「Sun Titan/太陽のタイタン(M11)」 M
結局タイタンサイクルは全て再録決定。まぁ、基本セット神話としては絶妙なバランスなんだな。
「Frost Titan/霜のタイタン(M11)」 M
最初にこいつが出たとき「青だけショボすぎだろwww」とか言われてたけど、結局活躍したんだよなー。ま、地味なのは事実だけど。
「Grave Titan/墓所のタイタン(M11)」 M
ヴァラクートが去ったあとは、タイタン界の王者はこいつってことになるのかな。
Jace, Memory Adept (記憶の達人、ジェイス) (3)(U)(U) M
プレインズウォーカー・ジェイス
【4】
<+1>: カードを1枚引く。対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリを上から1枚自分の墓地に置く。
<0>: 対象のプレイヤー1人は、ライブラリを上から10枚自分の墓地に置く。
<-7>: 好きな数のプレイヤーを対象とし、それらのプレイヤーは20枚のカードを引く。
「ごっめーん、俺強すぎて禁止されたわー、禁止されたから別な能力にするわー、禁止されたしー」ということで、あまりに厨二性能すぎた「精神を刻む」やりかたに反省したのか、なんと史上初、3タイプ目の新作を繰り出してきたジェイスさん。反省するのは悪いコトじゃないが、こいつのせいでせっかくいっぱい持っていた「ジェイス・ベレレン(LRW)」がスタン落ちするのはムカつく。クソッ、なんだかんだ言ってこいつもそれなりの値段になるだろうしなぁ……金喰い虫め。で、そんな新作ジェイスだが、流石に4マナの化け物と比べたらかなり抑えめの性能。5マナかかる時点である程度魅力は削がれているし、ライブラリ・パーマネントの両方に触ってやりたい放題だったやんちゃっぷりはなりをひそめ、今回は在りし日の姿に立ち戻って触れるのはあくまでライブラリだけ。相変わらずプラス能力を起動するだけでアドバンテージ稼ぎ放題なのは素敵だが、5マナプレインズウォーカーならこれくらいは出来るだろう。おそらく旧ジェイス群と比較しても、一応「弱い方」ではある。が、やっぱりこの男は放っておくとろくなことがないのは事実で、起動コスト0で「肉体と精神の剣(SOM)」出来るのは結構怖い。普段は忠誠度が安全圏に移るまでプラス能力でしこしことアドバンテージを稼ぎ、余裕が出てきたら0能力、ラストターンだけは大技起動で2倍削り、というのが正しいミルミルデッキのあり方である。勝ち手段が搾られたおかげで、入るデッキがグッと減ったのは健全なところ。このくらいの性能で少しは現実に触れてきて欲しいものだ。今後の環境次第だが、一応自分のライブラリを削るのにも使える点はチェックしておくべき部分か。
Vengeful Pharaoh (復讐に燃えるファラオ) (2)(B)(B)(B) R
クリーチャー・ゾンビ
5/4 接死
あなたか、あなたのコントロールするプレインズウォーカーに戦闘ダメージが与えられるたび、〜があなたの墓地にあるならば、対象の攻撃クリーチャー1体を破壊し、その後〜をあなたのライブラリの一番上に置く。
死してなお墓から相手にクレームを付けにくる、生粋のクレーマー体質。墓地から悪さをする能力はいかにも黒らしい能力で、しかもそのまま自分の復活に繋げるあたり、「てめぇ、調子のってんじゃねぇぞオラァ!」と墓地から飛び出してくるおっさんの躍動感溢れるアクションがイメージ出来てなんだか楽しい。相手からしたら殺した時点で「懲罰(JDG)」を1枚渡していることになるわけで、出来たら放っておきたいけど5/4接死ってちょっとでかすぎるという、なかなか嫌らしい設定である。ただし、墓地にいる時点で殴られると自動トリガーし、勝手にライブラリに戻ってきちゃうのは注意が必要。相手が再生クリーチャーだったりした場合、望んでもいないのに延々こいつがライブラリに登ってきてドローが阻害されたりすると結構邪魔だ(まぁ、キャストしなきゃいいんだけど)。また、あくまで対象にとった際に帰還する能力なので、殴ってくるのが「ミラディンの十字軍」や「饗宴と飢餓の剣」だけだったりすると棺桶に転がりっぱなしだ。構築で使われるかどうかはやや微妙だが、青でルーターを絡ませたり、墓地を掘り進む系のデッキならそこそこ面白い動きは見せてくれそうである。
Scrambleverse (6)(R)(R) R
ソーサリー
土地でない全てのパーマネントについて、プレイヤー1人を無作為に選ぶ。その後、各プレイヤーは選ばれたパーマネントのコントロールを得る。それらのパーマネントをアンタップする。
M11では「野生の喚起(M11)」が開発された、赤名物のカオス製造カードの新作。過去に存在したびっくりどっきりカードの大傑作といえば、最終的に構築でも頑張れるようになっていた「歪んだ世界(M10)」だろう。私も大好きなカードで、必死に世界をゆがめるべくデッキをいじったものである。そして、このカードはそんな大先輩と同じコストで大カオスを引き起こす。ノンランドパーマネント全てが、ランダムにそのコントローラーを決めるというのだ。コントロール入れ替えというと同様のカオスカードである「泥棒の競り(8ED)」なんかに似ているが、このカードは本当にランダムであり、発動前にどれだけたくさんのパーマネントをコントロールしていようが、下手したら全部相手の手に渡るかもしれないのが恐ろしい。使う方も使われる方も、毎日神様に願掛けするくらいしか対処法が無いのである。質を問わずにひたすらパーマネントを増やすことで実利を狙えた「歪んだ世界」や「泥棒の競り」とは理念が違うのだ。とはいえ、もしこのカードを使おうとしたら、とにかくパーマネントを土地だけにするのが必須。土地+「発熱の儀式」あたりで8マナを生み出すだけで、ひょっとしたら相手のパーマネントがごっそり自分の手元に転がり込んでくるかもしれないのだ。夢がひろがりんぐだな。最大の難点は、夢しかないところだな。
Primordial Hydra 始源のハイドラ (X)(G)(G) M
クリーチャー・ハイドラ
0/0
〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
あなたのアップキープの開始時に、〜に置かれた+1/+1カウンターを2倍にする。〜が10個以上の+1/+1カウンターを持つ限り、それはトランプルを得る。
今回の新作神話はハイドラ。……いや、だからさ、10版で神話枠をハイドラにした結果、次のセットで普通レアに降格していたという痛ましい事実を忘れたのか。見向きもされなかったよね、「変幻のハイドラ(M11)」。「現時点で神話から格下げされた唯一のカードである」っていう汚名しか背負ってないものな。そんな神話ハイドラ枠のリベンジ候補生は、「変幻のハイドラ」がチャレンジして失敗した「カウンター2倍機構」をよりシンプルに改良させたもの。放っておくだけで毎ターンサイズが膨れあがっていき、しまいには特大トランプラーとなって相手を押しつぶす。なるほど、世界に「破滅の刃」がなければこれはこれで強そう。神話かどうかは定かじゃないが、リミテッドなら開けたパックから押し戴く価値はありそうだ。ちなみにこの「カウンター2倍機構」は過去に「ソラリアン(5DN)」という大先輩がもっていたのだが、そちらは一切使われたという記録が残っていない。まぁ、タップ能力だったし、トランプル無かったし。この子は出来る子! だといいな!
Skinshifter (1)(G) R
クリーチャー・人間、シャーマン
1/1
(G):次のうちから1つを選ぶ。「ターン終了時まで、〜は4/4でトランプルを持つサイ・クリーチャーとなる」「ターン終了時まで、〜は2/2で飛行を持つ、鳥・クリーチャーとなる」「ターン終了時まで、〜は0/8の植物・クリーチャーとなる」。この能力は、各ターンに1度だけ起動できる。
2マナのレアでシャーマンなクリーチャーといえば「獣相のシャーマン(M11)」だが、残念ながらこのクリーチャーにはあんなきな臭い風味は一切感じられない。何しろベースになっているのが「原初の土(6ED)」だ。「適者生存(STH)」を身にまとったシャーマンと勝負しようという方が間違っている。で、そんな「原初の土」のオマージュクリーチャーだが、流石に時代が進んだおかげで色々と改良されている。2/2フライヤーモードだけは同じだが、突撃モードが4/4トランプラーと大幅に強化され、壁モードもタフネスがあがり、一応殴れるといううま味もある。基本的な使い方は、単に2マナで出して3ターン目から4/4でブイブイ殴るのが一般的になるだろうか。ところによりフライヤーでちまちま殴れるし、リミテッドで引くレアとしては充分な性能であろう。ただ、毎ターン起動し直す設定になったのは痛し痒しで、「原初の土」と違って常に隙がある状態で戦わなければいけないのが悩みどころ。変身に対応して焼かれると「突き刺す苦痛(M11)」すら耐えられない貧弱ボディなのだ。ま、早めに出して1回殴れれば元が取れるくらいなので、過度な期待を押しつけるのは可哀想だろう。適材適所ですよ。
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