最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
やっぱり安心して見てられるな、第5話。「そこに何も無いがあるんだよ」というかの名言のごとし。 いや、でもこの作品を「何も無い」というのは流石に暴論か。一応話は進んでるわけだし。ただ、それが何なのかさっぱり分からないだけで。あと、クエスト関係の問題を解決しようとして颯太が1人でシリアスやってても別に面白くないっていうのが難点だ。おかげで先週はあんまり感想も出てこなかった。今週は無事に綺麗なハーレム展開が息を吹き返しており、各ヒロインごとに分かれて時間を取るオムニバス展開がとても見やすくて良い。それぞれのヒロインがどういうフラグで颯太の下へ集まったのかが再確認出来るし、それぞれのヒロイン勢(1名は男)に対して颯太がどのように対応し、どのようなものが得られているのかというのが分かりやすい。彼には一切恋愛感情というものは無いみたいだが、ヒロイン勢もそんな朴念仁の主人公に嫌気がさす様子は一切無く、それぞれ好き勝手にデレているという夢のようなシチュエーションである。いや、ある意味悪夢かもしれないけども。 トップバッターは恵。男の娘キャラで「兄貴を目指して男らしく」といえばやっぱり幸村のイメージなのだが(まぁ、アイツは性別からして違うけども)、恵の場合には「女っぽい」と言われると露骨にヘコむというキャラ設定が大きな違いになっている。ま、その割に本人に改善の意志があまり見られなかったりするのはお約束だが、こういうキャラの歪みって、一歩間違うと完全にホラーだから結構神経を使う。だってさ、幸村なんて「性差」すら認識出来ない人間だったんだぜ、あの歳で。そういう点では恵はごく普通の男の子なので一安心ではあるのだが、こやつの愛らしさの多くは声に依るところも多い気がするのでちょっとずるい。あと、「やよ」ってどこの方言だ。気付けば「やよ〜」っていう鳴き声みたいな謎の使われ方もしており、「これじゃぷちますと被るじゃないか!」って思ったけど、あっちは「うっう〜」だから大丈夫だった。 二番手は茜。一番のド直球でラブメッセージを送り込んでくる油断ならない本命キャラ。こちらも声が反則である。正面からの説得が通じないキャラってのは何をしていても怖いもので、はたしてこの子が挫ける日が訪れるのかと今から気になってしょうがない。三番手は凜。個人的には一押しの日笠キャラであり、作中公認設定となっているちょろさは圧巻。一歩間違うとヤン方向に行ってしまう危うさもなかなかの魅力である。そして、テレビ放送確実アウトの「幼女・高所・放尿」の衝撃シーン。あかん、これはあかん。可愛らしいキャラ絵なのが余計にあかん。ところで製品版では光はとれますか? 正面からのカットになりますか? なりませんか、そうですか。 そして、心憎いのはそんな凜を使って4番手のお菊ねえが自宅でのコミュニケーションになったというところ。大活躍ってわけにはいかなかったかもしれないが、「アットホーム」を売りにする姉キャラの面目躍如といったところか。阿澄さんもそのうちお姉さんどころかお母さんになって、あふれ出る母性を発揮してくれるのだろうか。なんか必要以上にムスコニウムを要求する母親になりそうで今から楽しみです(でも、産休入られると声が聞けなくなるからちょっと寂しい)。 という、以上4名ですね。……菜波さんが不幸。いや、でも正直これまでのエピソードの中で一番菜波が可愛く見えるお話だった。「1人だけフラグも無いし、颯太チームに抗い続けている」っていうスタンスそのものが彼女の魅力なのだな。ある意味、一番美味しいツンデレ主人公ポジションといえる。まぁ、彼女の場合が回りがおかしすぎるだけで別にツンデレってわけでもないのかもしれないが……。ここまで濃密なキャラに埋められても、菜波のきらりと光る魅力はきっちり出てると思いますよ。