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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  とどろく結名節、第14話。さぁ、オープンエンドも変わって心機一転の2クール目。オープニングが前期にも増して疾走感があって良いですね。女子高生の青春絵巻なので、やっぱり緒花たちは走ってナンボですよ。まぁ、一番躍動感に溢れてたのが巴さんのカラオケシーンなのは内緒ですが。喜翠荘の日常が色々と垣間見られるようで、何度も味わいたい映像になっています。

 さておき、新たな物語の口火を切ったのは、サブヒロインの中でもこれまであまりスポットが当たらなかった外様の子、和倉結名嬢であります。緒花たちの高校が修学旅行ってことで、向かった先がたまたま結名の許嫁の経営している旅館だったという、何とも都合の良い(悪い?)展開である。ちなみに、途中で結名がしゃべっていた方言によると、旅行先は宮崎らしい。宮崎に修学旅行って、どの程度一般的なものなんだろうな。石川県民のスタンダードは知らないからピンと来ないけど、そもそも修学旅行に行って海水浴を楽しんでいる時点で理解が及ばないのである。最近の学生はそんなもんなんかねー。

 さておき、今回は水着からスタートしたってことで単なるサービス回になるのかと思いきや、やはり無駄な話は作らないのがスタッフの心意気らしい。喜翠荘、福屋に続く新しい旅館を登場させることで、緒花たちの考える「旅館哲学」に新たな揺さぶりをかけようというのがこのエピソードの狙いだろうか。そして、この話を見ることで、ようやく結名というキャラクターの存在意義が見えるようになってきた。それは、あくまで「普通の女子高生としての視点」を提供すること。いや、結名自身はかなりの変人なので「普通」とは言い難い部分もあるのだが、緒花・民子・菜子と3人並ぶと、みんな真面目で猪突猛進タイプなので、どうしても価値観が片寄ってしまう部分がある。そこに一石も二石も投じる役割が、ライバル旅館の跡取りである結名のお仕事だ。

 旅行先でも旅館経営と中居の作法について目が向いてしまう喜翠荘組。しょせんは見習い連中の視点なので企業戦争とはほど遠い社会科見学レベルの視察ではあるが、それでも単に遊びに来ている修学旅行生としては異質である。緒花は喜翠荘との違いに興味津々で番頭や中居を観察していたが、そこで一抹の疑問を感じる。そのことは、民子も、そして結名も感じ取っていたようである。一言で言ってしまえば「心ある旅館経営」とでも言うべきそのファクターは、あくまで人の手でなされる喜翠荘の昔ながらのもてなしの心とは一線を画したものであり、大旅館の運営に期待を持って見ていた緒花にとって、何とも残念なものになっていた。

 そして、都合良く起こったバイト中居の離反劇。宜なるかな、という展開ではあるのだが、そこにとどめを刺すのが結名の一言。許嫁をふり、さらに旅館経営というこの作品の本質すらあっさりと蹴飛ばす結名の奇妙な存在感。猪突猛進に「ボンボって」いた緒花の価値観とは真っ向対立するその姿勢は、傲岸不遜でありながらも、何故か奇妙な人生哲学も感じさせるものである。次回、緒花は確実にこのトラブルに首を突っ込むことになるだろうが、結名との関係性は、一体どんなものになるのか。楽しみである。

 それにしても……結名のキャラが想像以上に強烈。当初は単なるふわふわしたお嬢キャラだと思っていたのだが、どこか達観しているような、何とも超越的な雰囲気もあり、夜の密会での許嫁とのやりとりは、「わがままなお嬢」として見える一方で、何かあの旅館の「失点」に気づいているような口ぶりでもある。大量の中居見習いが居並ぶ中でさらりと「旅館なんて興味がない」と言い放つ奔放さは、わがままというよりも、枠に囚われない自由さも感じさせるものだ。一体どういうスタンスに落ち着かせたいのか、未だ脚本の意図が読めないのである。

 そもそも、今回の騒動に単純な「善悪」が付けにくいのが難しい。普通の精神論だと、「働いている人間のことを考えずに徹底したマニュアル化を強いた旅館の経営姿勢が問題なのだ! もっと心を込めた経営を!」という流れなんだろうが、番頭さんが頑張って進めていた経営の効率化は、商売としては至極まっとうなものだし、努力は報われるべきだ(実際、緒花たち旅行客は旅館に充分満足している)。適当な態度でバイトに取り組んだ中居見習い達の態度こそが、見ていて不快になるものだし、どちらかというと悪役であろう。

 ただ、そうなると結名が善悪のどちらに属するのかがややこしくなる。結名の態度は、どちらかというとバイト中居たちに賛同する流れだ。「お前の旅館経営はつまんねーんだよ」と言い切ったわけだし、旅館なんて興味がない、という態度も、青春まっしぐらの緒花とは対極である。しかし、結名自身の言い分には、特におかしな点は無い。花の女子高生が若い身空で人生を決める必然性は無いし、無限の未来を自由に楽しみたいという彼女の意志は尊重されるべき。無理矢理福屋という家系に縛られる必要も無い。もちろん、告白を断るのも、許嫁をふるのも、全て彼女の自由。はっきりと意志を相手に伝えている分、誠実とも言える。じゃぁ、彼女は「善」であるのか? いかんせん、主人公の緒花から見ると、どうも「良い人」にはならないようなのである。この齟齬を、次のエピソードでどのように捻ってくるのか。本当に次が気になるお話である。

 その他、蛇足ついでにいくつか書いておくと、今回のコンテはなんと「ハガレン」監督を務めた入江泰浩。個人的には「SOUL EATER」のオープニングコンテの印象が強い作家さんなんだけど、今回はあんまりエロくない女子高生達を精一杯サービス混じりで描いてくれた阿漕な画面作りが印象的である。ただ、前回全力投球したせいで気が抜けたのか、特に中盤のシーンで作画がへろへろになってたのがちょっと勿体無かったな。あ、でも河童なこちの反則ボディは驚きのサイズです。緒花の入浴シーンもやるせないエロさです。

 そして、今回最大の焦点となった結名であるが、戸松の音域が、実は案外出てこないような部分だったので新鮮。本当に微妙な差ではあるんだけど、基本の発声からちょっとだけうわずらせて上げてやることで、結名の持つ奇妙な鬱陶しさが面白い味になっている。今期だけでも真朱・鳴子などで引っ張りだこの戸松であるが、1つ1つの役作りでこういう仕事が出来るからこその需要なんだろうと、ほとほと感心する。あと、今回メインで暴れてたバイト中居の中の人が小松未可子でしたな。ジョーイ君だと違和感無かったってことは、やっぱり女性の声として聞くとそこそこ低いな。

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