最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
結局この世界の人間は一番星たちのことをどう認識してるんだろう、第3話。入れ替わってること自体は全く抵抗なく受け入れられてんだよね。今回遊廓の連中が一番星のことを「一番星」って呼んでたのは、近藤勇として認識した上で「2代目近藤さんとしての一番星」と呼んでいたのか、それともそういう事情も全然知らずに、単にどこかから来た妙な若者・一番星を呼んでいたのか。 ワカンねぇのは新撰組という組織自体がどれくらいの規模で動いてるかってことなのよね。冒頭で藤堂が一番星を斬ろうとした時、周りからは「もうこいつが近藤勇として認識されてるから殺すと面倒じゃね?」って言われてたんだけど、やっぱり「一番星=近藤」の図式が出来上がってるってことでいいのかしら? でも、だとしたら元祖近藤さんは周りからどう認識されてるんだろう。現状、新撰組の周りにいる連中は「近藤勇のことは知ってるんだけど、それは一番星のことだと思っている」というよく分からん状況になってるんだよな……もしかして、先の全滅騒動の時に組織の内部がまるまる崩壊して全部の人員が新規採用になってるってことなのかしら? だとしたら藤堂は大変ってレベルじゃねぇな。 さておき、今回は前回の朔夜の一件が片付いたような、そうでもないような状況下で次の事件へ。とりあえず朔夜は過去に所属していた組織からの足抜けに抵抗は無いようで、前回あれだけ激戦を繰り広げていた声の小さい刺客については、一番星乱入のどさくさを利用して瞬殺。今後も追われる身には変わらないはずだが、本人はどこ吹く風だ。まー、元々あんまり自分の生き死ににすらこだわりのない男のようだし、新たに与えられた職務を全うすることしか考えていないのだろう。ただ、そんな朔夜の過去を知った一番星が改めて不信感を抱き、組織内は(元々大してまとまってないが)ガタガタになっている。 んで、そんな朔夜は置いといて今回は一応アキラのお話だろうか。どうやらまだか弱かったアキラは過去にレイプまがいの事件の被害者になりかけており、そん時に相手の男を惨殺したことが全てのきっかけであるらしい。レイプ事件から死罪確定までは割と時間的な開きはある気がするのだが(流石に鍛錬して強くなる時間は必要だろう)、その間に最初の殺人の罪は不問だったのか、逃げ続けていたのか。なんにせよ、彼女も間違いなく人殺しの罪人ではある。今回はニセ桂のキャラが綺麗にアキラの憎むべき犯人像と重なっていたので抵抗もなかったようだが、信念を持って刀を振っているのは間違いないため、彼女のイデオロギーが新撰組の御旗と袂を分つ場合には面倒もありそうだ。沖田総司は彼女の背中を押す役割を担ってくれるだろうか。 そのほかの連中は今回ツーマンセルでの行動がベースになっており、一応それぞれに特性は発揮している。坊主と医者のコンビはイロモノ臭が強いために分かりやすいのが、ガンナーとタンク(?)のコンビはまだ個性が見えにくい。いや、外見の個性は一番際立ってるレベルではあるのだが、特にデブの方は何が楽しくてなんのためにくっついて歩いてるのかがよく分からんのよね。1人1人の掘り下げはじっくり見たいところだが、今回のアキラの掘り下げくらいのレベルで終わっちゃうとちょっと物足りないなぁ。 なんにせよチームものなので話数と構成はどうしたって窮屈にはなるかね。次回は多分ガンナー(逆太郎)かタンク(某)のお話につながりそう。ぜひ、濃いやつ頼むわ。
PR いや続かへんのかい! 最終話(?)! 続くんかおもたら続かへんのかい! 続くんかおもたら続かへんのかい! 来週から放送せんのかーーーーい! なんかね、テレビの情報で最終回マークが付かないのよね。実は今期は「SPY FAMILY」もそうだったんだけど、分割2クールで再開時期も決まってる場合って、いちいち最終回って言わないのかしら。「単に13話と14話の間が6ヶ月空くだけで終わってないです」みたいなことなんだろうか。ややこしいことすな。すな。すな。 どう見ても最終話にあってはならないサブタイトルのお話で、作中でも一切の「区切り感」は無い。大会はスタートしちゃったし、1回戦に至っては何とシードだからスキップっていう。