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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 武蔵の艦長たち、おトイレはどうしてたんでしょうね……第11話。まぁ、立てこもった艦橋にはペットボトルもいっぱいあるでしょうしね。それとも、どっか窓みたいな開口部があるんですかね、フヘヘ。

 とりあえず、今回の話数を見て多くの視聴者が感じただろうことから先に突っ込んどくと、もう、明乃なんなのこれ。この子、どういう精神構造なのかが結局最後まで分からないまんまだよ。なんでここで突然壊れるの? 今までの我が儘勝手はなんだったの? そりゃま、確かに武蔵は強い。そんな特大サイズの武蔵を見て怖じ気づいたとしてもしょうがないが、それだったらもっと前にダウンしとけよ。比叡だって充分怖いよ。なんで比叡の時はスキッパーで何の抵抗もなしに吶喊出来たのに、今回はまだ遠射砲が届くくらいの距離で急激に挫けたの? なんで急に仲間達のことが大事になりすぎたの? いままで散々無茶な指令出してたじゃん。マジでこの子、なんか薬物でもやってるんじゃないかな。

 そして、その面倒をみる副長のテンションもよく分からない。いきなりヤク切れ禁断症状みたいに震えだした艦長を見て心配になるのは分かるが、そんな彼女を見て考えることは「何とか艦長を立ち直らせないと」ではなく、「何とか艦を運営しないと」の方だろう。どうせこれまで明乃がキーとなって艦の運命を救ったなんてシチュエーションは大して無いのだし、「艦長じゃなきゃ駄目なんだ!」ってな思いはクルー全員がさほど重視している部分とも思えない。突然艦橋から上層部2人が逃げ出して訳が分からなくなるよりも、突然ポンコツになった艦長など放り出して、さっさと退避指示を出すのがここでの副長の役割だったのではないか。散々ごねた艦長を何とか説得するために江戸っ子ちゃんから得られたアドバイスも、「仲間を信じましょう、みんな違って、みんないい」みたいな「今更ぁ?!」みたいな通り一遍で含蓄も何も無いものだ(それでも江戸っ子ちゃんは割と可愛いと思うが)。それで飛び跳ねるようにして奮起する副長は、これまで一体何を見てきたというのか。

 どうして今作は人間関係の間をつなぐドラマがこうもちぐはぐなのだろう。せめて、ブルマーが参戦して武蔵に惨殺される、みたいな場面が前半に挟まり、それを見た明乃が「突然リアルな命の問題を突きつけられて怖くなった」だったらまだ理解も出来るのだが、今回はそういう展開じゃなくて、「武蔵発見」→「俺達ならやれるかも!」→「いやー! 無理ー! こわいー!」なんだよ。明乃にとってクルーってのは単なる道具なのか、家族なのか、仲間なのか、他人なのか、もうさっぱり分からない。こんな艦長を信頼する要素がこれまであったかどうかも思い出せないが、少なくとも、今回の話だけを見ると、周りの人間が艦長を盛り立てようとしたことは、どう考えても友情からの発憤ではなく、「なんか危ないヤツがいるからそっとしとこう」くらいのテンションだったんじゃなかろうか。

 こうして晴風が謎茶番を演じている間にも、武蔵はその強さを嫌という程に見せつけてくれていた。これまでで最も激しい艦対艦の全力戦。流石に映像面ではここに力を入れていることが分かったが、まぁ、「アルペジオ」ではもっと頭の悪いエクストリーム艦隊戦を見たことがあるし、そこまで驚くようなものでもないのだが。一応、「アニメ史上もっとも武蔵らしい武蔵」が戦っているシーンだと思えばそれなりに有意義か。武蔵のバトルシーンって、似たようなところだと宇宙空間でのヤマトのイメージが強いわけだが、なるほど、海の上でもこれだけ強いのか。とはいえ、現在の武蔵は完全にスタンドアローンで、補給も通信もまったく受けられない状態。まだまだ艦砲の備蓄に余裕があるとのことだが、航行燃料なんかはどうなってるんでしょうね。あと、何故武蔵が沿岸に向かっているのかもまだ分かってないんだよな。ウィルスの存在が判明した後、実は感染した艦が陸に迫った事例がないんだよね。ひょっとしたらそこで終わりかもしれないし、行き止まりってんで引き返し始める可能性だってある。接岸したら後は上陸作戦に出るしかないけど、そうなったらしょせん単なる女子高生出しなぁ。まぁ、そもそもこんな物騒なもんを入学初日の高校生に渡すなよ、ってことだけど。入学初日の航行訓練なのに弾薬フル装填して送り出すのってどうなのよ。

 幸い、そんな武蔵の中で明乃の友達である艦長は無事だった様子。なんでそこだけピンポイントでウィルスが避けて通ったのかはさっぱり分からないが、まぁ、感染ルートも明確じゃないし、たまたま一緒にご飯食べなかったとか、そういう理由かな(粘膜感染だったりしたらむしろ妄想が捗るな)。ここであの子らだけが無事である意味が物語上どのくらいあるのかは分からないのだが、最終的に晴風は、あれだけクルーを大事にすると言っていた明乃が「友達のために」ってんでただ1人の幼馴染み救出をモチベーションにして新しい家族をたくさん危険にさらす展開になるわけだ。……やっぱり釈然とせんなぁ。