そしてそして、そんなクエスト寮に更なる追加戦力が……CV丹下桜だよ……そういやこのアニメのラジオでパーソナリティやってるんだっけか。ひたすら声の方向性を一極に集中させるこのキャスティング、よほどの剛の者の仕業ではなかろうか。恐ろしいアニメだ。 PR 相変わらずサブタイトル関係ねぇな! 第5話。いや、一応関係してるけども。そこじゃねぇよ、サブタイにすべきはよ。 割かし真面目なシナリオが続いています。いや、今作における真面目ってのをどの程度の範囲で捉えたらいいのかがよく分からなくなってくるけども、とにかく作中人物はみんな真剣だった(毎回そうか?)。特に、孝一とリッツという対立構図ははっきりしており、ロボット搭乗者が2人ともかなり真剣だったらしいので、この作品のこっそりとした売りであるロボット戦闘の鈍くて重い感じは、充分堪能出来たのではなかろうか。まぁ、南極ロボが変形した時に「気持ち悪い」って直球な表現したり、ダイミダラーの造形を評して「道理で適当だと思った」と言ったり、相変わらず外見については酷いことしか言われていないのだが……いや、事実だしね。「チャクラの装填ポイントとして人体と同じ構造が必要」っていう理屈は分からないではないが、それがあの適当な造形の理由にはなるまいよ。既に後継ロボが作られてるんだから、その余裕があるなら右腕部くらい補強しても良かったんじゃなかろうか。でもまぁ、ダイミダラーが強くなっちゃうと、今回みたいな凄絶な大破シーンが描けなくなってたわけだから、これはコレでよかったと言えなくもない……のかな? プリンス勢力側は相変わらずのらりくらりとしたシナリオ展開で、いつも揉めてはくっつきを繰り返している孝一・恭子コンビが今回も微妙な軋轢でドギマギしている。孝一が阿呆なのはいいとしても、恭子さんのチョロさがホントに将来心配になるレベル。挙げ句あんな悲惨な最期で孝一を失ってしまい、これから先の彼女は一体どうやって生きていけばいいのやら。次週から主人公交替すんのか? まぁ、別に孝一が死んだなんて思っちゃいないが、5話目で一旦主人公を切り替えてくるってのはなかなか斬新である。どんだけ適当なんだ、この町の正義は。 それに対し、非常にまとまっており、友情・人徳にも厚くて応援したくなるのがペンギン帝国側。帝王様は割と話の分かる人だし、何よりもリッツのことを非常に大切に思ってくれている人格者。更に、そんなペンギンの愛に応えるようにしてリッツも熱いスピリッツで戦いに挑んでいる。どう考えても、普通の少年漫画の正義としての権利を持っているのは帝国側だろう。ビラ配りで丁寧に知名度を上げて今後の作戦に繋げようという、賢明かつ地道な活動スタイルも好感が持てるしね。まさに、この世界の住民のように「ダイミダラーが来ると困る!」と思いながら、ペンギン帝国を応援していきたい。しかしそれにしてもリッツは可愛いなぁ。熱血台詞も堂に入ってるし、ちょっとおかしくなっちゃったリッツも、狂気の中に素の状態の可愛らしさが見え隠れしていてなかなかキュートである。もう、リッツさえいればいいんじゃないかな。 ちょっと良い話っぽくなったやないか! 第4話。さしもの私も泣きやしないが、なんか悲しくはなった。最後のナレーションとCパートがなければそのまま終わってしまうところだった。ちゃんと台無しにしてくれるあたりは助かります。 「なんか良い話」にするために今回は露骨なネタが少なめの大人しい回ではあるが、その分、この世界が孕む充分な馬鹿要素もじわりとにじみ出ている。なかでも特筆すべきは楚南さんのあり得ないくらいのチョロさや理不尽さではなかろうか。行きずりの男に秒速で惚れる尻軽っぷりもなかなかだし、その男に唐突に重たい話まじりのポエムを漏らすあたりもなかなかのメンヘラぶり。いや、でも普段の職場環境があんなのだからなぁ。そりゃ精神的に不安定にもなるかなぁ。でもあそこからの流れで最終的に孝一になびくようになる理由も全くないよなぁ。 今回はシックス(発音は微妙)の活躍メインだったので、プリンス側も帝国側も露出は控えめ。