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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 12月1日は「映画の日」らしいですよ。この日は普段お高くてなかなか手がでない映画もグッと安くなりますし、ぜひ利用したいタイミング。ってことで行ってきました「わたなれ」! 巷ではだいぶ話題になってますね。2週間という期間限定イベントな上にそもそも上映してる映画館自体が少なく、さらに上映本数もすずめの涙。私の最寄りでも1日1回という状態で、全国のオタクが押し寄せて充填率が大変なことになっているとかなんとか。実際、私も先週から上映されてることは知っていたんですが、いざ劇場の情報を見たら満席だったり、とても入りたくない状態で尻込みしていた。本日映画の日ということで混むかと思われたが、早い段階で予約してそこまで大変じゃない状況下で強行突破することに。

 そもそもさぁ、この手のアニメを劇場で雁首揃えて観るのって抵抗あるよね。自分がどんなツラして見てるか分からんし、何が悲しゅうてえちえち百合アニメをオタクどもが密集した状態で観なければならんのかと。現実とのギャップに空間ごと捩じ切れて消滅してしまいそうだ。でも、そうまでしてオタクはこの作品を観なければいけないのだ。だって気になるじゃん!!! テレビシリーズがあの終わり方だったんだよ?! 放置プレイにも限度があるやろがい!

 てなわけで行ってきました。もう、2時間ずっととんでもねぇものを見せられ続けましたね。……例えばさ、ウィスキーってあるじゃないですか。私は酒がダメなので良さが分からないしそもそも口にしたこともほとんどないんですが、あれって基本的にロックにしたならちびちびやりながらゆっくり味わうのが主な嗜み方だと思うんですよ。多分ね、「わたなれ」はウィスキーみたいなもんなんですよ。毎週30分、ちょっとずつ出されてそれをちびちびやって、その芳醇な香りをゆっくり堪能するわけですよ。そういう目的で作られてるんです。

 それをさ……いきなりボトルで押し付けられてさ、強制的に「2時間で飲み干せよオラァ!」ってやられるわけですよ。急性アル中で死ぬわ。ほんと、多分1話目分くらいでもう満足して「続きは来週にでも……」って思ってたからね。監督はさ、これを「劇場で連続して上映するから……」なんてメソッドで作ってないんですよ。あくまでテレビ版と同じ手順で、同じ目的意識で作られた13話〜17話のドロドロ原液。みなさん、よく耐え抜きました。ほんと、なんてものを見せられたんだろう。救いだったのは、そこまでえちえちシーンは多くなかったことですね。(それが救いになるものかよ)

 というわけで、あまりの密度だったんで細かい要素とか拾えませんでした。よって大した感想は無いですが、一応今作に関しては展開の妙もありますので、しっかり折り返してから続きを書くことにしましょう。

 

<一応強めにネタバレ注意。原作知ってるならいいけど>

 




 なんやこのアニメ!!! いやぁ、まさか令和の世になって、ここまで見事な「おれつば」展開を見せられるとは……しかし、CV中村悠一の早乙女アルトにすら許されなかったおれつばエンドが、CV中村カンナの甘織れな子さんには許されるんですよ……まぁ、相当にみっともなく懇願してましたので、それでしょうがないという諦めもあったかもしれないですが……この結論で美談にしてしまえそうなだけの剛腕を持つ稀代の「女たらし」ヒロイン・甘織れな子。今回は改めて、そんな彼女の凄まじさを確認できた。ほんと、こいつの人間性はどうしたものだろうか。

 そうそう、今回前半の香穂編を観てて思いついた話があって、完全に後付けなんだけどここでぶちまけたい。今作は、まず物事の始まりとして「神の如き権力を振りかざす、大企業のご令嬢キャラ」が存在している。そしてその脇にいるが本来の主人公、お嬢様に見そめられたのは犬の如き人たらし能力を発揮する少女だが、彼女は「過去の自分の正体をひた隠しにし、そこに罪悪感を抱えている」。そんな2人を加えた「5人の少女たち」のグループが形成され、その中には「植物由来の名前を持ち、下の兄弟の面倒を見る頑張りお姉ちゃんキャラ」や、「金を払えばどんな任務でも完璧に遂行する仕事人気質の黒髪ロング美女(おもしれー女)」がいる。……ここまでで何かとの関連性に気づくだろうか? どこぞのバンドのメンバーに似ていないだろうか?

