最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
うつうつしました、第8話。世界崩壊から真実が明かされる……はずなんだけども、分かったような、分からんような。ひどく残念な話ばかりが漏れ聞こえてくるようなお話。 鏡都崩壊の原因はコトだ。今回改めて本人がショックを受けていたわけだが、まぁ、前回からそんなことは分かっていたわけで。これまで外界と完全に隔絶していたはずの鏡都だったが、「なんか知らんけど」コトは入ってくることが出来た。そして、そんなイレギュラーのコトだからこそ、内側から介入した時の衝撃はことさら大きく、その衝撃で世界が崩壊することに。ひびが入ったような状態になったために、まずは稲荷が帰還。彼がこの顛末を何とかしてくれるのかと思ったのだが、絶対神のように思われていた稲荷も、今回はなんだかいいとこ無し。上層部である「神社」も続けて世界介入を行い、上に無断で勝手な次元を想像した稲荷に対して責任を追及する構えのようである。「鏡都は絵の中の世界ではなく、13番目の並行世界」というのが今回のサプライズとして用意されていたわけだが、ぶっちゃけ何が違うのかはよく分からないよね。説明された相違点としては、「平行軸は全て干渉しあうため、鏡都の崩壊は他の次元にも影響が出てしまう」ということだったが、それって「並行世界」っていうのかしら。まぁ、とにかく世界干渉の結果、鏡都だけじゃなくて外側もそれなりにピンチになったってことなんだろう。 知らずにやったとはいえ、いきなりそんな事実を突きつけられてはいくら健気なコトもショックは大きい。鏡都が潰れてしまうっていうだけでもかなりショックなのに、それ以上の被害をもたらすような大惨事を自分が産みだしてしまったと聞かされたら、誰だってヘコむ。未だかつて無いほどにしょげかえったコトを見ると、なんだかこちらまで悲しくなってしまう。そして、今回はそれだけでなく、悲しい事実は更に加速する。まず、鏡都の崩壊にあわせて、これまで作り上げてきたこの町は物理的にも、精神的にも大きな影響が出始めた。特に顕著だったのが八瀬への影響で、なんと彼女は都と一緒に記憶までが崩壊してしまったという。あれほど愛していたはずの母親に向けて「どちら様?」と尋ねる様子は、これまでの彼女の活き活きとした人柄を知っているだけに、非常に切ないものがある。冒頭、彼女が見向きもせずに蹴り倒してしまったティーカップのカットが何とも痛々しく、とことん鬱にさせられる底意地の悪い演出が憎らしい。 同時に、コトがぶっ壊した領域は「神社の聖域」が中心であり、コトをうんだことで神通力を失っていた古都は、守られたフィールドでしか命を長らえなかったという。つまり、聖域が崩壊した今、古都はその不安定な命を繋ぐ術が無い。八瀬の場合よりも更にはっきりした悲劇である。このような惨状に、稲荷は全く役に立たないというのが意外である。思わせぶりな態度で煙に巻き、一人飄々としていたせいで古都に怒られてしまうわけだが、平手打ちをただ受けるのではなく、自分の手で改めてぴしゃんと叩かせたのは、自分の意志ではどうしようもないという、この現状への悔悟の表れだったのだろうか。 結局、既に崩壊が始まった世界をどうすることも出来ず、神社側も「何とかけじめ付けろ」と迫ってくるばかり。コトがふさぎ込んで捨て鉢になったままでは本当に救いようの無い状態だったのだが、ようやくここに来て、主人公の位置に立ち上がったのが、明恵であった。既に家族を失い、自らの命すら失っていた男が、再び訪れた大きな喪失を前にして一人奮起する。「まだ残っている家族を大切にしろ」とはっぱをかけ、コトに頭突き腹パンを見舞うことで何とか目を覚まそうと苦心した。明恵の奮戦を見ても「東映の割りに力の入ってない腹パンだぜ」と思ってしまうくらいのものだったのだが、もちろん、彼の腹パンはあくまで前座。力の入ったコトのカウンターでもって、復活ののろしはあがるのである。ずどんと明恵に一撃を見舞ったコトは、いつものようにその赤い眼に力を取り戻し、返す刀で宮司にずどん。世界がぶっ壊れるなら、もういっそ全部ぶっ壊しちまおう。それが彼女の脅し文句だった。何とも酷いヒロインには違いないが、そりゃまぁ、あの父親から生まれたならば、こういう娘でもしょうがない。顔を見る限り、稲荷の血を一番濃く受け継いでいるのは間違いなくコトなのだ。 ここからがクライマックスか。残りの2話でこの世界にハッピーエンドは訪れるのか。せめて、八瀬にだけは幸せになって欲しいのです。 