勢いで言えばいつも通りのぬるさで何となく和ませてくれる帝国側の方がやや優勢か。「偽ダイミダラー作戦」という、悪の使者としてはお馴染みの戦法を採っておきながら、既にダイミダラーの評判が地に落ちているおかげで普通に出てくるよりも効果が薄かったり、そんなニセモノ作戦なのにビルに肩が当たっちゃうと「やべ」って言っちゃったりするペンギンさんたち可愛い。これでしっぽさえなければ普通に友好種族のエイリアンなのに。いや、もうこの際しっぽがあろうと友好種族っていう認識でもいい気がしてきた。あいつら、別に実害ないだろ。良い奴ばっかじゃんね。 更に、ハイエロ粒子をあびるとますます人間っぽくなっちゃうことも判明している。今回活躍したシックス君は、なんとCV中村悠一な優男。はたして、今後シックスの活躍の機会はあるのだろうか。敵戦闘員が一番キャスト的に充実してるって、すげぇアニメだな。今更気付いたが、イケメンでペンギンだったらそこはCV神谷じゃないんだろうか。アジアナンバーワンのペンギン声優だというのにな。 今週のまとめ。田所あずさちゃんに「まぐわいのことだ!」とか言わせる番組、有能。 実は、今期一番なにも考えずに楽しんでるのはこれなのかもしれない、第3話。もう、ここまで潔いハーレム展開だと逆に突っ込む意味がなくなる。一番近いのはやっぱり「おにあい」だ。まぁ、あれはお約束の中に病的な偏執性が感じられたが、こちらはそういった「単純であるが故のこだわり」みたいな面倒なものすら感じさせない、徹頭徹尾分かりやすさに振り切ったパラメーター配分。多分、必要ない人には一切求められない作品である。いや、昨今のアニメなんて大体そんなもんだけどさ。 わずか2話で回りのキャラクター配備はほぼ完了したかと思われたのだが、3話目ではさらに2キャラ追加。お約束その1(正確にはその4くらい)がメイドロボで、その2が硬派系女子。フラグ云々が全く機能しないのはもう予定調和だが、メイドロボに至ってはフラグすら見せないのに成立しているという完璧なオートメーション化。惚れ惚れするようなご都合主義。そして、完成度の高さは類をみない硬派系女子、凜ちゃん登場。作中で「ちょろい」と言われてしまう可哀想な子だが、可哀想な子なのだから当然のように日笠である。 今期はホントにぴかしゃの当たりクールになっている。ぴかしゃのヒロイン度数の高さは今更論を待たないわけだが、昨年あたりは、多少なりとも出演本数が落ち着き、「そろそろ安定期に入るかな」という気になっていたのだが、今期は引き継ぎ放送の「ノブナガザフール」をはじめとし、一切遠慮のないフル回転。しかも「ダイミダラー」「ノゲ」と並んで、やたらはまっている当たりキャラに恵まれる印象。今作のような変則的なキャラクターデザインでも一貫して「黒髪ロング」を守り抜く日笠イズムは見事なもので、どこぞのIS乗りなどが培ったちょろイン属性があふれ出ている。「カッコカワイイはずなのに際限なく抜けている」キャラのあふれ出る愛嬌は、まさに真骨頂である。これだけ看板ヒロイン声優のオンパレードなのに一切埋もれずに前へ前へと突き進む日笠の未来に幸あれ。 あと、サブヒロイン程度のポジションだろうが、田村ゆかりの生徒会長も相変わらず押しが強くて良い。一番似てるのは「変猫」の鋼鉄先輩だろうか。何故ゆかりんキャラは地位が上にいけば行くほどアホっぽくなるのか。 「ダイショーグン」→コレって視聴した時の、脳細胞がどんどん無駄に壊死してる感覚はたまらないものがあります、第3話。今期のロボットアニメは大豊作やな!(とんだ誤解) よし、だんだんこのアニメにも慣れてきたぞ。もうどんなネタでも余裕で受け流せるだろ、というタイミングできっちり投入される新キャラ、リッツ。前回からちょこちょこ顔は見せていたが、今回からいよいよ本格参戦である。第3話で単なる女の子に敵の大ボスが叩きのめされるという恐ろしい展開を見せたわけだが、そんなこたぁ些事である。