 そう、この並びであれば、残る1人は自然と「本人もコントロールできない要素で人格が入れ替わる、陰陽二重人格キャラ」になるのは自然な流れでして…………っていう話を、香穂の嘘みてぇな設定を観てて妄想してました。まぁ、どう考えても「紫陽花-にゃむち」の接続は無理やりだけど。でもまぁ、「なんか最近どっかで二重人格キャラ見たよなぁ」からその5人に発想を飛ばして、勝手に妄想してたので余計なところで面白かったです(終盤の紗月・紫陽花の関係性にはニヤニヤしちゃうよ)。

 てなわけでだいた1316話くらいの尺を使ってたっぷり描かれたのは、クイーンテッド最後の1人である香穂との物語。まさかここにきて「幼馴染」キャラが飛び出してくるとは思わなかったが、ただでさえ濃い連中しかいないので対抗しなきゃいけないラストワンはいつにも増して属性を盛り盛りにしなきゃいけないので大変である。そして、この世界ではだーいぶ無茶な香穂の設定も「まぁ、周りの連中のことを考えればこれくらいはアリか……」と思えちゃうのがとんでもない。途中まで分かる範疇だったのに、やっぱり「自分でコントロールできない人格変更術」はとんでもない設定だよ。一応、その正体を明かす前に「れな子が催眠音声で人格をいじられる」っていうくだりがあったから「強烈な自己暗示の一種」だとするなら納得できなくもないが……。

 でもまぁ、今作において設定の整合性や信憑性はおっきな問題じゃないんですよ。大事なのはいかにれな子周りの状況を掻き回せるか。そういう意味では果穂は文句なしにラストワンの仕事をこなしてくれました。途中から「これってわたなれ? きせこい?」ってちょっと分からなくなりそうだったが、「コスプレイヤー」という属性かられな子にも恥辱プレイさせる流れは画面映えも完璧である。今作の作者はさ、アニメ化した時の見栄えまで完全にイメージしながら設定作っていったんでしょうかね。単に挿絵レベルでも「れな子のエロ衣装」が成立すれば問題なかったのかしら。いい仕事するわ。

 れな子のメンタリティを考えると、一時的とはいえ「真唯や紫陽花のことをぶちまけられる仲間」が得られたってんで嬉しかっただろうが、香穂の生来のキャラのせいであまり相談役には適さなかった。ただ、今回の香穂の暴れっぷりは「自分がれな子に憧れていた状況に泥を塗られたように感じた嫉妬」に見えなくもないわけで、門外漢と思われた5人目にまで、きっちりれな子ハーレムの因子が埋め込まれているのは余念がない(紗月については言わずもがな)。実際、舞台のクライマックスではいつものようにれな子がそれまでのムリムリ論から一転して主人公的なムーブを発動しており、壁ドンからの魂の説得で香穂を陥落させたようにも解釈できる。これ以上唾つけるのやめてほしいけど、これこそが甘織れな子という女が背負った宿命なのだ。理想のゴールは4股エンドですもんね。

 というわけでいじりがいもたっぷりで、まるまる4話使って描かれた「香穂編」は他の3人に負けない濃密な内容で大満足。まぁ、できればゆっくり分割して噛み締めたかった濃度ではあるのだが……贅沢な悩みだわね。ちなみに今回は本当に「テレビシリーズを上映しているよ」というていなので、作画クオリティは話数によって結構まちまちなのが逆に面白かった、途中、ちょい崩れ気味のパートは何ヶ所かあったのよね(多分14話か15話あたりだと思う)。それでも要所はバシッと気合いの入ったキャラ画で見せてくれるので、コミカルだったりシリアスだったり、史上最悪のクズヒロインとも言えるれな子さんの悪行はたっぷりと堪能させてもらいました。香穂はもっと乳を揉んで反省させた方がいい。

 ラストの選択についてはもはや何も言えねぇ話だが……せっかくなのでどこぞのバンド同様、17話までで伸びているメンバー間の主要な矢印の重みについて確認して終わりにしよう。

 

○香穂→れな子

 一応今回最大級の追加要素ではあるが、現状ではまだ香穂は恋愛感情だとは認識していないと思われるので(そこまで発展するかも分からんし)結果的には紗月さんが言ったように単なる「回り道」の1行程でしかない。ここから香穂がさらに爆心地に向かって突っ込んでくるかどうかは神のみぞ知る。原作はまだ続いているようなので、ここでおとなしく終わることはないだろうが……。

 

○紗月→紫陽花

 終盤にちょっとぶっ込んだだけでだいぶ熱量豊富な矢印。紗月は多分香穂には一切矢印を向けてないし(というかこの2人は金目当てのつながり以外なさそうだし)、れな子に対する矢印のサイズも分からんのでペンタゴンの中で配置が難しいのだが、全人類から肯定される存在である紫陽花だけはうっすら矢印が伸びている。まぁ、もしかしたら紫陽花にとってはデフォなのかもしれないが、ここに明確なつながりが生まれると真唯・れな子も巻き込んで四角形が形成されてカオス度合いが増しそうでちょっと楽しい。というか、素直になって可愛い紗月が見られるのがここだけなのでそれが貴重というお話。

 

○紗月→真唯

 テレビシリーズの頃から引き続きではあるが、ここが一番厄介な矢印なんだよなぁ。真唯の奴が本当に「空気を読まず」紗月の家に転がり込んで洗いざらい喋っちゃうもんで、紗月側から好意であるのか、殺意であるのかも分からないような矢印がザクザク飛んでしまう。今回のクライマックスについても紗月が動いてなかったらああいう展開にはならなかったわけで、彼女が誰の幸せを一番望んでいるかでエンディングが変わってきそう。ここをうまいことまとめて「紗月×真唯」「紫陽花×れな子」っていう2組のカップルを成立させるのが一番健全な図だとは思うのだが……(香穂は……まぁ……)。

 

○真唯紫陽花

 今作の一番の妙味は実はこの矢印で。ここが無ければ本当に単純な三角関係で「れな子の正妻」というポジションを争うだけの話になるのだが、この2人がお互いに最大級のリスペクトを持ち、絶対に他方を傷つけたくないという思いがあるためにややこしい話になっている。紫陽花は誰に対してもそうだが、真唯についてはこの度めでたく「君にだけは嘘をつきたくない」という紫陽花を特別視する発言も確認できている。お互いに全く違う要素から尊敬しあい、高めあう関係は非常に素晴らしいものだ。ただ、その崇高な精神を間に挟まったれな子にも求めるようになると、れな子としてはたまったもんじゃないというだけの話である。

 

○紫陽花→れな子

 この後に及んで、まだ紫陽花は女神であり続ける。テレビシリーズラストの進行でちょいと弱みを見せてくれたりもしたが、そんなもんは民草からすればほんと些細なものであり、彼女の完璧なる慈愛と絶対的人間性を揺るがせにするものではない。遊園地デートでの彼女の立ち回りがあまりに完璧すぎて、逆に人間味が薄れて怖くなりそうなくらいだった。そりゃまぁ、れな子だって彼女をフるなんて選択肢はないわけで。こんな人が、なぜれな子なんぞに惚れちまったのか……今作の最大の問題は「それがなんとなく理解できるレベル」なことなんだよな……いっそなろう作品みたいに意味も分からんバカハーレムなだけだったら愛想をつかす理由にもなるのに……。

 

○真唯れな子

 実は今回の5話分では、正面からこの関係性を切り取った描写はそこまで多くない(テレビシリーズでたっぷりやってるからね)。しかし最後の最後はやはりここに決着をつけなければいけないわけで、ここまでの長い長い問答の末、ついに真唯がその玉座を退き、「れな子を紫陽花に譲る」という人生観ぶっ壊れの決断を下している。その中には「王塚真唯にノイズがまじれば、それは会社のスポークスマンとしての王塚真唯ではなくなってしまう」というもっともらしい大義名分を伴ったものだったが、紫陽花さんですら「詭弁だろそれは」ということに気づいてしまうレベルなので、もちろん真唯本人も自分への言い訳として嘯いているにすぎない。どこまでもわがままで、どこまでも傲慢な女王が「一番ほしいもの」を諦めるなんてこと、あってはならないのだ。そして、それを受ける人間がより傲慢で、身勝手なクズであったなら……。

 

○甘織れな子

 彼女の口癖はタイトルの通り、「ムリ」である。高校入学直後から、彼女の周りにはありえない数の「ムリ」が渦巻いており、今回はそんなムリの数々にだいぶ打ちのめされてしまったれな子さん。しかし最後には主人公は立ち上がらなければならない。いや、むしろれな子は五体投地の土下座モードで地面に伏したが……とにかく一歩踏み出さなきゃならない。「紫陽花にふさわしい女になる」はまだしも、「真唯を支えられる人間になる」はだーーいぶハードルが高い無茶な望み。「人として」は分からんが、真唯はその前段階で「仕事としての王塚真唯」に言及しているわけで、もし「付き合う」ことになったなら、真唯のビジネスパーソンとしての立場もしっかり支える立場にならなければいけない。

 果たして、インキャ上がりで自己肯定感下げ下げのぐだぐだ女にそんなことができるのだろうか。もし果たせるならば、それはきっと力強い仲間のサポートあってのことだろう。三角関係は、この後もしかしたら四角関係になるかもしれないし、最悪五角形が描かれることになるかもしれない。それでも、ただ1本の「線」で終わらせない決意をしたれな子。絡み合った大量の「線」から力を得て、全員の力で幸せな未来を目指していくのだろう。

 「無理が通れば」とはよく言ったものだ。

 

 

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