状改善と過去の因縁」がそれにあたり、2期まで作成されてもおかしくないくらいにはきちんと興味を引く縦軸になっている。コナンだったら黒の組織との対決がこれにあたるが、流石に今作が100巻以上続くようなことにはならないだろうから、「どっかでゴールしてくれるんじゃないかな」っていう期待があるのも大事なこと。結局、推理アニメは「結論を早く見せておくれよ」っていうモチベがどうしても強くなっちゃうってことなのかもしれないなぁ。 別に単品の事件自体がそこまで面白くなくても推理アニメは成立する。第2のコナンを生み出せるのはいったい誰になるだろうね。いや、あんなバケモンアニメが2本も3本も作られたらたまらんけど。 「僕らの雨いろプロトコル」 5→5 今期追いかけて感想を書いていた作品の中では一番ビミョーなラインでゴールした作品。まぁ、視聴中にも「びみょー」さについては割と意識的ではあったんだが……最終回の丸すぎるまとめ方がだいぶ期待からは逸れてしまった印象。いや、何されたら満足したかは分かんないんだけどさ。 最終回でまとめた通り、それまで期待していた要素でうまいこと落とし込めた部分が少なく、結局「1クールでまとめ切るとこんなもんかぁ」というくらいの決着になってしまった。まー、元々「e-sportsをテーマにしたアニメ」ってんでどんだけのことが出来るかと訝しんでいたところからスタートし、「おっ、テーマと残念な作画力の割に、案外強い引きができてるじゃん」という印象で興味を継続していたわけだが、結局興味を引くために「気になる要素」を盛り込み続けて、それが最終話で全部霧散してしまったらあんまり印象に残らないってのも当然の摂理。そこまで理不尽な幕引きというわけでもないのだから、そこに文句を言うのはお門違いなのかもしれない。勝手にこっちが期待して、勝手にがっかりしただけなのである。 でもなぁ、せっかくならもうちょい振り切って欲しかったなぁ。中盤の演出方向とかをみれば、もっとギトギトのドラマを作ることもできたとは思うんだよね。そしたらもうe-sportsとか関係ない単なるヨスガノソラになっちゃったんだろうけど(もしくは「星合の空」かも)、僕としちゃぁそれでも良かったんだ。結局、e-sportsみたいに表現するのが難しいテーマだと、もう他の要素で引っ張り続けるしかないんだし。今作をきっかけにプロゲーマー目指そうなんて人間はおそらく現れないだろうから、思い切り業界をぐちゃぐちゃにしてケツまくって逃げる勢いでやっちゃう選択肢がなかったもんか(そんなことしたら各方面から非難轟々だろうけど)。 とりあえず、一定数以上の濃密な兄妹関係を楽しむことができたのでそこはヨシとするし、ROXや悠宇などの変なやつを描く時の筆致は面白かったのでそこも評価ポイント。作画がワンランク上で時野谷家の陰鬱な日常をもっと克明に描けていれば何らかの傷跡を残すアニメになれたかもしれんのが残念。とりあえず供養のために、誰かレトルトカレーを飲み物として普段使いしてくれ。 「攻略うぉんてっど! 異世界救います!?」 5→5 今期も中国アニメのお勉強が出来ましたね。ほんと、こういうデザインの製品だと大外れがなくなってきてるなぁ……「凹凸世界」の時代からもしかしたらこういう片鱗ってあったのかなぁ。 キャラの可愛らしさが最初に興味を引いた作品で、その部分に関しては最後まで徹底していた。というか、CGだから大崩れのしようがない。直前に「ミリマス」について「CGメイクだからどうしてもレディメイドな印象が拭えない」と書いたが、今作のCGキャラに関してはそうした「省エネ」の結果じゃないのできちんと差別化が図られているし、動画にした時にもかなり表情のディティールまで表現できている。いわゆるジャパニメーション的な「カワイイ」デザインのCGアニメーションとしては、終始完成度の高さを見せつけてくれた作品である。 また、異世界チートをテーマにした作品であり「ゲームの中に入っちゃった!」という毎度お馴染みななろう設定をコピーしたラインではあるが、ちゃんと「ゲーム世界」という設定を噛み砕き、「いかにもゲームらしい」部分をきちんと独自演出にしてあるところが有象無象のなろう作品とは大きく異なる点。ゲーム世界でチートするからって、システム上の時間停止やら位置転送まで駆使して相手をねじ伏せる鬼畜プレイヤーが出てくるとは思わないじゃないですか。そういうところでがっつり「ゲームとはなんぞや」という解体が行われているのは、「この設定をしゃぶりつくしてやろう」という貪欲な創作意欲の表れだと思う。まぁ、多少ゲームの感覚にインターナショナルなズレはある気もするが……ほとんど違和感なく「ゲーム世界アニメ」を共有できるようになっているという点で、現代社会のグローバル化を再確認できるようである。 キャラの設定も充分にクセが出ていて魅力的で、中でもメインを務めるイノーの鬼畜チート設定と、その下で不幸を身に浴びながらもめげないエンヤァのコンビは普通に見ていて楽しい師弟コンビだった。ゲームキャラなりの色んな「かわいい」が見られるデザインもいいよね。 こうして書き出してみると本当に欠点らしい欠点もなくいいアニメなのだが……なんだろ、そこまでどハマりした印象もないのは単純に「ゲーム世界」に私があんまり興味をもてなかったからなのかしら。あとはどうしても「中国アニメ」っていうと「万聖街」や「フェ〜レンザイ」と比べてしまうので、どうせなら日本アニメで見られないものを期待しちゃってるのかも。本当に「日本で作られてもおかしくないような筋立て」だったので、馴染みやすかった分だけかえって新鮮味が薄れてしまったのかしら……考えれば考えるほどに、これって単なる色眼鏡な気もするな。今後もっともっと中国アニメが輸入されて本数も増えてきたら、そのうちに国の違いなど気にせずに見比べることができるようになるのかもしれない。 何はともあれ、最終話でひたすらくまちゃんが気合い入れてゲーム攻略してるシーンは耳が幸せでした。キャストもまじでギチギチに詰め込んでたなぁ。「翻訳アニメ」だとキャスト成分贅沢になりがち。 |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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