最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「異国迷路のクロワーゼ」 5
「GOSICK」の終了と時を同じくして始まった、武田日向の漫画作品。原作については未読だが、見た感じではいかにも「らしい」雰囲気といえるスタートではなかろうか。 いわば「日常系」といえる中身にちょいとした異国情緒を交えた内容となっており、描出する要素はとにかく世界の雰囲気を構築する部分から。そういう意味ではやはり「GOSICK」の1話に似ていて、あちらは架空の国であるソヴュールを描くことから始まったが、こちらは19世紀フランスの町並みを「それらしく」描くことから始まる。オープニングテーマの雰囲気や、それをバックにしながらぶらぶら歩く町並み、細かい人々の所作に至るまで、とにかく「普通っぽさ」を重視しながら、馴染みの薄いフランスの風景に何とか息をさせようとしているのがよく分かる。1話目ということもあって背景とキャラクターのかみ合わせはなかなかのもので、まるで初期ジブリ作品のような、ちょっと懐かしさが感じられる「遠い別の国」の独自性は良く出ていたのではなかろうか。そして、そこで展開されるのは悪人が1人もいない穏やかな穏やかな日々の物語。異国から単身訪れた少女には苦労も絶えないだろうが、それでも回りにいるのはみんな度が過ぎるくらいに良い人たちばかり。これからも、きっとこの穏やかな世界で彼女が頑張っていく姿を見守ることが出来るのだろうと思えば、それだけでも楽しむ要素は多いと思われる。 ただ、一応気になる点もいくつかあって、シナリオ面でいえば、「度の過ぎた人の良さ」のバックボーンがまだ見えてこないのがちょっと据わりの悪さに繋がる。クロードについては「本当に相手のことが考えられる良い奴なんだろうな」という程度で済まされるのだが、湯音の徹底した奉公人根性については、ちょっと引くくらいの強さがある。少女の信念の強さを描き出すのには最善だったのかもしれないが、いくらなんでも身寄りも無く訪れた異国の地で、あそこまで徹底して自分を貫き、「正しさ」を守れるというのは、ちょっと外見から見えるキャラクターとそぐわないイメージになってしまうのだ。もちろんこれから眺めていく間にそこは馴染んでくるとは思うのだが、湯音が強すぎると、せっかくの「異国情緒」という異質さまでもが、そのまま「普通の日常風景」へと溶け込んでしまい、オリジナル要素が活かしにくくなってしまう。1話目くらいは、少し戸惑って年相応におろおろして欲しかったもんであるが。 そして、もう1つ気になるのは作画、特にキャラクター作画について。武田日向デザインのキャラクターは、特徴が強いので綺麗に描ければこれ以上ないくらいの魅力が出ると思うのだが(実際「GOSICK」は作画面での失点は一切無かったと思うのだが)、この作品のキャラクターは、時たま顔の造形に違和感が出る時がある。どこぞのミサワじゃないけど、「あれ? ちょっと目が離れすぎているような……」と思うシーンがいくつか確認出来た。これも慣れの問題と言ってしまえばそれまでだが、おそらく湯音の可愛らしさを前面に出して勝負する作品になると思われるので、女の命とも言える顔の造形については、細心の注意を払って欲しい。 とはいえ、シリーズ構成佐藤順一の名前の信頼度は抜群であるし、監督の安田賢司氏についても、「しゅごキャラ」シリーズの監督ということなので連携はしっかりしているはず。キャラ作画についても、オープニング・エンディング原画に伊藤郁子の名前が出るなど、チームサトジュンの精鋭がここで力を発揮してくれる期待がある。是非とも「特に何も無い日常」の良さというものを見せ付けてくれることを期待したい。 最後に中の人のこと。今回は近藤隆や田中秀幸に触れる必要は無いので、当然湯音の中の人、東山奈央について、ということになる。クレジットを見るまで誰だか分からなかったのだが、たどたどしい湯音の発声の演じ方はなかなか面白くて見るべき点が多い。これが事実上のヒロインデビューということになるだろうから、アーツの放つ期待の新人として、ここで是非とも代表作を打ち立てて欲しいものである。 PR |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(11/21)
(11/20)
(11/19)
(11/19)
(11/18)
(11/17)
(11/17)
(11/16)
(11/15)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|