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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 雁夜さん……………………第21話。散々理解してきたつもりではあったが、改めて確認しよう、このシナリオを書いた奴は、外道だ。

 2極の戦い。その「清々しさ」は全く逆の様相を呈している。綺礼によっていいように使われたバーサーカーが一芝居打ったため、予想以上に早く訪れたセイバーとライダーの直接対決。その幕は、まず壮絶なカーチェイスによって開けられた。高位の騎乗スキルを有するセイバーの手にかかれば、単車も弾丸を超える。もう、どう見てもこっちの方がクラスとしてはライダーじゃねぇか、という恐ろしいスピードで、空飛ぶライダー戦車に迫る。対するライダーは剛良く柔を制する、とばかりに力業で潰しにかかるが、そんな手で参るようなセイバーさんではない。結局追いつかれることになり、正面からの真っ向勝負に。流石にそうなってしまうと、セイバークラスとライダークラスでは勝負は明らかってことか。まぁ、ライダーさんは魔力供給が完璧でないっていうビハインドもあるし、最終兵器はアーチャー戦に取っておかねばならないという制限もあったので、この一敗は先の問答の意趣返し、ということで受けておかねばならないものだったのだろう。セイバーはセイバーで、真正面からぶつかり合ったライダーに、やはり人質を取るような卑怯な手管など無いことを悟り、双方納得ずくの状態で再びの休戦へ。命の取り合いの割になんだかなぁなぁで終わるのはどうかと思うが、今更セイバーにそれを言っても仕方あるまいな。「より質の悪い害悪」が潜んでいることはほぼ確定しているわけで、現時点でライダーを潰すのは得策ではない、という打算もあったのかもしれない。

 しかしまぁ、前半パートのカーチェイスシーンは凄まじいものだった。これぞufotable、というスタイリッシュかっとびアクションである。考えてみりゃ「バイクと空飛ぶものとの追いかけっこアクション活劇」って、ufotableの金字塔である「フタコイオルタナティブ」の1話目と同じシチュエーションだな。あれもすごかったが、今回は全く別ジャンルでやっぱりすごい。10年近く経つのにあの遺伝子はきっちり残っているものなのだなぁ。ちなみに「フタコイ」の時の中の人はイリヤとかアーチャーだ。恋太郎もすっかり金ぴかになって。

 閑話休題、もう1つのトピックは、そんな派手で分かりやすい対決を尻目に巻き起こる、ドブ臭い外道どもの饗宴。まず、水を得た魚のような活き活きとした表情が印象的な綺礼さんによる、雁夜さん引っかけ・どっきり大作戦。一応「琴峰教会のアンパイア役」っていう肩書きで近づいたってことでいいんだろうか。雁夜さんは時臣の名前を出されて冷静じゃなかったっていうのもあるんだろうけど、突然琴峰の人間(しかも元々アサシンのマスターだった奴)に妙な相談持ちかけられて不審に思わなかったんだろうか。しかも理由も聞かずに令呪使い潰してるし。前に命を助けられた恩義でも感じてるのかしら。でも、あのとき助けたのが綺礼だって知ってるのかしら?

 そんな綺礼さんに同じ臭いをかいで寄ってきたのが、妖怪ジジイ、臓硯。鬼畜対決は年の功でジジイに軍配があがったのだろうか。いや、正直どうでもいい対峙ではあるんだが。「どっちが上手に雁夜をいじめられるか勝負しようぜ!」って、小学生みたいな発想だよなぁ。まぁ、人間ってのは富も地位も飽いてしまうとどこかおかしくなるもんだとは思うが……この人、声のせいか妙に福本キャラっぽいイメージになっちゃうよね。くじ引き強いだろ、絶対。あんなジジイを見たら一気に興が冷めそうなもんだけど、この期に及んで綺礼さんはまだ楽しそうにしているのも本当にひどい。アーチャーさん、あんたがわざわざマスターを取り替えてまで見たかったものは、こんな外道劇場だったのか。

 というわけで、雁夜さんだ。一言で言うなら、完全にピエロでしかない。訳も分からないうちに綺礼の陰謀に荷担しており、その綺礼は最大の敵である臓硯の同類。そして唯一の報酬として提示された時臣との対決は永久に叶わぬままに終わった。手に入れたのは、唯一の生きる意味であった最愛の人のぬぐえぬ怒り。失ったものは、それ以外の全て。既にみまかったケイネス先生も相当ひどい死に様だったが、彼の場合は一応「愛するソラウのために頑張った」という免罪符が与えられていたのだが、雁夜の場合、「目的」「義侠」を含めた全てを、生きながら剥奪されたのである。本当にどうしようもない。そして、このどうしようもない状況を作ったのは、基本的に雁夜自身なのがまた情けない。あの局面で、限界状態とはいえ、愛する葵に手をかける心理は、正直理解の及ぶものではない。結局彼は、情けない自分に対する負い目を背負い続けて生きてきただけで、「葵のため」「桜のため」というのは方便でしか無かったということなのだろう。だからこそ、葵に認められていないという事実を受け止めることが出来なかった。どこまでも哀れな男だ。

 そして、そんな雁夜の極限状態を演出するコンテワークがまた恐ろしい。放送コードの問題なんかもあるのかもしれないが、なんと、「黒」である。あの化物語の「黒齣」とはわけが違う、本当に何も無い、ただの黒い画面。それをストロボ風に止め絵で繋ぐことによって、これ以上無い状態で雁夜の独白の白々しさ、空しさを演出する。あおきえいは、よくもまぁこういう恐ろしいことが出来るもんだと思う。普通に描いてくれれば、まだ雁夜さんの必死の訴えを和らげることも出来ただろうに、「絵で描かない」ことで完全に逃げ道をふさいでしまうってのは……もう、これに関わってるスタッフもみんな鬼畜だ!

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