何しろジェイクは熱が49度もあったのだから。頑張れジェイク! 養生しろジェイク! なんやこのサブタイトル! そして、リッツの最大のポイントは、なんといっても中の人であろう。僕らのクソダサファッションリーダー。何でも英語にすれば恰好いいと思うお天気脳の持ち主、州崎綾。彼女の持つ「頭悪そう」感がこのアニメの方向性にがっちりフィット(決して本人の頭が悪いと言ってるわけではありません。うん)。史上最強の実力を誇る謎のペンギン少女は、満艦飾家の娘さんに並ぶ無限の可能性を感じさせてくれる。これで、味方側が日笠楚南さん、敵側にあやっぺリッツと、ナイムネもといアイムエンタープライズの芸人枠が正面衝突することになったのである。洲崎VS日笠という正面衝突がここからどのような化学反応を産みだすことになるのか。期待は高まるばかりである。 リッツによって今まで以上にペンギン帝国は盛り上がりをみせ、全軍をあげて「つわり! つわり!」の大合唱。志気上がる帝国のやりたい放題の作戦で、きっと町中はパンツだらけになってしまう。中の人がノーブラで仕事に来てるのにそれでいいのか。そして、それを相手取るダイミダラーは、「オナ禁って強い」というたった1つのシンプルな提案のためにわざわざ1話使った。あ、あと「楚南さんがありえないくらいちょろい」ってことも分かった。これまでの孝一との接し方で、あんな風に拗ねるほど好意を抱く理由ってどこにあったんだろうか。このままだとダイミダラーのコクピット内で2人が事に及ぶ展開も近いのかもしれません。まぁ、マジでそれくらいやっても驚かないぞ、このアニメ。 ちなみに、今週一番ツボったのは、最初のロボット登場シーンでの一般市民の「これじゃダイミダラーが来てしまうわ!」っていう悲痛な叫び。どっちかっていうと、アイツの方が嫌がられとるやないか。まぁ、気持ちは分かる。
というわけで、フラグ設定とか、そういうのは全部どうでもよくなりました。だって1話目であれだけ折るの折らないのって揉めてたくせして、2話目では色んな種類のフラグが乱立した上に、(成立しちゃったから)「折れない」、「折ろうとしても避ける」「折る気が無くなるくらいいっぱい湧く」と、既に徒労感満載のイレギュラー揃い。つまり、ヒロイン勢(1名が男)はどれもこれも主人公の颯太に対して人智を越えた好意を示しちゃったってことよね。ここまで潔いハーレム展開も逆に清々しいくらいでいいんじゃないでしょうか。1話で「なんかデザインがなー」とか言ってたのもどうでも良くなった。 そして、揃いも揃ったりのこのキャスト陣。もう、制作側が「出来るだけ甘ったるい声が欲しいんですけど、どんなキャストがいいですかね?」ってオーダー出したとしか思えない。マネージャー応えて曰く、「そうですねー、甘い声って言っても色々ありますけど、最近のアニメ事情を鑑みるならやっぱり花澤・茅野の2強じゃないですかねー。阿澄佳奈も強いですし、とにかく甘ったるく、っていうなら豊崎も大事だと思いますよ。あ、あと世代を越えて田村ゆかりも未だ健在です。もう少し幼い方がいいなら、日高里菜ちゃんなんかもオススメですねー」→「じゃぁ、それ全部!」みたいなやりとりがあったに違いない。どうせオープニング歌ってるんだからあおちゃんだってここに食い込んでくるだろ。となると、あと当代の萌えボイスで足りない声というと、パッと思いつくところでは小倉唯くらいか。こうしてみると、最年少の木戸ちゃんが一番「普通の」声だな。恐ろしい現場だろうけど、頑張れ。 もう、幸村っぽいのが出たりなんだりで、甘やかしヒロインも出そろっちゃった感じだけど、アスミスがおねーちゃんキャラってのは非常に珍しいし、巨乳キャラも珍しい。過去の履歴で一応「巨乳だけどちっちゃい」か「お姉ちゃんだけどちっちゃい」はいるんだけどな。ちっちゃくないよ! 丁寧な動画で屹立する乳首、第2話。どうしよう、今週も面白かった。 敵ボスが堀秀行氏という救いようの無い贅沢キャスト。