PR 考えてみりゃこの家系って女の子が全員プリキュアになる血筋だ、第7話。鏡都崩壊もそうだけど、東映作品の世界の終わりは、割と容赦無くて見ていて戦慄する。 鞍馬の企みによって異界に飛び込んだコトは、ついに念願叶って「ママ」との再会を果たす。2人の「こと」が出会い、そのまま鏡都に帰還を果たしたことで、関係者はそれぞれの視点からお祭りムードに。そりゃまぁ、ここまでのお話は全て「親に会いたい」の一心で進んできた物語ですものね。一番分かりやすいのは八瀬で、母親への憧れが強かった彼女は隠そうともせずに喜色満面。あの頃の思い出を再現するためのティーパーティー、母親に見て欲しくてずっと取って置いたコレクションの自慢。鏡都の管理者として立派に責務を果たしたことを褒めてもらえる喜び。全てが望んでいたことだっただけに、古都が突然「帰る」と言い出したら即バーサーク。これはもう、しょうがない。 愛情表現が下手な子供みたいな半端な反応を示したのが、鞍馬と明恵。どちらも「男の子は母親に素直に接するのが苦手だよね」みたいな感じにも見えるが、実のところ、彼らの執着は古都よりも父親である稲荷に対しての方が強い。もちろん母親の帰還は喜ぶべきことであり、鞍馬も普段はあまり見せないような微妙に歯切れの悪い態度で困惑とかすかな喜びは示しているように見えるが、あくまで古都は「付属品」であり、全ての中心にいるはずの稲荷の帰還までは気を抜くことは出来ないのだろう。明恵の方も同様で、フレンドリーな母親の帰還を素直に喜ぶことが出来ない不器用さに加えて、自分とコトは鞍馬たちの計略に丸め込まれて「負けた」上での帰還劇という部分もひっかかっているのだろう。現状が大団円に見えないのも致し方ないところだろう。 八瀬と同様に喜びを示したのは、コトも同じだった。2人の会話から察するに、コトは自分の母親の記憶は残っていなかったようであるが、それでも憧れていた「ママ」との再会は素直に嬉しいと思っていた。なかなか話の分かる母親のようだったし、思い出話に花が咲くと2人の間に横たわる「先生」の存在もクローズアップされる。要所に血のつながりが感じられる2人の対話は、思い出の共有こそ一切無いものの、充分に家族の絆が感じられるものだった。夜の縁側、少しずつ距離を詰めて肩を寄せ合う2人を上からの俯瞰で描いたカットが実に叙情的で、ちょっと目頭にくるものがある。目の色は兎らしい赤を宿して母親似。珍しくリボンを解いて梳いてもらった素直な髪の毛は父親似。コトのそこかしこに、探し求めていた「両親」の姿が見え隠れする。 しかし、残念ながらそれで話が終わるようなハートウォーミングなだけのアニメではない。古都が「戻らなければならない」と言ったことで事態は再び渾沌へ。コトの言葉を借りれば古都がこれまでずっと隠遁していたのは「神社の聖域」と呼ばれるエリアらしい。古都が何故そんなところに幽閉されていたのかは定かでないが、彼女の言葉から類推するに、古都の存在が鏡都に重なってしまうと、世界の安寧が保たれないと(少なくとも古都自身は)考えていたようなのだ。この「鏡都と古都の不協和」を解決するために稲荷も外の世界に出ており、無事に解決したら二人で戻ってくると、そんな算段だったのだろう。1人で戻ってきた古都も、娘を前にして、「あの人を助けることが出来るか」と稲荷について言及してコトを悩ませることになってしまう。 念願の再会を果たした母親にも、父親のことを問われるコト。彼女にしては珍しくこの不思議な状況には心が揺れたらしく、明恵の部屋へ潜り込んで弱音を吐露し始めた。自分だって何が何だかさっぱり分からない。これまでずっと「先生」のいう通りに生きてきたし、今回の件だって、何も分からないからこそ鏡都に乱入し、何とか自分の腕1つで謎を解き、先生との再会を望んでいたのだ。それなのに、世界は答えを与えるどころか、彼女に問いかけてばかり。なるほど、ちょっと腐ってしまうのも何となく分かる気がする。母親でさえ彼女に対しては「与える」以外に「求める」ことになってしまい、理想とのギャップが大きくなってしまったのだろう。 そんなコトを見て戸惑う明恵のもとへ、ついに現れた諸悪の根源(?)。世界を断ち切り、いつものように悠々と姿を現した稲荷・明恵上人・先生。なんだか身体のサイズが縮んでいたようにも見えるのだが、その不遜なしゃべり口は間違いなくみんなの知っているあの稲荷に違いない。明恵が、鞍馬が、古都が、そしてコトが求めた男がついにこの鏡都に帰還した。それも、とびきりの災難を引き連れて。