もう、マジで対戦相手は2校しかいない設定なんだろうな。まー、見やすいからそれでもいいんだけどさ、わざわざトーナメントにした意味がよく分からんし、2クール目にどんだけやることがあるのか心配になるし……。 そこで、お話を盛り上げるために何故かここでアムロがぶっ込んできた。いやお前が死ぬんかい。死ぬかどうか知らんけども。そこあんま興味ないぞ。さらに対戦相手との因縁で急に名前が前面に出始めたのが葵のおとん。そんな偉いプレイヤーだったのかしら? まぁ、散々「最高の遺伝子を持つサラブレッド」みたいな言われ方はしてたけども……おかんばっかり出てきてたからおとんは影が薄かった。ここにきて重要人物になる予感? さらにシャアについても、別にアムロと因縁があるわけじゃなくて単なる「伝説のプレイヤー」みたい。「単なる伝説」ってなんやねん。もう、どこから突っ込んでいいのかわかんねぇな。こんだけドタバタしてんのに、当の主人公カップルは今まで以上にいちゃいちゃしてるだけだし……百合的武器をハンバーガー奢らせるために使うイヴ、今までに無いタイプの百合キャラになるかもしれませんね……ただ、イヴも馬鹿だけど葵も充分に馬鹿なのがなぁ……半年越しのキスシーンとか見せられてもな……。
バーリアッ、第12話。流石にそれは外国人には通じねぇよ……いや、日本人にも通じるかわかんないけど……。 この展開のユルさは流石に2クール確定なのか。こんな大味なオリジナルアニメで2クール枠確保って、凄まじい英断だと思うのだが、実際に面白くなっちゃったから結果オーライである。ただ、どういう層に届く作品にしたいのかは未だによくわかってない。前からずっと思ってたのだが、このアニメの合間のCMでガチゴルフ用品の宣伝しても売れねぇよなぁ……。まぁ、最近はあのゴルフグッズのメーカーCMがゴールデンタイムに流れてたりもするので、もしかしたら単にめっちゃ儲かってる会社か業種なのかもしれん。このご時世にゴルフとか流行るもんかね? そんな脇のことばかりが気になるのは、メインシナリオが全く脇道に逸れる気配もなく、ゴリゴリにイヴ&葵アゲまくり展開しかやってないからである。いや、この作品は多分これでいいので何も文句はないのだが……本当に「海外の荒くれ者連中の間で無双してたイヴが今更日本の高校ゴルフに来ても勝負にならんやろ」というずっと抱えてきた不安に対して、「せやで、勝負にならんで」という真正面からの回答を与えるだけである。傍でイチャイチャしてる葵についても「天性のゴルフプレイヤー、才能の塊のお嬢様を邪魔するものなんているわけないよなぁ」という不安に対して「せやで、おらんで」だけだし。ここまで潔くチート展開を推し進めているのは、ここから先に待ち構える盛大な「障害」がきちんと盛り上がる展開になるという自信の表れなのかどうか……。 今のところ、イヴあおペアに比肩しそうなプレイヤーは田村ゆかり御大と顔文字ネキの2人くらい。流石にそれだけじゃもう1クール引っ張ることは出来ないだろうし、もうちょい傍からダークホースも出てくる展開だろうか。わざわざトーナメント形式にしてるんだから、最低でもあと2チームくらいは戦える連中が来ないとイベントが成立しないだろうなぁ。今回試合会場のホテルにいろんな制服が確認できたが、どうも描かれ方からして全員モブっぽいんだよな。この先いきなり新キャラが出てきて無双するのも違和感があるだろうし……どうするつもりなんでしょうね? 大穴で「あとはガンプラネタだけでひたすら引っ張る」ってのがあるんですがどうでしょう? 当方、ガンダムフォロワーじゃないので今回リリィがもらったガンプラがなんなのかはさっぱりわかりませんでした。プラモ屋の親父は本当におすすめガンプラを出してくれたのか、何も知らない外国人に在庫を押し付けただけなのか。リリィの反応からするとどうにも後者っぽいな……。 ガンダムといえばこの後のイベントとしてシャアとアムロの邂逅と因縁説明ってのもあるのかな。このキャスティングで「まぁ、この2人は全然関係ないけど」は許されないだろうからな。「偉い人には〜〜〜」の台詞に対して「どっかで聞いたことがある」と答える新庄さんももしかしたら関係者でしょうか。今時の女子高生、そんな台詞知らんやろがい。 