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 犬と猫とネズミが一度に楽しめるアニメだよ、第9話。チトさんがCVかやのん、ケニーさんがCVあやねる、そして犬養さんとこのネズミ・アルはCV亜李ちゃん……。なんやこのキャスティング。天才か。

 普段ののんびりした空気は健在ながら、今週は雨あられのごとくにネタが連射される非常にカロリーの高い回。まぁ、ネタっつっても、単に楽しくなっちゃってる視聴者側が何気ない仕草でもストライクにしちゃってるだけなのかもしれないけど。だっていちいち可愛いし、おかしいんだもん。遠景でチトさんがのび〜〜〜〜ってやってるだけでも可愛くてしょうがないんだ。猫特有の、前足から順次後ろ足へ推移していく伸びのモーション。しなやかで美しい。

 Aパート、いきなり幕開けは謎の画風の絵本から。なんと蔵本さんちのお母さんは絵本作家をやっていらっしゃる。あんなのんびりしたお母さんだけど、その絵本の絵柄は見ての通りだし、お話作りのセンスも娘さんが太鼓判を押すもの。まぁ、娘さんのチェックが入った作品が世に出て売れているなら、千夏ちゃんのセンスがいいってことにもつながるけども。しかし、絵本の中身より何より、特筆すべきはその朗読スキルである。まるで声優さんみたいだ! そして、おっぱいがでかいんだ。こいつぁおそらく千夏ちゃんも……。いや、千夏ちゃんはこのまま健やかに育ってくれればそれでいいんです。「キツネの鳴き声」のように実体験で学んだことはすぐに日常生活に活かすことが出来る学習能力。この子はきっと将来は立派な魔女になるに違いない。ちなみに、チトさんを膝に乗せた状態の千夏ちゃんは、何故かまばたきがチトさんとリンクします。これって魔女の才能ですかね?

 オープニングを挟み、久しぶりに登場の犬養さん。動物絵本のお話のところに犬娘とはなかなかタイムリー。絵本作家のお母さんは犬な来客を見てもビクともしません。どうもこの声のキャラは大物が多い。犬養さんの目的は前回訪問時のときのごたごたの謝罪、それに改めて占いをするというもの。クッキーじゃなくて水ようかん持参の犬が丸一日かけてオリジナルの占いを披露してくれるという、ある意味これまでで一番魔女っ子っぽいお話と言えなくもない。ちなみに、日が暮れるまで延々チトさんに抱かれていたアルくんは、おそらく胃に穴の二つや三つは空いたことでしょう。ネズミは卒業したというチトさん、それってひょっとしてただの加齢では……。いや、レディですよね。出来れば野生に帰ったチトさんも見てみたいですね。あ、そういやキジはおっかけてたやん。ネズミは卒業してもキジはまだなんですかね。

 石投げ占いはやたらディティールが凝っているので再現してくる人も現れそうなクオリティ。宝石の落ちた場所、種類、向きなんかで占うらしいので、真琴と千夏ちゃんに共通していた「旅行」なんかは映像を検証すれば分かるかもしれませんね。ただ、そんなことよりも石を投げるために中腰になる千夏ちゃんの腰回りの描写が相変わらずフェティシズムにあふれているあたりが「今週もこのアニメを見ているのだなぁ」ということが一番感じられる部分ですね。あと今回は後半に登場する茜お姉ちゃんのだらしない腰回りもポイント高し。絶対に下半身専門の作画班いるよな。美人の犬養さんはあんまり足回りを見せるチャンスが無くて残念でした。美人なのに。

 Bパートは解答編……なのだけど……おばあちゃん真琴がなおちゃんと畑仕事について延々語るだけのお話。まだ青森に来て数ヶ月だと思うのだが、畑も立派に育っているようです(なおちゃんの胸はあまり育っていないようです)。ダイエットしてるって言ってる友達にはちゃんと卵焼きという高タンパクなおかずをお裾分けする真琴さんはよく出来ていらっしゃる。まぁ、家事全般については今作の登場人物はほとんどが有能だからなぁ。今回は飯テロらしい飯テロこそなかったが(水ようかんが美味しそうでした)、二十日大根を生でかじるという珍しいシーンが。普段、あんまり二十日大根って買わないし食べないよね。あっても付け合わせ程度のイメージだからあんまり味が想像できないや。

 その他、Bパートではお姉ちゃんも帰宅してケニーさんと一緒に縁側でゴロゴロしているわけだが、ケニーさんの寝相はいわゆる「ごめん寝」。我が家の猫はなかなかあのポーズは取らなかったけど、非常に可愛らしいし、家猫の寝相としては行儀の良い方です。まぁ、人間があの寝方をしても大丈夫かどうかは分からないけども……絶対呼吸苦しいよな。息苦しくなったのか、目覚めた茜はなおちゃんを見て勝手に勘違い、寝起きのくせに無闇にテンションが高いが、後に間違いに気付いて逆恨みっていうよく分からない展開。ハイテンションの茜姉ぇは本当に面倒だな。うぇいうぇ〜い。そういえば「最強かよ」「無敵じゃんか」とか、この世界の人間は時折語彙がよく分からなくなりますね。全部魔法の影響か?