突如始まった世界の大崩壊。これは稲荷が鏡都との「不協和」を持つために引き起こされたのか、それとも彼の言うように、コトがちょいと暴れて世界そのものに傷を付けてしまったことがマズかったのか。あくまでも作り物でしかない「絵の世界」であった鏡都は、確かに外から見ると大きくひび割れ、今にも崩れてしまいそうになっている。世界内部でも、少しずつものが消え始め、星々が落下して阿鼻叫喚のドゥームズデイである。まー、その割に鞍馬なんかは冷静に見えるのだが、はたして、鞍馬や古都はどの程度予測していた事態だったのか。相変わらず謎はすっきりと解決しないままに次回へ続く。 今回は、世界構築の謎もそうだが、コト出生の謎という大きな要素も、改めてフォーカスされることになった。「母親」である古都が出てきたのだから全て解決するものだとばかり思っていたが、結局、そのあたりの回想は「過去」としては語られていない。元々、作り物である古都は人間(?)の稲荷とは子を成せず、そのために薬師丸を他所からかっぱらってきたり、鞍馬や八瀬を産みだしたりしたはずなのだが、コトは「遺伝的に古都の血を引いている」ような描写があり、額面の意味以上に「稲荷と古都の子」であるように語られているのだ。そして、当然のように古都は娘のことを「鞍馬たちの妹」とも言っている。これまで、親が同じであるはずの三兄弟とコトの間には、当然語られるべき「兄弟」という文脈が欠けていたのだが、それが今回するっと補完された。一体どのような経緯でこの「兄弟」が生まれることになったのか、そのあたりにももう一悶着ありそうだ。うーむ、引っ張るなぁ。 クライマックスってきた、第6話。まだクレジットとしては6話目なんだけどね。なんだかこれまで蓄えてきた様々なものが炸裂する大きなうねりが感じられるのは何故だろう。 アバンは再び薬師丸の過去のお話。前回その光景が初めて現れ、彼の人生の起点が決して綺麗なものではないことが語られていたわけだが、今回はそれに加えて稲荷の奇っ怪な振る舞いについてもスポットが当たっている。てっきり「瀕死の子供を拾ってきて助けた坊主」の話だと思っていたのだが、実際には「悲壮な決意で死んでいった子供の死骸を拾ってきて生き返らせた呪術者」の話だった。しかも、当然そこには子供自身の意志は一切考慮されておらず、ただ「子供が欲しかった」という稲荷の欲求のためだけに産みだされた「息子」が存在している。なるほど、これまで「家族の物語」と言われてきたために問答無用で「家族とは暖かなものだ」と思い込んでいたが、こうして成り立ちを見てみると、明恵がコトに向かって自分を殺せと言っていた意味も何となく分かるような気がする。 結局、鏡都の存在が示すように、世の理は全て作られた「ニセモノ」である。かつて稲荷に恋して人間となった絵の中の兎もニセモノであるし、そこに連れてこられた新たな息子も、器こそホンモノであるが、命自体はニセモノだ。稲荷が自らの血でもって作り上げた「特別製」の石榴によって与えられたかりそめの命。石榴は古来より血肉を表すツールであり、薬師丸は稲荷の血肉を分け与えられただけの作り物ということになってしまう。当然、その後に産みだされた仏の兄も、鬼の姉も、全てニセモノには違いない。ニセモノたちは本物の京の都では生きるに窮屈すぎたために、都がまるごとニセモノである鏡の都に移り住んだ。そして、いつの間にかニセモノの家族は離れ離れになり、ニセモノの3人が、必死にホンモノを探すだけの日々を過ごしていたというわけだ。 もちろん、探す方向性こそ似ているが、3兄弟にとって「ホンモノ」が表す意味はそれぞれに異なっている。鞍馬にとってのホンモノとは、自分の技術が活かされ、ふざけた物理法則などに支配されない「物質世界」であろう。ものが壊れても勝手に直ってしまうなどという無茶苦茶を、鞍馬は根本から認めることは出来ない。だからこそ、外を目指してコトを利用する。八瀬にとっての「ホンモノ」は、幼い自分を育ててくれた母の愛情に違いない。消えてしまった両親の、とりわけ母の面影を探すために、八瀬は過去にすがりながら、新たな壁の破壊を望む。そのためならば、いけ好かない兄と協力してコトを「試験」することも厭わない。 そして、明恵が望む「ホンモノ」とは一体何なのか。ニセモノに辟易して全てを真実の姿に戻すことを望むのならば、最終的にかりそめの命を与えられた明恵こそが消えるべき存在である。自分自身が偽りであると感じるからこそ、彼は日々を漠然と生き、目的意識に溢れるコトを疎んじてもいたのである。