いい最終回だった…………最終話!(1週間ぶり・2度目) なんかねぇ、別に泣き所もなかった話なのに泣いてしまったわよ。おっちゃんほんとに涙腺弱くてねぇ……この歳になると、もう「若者は未来があるなぁ」と思っちゃうだけで泣ける。若者たちよ、おっちゃんみたいな人生を歩まないでおくれよ。 本当に、何があったわけでもなくエピローグ。前回C級試験が終わった時点で彼女らの人生の節目は終えているわけで、今回の1ヶ月研修なんてのはそのおまけみたいなもんですよ。でも、その1ヶ月が描かれることによって(まぁ、そこですらほぼ描かれずにスキップしたが)、かな達3人がヒーラーデビューしてからどんな進路を目指し、どんな人生を歩んでいくかも想像させるようになっている。3人の未来がきっと明るいだろうことが示唆されている。それだけでもう、とても晴れがましいエピローグになるのです。 個別に観ていくと、まずは響。彼女は病院で音声医療の研究チームとしての研修。座学にも優れ、3人の中では最も音声医療の発展に実利面で貢献してくれそうな響こそが、ポスト烏丸として日本の医療を引っ張っていくにふさわしい。おそらくわずか1ヶ月の研修においても、病院側にもたらした貢献は大きかったことだろう。かなのメールを受けてとっととアメリカに行っちゃうアグレッシブさも、彼女が修行の中で得られた最大の成長の表れ。悩んだのなら動いてみろ、そんな教えを師匠から授かり、もう引っ込み思案の響はいない。 玲美の研修先はソーニャちゃんのところ。これまで生まれた境遇のせいで「見識の狭さ」がコンプレックスだった彼女は、烏丸医院以外の環境でさらに実地での学びを得ることになった。ソーニャちゃんを育てていることから、しのぶのばーちゃんの教えは保証済み。そして他の2人と違ってソーニャという歳の近い「先輩」にしごいてもらえたのも大きかったんじゃなかろうか。「ヒロインの髪型が変わるアニメは名作」の法則、ここでもまた維持されていますね。やんわりとソーニャ×玲美の関係性の匂わせがあるのでそっち方面での何かも期待できますからね!(ソーニャちゃんはしのぶも大事にしてやれよ) そしてかな。一番語学力に不安がありそうな奴が真っ先にアメリカに飛ばされるという奇跡。それでも大して物おじせず、あっさりとアメリカの地を踏んじゃうかな。そしてすぐに結果が出せるかな。やっぱりこの子が一番強い。留学云々で葵さんがあれだけ揉めてたのに、一切意に介さずに1話で「留学→帰還」までできちゃう図太さよ。ちょうど同じタイミングでラブライブの侑ぽむコンビが留学するのなんだのでちょっとナイーヴになってるのを観た直後だったので、「ほならアメリカ行ってくるわー」ってスパッとアメリカに行けるかなと、「そりゃ行くわ〜」ってんで再会を1ミリも疑ってなかった玲美・響の関係性ってのもまた特別なものよね。まぁ、玲美は最後にちょっとだけ「かな、帰ってこないんじゃ……」って心配してたけども。まぁ、まだC級ですからね。資格が安定するまではもうちょい日本で活動した方がいいんじゃないかな。 最後の最後までとにかくあっけらかんと明るく朗らかに。エンディングテーマの映像とか、冷静に考えれば意味はよく分からんというか、多分意味はあんまりないのだが、これまでの集大成としてあらゆるキャラクターが笑顔で過ごしている様子が確認できれば、この作品はそれでいいのだ。 世界を癒す歌がある。
よりによってアムロの前でシャア専用持ち出すのはやめろ、第11話。言われてみれば「アムロ専用○○」って無いんだよな。まぁ、νとか実質的にアムロ専用機っていう機体ばっかりだけども。 部長さんが想像以上のゲキ渋キャラだったのを喜ぶべきなのか悲しむべきなのか。「最強を争う名門ゴルフ女子校でゴルフ部の部長を務めるCV中原麻衣のキャラ。現在怪我療養中なのでその実力は底がしれない」とかいう設定、最強フラグだと思うじゃん。しかし残念ながら、実際はその怪我は爆発する実力へのセーフティネットではなく、単に彼女の限界を示すものだったという。どうなんだろ、一応怪我する前の実力でいえばイヴ以上にはなってたのかな。残念ながら持っている才能が違いすぎたせいでイヴや葵を見て引退を決意することになるあたり、天才タイプが活躍死まくる今作における努力キャラの切り捨てはマジで容赦ない。