 オチは、占いの結果を全部持っていく茜姉ぇエンド。その前に出てきた二足歩行の折紙がなかなかにキモい。あれ、わざわざ3Dで描き起こしてるのな。ちなみに、占いで出ていた単語の中には「不要」とか「愚行」っていうのもあるんだが……犬養さんの占い、当たってるけど役に立たないな……。

 ちなみに今回一番気になったのは、「マンドレイクのCVって誰だったんだろう」です。流石にクレジットでなかったな……。

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 せきどうさいですって?! 第10話。せきどうさいっていうとあれですよね、ガラパゴス家庭裁判所のことですよね。まさかこんなところで名前を見かけようとは……。

 こうして見かけない単語がいきなりサブタイトルになるあたり、やっぱり今作は「戦艦あるある」というか、「海の労働者あるある」みたいな部分を盛り込もうという意図があるのだろう。そりゃま、せっかくずっと船の上にいる女の子を描いているのだから、「ならでは」の要素が無いと勿体無いのは確かだ。これまでは機雷除去の方法やら沈没船からの人命救助やらでその特色を出そうとしていたのだが、どうにもおまけ扱いだったせいで描写に新鮮味も現実味も乏しく、消化不良の感があった。こうして振り切って「女子高生が文化祭の代わりに赤道祭をやるんや!」くらいの無茶苦茶さになってしまえば、これはこれでネタとして消化出来るので逆に良いバランスになっているんじゃなかろうか。最初からこうして「海の上でお気楽に暮らす女子高生たちの日常」を描くアニメになっていれば、見方も随分変わっていたと思うのだが……。まぁ、それにしたっていよいよ緊迫感の増すこの10話というタイミングでぶっ込んできた理由もよくわからんのだけどな。こうやってメンバーが交流を図って打ち解けるイベント、せめて3話目くらいまででやっとけばその後の艦内の描写ももっと見やすくなったと思うんだけどなぁ。

 赤道祭の中心になるのは、これまでもちょいちょい出てきていた江戸っ子娘(こんだけいるので名前は覚えてない。中の人出区別してる)。「祭り」というシンプルな理由から俄然盛り上がり、今回のお話を一人で切り盛りした存在感は、なんか変な方言のキャラが大挙している晴風の中でもトップレベル。やっぱり「振り切ってるキャラ」の方が見やすいに決まっている。振り切ってない側の事例で言うなら、今回江戸っ子の脇でせっせと御神輿を作っていたSHIROBAKOのりーちゃん似の子は、未だにどこの誰なのかよく分かってない。あと、江戸っ子の隣でずっと副長に熱い視線を送っていたレズっ子もだいぶ前から出ていたが、結局どういうスタンスの子なのかよく分かってない。多分この子あたりはそこそこ出演頻度も高かったと思うのだが、あんまり頭に入ってこない時点で推して知るべし。当然、出し物の時にラップをやっていた子たちとかが誰なのかなんて分かるはずもない。まぁ、そのあたりは別に分からなくてもいいんだけどね。何回も言ってるけど、ガルパンのウサギさんチームだって区別出来るようになったのは放送終わってからだし。今作がガルパンみたいに驚異的な伸びを見せるとも思えないけども。

 女子高生がノリと勢いで文化祭をやるよ、という展開はどこのアニメでもよくある展開だが、それだけに見やすいお話ではある。いつものように理由のよく分からないシリアスバトルが無い分、目線がぶれずに助かるお話だ。まぁ、最初にみんなが嫌がって江戸っ子をスネさせる展開は別にいらなかった気もするが……いちいちクルーの好感度を下げないと話が進まないもやもやするアニメだ。まー、江戸っ子の色んな表情が見られたからそれはそれで良しとしよう。屋台を出す人、御輿を作る人など、色んな方向から祭りらしさを出そうとして団結する様子は普段の操船よりもよっぽど「クラスメイト」っぽさが出ていたし、出し物がお寒いところなんかも、いかにも女子高生っぽいぬるさがあって逆に面白いくらい。女の子がわーきゃーする様子が描きたいならこれでいいんだよな。これを、2話目くらいでやれば。よりによってこのお話の直前で立ち去ってしまったドイツ娘は本当に立場がないな……。

 そんなお祭りムードの陰では晴風の修理が進んでおり、比叡やドイツ艦との対戦の傷跡も癒えるところ。さらに、武蔵ら未だ行方の掴めない艦の捜索を任じられた。でもまぁ、今回は修理・補給のために他に2つも艦が張り付いてるわけだし、救世主である晴風は今後単独行動を取る必要も無くなっただろう。ここから武蔵戦に向けて、どのように盛り上げていくつもりなのかね。そもそも、ガンガン学校に帰港している艦があるんだから、ぺーぺーの晴風も帰還させてやればいいのに。「ブルーマーメイドも負けてはいられない」って言ってたが、対策方法が分かったんだからあとはマジで大人達だけで何とかしろよな。そもそも、ウィルスのしわざだと分かったなら、無理に洋上の武蔵にアプローチする必要も無いんだよね。位置さえ分かれば、相手だっていつかは補給のために陸に身を寄せなきゃいけないわけで、進路を警戒しながら文字通りに水際を抗体で固めておけば被害は広がらないはず。もう、大がかりな戦闘行為は必要無いはずなのだ。あれ、もうこのアニメ、ずっとお祭り騒ぎだけしてればいいのでは……? とりあえず、アスミスちっちゃくないけどちっちゃかった。

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 カッコカワサキ宣言は笑ったよ、第11話。どうせなら校長(の中の人)連れてこいや。