子安がそれに対抗し、敗れた恭子の親父さんが力ちゃん。おっさんたち、みんなええ声で何しとんねん。ペンギン帝国戦闘員も無駄にしっかりしたキャスト揃えてるしなぁ。本当に無駄遣いが無駄じゃないアニメになっている。ただ、「無駄じゃない」と「馬鹿じゃない」はまた別ね。確実に馬鹿だからね。これだけの壮絶な闘いを描いてるんだからきっと悲しい過去があるに違いない、と思っていたら、回想シーンがまさかのアレだしな……文化摩擦って怖いよね。あれ、見方によっては恭子が一方的に偏狭なものの考え方だったせいで対外交渉が決裂しただけだよね。まえしっぽダンスくらい大目にみてやれよ。その結果散々乳揉まれることになってるんだから、五十歩百歩やないか。 ペンギン帝国の技術力は凄まじいものがあり、1話目では重量感のある無骨な巨大戦闘が見せ場だと思われていたのだが、2話目にしてそのロボットが浮く。飛び回る。もう、空も飛べないダイミダラーには勝ち目がないくらいの科学力。でも、何故かホームページ作るのは苦手。まさか公式ページネタがこんなにも早く出てくるとは。「よっぽど安いサーバーを使っています!」って、今時ただでもサーバくらい簡単に用意出来るわ。どっかイカレてるのは、多分ペンギン族と人間の間には埋めることの叶わない大きな認識の差があるからなんだろうな……ペンギン帝王、日本の少子化問題を解決してくれる良い奴じゃないか。 中の人、日笠が楽しそうなのは結構なことであるが、まさかの「2話目で飽きられるヒロイン」という悲劇のポジションになってしまったので、なんか喘ぎ損な気もする。今まで数々の現場で訳の分からない喘ぎ声を上げてきた百戦錬磨のぴかしゃなのに。ちなみに若手3人のメカニック軍団も楽しそうで何よりですが、へごちんは見たこと無い役やってて結構新鮮。田所あずさの声は、なんか元気が出る良い声である。 銀河万丈がしゃべった!! 第10話。これ、最終話ってクレジットしていいのかどうかちょっと悩むな。来週もあるしな。 とにかく最終話。まー、はっきり言ってぶん投げましたね。元々細かい理屈じゃねぇんだよ! なアニメではあったけど、最後に何かもう一波乱あるかと思っていたのだが、特に新たな真実も出てこず、世界崩壊の解決についても勢い任せで片付けられた。正直、流石に腰砕けの感は否めないが、まぁ、何をされたら満足だったか、と言われるとそれはそれで難しいし、このお話は結局「崩壊の危機に陥った世界を救う英雄譚」ではなく、「とある家族の愛と再生の物語」であるのだから、最後の最後が家族の集合写真になるのは至極当たり前のことだったのかもしれない。敢えて今作から学べる教訓を書き出すのなら、「CV石田彰は信用するな」という一点に尽きるのではなかろうか。 結局、鏡都崩壊については、数珠を受け継いだ薬師丸がグッと気合いを入れたら何とかなった。そして、全ての「力」が薬師丸に受け継がれたことを確認して登場した「おじいちゃん」。そう、稲荷の父親ということは、とどのつまりは「神様」である。その神様から直々に明恵の位が譲渡される通達があり、世界はコトと薬師丸に託されることに。しかし、そのついでに稲荷はもうお役ご免となり、この世界からは消えてしまうという。そんなことを黙って見過ごすコトちゃんじゃない。「ちょっと文句言ってくる」とコンビニに立ち寄る感覚で次元を越え、世界を渡り、手慣れた感じで稲荷の元へ。そこではたまたま自分の消失をほのめかして古都を泣かしている稲荷の姿が。後はもう、親子喧嘩ってだけの話ですよ。成り行きでぶっ飛ばされた薬師丸が可愛そうな気もしたが、ぶっ飛ばされたおかげで駆けつけてきた母親の手を握ることが出来たし、授かった力を使えば、存在矛盾から消えかけていた母親を現世に引き戻すくらいは余裕だ。気付けばこの世界には鞍馬がおり、八瀬がおり、後は稲荷が意地を張って訳の分からない駄々をこねなければ、世界は丸く収まるのである。レッツ、拳で語り合い。 最終話に何か見せ場を、ってんで、相変わらず拳に力の乗ったいい鉄拳を見舞うコト。