むしろ「努力しまくってここまできた人」だと思えば扱いはいい方なのかしら……でも、今作って葵は「両親が名ゴルファーだったし恵まれた環境もあったので真っ当に強い」っていう設定だし、イヴについても「生きるためにゴルフをやるしかなかった上に謎のゴルフ教え魔おじさんに熱血指導を受けたせいで変な癖はついたけど超強い」っていう設定だし、2人の天才の強さもどんくらいに見積もったらいいのかはよく分かってないのよね。葵の練習試合12アンダーっていうのがわかりやすい実力の指標なのだが……イヴが海外で暴れてた時のメチャクチャぶりから考えると、日本編になってからはやっぱり基準がおとなしくはなってるよな。 まー、高校女子ゴルフが舞台じゃ、そりゃ自動ゴルフコース生成装置に勝てるわけがないんだよなぁ……今後の大会にヴィペールさんが乱入して問題になったりしねぇかなぁ……(あんな高校生おるわけないやろ)。イヴと葵が手を組んでしまったことで、前半を支えていたイヴたちのモチベーションがどこかに行っちゃうんじゃないかと心配なんだが、よその学校のよく知らないハイパー女子高生たちでラスボスのポジションはちゃんと賄えるんですかね? ローズさんより濃いキャラの女子高生とか、出てくる余地ある? いい最終回だった……第11話。これで終わっても文句言われないくらいに大団円だったよな……最後の師匠のぶっ込みを除けばさ。 一応は翳り回というべきか、これまで苦労らしい苦労は見えず、唯一あったトラブルが1話2話くらいだったという平和な今作。それでもやはり修行回は必要なようで、なんかよく分からないスランプに陥った3人がなんかよく分からないうちに解決するというなんかよく分からないお話である。でも、別にその理由部分はあんまり気にならない、というか、なんとなく察するレベルでも充分なのだと思う。これまで何不自由なく歌えてきた3人だったが、いざC級試験を目の前にすると、何故か歌唱が綺麗に決まらずにサメにハマってしまう。なんで突然そんな状態になるねん、と思ってたけど、一応前回の歌唱の時にもサメの影くらいは見えてたんだよな。ここまで、かなの野良治療の時以外は正式な医療行為としての歌は必ず師匠が付き添いで管理してたのよね。それがいよいよ自分達の肩にかかってくることになり、案外3人とも緊張していたのかもしれない。 最大の障壁は「自己肯定」であったという。その辺りのポイントをたった一言でずばり射抜いていたソーニャちゃんは指導者としてもなかなかの才覚をお持ちのようで、3人組はお互いを見合って切磋琢磨していたために、自分の中で磨かれていたものになかなか気づくことが出来ず、他の2人が持っているいいところばかりを探し、無い物ねだりに陥ってしまっていたという。最初に沼にハマったのはかなだったが、元々自信に欠けるところがある響も積極的に自分の技量を評価できずにいたし、猪突猛進かと思われた玲美にしても、自分の特殊な生い立ちのせいで「決定的なものが欠けているんじゃないか」という不安と闘い続けてきた。結局、どんな生き方をしてきたとしても、となりの芝生は青いものなのだな。 そんな3人の性格をどこまでピンポイントで把握していたのかは定かじゃないが、師匠が送り出したのはやたら自由度が高くて楽しそうな温泉地合宿。なんでよりによってそんな場所なのかはよく分からんかったが、かえって「特訓」とかいうよりも余計な肩の力が抜けることで、お互いに向き合う余裕が生まれるという狙いだったのかもしれない。まぁ、結局火種になったのは「歌ってもサメ」という現象なのだから、普通に医院で特訓してても同じような結果になった気もするが。とにかく謎のサメに足をすくわれ続けた3人は、どうしてもその原因を自分に求めてしまう。そして、3人が3人とも自分の責任を感じるために、なんとも救いようのない三つ巴戦の様相を呈するのである。 揉めてしまった若者たちがぶつかる構図なんてのは青春をテーマにした作品だったらおなじみのものだが、今回の3人の場合、相手に対して何一つ罵倒をせず、とにかく褒めて褒めて持ち上げて、相手のいいところをぶつけまくることがかえって喧嘩になってしまうという珍妙な構図。互いにキレあってるのにはたから聞いてたら単なるノロケ合戦みたいになっちゃう。