 ついに連綿と続いてきた「けいおん」とのリンクが切れた記念すべき回。これまではなんだかんだとけいおんのフォーマットをパク踏襲してきた作品だったが、今回の展開はどう考えてもけいおん要素が見あたらない。まぁ、それだけゲスい話ってことだが……どちらも最終回に向けて最後の一山になるはずだが、どういう展開を見せてくれるんだろうか。まぁ、どうせ原作完結してないしなぁ。今作もけいおんにならって2期目が2クールになったら凄いな。絶対無いけどな。

 さておき、タイトルの「自転車」であるが、アニメ放送以前、巷で今作の噂を聞く場合には大体この「壮絶なチャリdisり」が話題になっていた。昨今幅を利かせている自転車についての問題。そりゃま、嫌悪する人間がいるのも理解出来るし、バイク乗りというのがその先鋒になるのも頷ける話ではあるが、非常にどぎつい攻め方をしているので、ギャグだという理解が追いつかない場合には「不当ないちゃもん」にしか見えないのでなかなかデンジャラスだ。ま、ギャグってのはこのくらい毒があった方がいいと思うので、自転車とバイクの抗争はさておくとして、やれるとこまでやっちゃっていいと思うけどね。自転車についてはその流行があまりにも急速だったために法改正が追いついてないところが最大の問題よね。日本の道路事情じゃぁなかなか自由な自転車走行なんて出来ないんだし、しっかり車輌としての定義を定めてルールを決めることが必要だ。いわゆるママチャリレベルでトロトロ走る私のような人間と、マジで車と追いかけっこしたいようなガチ勢を仕分けする方策もあった方がいいんだと思う。ちなみに、個人的に一番手っ取り早い自転車教習は「車の免許取らせる」だと思うんだけどね。自分で車を運転すると、自転車ってのがどれだけ邪魔でおっかない存在かがよく分かるので、わたしゃ免許取った後に格段に自転車のマナーが向上したよ。

 そんな真面目な話はさておき、サブタイトルになってる割には自転車ネタはAパート前半だけなので割とあっさり目。アホがアホなことやってアホな結末になるだけなのである意味勧善懲悪みたいなお話であるが、停車中にあれこれ言葉を選ばずにdisり続けるもじゃ子に対しては「お前、無駄に詳しいな」と思ってしまう。やっぱり嫌いな対象だからかえってリサーチするものなんだろうか。個人的には女子高生ならやっぱり自転車に乗って欲しいところだけどなー。女子高生、スカート、自転車。この組み合わせだけで世の男性には割と元気を与えているんですよ。

 転じて、もじゃ子と凜、そしてスズキ菌のお話。本編屈指のひでぇお話であるが、チャリをdisり、スズキをdisることで今作が成り立っているんだとしたら、一番作風が表れた素敵な回ということも出来る。貶められた方が凜は輝くしな。悩み甘えるもじゃ子と、母親のような包容力でそれを受け入れる凜というなかなか珍しいシチュエーションも見もの。中の人の年齢差は3歳程度だが、それでも奈央坊の方がしっかりしてるのは間違いないので「駄目なゆみたさんを構ってくれる東山奈央」だと思うと色々捗るぞ。ちなみに、なんであの電車のシーンで凜が立っていたのかがすごい気になるんだけどね。席ガラガラなんだからお前も座っとけよ、っていう。

 Bパート、千雨がバイクを買うというお話。各々の先輩が綺麗に宗派を分けて推しバイクを勧めてくるという非常に面倒臭い展開。ただ、ヤマハ・スズキの抗争は分かりやすいが、羽音がホンダを推す理由はあんまり無いし、お嬢は何を勧めてるのかいまいち分からないし、来夢先輩にいたってはしゃべってないから何したいかよく分からないし(相撲も不参加)、大したもめ事には見えないのだけども。改めて、千雨ちゃんはよくこんな妙な部活に入ることを了承したよな。結局親のお下がりだから部活関係無かったしな。そういやしれっとお嬢がバイクに乗ってたな。ちゃんと免許とれてたんやな。

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 まぁ、イヌ科だから……、第8話。もう、あの瞬間に爆笑してしまった感性がよく分からん。なんかね、色んな部分で溜めて溜めて溜めるアニメだから、ほんのちょっとしたネタでもガンッと来るのよね。良い緩急だわ。いや、ユルさしかないけど。

 まさかのコンクルシオ継続。単に喫茶店で茶を飲むだけの話が週またぎとか、流石に理解の範疇を超えた構成。さらに、その喫茶店で何があるかってぇと、単に地元の新キャラと触れ合い、お客さんにちょっかいを出すだけで終わるという。相変わらず過ぎる安定感なのだが、マジでAパート終わりでは「え? もうそんなに時間経ったの?!」というあっという間の出来事に心底驚いた。なんか、今作を観ている時の体感時間は日常から隔離されているかのようだ。

 そんなAパート、前回出会った幽霊のひなちゃん以外にも、お店の正規定員である女の子、杏子ちゃんが帰宅。この子、どっかで見たことがあると思ったら、なんか雰囲気が「さんかれあ」の萌路によく似てる。まぁ、単に声のイメージなのかもしれないが、ややダウン系で古めかしいセーラー服姿の印象が近いのかも。本作の登場人物は吹っ切れたおかしなヤツは(あんまり)いないが、そんな中でもとても普通な様子の女の子。店内でキャーキャー騒がしい真琴たちにも特に大きな影響も与えず、与えられず、黙々とお仕事をこなすお利口な子だ。ひなちゃんも(ちょっと変だけど)普通の子だし、なるほど隠れ家的喫茶店として重宝しそうなお店。お母さんも良い人そうである。そして、真琴は色々と失礼である。この子は色んな部分で方向音痴だよな。

 経営陣との顔合わせをすませ、今度は多種多様な常連さんとの触れ合いタイム。いきなり飛んできたのがテントウムシのカップルっていう時点で突っ込みどころは満載だ。単にアザミの花を出すだけなら、テントウムシさんはわざわざ店内に来なくてもその辺で堪能出来る気がするのだが……この店独自のスペシャルブレンドとかがあるんですかね。テントウムシですらサ店でデートするってのにお前らときたら……。いや、何でもない。そしてそんな常連カップルをバタバタと追いかけ回すけしからん新参客。こら、他のお客さん指さしちゃ駄目だろ。このお店はお客さんも店員さんも心が広いので、真琴や千夏の多少の無礼は大目に見てくれるようだが。特に千夏ちゃんは天然の人たらしみたいなところがあり、次に訪れた「夜の帷」さんにも一切臆することなく、するりと同卓についてしまう肝の太さを見せているため、他のお客さんも許してしまうようである。春の運び屋さんで異形に慣れてしまったせいでグイグイいけるんやな。まぁ、あんな可愛い幼女が屈託無く挨拶してきたらどんだけ不審なおっさんでも笑顔になりますわ。この無垢さがあるにも関わらず、何故かこのアニメはやたら腰回りの描写にこだわりがあるらしく、千夏ちゃんの元気な足とか、真琴が立ち上がるときの腰のモーションがやたらとエロくてケシカランのである……。

 そして、最後に訪れたお客さんは、なんと我が家の御キツネ様。今週はチトさんが出なくてケモ成分が不足していたのだが、そんな不満を吹き飛ばす圧倒的なモフパワー。モフるわぁ。あれはモフりまくるわぁ。ご飯食べに来たところを突然見知らぬ客に「触って良い?」と聞かれても動じないキツネさんの心の広さに感謝である。それにしてもモフるわぁ。鳴き声は……そらそうだわ。何の遠慮も無くエンディングに突入するこの構成、ホント好き。

 今週も何事も無く終わるかと思われたお話だが、今作随一のトラブルメーカー、お姉ちゃんが簡単には終わらせてくれない。あまりに理不尽なCパート、彼女の悪行は国境を越えてどこまでも。やっぱり魔女ってどう考えても人智を越えた恐ろしい存在なのだが……この適当さだから緊張感はないよなぁ。茜さんの気ままな振る舞いに眉1つ動かさずに付き合ってくれるケニーさんの器の大きさも素敵だな(眉毛薄いけどな)。

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 戦艦の内部に大量のエアバッグってついてるものなんですかね、第9話。まぁ、確かに安全装置としてそれなりに意味はあるだろうが……あんな身動き採れない状態になったら、沈没時とかにアウトですよ。

 前回の比叡戦でめでたく1勝目(?)をあげた晴風。あの尻揉みねーちゃんが何故出てきたのかはさっぱり分からず、「本来ならブルマーの仕事なのだが」という全くもって当たり前の詫びを残して退場したため、すぐさま2戦目を向かえることとなった。行方不明艦が多くて人手不足なのは間違いないのだろうが、こうして前線に「正規の」職員が参戦したにもかかわらずぺーぺーどもが働かされてる現状は本当にどうにかならんもんかね。

 2戦目の相手は、ドイツ娘・ミーナの母艦。ようやくミーナが晴風に転がり込んできたことの落とし前を付ける時期がやってきたわけだ。悲壮な出会いから始まった居候生活だったはずなのに、ミーナ本人に一切そうした切実さが無かったので今更ミッションとして立ちはだかってもあんまり深刻さは感じられないのは今作ではしょうがないところ。今回も報告が入る前には「比叡倒せちゃったし、あたしたち強いンじゃね?」みたいなテンションですげぇお気楽に盛り上がってたし。そして実際、比叡級に勝ててしまったという事実がある時点で、それ以下の規模の艦とのバトルと言われても今ひとつ盛り上がりに欠ける。まぁ、実際のダメージは今回の戦闘の方がはるかにでかかったわけだが……比叡戦はあくまで足止めが目的、今回は当初の目的が艦の一部をピンポイントで叩くことだったわけで、ミッションの難度が格段に違うのだな。分かっちゃ言えるけど、見せ方としてこの順番はどうなんだ。

 そして相変わらずではあるのだが、今作はそうしたミッションのディティールが全然伝わって来ないし、我々素人からしたら操船、射撃、艦砲回避なんかがどれだけ難しいのかも分からない。前回の比叡ミッションに比べて難しかったのがどうかが、画面から伝わってこないのだ。魚雷発射したのに相手が動かない、ってんでなんか混乱してたけど、元々どういうプランだったんだろう。そして再び登場する小型機動ボート・スキッパー。もう、このアニメに艦は必要無いんじゃないかな。小型艇でビュンビュン飛ばした方が画的にも見映えがするし、実際にボートだけで解決してるミッションの方が多い気も……。そして、当然のようにスキッパーを出すと搭乗したがるわがまま艦長。なんであそこで明乃が出撃する必要があるのかがさっぱり分からんのよな。明乃がスキッパーの操縦に特別秀でている、みたいな説明ってあったっけ? 艦の上からでも突撃部隊に指示が出せるんだから、わざわざ艦長手ずから出撃せんでもいいはずなんだが。そこをなんだか「副長とも信頼関係が出来たおかげで、今回はスムーズに出撃出来たぜ」みたいなドラマを作られてもなぁ。

 もう1つドラマ作りで微妙だな、と思ったのは、スキッパー出撃後の「ピンチ」の演出がスキッパー隊と本艦で散ってしまっていて、何が急務で、何を成したいのかがよく分からなかったこと。スキッパー隊は本艦が注意を逸らしている間に接敵、乗船することが目的。その間、本艦はとにかく射撃をかわしながら食らいつくことが目的。でも、後半はひたすら「逃げなきゃ!」みたいな展開になってたよね。「射程外まであと20分」とか「10分」って言ってたけど、もう、完全に逃げることしか考えてなかった。あの時点で確かに乗船部隊は進撃を開始していたが、明乃達のボートはまだ海上にあるんだ。それを放っておいて逃げる一手で良かったんだろうか。時間稼ぎしなきゃ、っていう意味では同じ状態だったはずなのだが……色んなところで優先順位が分かりにくい。

 そして、ドイツ艦の艦内の状態はどうなっていたのか。今回、初めて「ウィルスに感染している人間達との白兵戦」という展開になった。非常に分かりやすくて今までのミッションの中では見やすい部類だったはずだが、なんか……人少なくない? あんまり緊迫感がないよな。まぁ、元々女子学生が乗ってるだけの艦なんだからそんなに殺伐ともしてなかったのだろうが……海水をピュピュッと当てるだけで無力化出来てしまう敵なので大した脅威にはならない。っつうか、延々海水銃を使えば良いだけなので、別に薙刀もいらなかったはず。あと、ウィルスの効果は確か「思念の統合・群体化」だったはずなので、艦を制圧するためには「全ての感染者を治癒」する必要があり、ミーナが駆けつけた艦橋にいた艦長にあまり意味はない。感染前であれば指令系統を叩く意味はあっただろうが、既にウィルスの力で皆平等に「子」になっているわけで、艦長は既に特権的立場を剥奪された「一人の感染者」でしかない。つまり、艦長にワクチンを撃ったからってミッションが終わるわけではなく、徹底的に艦内を巡って討伐・治療を続けていくのが正しいミッションの在り方である。実際、砲撃とかを実際に担当している乗組員とかがいたわけで、晴風本隊の安全を考えるなら、艦橋を目指すよりもまずそっちを叩くべきだったよな。

 相変わらずよく分からないことが多い作品ではあるが、ラストにあっさりミーナが退場するのもよく分からなかった。結局あの子、何のために出て来たんだろう。これからもう一働きするんだろうけどさ(多分武蔵戦のピンチで駆けつける役)。猫との別れはあれだけ惜しんだのに、同じ釜の飯を食ったドイツ人との別れは随分あっさり。やっぱりこれだけ観ててもウェイトを置きたい要素が分からない作品だなぁ。

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 「歌:来夢先輩」じゃねぇよ、第10話。音声出力イカれたかと思って確認したわ。なんでよりによって今回のエンディングにアレを使ったのかはよく分かりません。ネタぶっ込むならそれ相応の回で使えばいいのに。

 今週は「けいおん」で中野が涙する回。そしてこちらも同じく中野が涙する回。このまま最終回までオール被せで行くことが出来るんでしょうかね。しかし、同じ中野でも後輩ちゃんの性格設定も立ち位置も随分と違うようでして……。一番の違いは、軽音部の先輩方は普段ちゃらんぽらんなのに「演奏すれば不思議と魅力的」と言われている部分だろう。実際にはそんなお為ごかしでは埋め合わせられないくらいにはぐうたらな連中なはずなのだが、基本的に唯は天才肌で描かれているし、軽音部4名は不思議なカリスマ性があるキャラなのである。しかし、残念ながらバイク部員(+凜)にはそれが無い。いや、ひょっとしたら来夢先輩はカリスマとかいう次元を飛び越えた何かがあるのかもしれないが、現時点で後輩を引きつけるような魅力はない。しょうがない、基本的に全員がクズだから。そのあたりが「けいおん」と「けいおんパロ」の違いよな。そして、そんなところに入ってくる後輩も、やっぱり駄目人間なのである。まぁ、現時点では「クズ」のカテゴリに入っていないのでまだ可愛いものだが。

 レース用のミニバイクでならしたとはいえ、本物のバイクに乗った経験がないという千雨。前回もそのあたりはお茶を濁していたし、今回はゲーセンにある謎ゲームからしてなんか動きが不安定。部員勧誘を諦めきれないバイク部員達が襲い掛かってきても、極力バイクに試乗することだけは拒否し続ける。でもまぁ、そんな問題は女の子だったら誰しも抱えてる問題だ、ってんであっさり解決。片付いてしまえばどうってことない話なのだが、残念ながらバイク部の連中はそのあたりの「どうってことない話」も簡単に片付けてくれないわけで。現状で際だっているのは凜の面倒くささだろうなぁ。一応ポジションを共有する澪も面倒なキャラではあったが、ここまで「うわぁ、関わりたくねぇな」と思わせる部分は無かった。常識人サイドがいないってのが最大の問題点だよな。そう考えると実はもじゃ子が一番の常識人なのかもしれないが……。父親の話でヘマやって真っ赤な顔して震えてるもじゃ子は可愛かった。

 すったもんだの末にとりあえず免許を取ることになった千雨。そのヘルメットはどこの特注品なのかというところから問い詰めたいところだが、今回の内容は全国の教習所からお叱りの電話とか来ないんだろうか、というのが一番の心配ごと。仮にも法に定められた、法を守るための訓練機関なんだから、あんな適当なことやってるってのはギャグでもまずいだろうよ。いや、バイク教習はやったことないから、ひょっとしたら現実でもあんな教習所があるのかもしれないけどさ。あと教官連中が諸々のパロになってるのも何繋がりで引っ張ってきたのかがよく分からないのも謎だ。作者の趣味なのかな。

 ま、どれだけ泣き虫だったとしても一度座学の面でブレイクスルーしてしまえば、少なくとも聖よりは運動神経は良いわけで、大して問題無く免許とれるとは思うけど。免許取ったら取ったで、別にバイク部に義理立てする必要もなさそう。一応聖に恩義を感じて入部する流れなのかなぁ。養成ギブスにどんな効果があるのかもわからんのになぁ。

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 今期は「くまみこ」と「くままじょ」が放送されているよ、第7話。いや、正確には「ねこまじょ」かな……。なにそれすごく観たい。

 今回もチトさん明けでオープニングでしたよ。そういや今期は猫アニメも多い気がしますね。「三者三葉」とか「ハイフリ」とか。そんな中でもトップレベルに可愛い猫を叩きつけてくるのが今作。もー、チトさんの愛嬌がたまりませんね。今回突然彼女のプロフィールが明かされ、なんと御年17歳のおばあ(コンプラ)。真琴たちはまだ高校1年生なので、なんと実年齢でもチトさんが最高齢。そりゃそんな人生(猫生?)の先輩に失礼があっちゃいけませんよね。17歳といえば人間で言えば文句無しの女子高生ですので、体重のこととか禁句も禁句。不機嫌になったチトさんは肩の上から尻尾でペチペチ。あれいいな! ボクもやられたいな! またこれがいい音たてるんですよ。ダイエットのために山奥まで繰り出すチトさんも健気で可愛いし、最近は一切しゃべらないのにCV茅野愛衣に設定された意味が何となく分かってきたぞ。うにゃうにゃ言ってるだけでも、これだけの破壊力があるんだからしょうがないや。ちなみに、Bパートで見せたチトさんの寝相は……これ、猫のとるポーズじゃないよね……。



 そんなわけで、Aパートはなんと1話目に続いて飯テロ回。正直言うとこごみってなかなか食べる機会が無いからそこまでピンとこないのだけど、今作の山菜は全部美味そうに見えるのがなぁ。森の中の風景も緑が実に鮮やかでマイナスイオンに満ち満ちている。同じ森の中でも「迷家」とはエラい違いである。近い映像美術だと「櫻子さん」の山も綺麗だったなぁ。そんなキラキラと自然の輝く森で採れる山菜がまずいはずもない。熊だって山菜採りに来てたのかもしれないぞ。そこそこ近くに熊が出没してるのにのほほんとしてる面々は本当に肝が据わっておるわ。しょうがない、魔女だもの。多分熊が出てきても一緒にヴィレヴァンに行けば仲良くなれるんじゃないかな。

 Bパートは新たな舞台である喫茶店のお話。昼間から飲んだくれている不良姉の紹介で趣く「コンクルシオ」。そこは立派な廃墟でありまして、こちらも美術設定の凝りようが相当なもの。確かにありゃぁ近づきたくないが、弘前ってちょっと山に登ったくらいであんな立派な廃墟がゴロゴロしてるような殺伐とした町なんだろうか……いや、正確にはちゃんとした店構えだったわけだけど。この世界の魔法が取り扱える規模はさっぱり分からんな。あれだけ大きな幻術が使えるということは、やはり人智を越えた恐ろしい存在であるはずなのだが……一切緊張感が無いのは今作の美徳なのかも。きっとこの世界の魔女は、能力が高ければ高いほどに茜姉ぇみたいにぐうたらになるか、真琴みたいにポンコツになるんだろう。悪用を考えてるのなんて、今のところ千夏ちゃんくらいのものだ。

 店内ではついに「幽霊」が登場。「ついに」とは言ってもオープニングでずっと映ってたからいつか出てくるとは思ってたけども。チトさんのお歳もなかなかだが、こちらは明治生まれの生粋のおばあちゃんのはず。それでも享年が早かったんでしょうか。こちらも可愛らしさは負けず劣らずですね。今回ほとんどしゃべってくれなかったけどもCVは金元寿子のようです。多分、今後も出てくるキャラになるだろうし、ますますのんびりした雰囲気になりそうである。そのたびにお菓子で飯テロ仕掛けてくるのは勘弁して欲しいけどな……。

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 ちっちゃいアスミスはやっぱり天才だった、第8話。伊達にちっちゃくないよ!

 さて、今回でバックグラウンドのネタは割れたことになる。ネズミ病原菌の具体的な説明があり、どのような症状が、どのような感染経路で伝染するかが報告されたことに加え、どのような出自でそんなヘンテコウィルスが生産されたのかも、(割と適当ではあるが)説明されている。飛行機も作れないへなちょこ科学力の世界だが、遺伝子工学については現実世界の一歩も二歩も先を進んでいたようだ。現状、これで納得できた部分と、微妙な部分、そして納得出来ない部分に仕分けられるので、1つずつ確認していこう。

 まず、納得出来るようになった部分はネズミが宇宙人とかじゃなくて純粋に「人の手による」ものだということが明かされ、さらにその発生は半ば事故であり、特に目的意識を持ったものではなかったという事実。このことにより、今作のトラブル全般において何者の悪意も想定する必要が無くなった。てっきり宇宙からきたエイリアンネズミが人類を狂わせて破壊の限りを尽くそうとしているものとばかり思っていたが、そうではなく、「何となく出来ちゃった生体電流操作ネズミが、何となく凶暴化させる方向で人間を狂わせてしまった」というだけだったのである。また、「群体化」という興味深い現象も取り上げられており、単に個人がバーサークするのではなく、何らかの統一的な意思存在によって行動原理が与えられるようになる。猿島の混乱を見るにつけ、とてもじゃないが「クルー全体がバーサークした結果」には見えなかったわけだが、一応、何らかの敵対意識が外部に向けられ、そこにクルー全体の意識が集中するという現象が起こったと仮定すれば、晴風が狙撃されたことにも納得はいく。その後猿島が「晴風が反逆した」という打電を本部に送ったあたりはかなりしたたかな「狂い方」なのでちょっと違和感があるが……まぁ、元々ブルーマーメイドの上官であるし、「敵が困ること」を最優先でやったと考えれば一応説明はつくだろうか。単なる発狂でなしに「敵意の生成」だとするなら、非常に面倒な効果といえるだろう。

 納得出来るか出来ないか微妙な部分としては、そうした現象を引き起こすウィルスの存在を認めたとして、その「中核意思」を持つ存在が何であるか、という点があげられる。「群体として統一した意思を持つ」という効果は分かったが、何故それが「敵意」になるのかがよく分からない。まぁ、「そういうウィルスなんです」と言われたらそれまでだが、もし今回タブレットで表示されたように感染が子を通じて孫へと広がっていく一方的なものであるなら、どれだけウィルスが拡散しようとも、その中核は「たった1つの意思」であるべきだ。そうなると、現状のように感染したとおぼしき艦が散り散りになって世界中で行方不明になっているのは謎である。今回の比叡、そして武蔵など、それぞれの艦が別個に「中核意思」を持つという状況は流石にご都合主義過ぎるだろう。感染した艦全てが統一意思を共有するなら、散り散りになって好き放題に感染ルートを広げているのは不自然である。まぁ、その「統一意思」というのがウィルスそのものの意思であり、生存本能から世界中に広がるように行動させているという可能性もあるが。また、もう1つ微妙な問題として、こうして広がっているウィルスが何故晴風に対して最小限の被害しか与えなかったのか、という疑問もある。1人は確実に感染しており、他の艦の惨状を考えるなら、その瞬間、晴風全体がアウトになっているはずだ。にも関わらず、晴風は抗体を作る猶予があり、結果的には独立部隊として特権的な立場を得ている。この状況について、何かこれまで説明があっただろうか。一応、先週「時間の無駄遣いじゃね?」とくさした水不足問題の描写のところ、あそこで「海水の風呂」に浸かったことがウィルス撃退の役割を果たしたということは伏線として考えられる(ウィルスは初期症状なら海水が効果的だという解析結果が出ている)が……タイミングが遅すぎるなぁ。あれ以前にクルー全員が海水を浴びるようなシーンってあったっけ?

 そして、一番納得出来ない疑問は、現時点でのウィルス対策の状況である。例えば晴風が感染するきっかけとなったのは漂着物にネズミが乗っていたことからだったと思うが、あのネズミが流れてきたのは確かトイレットペーパーの時に寄港した港付近の漂流物からだったはず。その時点で複数のクルーに感染、潜伏していた可能性があり、その後も救援にきた別部隊の人間に接触している。どう考えてもあの港一帯はアウトだ。さらに、ウィルス説が唱えられる以前に猿島は救援されており、その時の救援部隊はおそらくウィルス対策は講じていなかったと思われる。古庄教官が収容された病院なんかも一発アウトだと思うのだが、ウィルスは体内で消滅する性質でもあるのだろうか。だとしたら、しばらく放っておけばそのうち武蔵も回復することになってしまうのだけど。今回晴風は必死になって比叡が人口密集地へ向かうのを阻止したわけだが、世界中に同様の艦が多数存在していることに加え、既に多くの人員が晴風などを通してウィルスを陸に持ち込んでいるはず。既に人類は詰んでいるはずなのだ。何故現状でそうなっていないのかは、全くの謎である。

 とまぁ、相変わらず設定面に気になることが多すぎるが、今回はようやく、1本のエピソードとしてまとまりのあるお話が見られたような気もする。VS比叡という分かりやすい目標に向かって、晴風クルーが一致団結、小さな艦が知恵を使って大型艦を出し抜くという展開は、「これ、もうちょっと早く見せておけば戦艦アニメとして成立してたのに」と惜しい気持ちでいっぱいだ。相変わらず何がどうなって作戦が成功したのかが分かりにくいが(何故か艦長はあれだけ信頼云々を口にしていたのに最後まで潮汐についてのアイディアを誰にも言わないのである)、一応「若輩クルーたちの成長絵巻」として見ることは出来るだろう。それだけに、途中で何故か猫のトイレの話を挟んだり、最後に謎の尻揉み姉が出てきて空気をぶち壊したり、変なところでの浮き方が鼻についてしまうのであるが……。マジでラストの姉のところ、何の意味があったんだろう。来週以降にあのキャラが活躍するのかね。この期に及んでキャラの数増やすとか、マジ勘弁してほしい。

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