しかし、そんな毎日もいい加減に終わらせたくなる。コトがこの世界を打ち破り、最終的に「死なない」自分の体をも打破してくれれば、彼も「本来の」姿に戻れるかもしれないのである。ただ、はたして本当に彼の望みが「回帰」であるかは怪しい部分もある。確かに、元を正せば彼は既に死んでおり、家族も世界も全て偽りのものだ。しかし、だからといってこれまでの人生が全て偽りだとは思いたくないだろう。稲荷の家族となって共に歩んだ日々は、今回もサイレントの形式で様々なシーンを垣間見ることが出来た。四季を生き、長い間両親と共に過ごした時間は、やはりニセモノではなく本物であったと思いたい。コトが現れ、彼女の「パパ」と「ママ」は偽りではなく確かに存在する「本物」であるという。それならば、やはり家族とともに過ごした明恵の過去についても、コト同様に満ち足りたものとして受け入れることができるのではなかろうか。 結局、稲荷の無邪気な「なければ作ればいい」という超常性のせいで、どうにも世界は拗くれてしまっている。その中で一体どこから修正していくのか、ということが、現在の焦点というわけだ。ついに八瀬と手を結んだ鞍馬は、手っ取り早い方法として、コトを「調査」することで外との接点を見いだそうとしている。コトを守らんとする明恵は身勝手な兄と姉の行為に抗おうとするが、三人議会が2対1に分かれてしまっている現状では、明恵もなかなか手が出しづらい。鞍馬が隠し持っていた不可思議な「扉」への効果でもって、コトは再び異界との接続を果たすことになるのだろうか。 今回の見せ場は大きく2つ。1つ目は、尋常ならざる稲荷の笑顔が寒々しい、薬師丸の過去パート。単なる造物主、人の親というだけでは終われない稲荷の不可解な人物像は、今後の物語の焦点となりそうだ。また、理解を超えた稲荷の勝手極まりない横暴に反発する薬師丸の困惑も非常に見応えがある。CV斎藤千和による渾身の「生を恐れる少年」像は相変わらず見事なものだ。 2つ目の見どころは、今回クライマックスとなった三人議会とコトによる2対2のバトルパート。第0話でも描かれていた活劇であるが、やはりダイナミックなアクションシーンで野放図に暴れ回る超越者4人の個性は非常に画面映えする。今回ようやく本気でバトルに入ってくれた明恵の数珠アクションも良い出来だし、巨大で鈍重なロボを相手に巨大ハンマーを操りながら飛び回るコトの飄々とした感じも面白い。最終的にこれに古都や稲荷も参加しての乱闘模様とかになれば最高なんだけどな。 次週、なんだかあっさりと古都との接続には成功。ついでに父親とも再会? はたして残りの話数で何が起こるやらね。 矢尾一樹の衣装www、第5.5話。うん、まぁ、謎企画だけどね。意外としっかり取材してたんじゃないでしょうかね。わざわざ感想書かなくてもいいんだけども、せっかくなので。 もう、いまや公式がわざわざ聖地巡礼してくれる時代ですよ。公式がわざわざ聖地を教えちゃうのってどうなの! っていう意見がある作品も存在するわけだけど、京騒戯画の場合はちゃんと京都テイストを前面に出しているし、今回の特番を見ていると、確かにこうして作品世界とのリンクを解説されると色々と面白い。背景や舞台設定だけでなく、明恵上人のように人物のモデルまでいるとなると、聖地巡礼の様子も1つの舞台演出として見ることが出来るだろう。有名な丸窓の映像なんかは改めて見ると確かに「アニメで是非使いたい」と思う気持ちも分かるし、最後の鳥獣戯画で盛り上がってるところなんかも、コレが元祖キャラもの漫画だってことを考えれば、アニメの特番で扱うのも納得出来る(?)というもの。やっぱり京都ってどんだけ使い古されても色々と面白いものが残ってるものよね。個人的には、エラく大回りで大変そうな旅行日程を見てて不安になりましたけども。初日の源光庵はなんだかやたら効率の悪いルートだったような気がするんだけどね。 で、番組そのものの話はそれくらいにして、せっかくだからキャストの話。うりょ子が今回のリポーター役に抜擢されたのは分かる。女性の方が映えるし、釘やキタエリが3日間も京都に拘束できるとは思えないし(いや、うりょ子が暇だってわけでもないだろうが)。しかし、隣にいた子は結局誰だったんだ? やたらガタイの良い子だったな。2代目ショルさんを襲名出来そうな。なかなか元気な子だったし、番組もそつなくこなしてたから別に問題ないのだが、「結局だれ?!」ってなったのが気になった。確認してないけど、矢尾さんと話してる感じなんかを見ると、今作でモブを任されてるってことなのかな。