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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「5億年ボタン【公式】 〜菅原そうたのショートショート〜」 4→4

 最後にシャロいじりが入ってたのは何だったんだ……。やはりどれだけ時が過ぎようとも三森すずこの代表役はシャーロック・シェリンフォードなのだな……。

 一言でまとめるなら「まぁ、やりたかったんやろな……」。自身の代表作()とも言える5億年ボタンが、一般視聴者に見やすいところには無いという妙な状態だったので、せっかくだからボリュームアップさせ、さらに「らしさ」をマシマシに詰め込んで1本の作品としてきちんと形を残そうという試み。その意義は理解できた。その上で、曲がりなりにも1クールアニメにするには単なる「ショートショート」で終わらせるわけにはいかないってんで、一本の筋が通ったシリーズ作品として構築し、いつも通りのネタ回し自体をメタに取り込んで作品としての完成を見る。なるほどよく考えたものだ。成立したかしてないかと問われれば、間違いなく「成立している」作品になったと思う。

 ただ、そのために元々の「5億年ボタン」が持っていたインパクトみたいな部分は多少なりとも犠牲になったかな、とも思ってしまうのだ。そりゃね、本当に5億年ボタンだけだったらせいぜい2〜3話で終わってしまうわけで、そこから伸ばした先に5兆年ボタンがあり、最後の思い出しボタンがある。ただ、そうして設定を積み上げることによって、5億年ボタンのみが持ち合わせた特異性が失われ、全体の印象はかえってぼやけてしまう結果になった気がするのだ。いや、「5億年ボタンの特異性」ってなんやねんという話ではあるが……。やっぱり、「わざわざ1クールやらなくてもよかったんじゃないかなぁ」というのが正直な感想。

 でもまぁ、やっぱりこれを1人で作るっていうバイタリティは素直にすげぇと思うけどね。どうしても薄味になってしまったが、一応はアフレココーナーも懐かしく見られた。やっぱあのコーナーの切れ味を増すためには野沢雅子の起用が余計だったと思うんだよなぁ……いっそ3人には声優人生を賭ける覚悟で、マジで野沢雅子も含めた4人で勝負してほしかった。まぁ、監督も責任取れないだろうけど……。意外にアドリブコーナーだとそらそらが後手に周り、まりんかがずっこい位置で上手い立ち回りを見せてるのが面白かったですけどね。

 あとチクタクボーイはなんか好き。ダンスも好きだったし、毎度のゲスト登場は楽しみだった。……やっぱ根本的に好きは好きなんだろうな、この作風。

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「はたらく魔王さま!!」 5→4

 何事にも旬ってあるよね……という訓話。そんな見方でアニメの品評をすべきではないが、こうしてリアルタイムで放送しているアニメを見続けている都合上、どうしたってタイミングってものは存在する。

 やはりどう考えてもさ、アニメだけじゃなくてあらゆるメディア・娯楽において出すべきタイミングってのはあるのよ。1期がどれだけ良い作品で、どれだけ楽しかったとしても、9年の時を経ての再出発は「もう、今じゃない」という感情が先に立つのは避けられぬ。最上なのはヒットしてすぐに準備を初めて1年以内に「2期目」が放送できるくらいのスピード感だが、アニメ制作ってのはとにかく手間がかかる。人員も、予算も、環境も、全てを揃えて気付けば9年。泥縄というわけではないが、これだけエンタメの消化回転の速いご時世に、待ってくれる視聴者はそうそういるもんじゃないだろう。それは単に飽きるとか忘れるというだけでなく、人の心と体も9年で変わる。すでに今作は「古ぼけた」アニメになってしまっている。

 いや、内容云々については大きな不満はないけどね。この9年で起こったアニメ業界の変化といえば何と言ってもなろう系の隆盛なわけだが、今作の構造がそうしたなろうストリームから直接影響を受けるようなものでもないはず。確かに「魔王」とか「転生」みたいなキーワードは共通するが、こちらの作品が目指しているのはあくまでも現世でのホームコメディであって、どっちかっていうと「異世界おじさん」に近いもの。決してなろう文化に食い荒らされて衰退するってことはないはずだ(多少なりともマンネリになる部分はあるかもしれないが)。その上で、今見ても「ピンと来んなぁ」となってしまうのは、もうアニメ業界云々の流れではなく、純粋に社会が「こういう作品」に心動かされにくくなっているということなんじゃなかろうか。新鮮さがあったあの当時の「魔王コメディ」が、今となっては「ハイハイそういうやつね」で一蹴されてしまう。何とも無情な時代の流れである。

 いや、無理くり内容面でいちゃもんつけてますけど、正直、ホームコメディとしての立ち位置がそこまで凋落したとは思ってないんだよね。今作が響かなかった最大の理由はどう考えても作画クオリティです。もう、それに尽きます。今期感想、やたらと「作画が酷すぎた」が並んでる気がするんですが、手抜きじゃないんです。実際そうなんです。そりゃ毎クール必ずショボ作画作品なんてもんは一定数あるはずなのだが、今期はどうにも「致命的なところでありえんクオリティ」みたいなガッカリパンチを食らった回数が多くてなぁ……今作も1期のクオリティから期待していただけに………………とてもとても残念でした。

 しかもすでに続編(分割2クール?)が発表されているとかなんとか。ねぇ、もっと上手く作ってくれよ。頼むよ。

 

 

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「カッコウの許嫁」 5→4

 まー終わらんよなぁ。この状態でほっぽりだされても何をどう感じればいいやらな。いや、この設定で結論出せるんかい、という話ではあるけども。

 特に期待も予想も裏切らず、可もなく不可もないフィニッシュなのだが、2クールという長丁場もあり、作画部分に幾らかの不安を抱えていたのでトータルで減点。マガジンラブコメについての印象については「かのかり」の感想で既に触れているが、今作も「まぁ、こういう設定でダラダラ続けるにはこんなふうになるよな」という展開だったので、あまりシナリオラインに感じ入る部分はない。一応「取り替え子」というメインウェポンをそれなりに振り翳してはいるのだが、それが「ラブコメ」というジャンルにおいて効果的な武器になっているかというと、そーでもない気がするのよね。

 何が問題かって、普通に考えたら主人公の凪が許嫁であるエリカに靡く理由がほとんど無いという部分。いや、ラブコメ的な「本命」は最終的にエリカになるはずだし、作中で何度もくっついたり離れたり、それっぽいそぶりを見せる部分はあるのだが、それでもなお、凪は「本命は瀬川さん」というスタンスを覆してはいない。それに瀬川さんも割と乗り気になってきているわけで、互いに意識することも少ない許嫁どうしが、互いを惹きつける要素がなければくっつく理由もないのだ。一応、合法だか違法だかよく分からんが妹ちゃんという強力なライバルもいるし、どう足掻いてもこの3択からエリカを選ぶ理由はなく、そこに「取り替え子」の妙が噛み合ってこない気がしているのだが……これって私だけの感想でしょうかね。世の中には「はァ? エリカ可愛いやろがい。一択やろがい」みたいな人もいるのかもしれない。ちなみに僕は小原好美派です(キャラなら瀬川さんの方を取る気がするが)。

 というわけで、やっぱりラブコメという肝心な部分がピンとこなかったのであまり印象に残る作品にはなっていない。ジャンプ漫画で言えば「ニセコイ」くらいの立ち位置になるんじゃなかろうか(ヒロインの中の人つながりで思いついただけかもしれん)。結論は別にださなくてもいいが……いや、原作が終わったら流石にどういうオチになったかくらいは知りたいかな。妹エンドだったら笑うんだけど。

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「ちみも」 5→5

 地獄さんの中の人がコメンタリで言ってた通り、制作会社が某国民的長寿アニメの制作とかで慣れてるんだし、このアニメも夕方枠とかでのんびりダラダラ放送されるアニメになればいいのにね。もう、今の時代にそういう枠は求められていないのかねぇ(先人たちが居座りすぎてるんや)。

 始まった時は「ショート枠じゃねぇのかよ、心に余裕がなくなったら観なくなるかもしれんな」とか言っていたけど、心の余裕が減れば減るほどにこういうユルくて優しいアニメの方がありがたく感じるようになってしまって……終わっちゃうと言われたらちょっと寂しい、そういう枠。

 「ぐんまちゃん」のように制作側の精神を疑うような攻めたネタ回しがあるわけじゃないが、子供向けのゆるキャラ作品というにはちょっと刺激が強すぎるような毒のある描写もちょいちょい出てくるのが楽しいアニメ。ベースが「ちみもたちが可愛いよね」という売りに設定されているはずなのに、ゆるふわな日常を演出するはずの鬼神姉妹が無闇にキャラ立ちしており、日常に転がっているあれやこれやを「地獄」として取り上げてくれる。なるほど、最初のうちは「日常的にこんなに『地獄』って単語使わんやろがい」と思っていたのだけど、今作の狙いは、日常生活に溢れる「ちょっと嫌なこと」をこうして茶化しながら取り上げて笑いにしようというものなのだね。その上で、地獄を乗り越える勇気を与えるでもなく、地獄から逃れる知恵を与えるでもなく、「まぁ、地獄なんてもんはそのうちなんとなく過ぎていくものだし、誰にでもあるんだから、いちいち気にしてちゃやってらんないよ」というお気楽な解決案を提示してくれる。これが、暗い話題の多い現代社会における「癒し」の一形態なのかもしれません。

 ま、なんぼでも話を作れそうな作品ではあるので、ご長寿アニメとまではいかずとも、折を見てちょいちょい帰ってくるくらいの頻度で放送してくれることを期待しています。

 

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「サマータイムレンダ」 6→6

 夏も終わり、すっかり秋めいてきたこの時期に、終わらない夏の物語が静かに幕を閉じる。そんな風情もいいじゃないですか。まぁ、放送枠がそこまで考えてのことかは知らんけど。

 とりあえず制作側がかなり力を入れていたことは間違いない作品。2クールの長丁場でもほぼ作画の崩れなし。1話目でも印象的だった夏の眩しい風景がそのまま最終回まで色褪せることなく画面を彩り続けた。まぁ、早々に「夏! 海!」みたいな要素は「それどころじゃねぇ!」ってな感じで背景に消えてましたが……。異次元空間での超能力バトルでも持ち前のシャープなデザインは変わることなく綺麗でございました。あとは何よりも女子高生のピチピチ感かな。2クールのアニメで、最初から最後までずっとスク水のヒロインってのもすげぇよな。最終回で普通に服着てる姿が一番違和感あったわ。

 正直言うと、タイムリープものという肝心要の骨子に関しては、途中でよくわかんなくなって「目を切って」しまった部分はある。問題はとにかくルールが多くて複雑なことで、単に「行って戻ってを繰り返す」だけじゃなく、そこに影の能力も色々と制限や条件が加わり、さらに記憶の持ち越しのルール、相手陣営との兼ね合いなど、とにかく「そういうルールの能力バトル」として把握しなきゃいけないことがてんこ盛り。最序盤で影の能力が出てきた時点で「こんなん、無理ゲーやんけ」ってんで考えることを放棄してしまった私はルールをいちいち拾うのもやめてしまったので、途中からループの繰り返しで得られる醍醐味、「死にゲーすなわち覚えゲー」感覚になかなか入り込むことができなくなってしまった。出来ることなら、もうちょい諸々の設計をシンプルにしてもらえたらなぁ、と思わないではない。

 でもまぁ、今作はここまで色々と付け足していかないと成立しないかな……。なにしろ「ラスボス側も一緒にタイムリープで記憶を引き継ぎつつのやり直しバトル」ってんで、そりゃもう、可能性は無限大よ。こちら側にも出来ることは多いが、相手サイドはそれを読んだ上で裏がかける。そうならないためにどうしたらいいかという「ルールの確認」もひたすら実地で検討しなきゃならんし、視聴者側も考えることが多いのだが、当然それ以上に主人公の慎平は考えることが多すぎた。ここまで行くと、ちょっと主人公の心理や思考を追うのは無理やね。そうした部分については、多分漫画で繰り返し読み返すことが想定されている設定だろうし、アニメに落とし込むのは難しかったんじゃなかろうか。

 とはいえ、ルールを追いきれなかったのはサボり気味だったこちらの責任でもあるし、負荷をかけた分のペイがあるシナリオ進行にもなっていたとは思う。影ミオが仲間入りする展開とかは想定してなかったので当初は「そんなんありかい」と思ってたけど、そうして少しずつ影も人間も入り混じってのバトルが混沌を極めていくのも面白かったし、影の能力が複雑で突飛な分、ラスボスはラスボスらしく、強大でなおかつ嫌らしい攻めが持ち味になっていたし。バトルものとしての落とし前もきちんとつけられたんじゃなかろうか。

 個人的には、こんだけ複雑な物語の中できっちり興味を惹きつけた「敵の正体は?!」っていう謎がちゃんと説得力を持って開示され、その結果としてあのラスボス像に繋がっている部分も評価している(一応この文章でもネタバレには配慮してる)。序盤で「和歌山を舞台にしてることを殊更にアピールするためのキャスティングやんけ」って思ってたら、そこにがっつり食い込んでたっていうね……。和歌山県、こんな殺伐としたアニメで町おこししてええんか。

 そしてここでも久野ちゃんフィーバーが繰り広げられ、本当に2022年夏クールは「久野シーズン」となった。その傍らで、役割を寄せながらもまざまざと存在感を見せつける釘宮理恵とかいうレジェンド。一応、彼女のネイティブ方言は熊本弁なんですが、なんでだろ、和歌山弁がすげぇすんなり入ってくるのよ。この辺りの変幻自在なお仕事ぶりは、やっぱりレジェンドだよなぁ。

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「よふかしのうた」 6→7

 最後にメイン(エンディング)テーマが流れる展開、わかりきってるのに着地点としてすごく綺麗なのよね。このアニメのタイトルはまごうことなく「よふかしのうた」だわ。

 というわけで、今期トップクラスのお気に入り作品となりました。まーとにかく「綺麗」の一言に尽きるかな。画面が綺麗ってぇのは作画がいいとか、ライティングが見事とかいうビジュアル的なわかりやすさもそうなんだけど、その絵でもって何を描こう、何を表現しようという目的意識が明確で、そのデザインがとても綺麗。あと考えにはなるが、今作だってアニメ化しようとしたら一筋縄ではいかない作品だ。あまり動きの多い方でもないし、「単に男子中学生が夜中に徘徊して悪い仲間にあっちゃった話」であり、そこに劇的な命のドラマが待ち構えていたり、血湧き肉躍る冒険活劇が待っているわけでもない。やろうと思えばフィルムコミックみたいな止め絵オンリーの省エネアニメでも成立したかもしれないし、「アニメ化する意味ないやんけ」なんて誹りを受けた可能性もあっただろう。

 しかし板村さんのディレクションはそんな当たり前の心配を一発で吹き飛ばしてくれるもの。今作の主役はコウくんだし、ナズナちゃんなのだけど、一番の主役はタイトルの通りに「よる」なのだ。人間と吸血鬼のヘンテコラブコメも気になるし、吸血鬼の生き様を描いたダークファンタジーだって面白かろうが、一番描くべきは「よるの素晴らしさ」であるべきなのだ。なればこそ、その夜は輝いて見えるだろうし、そこに余計な騒々しさを設けず、時に静謐に、時に厳粛に描かれるべきものだ。絵の美学、画の美学、音の美学。そうした美意識がそこかしこに表れ、なんの変哲もない夜の風景を、実に心躍るものに仕立ててくれている。これこそが「アニメ化する意義」だ。

 今作をもって、由緒ある(?)新房流の継承は「成った」と思っている。もちろん新房昭之という人物そのものが常に変化し、進化しているのだから一概に「彼の手法」などとまとめることもできないのだが、今作に見えた板村さんの「美学」は、まさにアニメで描くべき新房的色彩の体現だったと思っている。もちろん、それは単なるモノマネではなく、新たな時代のアニメーションとしての「板村流」を打ち立てるに足るものである。この方向性は是非突き抜けてほしいなぁ。

 あとはいつも通りに中の人だが……今作は余計なくらいにキャストがコテコテで贅沢だったなぁ。特にゲストも含み「花守→日笠→戸松→キタエリ→御前→そらそら→和氣ちゃん→沢城」と並んで展開していくクドさがたまらん。和氣ちゃんキャラは多少影も薄いかと思ってたら、最終回で見事なホームランかましてくれたし。そしてこんだけの怪物連中を相手にしっかりと世界観を維持して戦い抜いた佐藤元、そして天さんというメイン2人にもお疲れ様。原作がどんくらい続いてるのかは定かじゃないが、是非この続きも見守りたいところ。結局探偵さんの件は決着つかなかったからな!

 結論:アキラちゃんのおっぱい。

 

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「リコリス・リコイル」 6→6

 最後までスチャラカテンションで突き抜けてくれたのはありがたいですね。アロ〜ハ〜。

 まず、文句なしに面白い作品だったということは最初に書いておくべきだろう。オリジナルで萌え系デザインのアニメを打ち出した時にはおよそコケる確率の方が高くなる気がするのだが、幸いにしてリソースが潤沢だったようで、最初から最後までハイクオリティな画面を提供し続けてくれた。1枚1枚の画の完成度が非常に高く、作画部分の満足度で言えば今期はアビスに続く2番目という位置付けでいいんじゃなかろうか(比肩しそうなのは「プリマドール」「Engage Kiss」あたりか)。そうして充実した作画で描かれるガンアクション、そしてド正面からの百合(&ホモ)という各方面に発信する「見た目の強さ」が今作最大の武器だった。監督の足立慎吾氏は「SAO」などでキャラデザを担当した作画上がりの人間であり、監督業務は今回が初ということだったが、自分の強みが「キャラ画」にあるということを充分に理解し、フル活用した結果といえる。ちなみに余談だが、氏の過去の業績に「ガリレイドンナ」のキャラデザ・総作監っていうのがあるのを見つけて、いろんな意味で「あーー」って納得した。

 で、だ。そんな風に良作だったことは一も二もなく認めつつなのだが…………なんでこんな流行った? 私の勝手な認識なのでもしかしたら単なる勘違いなのかもしれないが、今作は最近のオリジナルアニメじゃ珍しいくらいにバズった作品になったと思っている。良い作品がウケるってのは当然のことではあるのだが、そのバズり方が、ちょっと私の認識を超えていて怖いというか、すげぇ違和感があったのである。「これがこんだけバズるなら、もっとバズってるアニメがたくさんあるはずなのだが……」っていうのが一番の違和感なのかな。まぁ、こういうのって本当に宣伝がどこで噛み合うかにもよるので、かなり運頼みの要素が強いのだろうけども。

 ちょっと前なら「鬼滅」でも同じような感想を抱いたことがあり、昨今、アニメ業界での「バズり」は一点特化型になる傾向がある気がしている。話題になるアニメの数は相当限られているが、上手いことハネると10年前では考えられなかったような大ブレイクに繋がるという、まさにヤマを当てるかどうかみたいな状況だ。「20年以上前からエヴァだのハルヒだのでバズってたやんけ」と思われるかもしれないが、どうにも話題性が作品のサイズに見合ってない感がある、というのが乱暴な印象。今作は間違いなく「丁寧に作られた良い作品」ではあるが、その中心に、どでかい流れを作るような強くて固い核があったのかと言われるとちょっと分からない。いわばスナック感覚……というにはちょっとできすぎてるので、なんかこう、良いレストランのバイキングとか、ディナーパーティーとかのハイクオリティな前菜盛り合わせみたいなイメージ。「百合美味しいです」「クライムサスペンスもお好きでしょ?」「うんこマシマシのギャグも外せない」とか、いろんなメニューが全部美味しいし、全部金が取れるとは思うけど、それがメインなのかと言われると多分違う、みたいな感覚だ。

 こうした作品の「バズり」はもちろん制作側が狙って作っている部分はあるだろう。1話目のインパクトは強烈だったし、何より「絵がいい」というのが今作の武器なので、試聴して「切られる」可能性はかなり低いと思う。何よりも「観てもらう」ことが第一なのだから、観ていて気持ちがいい、というアニメの根源的な魅力は文句なしに伝えるのは必須条件。制作側はそうして「とにかく観て楽しい気持ちになってね!」という快楽を継ぎ足し継ぎ足し提供する用意があったはず。この設計が、この時代に「バズれる」デザインの1つなのかなぁ、というのは、違和感というよりも新しい学びだったのかもしれない。まぁ、ほんなら「狙ったら誰でもバズるアニメを作れるのか」と言われたらもちろんそんなことはないわけで。改めて、今作の画作りのセンスは高かったことは確認しておきたい。なんだかんだで監督コンテ回のクオリティが高かったので、多分この人は今後も同じように「バズりを作れる」クリエイターな気がしますね。

 まぁ、私が何を感じようが、これで声優・安済知佳の魔力が満天の下に知らしめられたのだとしたらそれでいいんですけどね。感情モンスター安済知佳。ちかぺの強さに全人類は平伏すがいい。

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「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP」 ―→5

 いや、ごめん、これはもう、何も言えんわ。知らんジャンルを見ているとしか……例えていうなら、ルールが全く分からないスポーツの試合を見ているような……ぅん? たとえではないのか?

 えーと、じゃぁ、ゲーム実況とかで全然概要を知らないゲームを、知らない配信者がやってるのを見る感じかな。やってることそのものも分からないし、他の視聴者がどういう文化を楽しみ、動画製作者サイドが何を狙って作りに来てるのかも分からない感覚。ふむ、これなら少しは例えられてるかな。テニヌがおかしなスポーツだっていうことくらいは知ってるんだけど、本当に独自ワールド突き抜けが凄まじくて、もうボケとかツッコミとかの次元を超えちゃってるじゃない。素人が聞き齧った程度の知識で手ェ出すジャンルじゃないんだわ。

 それでもなお何かを書かねばならないとすると、今作って実は「男塾」の正統後継漫画なんじゃないか、というよく分からない試案が浮かんだんですけどどうでしょう? いや、どうでしょうって言われても困るかもしれないけど……でもさ、冷静になってみると実はこの2作品って共通点が多くない? バトルもの、トンチキ能力解説、敵味方のキャラの使い捨てでじゃぶじゃぶつぎ込んでいくこの感覚、構造としても、アホな能力を持つ味方がアホな能力を持つ敵とじゅんぐり試合を重ねていく様子を外野が見て「あれはッ……!」「知っているのか雷電?!」やってるって考えると同じなんだよ。古き良きジャンプ漫画の伝統をより純化した形で受け継いだ時代の残滓、それがもしかしたら「テニプリ」の正体なのかもしれませんね。

結論:多分男塾も今アニメ化したらウケるかもしれない。

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「メイドインアビス 烈日の黄金郷」 ―→7

 万感のエンディングでした。本当にたっぷりと大河ドラマを見せられた感覚。始まる前には相当ハードルが上がっていた作品だったが……綺麗に飛び越えてくれましたね。

 こちらも最終回感想とまとめてということで申し訳ないが、最後のスタッフロールが流れた時には本当に重めの劇場作品を観終わった時と同じような満足感がありましたね。それこそ「深き魂の黎明」でも同じような感覚はあったのだろうが、アレとは違って、今回のエンディングは不思議と晴れがましさもあるよね。

 正直、開始1話目2話目あたりで「どうなるものか?」と不安をいっぱい抱えていた。ただでさえ訳のわからん奈落の底。そんな訳のわからん世界で訳のわからん連中が出てきて訳のわからんことをし始めたので、「流石に訳がわからなすぎてついていけないのでは……」と尻込みしたのは事実です。まさか言葉まで通じねぇ連中が出てきて、通じねぇ価値観をぶつけられるとも思ってなかったし、上昇負荷が消えてこれまでの「アビス」とも理が変わってしまった世界。「流石にあの劇場版の後じゃぁ、何をやったって霞む展開になってしまうよなぁ」と思ったり思わなかったり。しかし、ボ卿の騒動はあれですっかり終息したわけで、新たな火種から描かれる物語はまた別方向への刺激に満ち満ちていた。話の筋が掴めるようになってからは1期や劇場版と同じ、「本当にこれは人間が考えた物語なのかよ」と吐き捨てたくなるような展開もたくさんあり、たっぷりと「アビス味」を堪能することができた。

 今作の良いところは、どこまで行っても「戦うべきはアビスそのもの」という軸がブレていないところ。そりゃまぁ、上の階層には頭のいかれた白笛もちょいちょいいらっしゃいましたが、連中にしても、結局は「奈落の底に行きたい」「奈落の謎を解きたい」という欲求はリコたち主人公パーティと同じ根を持つ願望。あくまでも「敵キャラ」ではなく「同業他社」みたいなもんであり、リコたちが立ち向かうのはいつだって「奈落の不条理」なのだ。今回はそんな奈落に完膚なきまでに叩きのめされた「過去の同業者」が登場し、彼らの苦しみが時を置いてリコたちにも降り掛かり、さまざまな不条理として襲い掛かってくる。しかしブエコにしてもそうだし、一度は敵対関係に見えたベラフやワズキャン、そしてもちろんファプタに至るまで、決してそこにいる人々が「敵キャラ」なわけではない。彼らの悲劇を理解し、飲み込むことで、レグもナナチもまた一つ大きくなれた。ドロドロの悪意も、最低の害意も山盛りで襲いかかってくるというのに、終わってみればそこに「悪いやつ」はいないのである。うん、多分……いや、どうだろう、だいぶ悪そうだったけども……。

 とにかくそうして1話目から大上段に構えた目的意識が1ミリもブレず、「ただ穴の下を目指すお話」であるにもかかわらず、1期・映画・2期と全て異なる味わいでの壮絶なサバイバルを楽しむことができる。結局、人対人での智謀知略のぶつけ合いなんてものはいわば「人の脳の追いつくところ」なんですよ。そんなものが通じねぇ「環境そのものとの闘い」にこそ、人間が全てをかけた生き残り競争の切実さがある。こんなにも原初的でネイキッドな「生」を感じられるアニメもなかなか無いんじゃないでしょうか。生きることって、食って、寝て、排泄して、発情して……そういうことなんだものね。そうした「ダイレクトな生」に、さらにもふもふふわふわがまとわりついてるってんだから、もう言うことはありません。

 当然のお約束で中の人についても触れておくが、もちろん怒涛の久野ちゃんラッシュに見るべき点があることは論をまたないが、実は今作の影の立役者はヴエコ役の寺崎裕香だったんじゃなかろうか。ブエコの滲み出る優しさ、そして悲しさ。それを下支えして常に鮮烈な場面を演出し続けるナレーションワークの巧みさ。ヴエコ・ファプタがこの2人で本当に良かったと思います。もちろんベラフ役の斎賀みつき、ワズキャン役の平田広明も「これしかないッ」っていうどハマりの配役が素晴らしかったです。そしてやっぱりナナチなんだよなぁ。ナナチが格好いいこと言い始めるとさ、もう1期のあたりの名台詞とかがいちいちフラッシュバックして泣きそうになっちゃう。偉大なるもふもふに乾杯だ。

 追伸:追悼・マアアさん。今期可愛さナンバーワンは実はあなたです。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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