その数分前には、実は稲荷は古都からも平手を2発もらっており、こうしてみると本当にとんだ駄目親父である。コトには「彼が持っていないもの」があると言っていたが、どこまで言っても自分本位で我が儘勝手なところは似ている気がする妙な親子。自分がやれるだけのことをやると後は「死にたいわー」と適当になっているあたり、血は繋がっていないのにどこか薬師丸にも似ている気がする不思議なパパさんだ。結局、「確かに役に立たないし、本当に面倒臭せぇ親父だな」と家族全員が声を揃えて言うものの、みんな、これまでずっと「家族の再生」のために生きてきたのである。今更1人だけ欠けてしまう未来なんて考えられない。強がっていた稲荷は最後には素直になるしかない。おんなじ顔をした娘さんといつものように笑顔で語らい、最後の最後は一家勢揃いの幕引きになったのである。めでたしめでたし。 もう、サブタイトルから考えてこの終わり方しかないし、これでいいのです。八瀬が中盤以降どういう扱いなのかが見えにくかったのがちょっと残念だったけど、別にこれでお話が終わりってわけでもないのだし、これから先も八瀬は古都と一緒に楽しいお茶の時間を過ごしていくことになるだろう。鞍馬についても同様で、最後は「父親」に対してちょっと本音っぽい顔を見せてくれたのが楽しかったけど、出番はあんまりなしだ。まぁ、やっぱり最後はコトと薬師丸の物語になるからねぇ……。出来たらもう少し団欒の様子を見たかったのだけども。一応祖父まで含めての「勢揃い」が見られたから良しとするか。しかし、じいちゃんが一番可愛い一家って……もうこのままの勢いで東映が鳥獣戯画を全部アニメ化とかしてくれないかな。 なんかもう、色々各方面にすげぇ、第9話。「どないやねん」が「もういいや!」にかわっていくこの持って行き方、一体何の感動か。 筋立てはもう、本当に無茶苦茶だった。「13番目の並行世界」の真実が明かされ、むしろ鏡都よりも外の方がびっくりな状態であることが分かったのだ。「神社」と呼ばれていたのは本当の意味での施設ではなく、この世界を統べるべく、神が統治していた管理機構。そして、そこに鎮座する神というのは、宮司と稲荷のことであるという。いや、正確にはその2人を産み落とした「創造神」が更にいるはずなのでもう1つ上の次元があるはずだが、とにかく、これまで「鏡都の生みの親」というレベルで神的存在だと思われた稲荷は、より高次の存在として神性を持っていた。そして、そんな神の頭を悩ませるイレギュラーの数々。「稲荷が気まぐれである」というのが既に神の配剤としてちょっとおかしなところがあるが、そんな稲荷でも予想もつかないイレギュラーが、訳もなく起こるのがこの世界だという。勝手な秩序が出来上がる、勝手な存在が生まれてくる。稲荷のかたわらに産みだされた「イレギュラー」こそが、新たな稲荷のコピーとして存在したコトであった。 「稲荷が創造主」「コトは稲荷の模造品」。この2つが世界の真実。そして、今回はそんな無茶苦茶な世界設定を無理矢理丸め込むためにかなり思い切った作劇方法が採用されている。なんと言っても稲荷の吹っ切れ方が一番ぶっとんでいる。呵々と笑った稲荷は、全てを認め、語り尽くした挙げ句に、複製存在であるコトを刺し貫き、更に「兄」である宮司も手にかけた。実際に殺したというわけではないだろうが、とにかく、ここにきて自分の好き放題に暴れはじめたのである。彼が望んでいるのは世界平和でもなければ家族団らんでもない。全てを創造・管理出来る存在であるはずのおのが身でも予想出来ないような、とんでもないイレギュラーを観察し、世界の真理を見ることにある。稲荷の力を受けたコトは暴走をはじめ、奇しくも先週のラストで自ら宣言した通りに、世界をぶっ壊してしまった。 この、「コトと稲荷のリンク」にかこつけるまでの一連のコンテは、本当に無茶な作り方がなされている。見ている誰もが度肝を抜かれるのは、世界の仕組みを朗々と語る稲荷とコトが2人連れ添って歩くシーン。なんと、話し始めてから終わるまでの信じられない長尺を、たった1つのカット、右から左に2人がゆっくりゆっくり歩くだけで終わらせたのだ。「どう見ても手抜きやないかい!」と思いながら見ていたわけだが、その後、「コトが稲荷の複製である」という事実が明かされると、あのシーンの意味が見えてくる。複製とはいえ、コトは彼女なりの人生を歩んできた「別個の」存在ではあるだろう。そんなコトを自分の管理下に置き、再び統制を図るために、稲荷は彼女と寄り添って歩くことにした。見れば2人の歩幅も、歩き方も、何もかもが一緒だ。2人はてくてくと歩き続けることによって、その存在の「距離」を縮めていった。延々歩いたゴールはどこにあったかといえば、稲荷がコトを突き刺すという衝撃の展開。そこにいたるまでの準備段階として、稲荷は延々「歩み寄る」必要があったのである。 全てをぶっ壊す覚醒状態のコトを手に入れ、「役者は揃った」と歌い上げる稲荷。彼の手に残されたのは、コトでも鏡都そのものでもなく、たった1人、薄れて消えかけた古都だけだった。それにしても、CV石田彰で「役者は揃った!」みたいな台詞って、一体どれくらい聞いたのだろう。もう、今回の稲荷のキチピー状態も、「まぁ、仕方ない」って思える程度には心の準備は出来ていた。個人的には、同じようなシチュエーションなら「舞-HiME」16話が至高。古今東西の石田彰ボイスの中で一番震えたのはあのシーンです。 閑話休題。そんなこんなで崩壊してしまった鏡都。おそらく外では残りの12の世界もヤバいことになっているのだろうが、少なくともこの鏡都だけは、他と少しだけ違うことがある。それは、稲荷がかつて名乗っていた「明恵」を受け継いだ存在がいるということ。数珠やら名前やら、とにかくそんなものを無理矢理わたされた薬師丸は、稲荷をして「始まりになってみせろ」と言わしめた特殊な立ち位置にいる。全て稲荷が作り出した鏡都において彼だけはイレギュラーであり、彼が本当に明恵を受け継いだのだとしたら、作る力同様の、「守る力」があってもおかしくないだろう。もちろん、こんなドタバタの中では当人にそんなやる気など湧くはずもないのだが、そこにはっぱをかけるのはやはり「兄弟」という存在である。鞍馬と対峙した回想シーンでは「薬師丸を慰めるための偽りの兄弟」と述懐していたが、今回の鞍馬と八瀬の立ち位置を見れば、決してそんなことは無い。やはり、最後の最後に薬師丸を立ち上がらせることが出来るのは、切っても切れない「兄弟」だけなのだ。鞍馬が力強く未来を諭し、八瀬は優しく過去を慰める。今にも消え入りそうな「偽りの」家族たちに支えられ、明恵は「明恵」としての最後の戦いに臨む。 良い。すごく良い。本当に「家族愛」っていうファクターには弱いのだが、今回の明恵の復活劇は本当に涙無しには観られないものだった。あれだけいがみ合っていたはずの鞍馬が見せた笑顔、そして記憶を失ったはずの八瀬から語られる思い出話。どれもこれも、長い年月に裏打ちされた絆が感じられるものだ。ここに来てついてに、「三人議会」はその完成をみたのではなかろうか。 次回はいよいよ最終回。結局、稲荷がああなってしまった以上、明恵たちが望んでいた「ただの家族」の姿は帰ってこないのかもしれない。しかし、「稲荷」は現時点で既に「2人いる」のだ。「もう1人の稲荷」として揺らいでいたコトを再び引き戻し、新たに「稲荷」と同じ家族として迎え入れることで、兄弟達の見ていた夢は帰ってくるのかもしれない。是非とも見せてくれ、必殺の大団円を。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/01)
(02/01)
(02/01)
(01/31)
(01/31)
(01/31)
(01/30)
(01/30)
(01/29)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |