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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ヨルムンガンド」 5→5

 最終話がちょっとナニだったのでややとっ散らかった感はあるものの、シリーズを通じての評価で言えば充分今期では上位に入る出来の作品。今から秋が楽しみではある。

 本当に、惜しいとしたらシナリオの詰め込み具合だけ。話の筋はシンプルな作品だから、これにプラスアルファでアニメならではの良さを出すとしたら、独特の「悪漢たちの社会」を描くすれっからした感じを引き出す方向になると思うのだけど、急いてしまうとどうしてもそうした「おおごと感」が薄れてしまって、本当に武器商人が淡々と武器を売って回るだけの進行になりかねない。もちろん、ほとんどの話数ではそんなことは無くて、きちんとココたちの個性を押し出しながら、ピカレスクならではの爽快感もあったし、ココのふざけたキャラクターもいい味になっていた。最初は「尖ってるな!」と思ったキャラクターデザインも、ココがよくやる百面相を見ているうちにどんどん馴染んできて、独特な「隈取り」フェイスも面白味になっていたと思う。考えてみりゃ、あんだけ大胆に顔が変わるシーンはアニメにするとなかなか見せ方が難しい要素だったんじゃなかろうか。

 あとはいつかも書いたことだが、この作品独自の長所は「武器商人」という立ち位置がそのまま見せ場に出来ること。「この武器ならこう使え」といった見せ方もそうだし、バトル要素も「多分みんな色んなことに精通しているからこんな風になるんだろうな」というよく分からない説得力の持たせ方でオリジナリティが出る。今時のアニメだったら、刀だろうが銃だろうがバズーカだろうがミサイルだろうが、扱うのが華奢な女の子だったりするんだが、この作品は基本的におっさんとムキムキだけだから安心だ。カレンさんがちょっと細身だったくらいだろうか。そうなると、自然に最萌えキャラがヨナ坊になるというのが恐ろしい。別にショタの気はないのだが、屈託無く笑えるようになったヨナは本当に「普通に利口な男の子」だよね。ラストエピソードでのバルメを通じたココとの関係性は良かったと思う。メインヒロインのココがあまりにも完成された人格なもんだから、回りにいるヨナやバルメの精神性を成長させることで物語としての進展を生み出す流れなのでね。次のシリーズではヨナが何をやらかしてくれるんでしょうか。

 その他、レーム、ルツなどのメインスタッフ、スケアクロウやショコラーデなどの賑やかしも短いスパンできちっとキャラを出してくれていたし、どこまでギャグになっても一線は越えずにきちんと「命の取り合い」という路線をキープしている舵取りのバランスもよい(考えてみりゃ、阿澄ボイスが聞こえてきたのに殺し合いの現場、っていうのはすごい設定だと思うよ)。このあたりは流石の元永さん、といったところか。個人的には、「刀語」の時にも面白い起用のされ方をしていた音楽担当の岩崎琢氏の仕事も大きかったんじゃないかって気もする。これ書いてる今日この日、丁度サントラが発売されたらしい。…久しぶりにサントラ欲しいなぁ。

 そして音響といえば中の人ですよ。最初は当然バルメの中の人目当てで見ていた部分が大きかったんですが、最終的にはきちんとメインヒロインであるココがお気に入りになってました。御前は良いお仕事をしてくれる。デビュー当時は割とお堅い役や包容力を求められる役が多かった気がするけど、最近は(本人のキャラのおかげか)こういう飄々とした得体の知れない役も増えたね。本当に、いい歳の取り方をしていると思う。

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