脇から見守っていた葵さんからしたらちょっとしたホラーだったよな。葵さん、別に音声治療の専門家でもなんでもないのに引率して色々やってくれるのは本当にスーパーメイドさんだった。玲美は今後も葵さんについて行けば人生行路は迷わなそう。 そうして3人がお互いの視点から意見をぶつけ合い、気づけばサメはもう障壁ではなくなっていた。サメが蕾となり、繭となって蝶が孵る。イメージの接続がシュールすぎるのだが、とにかく歌の勢いがあるので「なんかすげぇことが起こったぁ!」と丸め込まれるのはいつものこと。もしかして「羽化」と「フカ」がかかってたんでしょうかね!?(そんなわけあるかい) きっちり3人で到達した高み。最後に響は師匠が以前からずっと自分達を導いてくれていたことを再認識し、あの山登りの歌がこれまでの道行きをずっと照らしてくれていたのだと理解する。やっぱあの響の里の巨岩山、変なご利益とかありそうだよな。 こうして立派に育ったのだから、あとは破門にしてもいいよね、という師匠のお言葉。……そこは卒業とかさ、もうちょっといい言葉あるやろ。破門にするあたりも師匠の師匠らしさ……なのか?
いとこ煮っていう名前を初めて知ったわ、第10話。調べてみたら郷土料理だから地方によって内容も千差万別っぽいのだが、小豆とかぼちゃの取り合わせは奈良県、福岡県とのこと(ソースはWiki)。はたして響はどこの出身なんでしょうかね。 今回は、今作の真骨頂とも言える「ミュージカル構造がカオス」な特徴がフル回転したお話。シナリオだけをみたらすげぇ普通なんだよ。一応中心に来ていたのは響で、元々引っ込み思案で自分に言い訳の多かった彼女が一念発起して上京してヒーラーとなり、今回もイベントのセンターに立候補。立派に独り立ちした姿を見せてくれるようになりましたよ、という成長譚が中心にあり、それをハロウィンのお祭りが彩っている。しかし、そうした「ふつーにいい話」を描くにあたり、やたらに複雑な構成を組み上げているのが油断のならないところ。 前半パートで複雑なのは「時間」だ。過去のエピソードから「響の実家のお話」、そして「葵さんの留学話」と2つの要素を伏線に使用し、確実に積み上げてきた世界の厚みが感じられるのがファンとしては嬉しい。まさか、あの謎のフォルムの巨岩(奇岩?)山が再び登場するとは思ってもみなかったわ。そして、これまでのお話の積み重ねで描く「響の始まりの物語」が、現在と回想を何度も行き来することによって描かれていく。時系列のスイッチにかなり手が込んでいて、示唆的なスイッチングになることもあれば、唐突に時間が飛ぶこともある。しかも単なる「過去と現在」の2元中継ですらなく、「響の実家での様子」も幼少期とそれなりに大きくなってからが入り混じるし、「現在」パートも門の前で葵さんと話してるシーン、そして医院の中でかな達と対話したり、飯食ったりするシーンが入り混じる。なんとも複雑怪奇な時間の飛び方をするのだ。その上で、「今はいつなんだ?」ということが別段ややこしくもなっておらず、時間をかけて組み上げられた響の人物像はスッと入ってくるようにできている。1秒たりとも飽きさせまいとするサービス精神が凄まじい。 そしてBパートはハロウィンのお話に移ってくるが、こちらで複雑なのはまさに今作ならでは、「ミュージカル」である。それが明確に表れて笑ってしまったのは買い出しソングの時。歌い出しはお菓子を買いに行くかなからなのだが、すぐに「かなの記憶の中の玲美」が歌に割って入り、「たこやきでも悪くはないけど……」とツッコミを入れてくる。つまり、我々視聴者には1曲のまとまったミュージカル歌劇に見えているあの歌は、実は過去と現在を行ったり来たりしながら紡がれたものなのだ。さらにかなの歌は別な場所で買い物している「現在の玲美」へと移り、玲美の方は「かなはこんなことを言っているんじゃないかしら」と歌う。つまり、当人同士は別に「一緒に歌ってる」認識じゃないはずなのに歌が繋がる。そうして時間も場所も乗り越えて飛び回っていた歌が、最終的には3人が集まってゴールインすることでまとめ上げられる。まさに「アニメの構成そのものを舞台としたミュージカル」なのだ。これまで、「世界に当たり前のように歌がある」というこの世界における歌の実存性みたいなものにやたら注目していたのだが、今回はそうした視点すら飛び越えて、歌が世界を規定し始めた。 そうして「歌さえ画面に流れ続けてれば何をしてもええねん」という割り切りがハロウィンパーティーの本番へとつながり、あとはもう、周りの人も巻き込んでの壮大な歌劇へ拡大し続ける。ついにばーちゃんまで歌い始めたし、みんなしてやっぱりそういう仕事を任されてるだけあって歌がうまい。今回は参加人数の多さもあってか、今までで一番聞き応えのある楽曲になってたんじゃなかろうか。メインの3人、改めて当たり前のことだけど歌上手いんだよな。 全ては歌によってまとめ上げられる。そうして圧倒的な信頼と畏敬を歌に持たせたところで、残酷なことにすぐにその定理すら捻じ曲げてきやがる。どうやら、響を中心とした歌には、何か瑕疵があったようで……「歌の力を理解せずに歌うとは怖いもの」と烏丸センセがやたら意味深なことを漏らしてました。まー、一応は「医学」であり「科学」らしいので、テンションに任せて好き放題歌うと問題もあるんでしょうかねぇ。ま、先生の様子を見る限りではそこまでシリアスなことにはならないと思うけども……C級とやらを受験して、3人は新たな壁にぶつかるんでしょうか。話数を考えれば新たな壁が最後の壁かな? 今作に求められるのは突き抜けハッピーエンドだけやで。
彩陽、ご懐妊おめでとうございます、第9話。着実にネクストジェネレーションは育まれていくのだ……20年後、アフレコ現場で戸松Jrと彩陽Jrが邂逅するシーンとかがないもんだろうか。そして、そこには海外からの刺客、美菜子Jrが!!!(未婚) といきなり中の人の話題から入ってしまったが、今回のお話はなんとも骨太。というか、よくもまぁ9話目でこんな話を持ってきたもんだな、と正直驚いている。なにしろまるまる1話使って1件の治療行為をおこなっただけ。しかもオペのサポートはすでに4話で描かれており、なんのトラブルも無しに音声医療が外科治療のサポートを果たすお話はやってしまっているはずなのだ。そこに改めて、より医療に突っ込んだ形でのかぶせの構成。確かにここんところ「ヒーラーとは?」って疑問に思うくらいにお仕事から離れる話が多かったのでここいらで医療に振り子を戻す必要はあったのだろうが、その際に、こうして「ただ仕事ぶりを描く」という構成にしてくるのは想定外であった。ちなみに今回は演出に上坪さんが入ってますね。ここまで全話監督コンテなので本当にイメージの統制が取れたシリーズになっているのだが、そこにちょいと演出の味わいが混ざるだけでもメリハリが効いて面白くなる。 もちろん、天丼気味なので退屈な話なのかと言われれば全くそんなことはなく、今回のお話に関しては、「気づいたらもう終わっていた」というくらいの体感だった。その理由は「何か事故でも起こるものかと身構えていたら何も起こらずに本当に仕事をまっとうしただけだった」という計算違いが1つあるが、それ以上に、「仕事を1本描くだけでドラマとして成立していたから」というのが大きいだろう。師匠の師匠という音声医療の前進に大きく貢献した偉大な人物が、実はかなにとっても大きな存在であり、そんな恩師の手術という重要な局面に際し、師匠はまっすぐ前を見据えてあまりに大きな仕事をこなして見せた。あまりに堂々たるその仕事ぶりから「これは弟子なんて連れてこんでもよかったのでは?」くらいの展開だったが、終了間際に少し傾いた屋台骨を支えたのは発展途上の弟子3人。一切台詞がなく歌唱のみで繰り広げられるシーンで、師匠の偉大さと、弟子との信頼関係という2つの大切な要素が漏らすことなく描かれている。これこそヒーラーという仕事の真骨頂だし、歌い手たちによるアニメ音声の真骨頂。ある意味で、今作が見せたいものを一番ダイレクトに見せたエピソードになったんじゃなかろうか。 まー、私はどうしても贔屓目があるので「やっぱ師匠の歌は存在感が違うぜ!」という満足感が一番でかいのだが、ここに至って「師匠がメインボーカル、3人組がコーラスでサポートに回る」という歌唱スタイルが本当に綺麗に現場の仕事ぶりと噛み合っているのを見せつけられるのがね。これで映像部分があまりに観念的だったりすると困惑が先立ちそうだが、なんと今回の映像はそのまんま「摘出手術」である。悩みようが無い(まぁ、あんだけダイレクトなイメージ映像ってどやねん、という疑問はあり得るが)。ほんと、これまで好き勝手にイメージ映像で遊んできたことが、「何が出てきてもそれがヒーラーガールだから」という免罪符として機能しちゃってるのずるいわ。 個人的には、イメージ世界に入るたびにいちいち師匠の被ってるフードがバサって跳ねるのが好き。あの格好で手術室に入ってるってことは正式に厚労省とかから認可されてるいでたちなんでしょうかね。
ナチュラルストレートいい話……第8話。何が起こるかだいたい全部想定できるのに、観てると泣いちゃうのよ。この泣かせもヒーリングの一環でしょうかねぇ。教訓:花守ゆみりを使用人として雇うとなにがしかのドラマが待ち受ける。 今回はまず作画のクセがすごい、というところから触れなければならんだろうか。どうやら1人原画だったらしいのだが、正直いうとちょっとキャラデザがヘンだ。ただ、悪いかどうかと言われるとあんま悪い気もしない。元々今作のキャラデザ、どこか捉えどころがない変な部分が多いので、今回のクセすご作画も、表現の一部だと言われたら丸め込まれてしまいそうだ。いや、でもおそらく今回登場シーンが一番多かったはずのメイド・葵さんはこの顔がデフォってことなっちゃうのでちょっとかわいそうかもしれん。来週以降もちょいちょい登場してイメージを更新していこうな。 何がすごいって、いうても玲美と葵さんの関係性なんぞここまで大して描かれておらず、我々視聴者も特に思い入れなどなかったはずなのに、今回の短いお話を追いかけ、終わる頃には2人の関係性にもらい泣きしちゃうということ。ドラマとしてはベタな部類だし、何か特別驚くような演出があったわけでもないと思うのだが、きちんとドラマが想定通りに機能しているというのはそれだけでもお見事である。何故こうしてうまく回っているのか、その原因を特定するのは難しいが(単に観てるこっちファン目線だから補正がかかってるだけかもしれないが)、おそらく要所で絡む歌パートはプラス方向に働いているんじゃなかろうか。今回も、ヒーラーガールというタイトルは名ばかりで特にヒールせずに歌いまくる展開になっている。そしてこの世界ではすでに「いきなり歌うヒーラーはそこらじゅうに普通におる」という常識が認められており、晩餐会での「玲美はめっちゃ歌うよ、ただそれに応対する葵さんは普通に対話するよ」という一見するとあまりにも馬鹿馬鹿しい展開も、特に問題なく受け入れられる。このことによりシーンが強制的にメリハリをつけられるという時短効果が1つ。そして、玲美の性格を考えるとなかなか素直に言い出せないようなことも、歌を通してならさらりと言葉に乗せられるおかげで、特異なコミュニケーションが一気に関係性を詰める役割を果たすというのが1つ。こうしてみると、やはり今作「ならでは」の描写によって作品がうまく回っているように見える。 もちろん歌唱パートでの毎度おなじみ幻想風景も見どころの1つで、今回のテーマは「ピアノ、そして束縛からの解放」。この辺りのグラフィック部分に統制が取れていたのは1人原画の効果だろうか。ぐにゃぐにゃと歪みを持たせた夢心地の風景はどこか湯浅正明のような風味を持たせつつも、よりわかりやすい明確なモチーフでもって、2人の関係性の変化と結末を端的に描いている。これこそが「このお話をヒーラーガールでやる意味」なのだろう。もう、全人類は歌で語り合えるようにしたらいいと思うの。 それにしても、主人公トリオのキャラはみんなして映えている中、毎週着実に実績を積み上げ続けてるのって実は玲美なんだよな……天井知らずでどんどん良い子になっていく……ソーニャ向け、師匠向け、親友2人向け、そして今回の葵さん向け。彼女を中心としたベクトルの数がどんどん増えていく関係性の坩堝である。うっかりするとディープなストーカーであることなど忘れてしまいそうだ……。 今日のまとめ:師匠のお料理スキル、多分中の人由来。
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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