何でキャスティングされたのかがよく分からないので妙に気になったのである。キャスティング協力に青二って書いてあったから、「ははーん、さては青二の新人なのだな」って思ったら81だったし。久川綾、うりょ子と関西出身声優も多いから、ひょっとしてこの子も関西? って思ったら東京出身だし。いや、矢尾さんも事務所違うし東京出身だけども。不思議。 そして、矢尾一樹の無駄な存在感ね。あの人の恰好がファンキーなのはいつものことだが、不思議と京都の古寺にマッチしているように見えて笑ってしまった。こうしてみると本当に単なるいいおっちゃんやな。「スペシャルゲスト登場です!」って言われた時に「スタッフかな? メインキャストかな?」って思ったら矢尾さんだったので腰砕けたけど、考えてみりゃわざわざ来てくれたのって結構レアである。あのまま出家してそうでちょっと怖い。 ようやくお出ましの三男坊、第5話。実質主人公のはずなのにここまで引っ張られただけあって、なんだか随分情緒溢れるお話になっていましたね。あれ、でも「異世界から来たヒーローが人々を助ける話」と考えると、コトがヒーローで明恵はヒロインなのかな……。 ここまで確認してきた三人議会の面々は、鞍馬が「変化を求める」ために外との接触を画策しており、母との思い出を守りたい八瀬が「変化を拒んでいる」ために外との接触を否定していることが明らかになった。もちろん、八瀬は「変わること」が「失うこと」に直結していると考えているせいで変化を拒絶するのであって、最愛の母との再会が叶うのであれば、外との接続もやぶさかではないだろう。「両親に会いたい」という願いは、3兄弟に共通のものであるはずだ。 しかし、そんな中でもなかなか複雑な感情を持っているのが、今回登場した三男の明恵である。一人「人間の」子供である明恵は、今回その悲壮な出自が明らかになり、「両親」という言葉についてもなんだか複雑な事情があるようだ。現状で分かっていることは、彼は当然、古都と稲荷の本当の子供ではない(まぁ、絵から出てきた兎に子を成せるとは思えないし)。何らかの災害(人災?)に巻き込まれ、自宅の火災で両親を失ってしまった悲壮な少年を、稲荷が拾ってきたという。あの現場で割腹しようとしていたことを考えると、単なる事故などではなく悲劇的な背景事情があったのではないかと思われる。そして、そんな凄絶な現場からひょいと捨て犬でも拾ってくるかのように人間一人回収してきた稲荷が怖い。薬師丸に「兄」と「姉」が出来たのがこれより後であることは既に語られていたが、心に傷を負った彼がどのようにして「両親」との交流を行ったのかは定かではない。どれだけ優しい両親だったとしても、あんな事件の後では、ある程度時間を要する出来事だったのではなかろうか。 しかし、最終的には稲荷は息子に「明恵」の名を譲り、数珠と共にその力も譲り渡しているようである。外に出てしまった稲荷は「必ず帰ってくる」と約束し、その間、鏡都での「明恵」としての仕事をただ1人、人間である息子に任せたのだろう。受け取った息子の方は一体どのような気持ちだったのだろうか。その当時は少し寂しい程度のものだったかもしれないし、父親に委ねられたことを誇りにも思ったかもしれない。しかし、今となっては「帰らぬ父」に苛立ちと郷愁を覚えているのは間違いない。一度失い、奇妙な形で取り戻したはずの「両親」が、また失われているのではないかという不安は、彼を忠犬のごとき空しい日課へと駆り立てている。明恵としての責任を任されながら、何も出来ずにただ待つばかりの自分。コトに向かって「遊んでばかりいるな!」と怒鳴りながらも、気付けば自分も何もせずに日々遊んでいるばかりであることに気付いてしまう。「待つ」ことは自己満足であり、与えられた仕事ではないのだ。 悩ましい明恵。それを見て「悲しんでいるのは自分だけじゃない」と鼻で笑う兄と姉。そして、そんな明恵を気にしているのか、そうでもないのか、強引に外へと連れ出すコト。前回行われた「駅開き」のイベントは今週も続いていたが、どうやら「電車に乗る」というのが、何らかの「離脱」を意味するようである。捨てられた物品は電車に乗って一体どこへ行くのか。それは、兄弟たちが望む「外」であるのか。まぁ、阿吽の2人は「禁足地」とやらに行ってしまったみたいだけども。何とも凸凹な2人の旅路の果てに、ついに明恵は決心を固め、コトに「兎」が自分たちの母親・古都であったことを明かす。そして、その探索に協力することを告げると同時に、「見つかったときには、お前が俺を殺せ」と衝撃的な提案をするのである。 正直、現段階でこの明恵の提案の意味は分からず、推測するしかない。手がかりとなるのは、やはり今回出てきたハチ公のたとえだろうか。鞍馬はハチ公の物語を彼らしいニヒルな視点で捉えており、「待つことが目的だったのではなく、死ぬことが……」ということを臭わせている。つまり、ハチ公はもう、愛すべき主人の帰りが無いことを知っており、後を追うために、最も納得の行く形で自分の人生に幕を引いたと。そのハチ公に明恵を重ねてしまうと……いや、でも流石に稲荷も古都も「外」では生きているだろう。少なくともコトの「先生」は少し前までコトと対話しているのだし。だとするなら、「死んでしまった主人」のたとえは、「本当の薬師丸の両親」の方に向かうのか。一度は腹をさばいてしまった薬師丸。稲荷の気まぐれで命は助かったが、「始まりと終わり」を表す阿吽の話を引き合いに出し、その「出会い」へと収束し、命を絶つ所までを求めるというのか。 コトに食わせた石榴の実。現れて沈んだ二重螺旋。コトが落とした鏡のような装飾品。謎は減るどころか増える一方。うーむ、やはり一筋縄ではいかぬ作品。本当に退屈させないなぁ、と感心していたら……次回なんやねん。いや、僕は楽しみですけどね。うりょ子頑張れ。 八瀬かわいいよ八瀬、第4話。いや、ほんとにこの1話を見ての感想はそればっかりだな。現実での女性の好みの1つに「黒目がち」ってのがあるんですが、黒目しかない女の子も良いものですね(?)。 前回が長男・鞍馬のお話だったので、順番に来て今回は次女(この言い方は違和感があるんだけどね。「長女」って言いたい気がするけど、意味的にはどちらも合ってるんだろうな)の八瀬のお話。鞍馬は「この変化の無い世界に飽き飽きし、それを打開する力を求め続ける」というキャラクター性があり、結果的には科学者の長となった。それに対し、八瀬は今回全く逆のキャラクター性を打ち出す。彼女にとって、この世界の全ては母親・古都との思い出の詰まった大切なもの。親に会えない寂しさは他の兄弟たちと同じだろうが、それでも彼女はこの世界を、この安寧を壊したくないと思っている。その結果彼女は世界を動かすことを拒み、物という物は捨てられずにたまっていくばかり。彼女が妖怪達と仲良く暮らしているのは、鬼として生まれた彼女の生い立ちがあるのは当然だろうが、それに加えて、「変わらないもの」としての安寧が、妖怪達にはあるからなのかもしれない。 興味深いのは、唯一の女兄弟である八瀬の思い出は、全て母親についてのものだったということ。鞍馬の回想の場合、中心に出てきた「追うべき対象」は当然稲荷であり、それに付随する形で「両親」として古都も想起されていた。明恵の求めているものも似たようなもので、彼も父親と母親を等しく思っているだろう。しかし、八瀬の回想には稲荷の姿は一度たりとも描かれない。「絵から生まれた鬼の子」を誕生させたのは稲荷の力であるはずなのだが、彼女の中で「親」といえば自分と同じように絵画の中からこぼれ出たウサギ、古都である。性別による差もあるのだろうが、何よりも、彼女はその恐ろしい鬼としての力を全て受け入れた「母性」としての古都に絶対的な信頼を寄せているのだろう。母の教えは「変わらなくていい」「自分であればいい」というもので、それが「変わらない世界」である鏡都では圧倒的な力を持った。だからこそ彼女は、今でも伸び伸びと鬼に化けることが出来るし、その力でもって世界を牛耳ることが出来るのである。 今回は、そんな八瀬の人となりを語るエピソードに合わせて「駅開き」という鏡都独特のイベントについても語られている。「ものが朽ちることも許されない世界」では不必要なものも決して壊れることがなく、処理する必要がある場合には不要物の集積所である「駅」に流されることになる。このイベントは、たとえば明恵にとっては「コトが壊したせいで何故か直らないものを片付ける」イベント、鞍馬にとっては「一向に変わることのない不愉快なものを処分する」イベント。しかし、八瀬にとっては「大切な思い出をどこかへ連れ去ってしまう」イベント。こうも見え方の違う3兄弟ではなかなか上手くいくはずもなかろうが、八瀬の思い出の中で、彼女と鞍馬の決定的な亀裂がはっきりと描かれた。捨てたくない彼女に対して、解き放ちたい鞍馬。両親への思いは同じはずなのだが、何故か決定的にかけ離れてしまうでこぼこ兄妹である。こういう思想部分で違ってしまうと、仲良くしろというのは難しいだろうが……コトはこの現状に風穴を開けることが出来るのだろうか。彼女がハンマーに付けていたストラップが、八瀬の思い出の人形だったようだが、そこからコトと古都の関係性は見えてくるのだろうか? 色々と考えることも多いお話だったはずだが、それでもやっぱり今回は「八瀬かわいいよ八瀬」。鬼娘可愛いなぁ。暴れまくって泣きじゃくる八瀬たんにボコボコにされたい。 「魔法少女としてあるまじき行為だわ!」(CV:暁美ほむら)、第3話。うーん、この。ちなみに同じ世界にはさやかちゃんもいますけどね。流石にコトのことを魔法少女というのは抵抗があるな。 サブタイトルの通り、今回は長男・鞍馬を中心に、鏡都の技術発展を一手に担っている科学者軍団のお話。Aパートは過去から始まり、鞍馬の生い立ちと、彼の現在のメンタリティが完成するまでを描く。稲荷と古都の「子供」として明恵よりも後に産みだされた奇妙な「長男」。既に「産みだすこと」の根源的な意味が怪しい世界ではあるのだが、その出生の第一義は、「家族の賑やかさ」を産みだすことであった。稲荷たちの希望の通り、3兄弟は個性派揃いで賑やかに育ち、鏡都に移り住んだ後にも、それぞれの特性を活かした「楽しい家族」を満喫していた。元々鏡都という町は浮世離れした一家の欲求を満たすための理想郷として作られた世界であり、こと下界に憧れ続けていた鞍馬にとっては、まさに夢を現実にしたユートピアに見えた。今までたまっていた鬱憤を晴らすように発明、発表に勤しみ、兄弟の中で一番夢の世界を満喫していたのは鞍馬だったろう。 しかし、世界から両親が消えてしまったことで、彼のメンタリティにも歪みが生じた。鏡都自体も、そして彼自身も、元々は「家族が楽しく暮らす」目的で作られた存在であるのに、その前提である家族が失われてしまっては、何を新しく創造したところで意味が無いのである。ありあまるクリエイティビティの矛先を失った彼は、いつしか、理想郷であった鏡都にも飽き、「出る」ことを目標とするようになった。「出る」ことについての3兄弟の意見はひょっとしたら割れているのかもしれないが、「両親に会いたい」という思いは同じはず。違うようで似ている不格好な三人議会は、未だアイデンティティを探り続ける長男の下、ゴールの見えない迷走を続ける。 今作で最大の焦点となるのは、やはり「鏡都」という存在そのものである。理想郷であったはずの引きこもりの巣穴が、稲荷を失ったことで彼らを拘束する檻となってしまったというのは実に皮肉であり、更に、その檻は三人にとっては「思い通りになるユートピア」であり続けているのも悩ましい。中の生活に不満があるわけではない。しかし、出なければいけない理由もある。この微妙なせめぎ合いの中で、鞍馬は虎視眈々とブレイクスルーの機会を狙っている。鏡都が「不変」と「怠惰」の象徴であるならば「円環から出たい」と思う感情にも充分な共感が得られるのだろうが、面倒なことに、この町は3兄弟の努力の結果、刺激と変化もそれなりに得られる世界になっている。「ものが壊れても直る世界」だったはずだが、ショーコがラボでコトにいいようにやられて叫び回っていたことを考えると、自動治癒が働くのは古来からの鏡都に属する要素に留まっているのだろう(伏見・コトといった外界要因がかかわると治癒が機能しないのかもしれない)。3人の意志を反映させて少しずつ移り変わっていく町は、3兄弟にとって「脱すべき殻」なのか、「守るべき場所」なのか。そのあたりの繊細な心情についても、今後は注目してみていきたいところだ。 そんなデリケートな前半パートとは打って変わって、後半パートはショーコちゃんを中心としたドタバタ劇。この辺りが東映アニメの真骨頂。今期だと「キルラキル」は「最新鋭の古くささ」であるが、今作は「古式ゆかしい伝統芸」としてのドタバタアニメが展開される。意味の分からないリモコン捜索劇だけでも充分面白く、野放図な鏡都のビジュアルが目に賑やかである。個人的には「白衣の似合う天才幼女」役の千和がとてもとても懐かしく、心に染みる千和ボイスがまさに天国。落ち込んだショーコちゃんが「うりゅ〜」と泣いてくれるところなんかはもうたまらない。千和は本当に素晴らしい千和である。それを相手取っているのが釘ってのもポイントが高く、こういうショタ混じりの活発くぎゅは本当に脳に響く声を聞かせてくれる。今回メインを務めた鞍馬役の中原茂など、周りを囲む贅沢なキャストとも相まって本当に退屈する暇がない素敵な布陣。来週は長女・八瀬のお話ということで、まだまだお話的にもキャスト的にも楽しみが尽きない。 ナイスくぎゅロリ、第2話。現在東映作品で釘宮ボイスのロリっ子といえば、日曜日の朝に楽しむことが出来るわけですが、個人的にはこっちのロリコトちゃんの天真爛漫な感じが好きですね。 ようやく下地が出来上がった、という感じで、1話目とは別の「鏡のもう一方」の基盤となるストーリー。本来の主人公であるはずのコトの生い立ちが語られ、これで「過去編」は大体出そろったと見てよいのではなかろうか。未だ彼女の生まれについては明言されていないものの、稲荷との深い関係性は充分に伝わってくるものになっていたし、あとは「あっち」と「こっち」が絡み合い、どの方向にベクトルが向いているのか、稲荷を巡って、誰がどのような気持ちを抱いて彼に会いたがっているか、というのが分かれば良い。明恵たち3人兄弟(三人議会)は、稲荷(元祖明恵)だけでなく、その妻でもあった兎の古都を含めた「両親」との出会いと、変化に乏しい鏡の都に置ける、「違った何か」を求めている。それに対して、コトは稲荷と会うことだけが目標というわけでもなさそうで、彼女の成り立ちにも関わりそうな、「見えない母親」である兎についてもまだまだ知らなければいけないことも多そう。「変わらない」町にやってきた「刺激」そのものであるコトの冒険が、ようやくここから始まることになる。 今回は、幼いコトと稲荷の関係を示す複数のエピソードが、例によって妙な時系列で描かれている。油断するとすぐに何が起こっているのかが見えなくなるのが恐ろしい作品だが、1つ1つのカットにそうした罠を仕掛けることによって、常に緊張感を持って視聴することを強いられるように出来ている。今回印象的だったのは、コトが校舎(境内?)を歩き回るシーンが多く登場することで、最初は稲荷と2人連れだって歩き、次には一人で兎の絵の部屋へ向かうためにとぼとぼ歩き、最後は兎に導かれるように、一人小走りで廊下を進む。何度も同じようなカットを入れることで、少しずつ状況や人間性が変化したコトの「成長」が分かりやすく表示されているし、この世界を司る「変化」そのものが画面に表れているようで面白い。不思議な生い立ちのせいで周りからも異端視されがちなコトであるが、優しい父親の教育のおかげで、おてんばながらも真っ直ぐに育っていてとても微笑ましいのである。こんな娘が欲しくなります。いや自分の娘が釘ボイスだったらいいとか、そういうことでなくてね。 やっぱり色々気持ちいい、第1話。前回の導入だけじゃ何が何だかさっぱり分からなくて、「まぁ、総集編みたいなもんだろうし、次回から1話目なんだからちゃんと理解出来るだろ」と思ったら、割と思ってたのと違う軸から攻めてきた感。 少女「コト」が主人公の物語で、彼女が都を舞台にして暴れ回る様子が0話で描かれたので、テレビシリーズはその後の話なんだろうな、と思っていたら、なんと世界の成り立ちの部分からストーリーが始まった。謎の坊主と、その手からなる兎の絵。不可思議な縁の2人が御仏の力で導かれて絵の中飛び込み世界を作った。その中では2人の「子供たち」といえる3人の男女が「変わらない絵の世界」に変化をもたらしており、「外」に出てしまった「親」の存在を待っている。主人公となるのは、上の兄姉が絵の存在だったのに対し、1人だけ人間だった「薬師丸」と呼ばれる青年。現在はその名を育ての親と同じく明恵と改めており、父の帰りを待ちながら、この世界のありように不満を述べたり、満足したり。基本的に「壊れたものが直る」「人が死なない」など、変化を否定する町の中にあって、自分の力で変化を起こせる数少ない存在の1人であったが、そこに飛び込んできたのが、母と同じ名前を持つコトと名乗る少女。新たに何が変わるのか。不思議な町の、不思議な出会いのお話であった。 あらすじだけを駆け足で説明しているはずの第1話だが、まったくはしょっている感は無く、1つ1つの要素はちゃんと理解出来るように構成されている。加えて、明恵と古都のロマンスなどもちゃんと情感が籠もっており、見ていて退屈させないだけのドラマが作られているのが偉い。やはり「気持ちの良い」アニメだ。「変わること」「進むこと」をテーマとしているようなので、今後も刺激的な「変化」や「進歩」が見られると良いですわ。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(02/01)
(02/01)
(02/01)
(01/31)
(01/31)
(01/31)
(01/30)
(01/30)
(01/29)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |